E90M1: 『Starship Troopers: Extermination』祭りだ祭りだ! 脳筋兵士が大量のバグ(虫型生物)を蹴散らし、蹴散らされる最大16人プレイの協力型FPS

文:BRZRK

公開日時:2023-05-25 12:00:00

 ドモー、目前に迫るディアブロ最新作が待ちきれないBRZRKです。トレハン地獄バッチコイ!

 今回紹介するのは、SteamにてアーリーアクセスPC版がリリースされたばかりの最大16人プレイが可能なオンライン協力型FPS『Starship Troopers: Extermination』(公式サイト)だ。大量にワラワラ襲ってくる虫型クリーチャーを脳筋兵士たちが迎撃する、SF映画『スターシップ・トゥルーパーズ』の世界を満喫できるお祭り感あふれる内容となっている。

 本作の開発はハードコアミリタリーFPSの『SQUAD』で知られるOffworld Industriesが担当しているのだが、本作はかなり気軽に遊べる内容となっているので「あの会社かぁ、難しそうだ」と二の足を踏んでいる人でも楽しめるはずだ。

■貴様がバグ並みの知能でも覚えられる3種類の兵科を紹介するッ!

 では、実際のゲーム内容について説明していこう。本作はバグ(虫)と呼ばれる生物によって荒廃してしまった基地へと降り立ち、指定されているミッションを終えたら脱出艇で逃げるというのが大筋の流れだ。

 プレイヤーは戦場に投入される前にハンター、バスティオン、オペレーターといった3つのクラスの中から好きなものを選択することになる。ザックリとした各兵種は以下の通り。

●ハンター 機動力が非常に高く、ジャンプ時にジェット推進でより高く遠くへと移動可能。ただし、ホバリングができずリチャージ速度もややかかるので使い所が大事。

●バスティオン 防御性に優れた兵種。追加装甲でダメージを受けにくいだけでなく、周囲に防御壁を展開するシージモードを利用すると、射撃時の反動がほぼ無くなり敵を狙いやすくなる。ただし、移動できなくなるのでバグに囲まれることも……。

●オペレーター 味方へのサポートが得意なクラス。味方の体力を回復させたり、追尾するUAVを展開すれば周辺で倒れた味方を自動で蘇生してくれる、縁の下の力持ち。また、作戦中に回収した資源を背中のスロットに収められるので、運搬作業中に手が塞がらずに済む。

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 といった感じ。好きなクラスを使い込むとクラスのランクがアップし、少しずつパーク(追加の特性)や装備がアンロックされていく仕様だ。

 現状だとどのクラスが強いだの弱いだのは正直存在せず、バグの群れの前で人間は等しく無力といった感じ。まぁ直感で好きなのを選んで育てていけばいいんじゃないだろうか。

■出撃から撤退までの各フェーズの流れを解説するッ!!

 ゲームモードは主に「AAS」と「ARC」といった2つのモードが用意されている。後者はプレイヤーランクが5になるまで選ぶことができないので、まずはAASについての流れを簡単に説明していこうと思う。

 AASは本作のベーシックな遊び方が学べるモードで、最初からプレイ可能なルールだ。以下、ザックリとではあるがそのゲームの流れを写真つきで解説。

○フェーズ1 前線基地設置(占拠戦)

 まずは着陸地点の近くにある指定の場所を確保することになる。地面にサークルが表示されているので、その中にバグが入らないように守り続けることが出来ればオーケー。無事確保すると上空から前線基地が投下され、以降そこがリスポーン(復活)可能な拠点となる。

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○フェーズ2 施設修復・資源回収(回収戦)

 マップ上に表示された2or3個の精製施設を修復し、資源を回収するのが目的だ。一定時間が経過すると液体の入ったキャニスター(円筒容器)が排出されるので、これを前線基地に8つ搬入することになる。

 この精製施設はバグにひたすら狙われるので、破壊されないように防衛しながらの戦いとなる。そしてキャニスターの運搬中は基本的に両手が塞がって武器を使えなくなるので、近くの運び役がバグに狙われている時は援護するといった役割分担が必要だ。

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 また、フェーズ2のうちに上空からロケットランチャーの入ったコンテナが投下されるのだが、その投下地点はバグが次々と出現する場所になる。単独での確保は難しいというか非現実的だが、ロケランはメチャクチャ強いので手近な仲間と協力して確保しておきたい。

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○フェーズ3 前線基地建築・防衛(建築・防衛戦)

 この段階に入ると、指定されたエリアにARCと呼ばれる施設が投下され、一定時間経過すると稼働する。するとバグがひたすら波状攻撃を仕掛けてARCを破壊しようとするので、これを守らなければならない。

