E15M1: 突入して犯人を確保せよ! 実はバイオショックのスタジオが手掛けていた警察特殊部隊モノFPS『SWAT4』

公開日時:2014-06-02 00:00:00

 ドモー、BRZRKです。最近は思い出したかのように『S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl』で「ポマギーチェ!」、「イーディカムニェ!」って感じで遊んでいたのだけど、時を同じくしてウクライナの東部で戦闘が開始され、その動画を見ていたらなんとも言えない妙な気分になった次第。


 さて、今回扱うタイトルは2005年に発売された『SWAT4』だ。早い話が米国の警察に設置されている特殊部隊を題材にしたシリーズの4作目。販売は『HALF-LIFE』シリーズや『Tribes2』などを販売していたSierra Entertainment社で、制作は『Bioshock』や『Bioshock Infinite』、『System Shock 2』といったタイトルを世に生み出したIrrational Gamesが担当し、エクゼクティブプロデューサーは『Bioshock』の生みの親であるKen Levine氏が担当という豪華な作品。

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 タイトル名のナンバーで分かる通り、『SWAT4』は同シリーズの4作目という位置付けの作品で、それまでの1作目から3作目は他の制作会社が担当していたりする。
 で、面白いことにFPSになったのは前作にあたる『SWAT3』が最初で、それまでは『Daryl F. Gates’ Police Quest: SWAT』、『Police Quest: SWAT 2』という名前でリリースされていた。

▲1995年に発売された『Daryl F. Gates’ Police Quest: SWAT』は実写取り込みで進行するアドベンチャースタイルで進行する。

▲1998年に発売された『Police Quest: SWAT 2』は『DIABLO』のような見下ろし視点でゲームが進行するタクティカルクエスト的なゲームだった。

▲1999年に発売された『SWAT3』でFPSへと変貌。シミュレーター寄りなタイトルだったため、若干システムがややこしかった記憶が……。

 なんでまたいきなり3DのFPSになったのかと考えてみたところ、特殊部隊ゲーの決定版と言われる故トム・クランシーの小説を題材にした『Rainbow Six』のPC版が発売されたのが1998年ということもあって、恐らくSWATシリーズは『Rainbow Six』を意識してFPSになったんじゃないかと思う。つーか、どれを見ても装備が古臭くていい味だしてんなぁ!

(編注:本連載でおなじみGOG.comで1+2パック3のGOTYエディションは売っている。SWATじゃないオリジナルのPolice Questシリーズも1-4でまとめて売っているので間違わないように。)


■肝心のゲームシステムはどうなってんのよ?

 『SWAT4』は凶悪犯罪者を相手にするという点では『Rainbow Six』と同じだが、その職務内容が大きく異る。『Rainbow Six』の場合、凶悪犯(ぶっちゃけテロリスト)の射殺が可能だが、あくまでも警察組織であるSWATの場合『可能な限り生きた状態で捕らえる』のが目的となっている。そのため、ゲームの難度を低くした場合、どんだけ敵を射殺しても目標を達成さえしていればクリアとなるが、難度を普通~最上位に設定している場合、一方的に殺害すると評価にマイナスが付いてしまい、クリア条件を満たせず失敗となる。割とシビアなんだよねこれ。

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 でまぁ、プレイヤーはAIの味方を引き連れて作戦エリアに突入するとき、映画さながらに「Police! Get down!!」「On your knees!」(編注:警察だ! 跪いて動くな!)といった感じで降伏勧告をするんだけど、そう簡単に従ってくれる訳でもなく、反撃されることがほとんど。で、反撃された場合は警察官による正当防衛が成立するため、該当の犯罪者に対して射殺が可能になり、マイナス評価もつかなくなるんだけど、相手に先制させるからハイリスクなので僕はあんま好きじゃないんだよね。どうせ殺るなら先に殺らないと。
 一応、非殺傷武器もいくつか用意されていて「ビーンバッグショットガン」、「ペッパースプレー」、「ペイントボール」、「テイザーガン」、etc。これらの武器を使えば先制攻撃を加えても殺害することなしに敵を無力化することができる。反撃の意思を失った犯罪者は投降勧告を出せば武器を捨てるけど、まれにそれでも反撃しようとする奴は、しこたま撃ちまくって戦闘意思をもぎ取る。こんな感じで敵を捕縛しながら目的を達成していくことになる。
 実際にプレイしている動画を見たほうが早いんで、ソロプレイで遊んだ時の動画をドゾー

▲こんな感じで少しずつミッションを進め、全13ミッションをクリアを目指す。

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 こういったタイトルで忘れてはならないマルチプレイもちゃんと収録。オンラインCOOPと対戦が可能で、COOPは上手く役割分担をこなせばかなりそれっぽい感じで行動でき、プレイ中は妙にテンションが上がってしまう。で、実際にサバゲー&ゲーム仲間でCOOPしたときの様子も動画にしたんで、ドゾ。

▲これを4人で遊べればなぁ。2014年じゃ無理だろうけど。

 で、オンライン対戦も実装はされているのだけど、残念ながら今現在プレイしている人はほとんどゼロ。相手チームのプレイヤーを3人とかで取り囲み、ペッパースプレーやテイザーガンで嫌がらせをしながらハンドカフで捕縛って流れがメチャクチャ面白かったんだけど、お見せできないのが残念である。


 ちなみに、僕は知らなかったんだけど『SWAT4』にも公式のエキスパンションがあり、マップが増えているだけでなく、一度降参の意思を見せて武器を置いた敵が、隙を見つけると武器を拾い直して反撃をするようになっているとか。機会があったらプレイしてみたいなぁ。武器を増やすMODとかも多数リリースされていたりする。もし本作を持ているならば、適当に探して導入してみるのもアリ。というか、割とマストか。

 以上、『SWAT4』について簡単に語ったんだけど、残念ながら本作でシリーズはストップしており、続編の発売予定も無し。その上、『SWAT4』はデジタルダウンロード販売もされていないため、今となっては中古を探すほかプレイする手段はないかもしれない。願わくば、新作が出るか、デジタルダウンロード販売が行われますように! (編注:SWAT4はGOG.comでもリリース希望が出ているだけで、中古やAmazon.comの在庫などを漁るしかない。ちなみに過去にはライブドアから日本語版4が出ていた。)

 そんな感じで、今回の更新はコレで終わり。機会があれば、是非ともプレイして欲しいタイトルである(敷居が高いけど)。


近況:バトルフィールド:ハードラインが楽しみですわ!

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)