E83M1: 『ローラードローム』スタイリッシュかつアクロバティックに撃ちまくるTPS! ムズいけど燃える!

PS/PCで配信開始の『ローラードローム』を紹介。いやームズい! けど楽しい!
文:BRZRK 編集:ミル☆吉村

公開日時:2022-08-16 22:00:00

 ドモー。ワクチン3回目を接種したら想像以上にキツかったBRZRKです。てかスマホ買い替えようかとおもったら発熱やばいらしく躊躇。もう1年くらい待ってみようかななんてね。

 今回は担当編集のミル☆吉村(以下、M)との対談形式で、PS4/5とPCで発売される(※)『ローラードローム』を早速紹介していこう。(※PS版は日本時間の16日22時PC版は17日0時に発売公式サイト

忙しいけど面白い! 頭を使うピーキーなシステムを採用

M: というわけで今回は『ローラードローム』。ローラースケートを履いて戦うデスゲームを描いたアクションシューティングゲームで、テイクツー傘下のレーベルPrivate Divisionからの発売です。日本語にも対応しています。

B: 実際に遊んでみたわけで今回はイロイロあって対談形式にしているんだけど、率直な感想としては「忙し面白い」という印象かな 。

M: ゲームの設計は『トニー・ホーク』シリーズみたいにバックフリップとかのトリック(アクロバティック技)を決めていくスケボーゲーム系の要素に、TPSが融合しているといった感じ。スタイリッシュな脳筋ゲーかと思ったら結構ピーキーな作りで、スゲーちゃんと考えてプレイしないといけないという。

ローラードローム

B: まずゲーム中はローラースケートで滑りながら銃をぶっ放して敵を倒していくんだけど、スゲー使う基本武器の2丁拳銃ショットガンはオート照準なのでエイム力はそこまで求められない。ゲームが進むと手に入る強武器グレネードランチャーZ-11(スナイパーライフル)はちゃんと狙わないといけないけどね。

M: んで、“弾の回復がローラースケートのトリックと連動している”というのがポイント。敵を倒す合間合間にちゃんとスピンジャンプやグラブ(ジャンプ中にローラースケートをつかむ技)を決めていかないと、あっという間に弾がなくなる。

B: 弾の扱いも独特だね。共有のエネルギーから分配して射撃に使う感じになっていて、フルパワー状態なら2丁拳銃は12発、ショットガンは6発撃てるけど、たとえば2丁拳銃を6発撃ってパワーが半分になったら、ショットガンに切り替えても3発しか撃てない。

ローラードローム
ローラードローム

バレットタイム使いまくりだが、操作は結構忙しいぜ!

M: だから効率的にプレイするには、残パワーとかその先の流れを考慮して、どの武器でどいつを倒すか意識しないといけないんですよね。狙ってからジャストタイミングで撃つと強化されるショットガンがかなり強いからコレが結構安定なんだけど、爆発物で雑魚を倒せる時とかは二丁拳銃で1発で撃った方がコスパ高いし。

B: かなり面倒になりそうなところ、何が最適なのか考える時間を作ってくれるシステムとして用意されてるのが“バレットタイム”(作中の用語ではリフレックスタイム)ね。いわゆる銃撃中にスローになるシステムで、これがあるから敵をどう倒して進み、トリックをどう決めるかを考える余裕が生まれる。

M: スロー&一部オート照準だから、「バックフリップしながらこいつ倒して、次あっちのやつ倒しに行きたいから、このジャンプ台でトリック決めて回復しよう」みたいなことを考えられるんですよね。ゲーム中はほとんどバレットタイムしてると言っても過言ではないぐらい。

ローラードローム

B: 俺はSteam版をマウス+キーボードとゲームパッドの2種類の操作方法で遊んでみたけど、キャラクター操作が少し複雑だからコンパクトにまとまってるパッドのほうが遊びやすいんじゃないかなという印象。まーそれでも頑張ってマウス+キーボードでやってるけどね。

M: 自分はPS5版をやったけど、“→→□”みたいな2回入力系のグラブトリックがなかなか入らなくてスゲー大変だった。その辺はキーボードの方がいいのかな?

B: そうでもないね。起動時にパッド推奨みたいな文言でてくるし、基本的にはパッドがいいかも。俺の場合はグラブをマウスのサイドボタンに割り当てたりして、なんとか遊びやすく工夫したね。

M: 一応フォローしておくと、手軽にスケボーを楽しめる2Dスケボーアクションの『Olli Olli』シリーズを開発したRoll7のゲームなので、そこまで無茶で精密な入力を求められるわけでもないんですけどね。ただ今回はフル3Dだし射撃もあるのでちょっとやることが多いと。慌てずに流れをイメージしながら落ち着いて入力してくのが大事。

ローラードローム

ステージを覚えつつ、コンボを続けてチャレンジを達成しろ!

B: このゲームさ、最初はただ敵を全滅させりゃ次のステージへ進めると思って余裕こいてたんだけど甘かったわ!

