E9M1: 新ウルフェンの日本発売日も決まったことだし、2009年版『Wolfenstein』

公開日時:2014-03-10 00:00:00

 ドモー、BRZRKです。『Wolfenstein: The New Order』の海外版の発売日に引き続き、、日本国内の発売日も無事に6月5日と決まった昨今、皆さんいかがお過ごしでしょうか? まぁ、そんな前置きは横に置くとして、今回というか今回も『Wolfenstein』(日本未発売)を紹介しようと思う。

 今回ご紹介するのは通称“2009年版”と呼ばれる『Wolfenstein』の再定義版だ。対応プラットフォームはXbox 360、PS3、WindowsPCの3つで、開発を担当は老舗のRaven Software。どういったスタジオかと言及するならば『Soldier of Fortune』とか『QUAKE4』を制作し、『Call of Duty』シリーズにも外注として関わったりと、まぁ割となんでもこなせるスタジオ。

 で、実際のゲームなんだけどまぁ可もなく不可もない平均点前後なゲーム(metascoreは71~74)。だけど、本作には過去のWolfensteinとは一線を画す様々な要素が入っており、個人的に大好きな作品なので、紹介してみようと思う。


■主人公はあいも変わらずBJで、敵はもちろんナチ野郎だ!

 本作はシリーズを通しての主人公であるウィリアム“B.J.”ブラスコビッチ(通称BJ)を操作し、ナチスの野望を打ち砕くのが目的。ただ、本作は再定義版ということもあり、前作にあたる『Return to Castle Wolfenstein』とは類似性を残しつつも、ゲームシステムを含めて大きく異なる世界を構築している。


我々の現実世界とは異なるVeilと呼ばれる並列世界がある。ハインリヒ・ヒムラーの統制下にある超常現象局はVeilの存在を知り、アイゼンシュタッド(地名)に現実世界との往来を可能にするポータルを構築していた。それは、アイゼンシュタッドにおける戦闘の有利性を確実のものとしてしまう。

しかし、Veilに入るには特殊なメダリオンが必要で、そのメダリオンを持たず並列世界へ行ってしまうと不気味なモンスターへと変貌して現実世界へと戻されてしまう。

秘密諜報局はナチスが力をつける事を見過ごすことはできないと判断し、こういった問題に最適であるエージェントのBJブラスコビッチの派遣を決定した。


 物語は大筋こんな感じ。でまぁ、実際のオープニングムービーだとBJが乗り込んでいたドイツの船からたまたまメダリオンを入手し、それを調査した結果アイゼンシュタッドに向かうことになる行程が描かれている。

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 BJに指令を出すOSAの局長と部下が次のシーンで登場するのだけど、この二人も実は『Return to Castle Wolfenstein』に引き続きの登場。このふたりが『Wolfenstein: The New Order』に登場するかは不明だが、淡い期待も混ぜて過去作との比較写真を紹介したい。

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 なぜアイゼンシュタッドが主戦場になってるかというと、メダリオンを使うために必要となる特殊なクリスタルが採掘できるからだ。ゆえにこの街で活動するドイツ軍人の数が多く、どんな代償を払ってでも街を制圧しようとしている。

 ナチに抵抗しようする人々は多く、パルチザン、超常現象研究家、ブラックマーケットといった抵抗勢力とBJとで相互協力関係を築いていく。で、パルチザンとして活動する、仲間からの評判も上々なキャロライン・ベッカーという幹部の女性がいるのだが、彼女も『Wolfenstein: The New Order』に登場することがトレイラーで確認できる。

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 ブラックマーケットでは、マップ上で入手した金塊を元手に、武器のアップグレードや弾薬を購入することが可能だ。初期状態の武器より多連装マガジンを装備できたり、ライフルスコープを装着できるなど、戦闘において敵よりアドバンテージを稼げるようになるので、割とこまめに利用することになる。

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■メダリオンにクリスタルを嵌め、特殊なパワーを使ってナチ退治!

 パルチザンの隠れ家でミッションを受注しては破壊工作といった感じで物語を進めていくと、件のVeilの恐るべきパワーが少しずつ明るみに出てくる。で、具体的にどういう能力を持つかというとこんな感じ。

・Veil Sight
移動速度が上昇。見えないもの(隠された扉やハシゴ)や、敵の弱点が見えるようになる。
・Mire
時の流れをスローダウンさせ、弾丸を避けたり高速で動作する罠を回避することができる。
・Shield
周囲にシールドを展開して銃弾や爆発から見を守れるようになる。
・Empower
BJの攻撃力が劇的に増加。敵が展開するShieldですら貫通する。

といった感じで上記4つの力を駆使しながら、対峙するナチの連中を相手に戦っていくことになる。で、実際に使ってみた際の動画がコチラ。これらのVeilも何故かブラックマーケットでアップグレード可能。ボス戦では重宝するのでアップグレードはマストだ!


 で、さらに物語を進めていくと徐々にナチスの幹部の存在が明るみに出てくる。中でも際立っているのがウィルヘルム・ストラッセこと“デスヘッド”だ。このキャラクターについては前回のブログでも紹介したが、『Return to Castle Wolfenstein』からのレギュラー参戦をしているイカレタ将校で、人体実験なんて当たり前。とにかくナチスを勝利させるためなら手段を選ばない野郎だ。

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 ちなみに2009年版のデスヘッドは、物語の途中で人質を取りながらBJに対して偉そうに戯言を抜かすのだが、直後に想定外の事態が発生した瞬間、速攻逃げ出す腰抜けっぷりが見ものだ。あまりにも清々しい逃げっぷりだったので、つい動画にしていまった。

早い(確信)


 そしてデスヘッドと常に行動を共にしているキャラクターとして、ハンス・グロッセという筋骨隆々の脳筋兵士も登場する。このキャラクターは言わば本作におけるBJとのライバル的ポジションで、最後の最後までBJの前に立ちふさがる。

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 最後の最後と書いたので勘の良い人は分かると思うが、本作のラスボスはVeilパワーを駆使するハンス・グロッセとなる。この時、両手にはハンドヘルドとなったミニガンを装着しているため、かなり攻撃力が高く、倒すのは本当に骨が折れる。ちょっとその様相も見てもらおう。

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 最終的にハンス・グロッセを倒したBJは爆発炎上中の飛行船(?)から脱出するんだけど、その飛行船は地上に墜落。ちなみに落ちた場所はと言うと……。

どう見てもウルフェンシュタイン城です、本当にありがとうございました


 以上、駆け足ではあるが2009年版の『Wolfenstein』についてダラダラと書かせて頂いた。まぁなんというか旧作を遊んだ人からするとゲームシステム等が結構異なるものの、過去作のキャラクターが登場したりとウルフェンシリーズのファンならソコソコ楽しめる作品なんじゃないかと思う。

 ゲームにRPG要素を取り入れ、アップグレードやちょっとした謎解きなど、様々な事にチャレンジをした本作。まぁ突き抜けて面白いわけでもないが、つまらなくもないといった少々中途半端な出来なのでオススメはできない。んー、なんとも閉まらない終わり方だが、『Wolfenstein: The New Order』に期待を込めてAuf Wiedersehen!


■著者近況: 家の前でやってる工事がうるせぇ

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)