E37M1: 廃墟で殺人鬼と鬼ごっこ。4対1のマルチプレイ対戦アクション『Dead by Daylight』

公開日時:2016-07-07 09:59:00

 ドモー、BRZRKです。E3も終わったけど、Evo 2016、QUAKECON、Gamescom、東京ゲームショウといったイベントが今後も目白押し。なんだかんだでゲーム関連イベントは楽しみでしかたがないね。

 さて今回取り扱うのは、4対1の非対称マルチプレイを楽しめる『Dead by Daylight』(公式サイト)。どんな感じのゲームかというと、周囲を壁で囲まれた廃車場を舞台に4名の生存者プレイヤーが殺人鬼プレイヤー(1名)に追われ、生き延びて脱出するか惨殺されるかのバトルを楽しむ感じ。(編注:プラットフォームはPCで、Steamで配信中。価格は1980円)


 生存者が脱出するためには、マップ上にいくつかある候補地からランダムで配置されるジェネレーターを規定数起動させ、2つある脱出ゲートのうち、どちらかひとつでもいいのでゲートを開く必要がある。

 そしてゲートから場外へ逃げ出すのだが、ジェネレーターを起動するには、まず修理する必要がある。修理方法の基本は簡単で、マウスの左クリックを押しっぱなしにしているだけでオーケー……なんだけど、突如QTEが発生することがあり、これをミスすると爆発音とともに修理ゲージが大幅に減少してしまう。

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 しかもこのゲーム、QTEは完全にランダムで襲いかかってくるので、酷い時は間隔を明けずに4連続でQTE発生なんてこともある。しくじって爆発音を生じさせてしまうと、殺人鬼プレイヤー側の画面に爆発したジェネレーターの位置が表示されるため、速攻でピンチに。

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 一方、生存者側は鬼が一定範囲内に接近すると、ドクドク心音が聞こえるようになるのだけど、緊迫感を煽るこれがまた超怖い。必死にジェネレーターを直していると、少しずつ心音が大きく聞こえてきて、修理に専念したいのに周囲を警戒しなければならなくなり、結局は前述したQTEに反応できなくなり窮地に……といったことも多々。

 そんなこんなで殺人鬼に追い込まれて2回ダメージを負わされるとダウン状態へと移行し、殺人鬼に抱え上げられて運ばれ、特定の場所にある肉フック(豚肉とかを吊り下げるアレ)に吊られてしまう。

 でもまだ生存の目はある。フックに吊られてしまっても、残り体力を犠牲にして暴れることで、運が良ければ脱出が可能だ。ただし、確率がメチャクチャ低いらしく、自分は一度も成功したことがない。味方の手を借りればもうちょっと簡単に助け出してもらえるけど、殺人鬼が周囲に隠れていることもあるので、なかなか難しいんだよね。

 で、吊るされて一定時間が経過するか、再度とっ捕まって2度目のフックを経験すると、夜闇に吸い込まれいって死亡扱いとなり、他のプレイヤーの行動を見守るしかなくなってしまう。うん、待ち時間が長くなることもあるので、マジで死にたくないね。

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 話は変わって殺人鬼サイド。殺人鬼はチェーンソーを持っていたり、ベアトラップを設置できたり、姿を透明化できたりといった感じで3種類の性能から選択できる。まぁ、生存者を殺害するという目的は共通だ。

 そして殺人鬼側は最初からジェネレーターの位置を知っていたり、爆発音で位置を知ることができたり、どうも生存者よりも若干足が速いといった優位性がある一方で、生存者と違って障害物を超えられなかったり、アイテムを使用されて目がくらんでしまったりと、ウィークポイントもかなりある。まぁ結構バランス良く作ってあると思いますわ。


 マッチングシステムについても少々。本作のマッチングは基本的にランダムマッチとなっており、似たような人数構成の非対称なマルチプレイ対戦ゲームである『EVOLVE』みたいにパーティを組んでのマッチングは出来ない。野良同士で組まされると言ったほうが伝わりやすいかな?

 「じゃぁ、パーティプレイは出来ないの?」かと問われれば、可能ではある。ただし、野良マッチングのときはゲーム終了時に活躍に応じて経験値が振られ、スキルを獲得できるけど、パーティで遊ぶ場合は経験値が得られないという、ちょっと厳し目の仕様となっている。まぁ、安易な談合は不可な設計なんですわ。

 ちなみにパーティプレイの場合でもちょっと不便な仕様になっていて、殺人鬼役のプレイヤーがフレンドを生存者として招待する形。ほかのプレイヤーと役割を交代したい場合、改めて殺人鬼役となるプレイヤーが招待を出し直す必要があったり面倒。まぁ、この辺はSteamのフォーラムでも色々言われていたりするので、いずれ改善されると思うけどね。


 んで、このゲームどうなのよ? と問われれば面白いと言っていいだろう。細かいところを見ればバランス調整が足りていない部分とか、なんかゲームのエンジンが重いとかエラーで強制終了するとか色々あるけれど、友達とゲラゲラ笑ったり怯えたりしながら遊べるので楽しい。
 まだマップの数が少なかったりもするけど、価格に見合った楽しさは得られるはずだ。夏だし、こういう遊びで肝を冷やすのも有りかもね。


著者近況:QUAKEの新作が出るのが楽しみすぎる。でも、過剰な期待はしないようにしたいと思う。

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)