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 ここで活躍するのが建築要素。ARCが稼働するまでの間はバグの攻撃が小康状態となっているので、この隙にARC周辺に防衛設備を設置し、ラッシュに耐えられるよう備えることになる。

 防衛設備は壁やセントリーガン、電気柵といったものが選べるのだが、建築に必要な資源は限られているので戦略的に構築する必要がある。

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 ARCが稼働開始すると画面上にパーセント表示が現れる。この数値が100パーセントに到達するまでARCを破壊されずに守ることが出来れば勝利となるのだが、バグの波状攻撃に屈してARCを破壊されると敗北となる。

 なので、隙を見つけてはダメージを負った設備を修復したり、バグを迎撃したりしながら100パーセントになるまで耐え抜くべし。ちなみに、敵の出現する順番こそランダムだが、進行ルートは大筋決まっているので、必ず通る場所に重点を置いて攻撃するといいだろう。このとき、前述したロケットランチャーもあればベターといった感じだ。

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■生きて帰るための脱出手順を教えてやるッ!

 ARC防衛の成否が決すると全参加者に脱出ポイントが指定される(失敗の場合も脱出フェーズはある)。すると降下艇が飛来して参加者をピックアップしてくれるのだが、ここからはリスポーン不可となり、倒れてしまうと味方の救助なしでは戦線復帰することができなくなる。

 さらに、脱出ポイントまでのルート上には結構な数のバグが出現するので救助しようにも望み薄で見捨てられてしまうことがほとんど。むしろ「俺のことは良い! お前らだけで脱出してくれ!」といった感じ。で、筆者とフレンドはこんなんなった。

 この降下艇は一定時間が経過すると自動的に飛んでいくのだけれども、その段階の生存者がカーゴ内にしっかり入っていれば脱出判定となり時間を待たずに帰還となる。

 が、結構な人数がハッチの縁(判定外)に張り付いて襲来するバグを迎撃しようとひたすら撃ちまくっているので、カーゴ内にしっかり入りさえすれば離脱できそうな状況でもなかなか飛ばない飛ばない。まぁこういったゲームのあるあるネタって感じだけど。

 ちなみに脱出に成功すると人数分のボーナスポイントが入る仕様で、その分だけクラスの成長やランクアップの進捗状況が進められる。なので、できるだけ味方を見捨てたくないとはいっても、上の動画みたいになりたくないし、やっぱり自分の命を優先するのが正解かな。

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 以上がAASというモードの説明となる。流れとしては 1. 前線基地を確保 2. 資源を回収 3. 拠点を構築して一定時間ARCを守ったら逃げ出す、といった感じだ。

 ではランク5から遊べるARCモードはどうかというと、資源回収時の種類が増え、脅威目標のバグが現れたりといった差こそあれど、大筋で同じ流れとなっている。ただ、AASは所要時間が20分程度なのだが、ARCモードは30分ほどかかるので、短い時間でサクサク遊びたいという人はAASをゴリゴリ遊ぶのが良いんじゃないだろうか。

■難しいこと考えずにドッタンバッタンするお祭りゲーであるッ

 といった感じの本作なんだけど、アーリーアクセス版ということで内容はあまり多くない。しかし、1997年の映画にあったような地獄の雰囲気を味わえる良ゲーであることは間違いない。

 個人的に本作の開発会社が作成した『SQUAD』がガチガチなミリタリーゲーだったので、最初は本作も役割分担をガチガチにこなさないとボイスチャットで罵倒されたりといったことが起きるのではないかと危惧していたのだが、実際に触ってみると想像以上にカジュアルに遊べる。

 もちろん、建築の仕方やバランスなどは考えて行う必要こそあるのだが、それ以外はかなり軽いノリでプレイ可能だ。ボイスチャットの有無についても画面上にPINGを打つことさえできればいいので気にすることはない。
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 本作のアーリーアクセスは約1年を予定しており、少しずつコンテンツを増やしていくとのこと。約3000円という価格は現時点のコンテンツだけを見ればやや割高感はあるが、今後コンテンツが増えるということを考慮すれば全然アリじゃないかな。

 ちなみに「スターシップ・トゥルーパーズ」で重要なゴア表現は現在は実装されていないが、今後実装をしたいと開発会社がQ&Aで答えているので、こちらも期待したいところだ。

 まさにお祭りゲーといった感じの本作。映画のファンなら楽しめるだろうし、気軽に遊べるゲームを求めていた人には刺さるゲームなのではないだろうか?
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著者近況:ディアブロ4は馬場ウィンドとフローズンソーサレスを組みたい

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)