M: 本作、新人選手がデスゲームの大会を勝ち進んでいくという設定で、単体のステージをクリアーするだけならそこまで難しくないんだけど、先のラウンドに進むためには1ステージごとに10個ずつあるチャレンジ目標を達成していかないといけない。

B: チャレンジは一回で全部達成する必要はなくて、繰り返し挑んで1個ずつクリアーしてもいいんだけど、高得点系とか武器固定系とか難しいのが結構ある。だから、最適解となるルートというか立ち回りをトライ・アンド・エラーで見つけないとなんだけど、これが楽しい。

M: スケボーゲームと同様にコンボメーターがあって、敵を倒すとランクアップするとともにコンボ継続になって得点ボーナスも増える。そして高得点クリアーのためにはこのコンボ継続が必須なんですよね。どうやって20コンボ30コンボを出していくかがスゲー重要になる。

B: 最適なルートで敵を確実に倒しながら、さらにトリックで弾薬を回復していくというね。うまいこと要素が合わさってるなと感じたわ。1ターンでは簡単に倒しきれない敵がいるから、コンボを繋ぐために合間に一回雑魚を倒したり、最短で倒せる手順や武器選択を考えたりしないといけない。

ローラードローム

M: このゲーム、あんまり急にコーナリングできないのもうまいんですよね。このローラースケート的な慣性の強さがなかったら、多分俺はもっと適当にプレイして「全然点数伸びねぇなー」とか言ってると思いますわ。制約があるからこそ目標を達成するために何をすればいいか考えさせられるという設計が地味にうまい。

B: 個人的に自由に動き回れるフリーローム的モードがないのが残念だね。練習させてくれー。

プレイスタイルの差が出て面白い

B: ちなみに俺がフルコンボを決めたときはこんな感じで動いてたよ。

M: あー、めっちゃスナイパーライフル使ってるな。ってかよくこの距離で当てるわ。これはさすが元Quakeプレイヤーですわ。

B: まーエイムゴリ押しなパワープレイになりすぎたかな。もちっと2丁拳銃でミサイル落としてリスク減らしとかやればよりスマートになったと思う。

M: ミサイルとか地雷の爆発物系は撃って爆発させると点数は入るけどコンボ継続には貢献しないから、余裕がある時以外はドッジ(回避)の無敵時間で全部対応しがちですね。敵を倒しにかかる時に弾切れになる方が怖いからついそれで逃げちゃう。ちなみに自分のプレイはこんな感じ。

B: 全然俺と違うね。なんか2丁拳銃とショットガンで近~中距離をうまく立ち回ってる印象だな。

M: スナイパーは1発の消費パワーでかいから、外すのが怖すぎてショットガンのパワーショット頼りになっちゃうんですよね。その分敵に近づくルート取りをせざるをえないので、キツい時もある。

B: 確かにドッジをミスると一気に地獄を見るスタイルだけど、でもこんだけ回避できてりゃ気持ちいいよね。

M: 他人のプレイ見るとちゃんとスタイルの違いが出て面白いですね。リーダーボード(オンラインランキング)上位とかの超上級者は逆に似てくるのかもしれないけど。

B: 本作の発売後はハイスコアプレイとかの動画がYouTubeとかの動画サイトにアップされるだろうし、どんな感じのプレイが見れるか今から楽しみだ

スタイリッシュなストーリー演出がカッケー!

M: ストーリーの設定は、レトロ風の演出からすると映画『ローラーボール』(1975)とか『バトルランナー』(1987)あたりをイメージしてる感じですね。

B: 試合の前にロッカールームとか歩き回れるんだけど、メモの断片とか隣の部屋から漏れ聞こえる会話内容で間接的にストーリーが語られる手法が『ポータル』みたいだよね。

ローラードローム

M: しかもフラッシュバックみたいに空間が一気にワープする演出がめちゃくちゃカッコイイ。例えば試合会場に向かっている列車内らしきシーンがあるんだけど、客室の扉をくぐるとそこがもう次のステージで、そのまま一気に試合開始したりする。

B: 主人公が新人から成り上がるにつれて、この大会の裏が見えてくる。こーいうの燃えるよね。ただもう、チャレンジでアンロックしていくのが大変だけど。

M: 一応、オプションでチャレンジ不要にすることもできる。これらのアシスト機能を使うとクリアーデータがリーダーボードに載らなくなるけど、心が折れた人はそれを選ぶのもいいかも。

まとめ: トライ・アンド・エラーで食らいついて最高の結果を目指せ!

B: 忙しいし考えることが結構多いんだけど、トライ・アンド・エラーを繰り返して自分の求める結果を出せたときの気持ちよさったら凄いねこのゲーム。達成感ドバッと来る。んで、次のステージでチャレンジ内容見てげっそり。でもそこが良い。

M: やりごたえはあるし、流れにずっと乗り続けられるようになると脳汁出っぱなし。ぜひ食らいついてみて欲しいゲームですね。
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著者近況:PS Vitaを寝ながら遊んでるけど楽しい
編集者近況: メキシカンジャンクフードのドリロコス(Walking Tacos)がウマい。

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)