E42M1: 重厚なスペースマリーンがドスドスと4人Co-opするL4D系探索型FPS『Space Hulk: DeathWing』

公開日時:2017-02-02 16:13:00

 ドモー、新年早々にセガサターンで遊びまくってました明けましてオメデトウゴザイマスBRZRKです。セガさん『ファイターズメガミックス2』まだでしょうか?

 さて、今回ご紹介するタイトルは、正直紹介するかどうか物凄く悩んだのだけど、こういうのが好きな人はドハマリしそうってので、佳作扱いならOKかなといった感じのタイトルだと理解して見てもらえれば。そんな感じでのっけからタイトルは『Space Hulk: DeathWing』。


 このゲームはミニチュアを使用したRPG(キャラクターをペイントしたり、ダイス振ったりする昔ながらのRPG)である“ウォーハンマー”シリーズの中でも“ウォーハンマー40,000”の世界を舞台にしたFPSとなっている。ちなみに同じユニバース作品としてTPSの『Warhammer 40,000: Space Marine』というタイトルが今は亡きTHQからリリースされていたりもする。とはいえ、今作は“Space hulk: Death Angel”というカードゲームのほうが近い世界観なんだけど。

 そんな『Space hulk: DeathWing』がどんな内容かというと、幾つもの難破した宇宙船で結びついたケイオスと呼ばれる時空を舞台に、最強のスペースマリーンと名高いDeathwing隊がジーンスティーラーと呼ばれる敵と戦うといった内容。

 ゲームとしての流れはシンプルで、チームで探索する難破船にたどり着いたらミッションに突入し、上官の命令に従って目的地へ移動して、それぞれのタスクを完了していくといった感じ。戦闘中に新たな任務が与えられては移動というのをくり返し、そのうちチャプタークリアというのは、まぁ戦闘物FPSにありがちなパターンだね。

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 ただ、指定の場所への道中は『Left 4 Dead』シリーズのごとく、ひたすら敵キャラクターが湧き続け、それを力押しで駆逐しながら進むというマッチョ仕様で、それがスペースハルクなんだということかもしれない。

 個人的に最も好みが分かれると思うのは、そのスピードだ。まぁ元々Spacehulkは重厚なアーマーを着飾ったキャラクターということもあり、移動速度は一般的なFPSと比べると滅茶苦茶鈍重。そんな動きの重いキャラクターがひたすら動きの早い敵に囲まれ、瀕死になりながらも歩みを進めるのだけど、使用する火器には強力な物がほとんどなので、おかげでなんとか対等に殺りあえるといった感じ。この辺は「こういう世界観のゲーム」なんだというのが理解できない人だと恐らく楽しめないんじゃないだろうか。

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 シングルプレイヤーでは自分が操作する隊員のほかに、AIが制御するアサルトやメディックといった感じの歩兵がふたり随伴する。このAIには指定の場所へ行かせたり、回復を命じたりといった基本的な指示出しが可能なんだけど、前述したとおり敵に囲まれていると指示出しをしている余裕があまり無い。また、プレイヤーの目の前に立ち塞がって敵と交戦することもあって、正直言うとイライラが募る。でまぁ、そんなのが繰り返されて敵を効率よく倒せないでいると味方が死亡していき、ピンチを招いてしまうという具合。

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 一応、RPG要素としてキャラクターのスキルツリーも用意されている。各チャプターのクリア後にポイントを獲得するので、それを振り分けながら一層激化する戦いに備えることが可能だ。ただ、そこまで劇的な変化があるかというと、そんなわけでもない。

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 マルチプレイでは4人協力プレイを遊べるのだが、マップをクリアするごとにスキルのリセットがかかったりするので、なんというかモチベーションが上がらない。一応、設定で全解除状態にして遊ぶこともできるんだけど、それはそれで何の苦労もなく遊べてしまうから遊び甲斐がなかったりと微妙な印象は拭えない。

 ただ、このゲームのダークな雰囲気とアートワークは非常に優れたものがあり、H・R・ギーガー的とまで言わないが、あんな感じのダークな世界観に浸れるのは嬉しかったり。

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 とまぁ、ダメダメな印象も多いんだけど、これはあくまでも俺の主観であって、他の人がプレイしたら違う感想も出てくるんじゃないだろうか。とりあえず、シリーズにあまり思い入れがなくて、昨今のテンポのいいFPSに慣れている身からすると、鈍重な探索型L4Dといった印象が強いかなぁ。


著者近況:唐揚げ定食を食べたい

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)