E80M1: ごった煮アジアンFPS『Shadow Warrior 3』。イカレNINJAがETERNALなシステムをひっさげ堂々の御帰還!

デタラメなアジアン世界観が特徴の由緒正しい(?)カルトFPS『Shadow Warrior 3』を紹介。
文:BRZRK 編集:ミル☆吉村

公開日時:2022-03-01 23:00:00

 ドモー、北米ではストリーミングサービス“Pramount+”で配信する予定のドラマ版『Halo』が見たいけど日本国内ではそもそもParamount+がサービスしてないので絶望of絶望していたところ、U-NEXTで配信することが発表されていた(発表ツイート)ので安堵しているBRZRKです。コンニチワ。
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 今回紹介するのは 謎のアジアンテイストでカルト的な人気を誇るFPS『Shadow Warrior』のシリーズ最新作『Shadow Warrior 3』(PS4/Xbox One/PC版が3月1日深夜に順次配信予定、公式サイト)。2013年にリブートされてからこれが3作目となる。

 ちなみに1997年に3D Realmsが発売した初代Shadow Warriorはココ(前編後編)、新生1作目はコチラ(記事リンク)で取り扱っているのでチェックしてみて欲しい。

■でたらめアジアンニンジャのロー・ワンふたたび参上!

 ストーリーについてはゲーム開始直後にパンツ一丁にタンクトップという出で立ちな主人公のロー・ワンがボリュームたっぷりに説明してくれるのでシリーズ未経験でも大丈夫。

 ……というかデタラメな世界観のニンジャが軽口を言いながら銃をぶっ放すという雰囲気を楽しむのがメインであり、真面目にストーリーを追うようなゲームでもないのだが、一応2のエンディングに出てきた龍が関係しているってことでひとつ。

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■ニンジャの移動アクションを活かして縦横無尽に駆け抜けろ!

 本作のゲームシステムは『Shadow Warrior2』のRPG寄りなハクスラFPSからガラリと代わり、『DOOM ETERNAL』に寄せたシューターへと変貌を遂げている。

 実際どういう構造なのかというと、目的地を目指して進んでいく移動・探索フェーズとワンサカ出現する敵との集団戦フェーズを繰り返していき、ある程度進むとチャプターのボスとの戦闘になるといった感じだ。

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 移動アクションは本作で強化されている部分で、移動・探索パートはもちろん戦闘エリアでも、ロー・ワンのニン=ジツを駆使し、ダブルジャンプやエアーダッシュ、そして壁走りや本作からの新要素であるグラップリングフックを用いて爽快にマップ上を駆け回ることが可能だ。

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 また、マップ全体の流れは基本的に一本道なものの、ところどころに脇道に逸れられるルートがあり、そこにロー・ワンの技や武器を強化するアップグレードポイントが隠されていたりする。こういった隠しルートというか隠し部屋的な場所を探すのはオールドスクールFPSが好きな人には楽しめると思う。

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■とにかく撃ちまくれ! 弾がなくなったらカタナでぶった斬れ!

 戦闘面についても触れていこう。本作はとにかく銃をぶっ放しまくりながら次々と出現する敵をひたすらブチのめす感じのFPSだ。なので、トリガーハッピーな感じで戦っていると頻繁に弾薬が尽きてしまう。

 しかし、ロー・ワンの持つカタナで敵を切り刻めば弾薬をドロップしてくれるし、マップ上に配置されている弾薬類の数も多いので、なんだかんだガチで困るような場面は全然なかった。

 ちなみにカタナでの攻撃はダメージも結構あるので使いやすい。ちょっと弾が減ってきたら雑魚を見つけて切り刻めば速攻で弾薬を補充できるという感じだ。(※編注: こういったあたりのシステムも『Doom Eternal』の影響を感じる部分)

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 では銃撃で敵を倒すとどうなるかというと、こちらは体力回復するためのアイテムがドロップする。なので順調に敵を倒していれば多少の乱戦になってもそうそう力尽きることはないが、下手に立ち回って詰まってしまうと四方八方からタコ殴りされてしまい倒されてしまうこともあるので過信は禁物。

 ロー・ワンが扱える武器はカタナのほかに6つの銃器があり、ピストルやショットガン、サブマシンガンといった普通のものもあれば、シュリケンが高速で撃ち出されるディスクランチャーぽいものや、レールガンに似たタイプの銃も。そのどれもが結構強力なものとなっているので敵の喰らいっぷりを見ていると結構爽快。

■フィニッシャーとトラップも使いこなして暴れまくれ!

 そして忘れてはならないのがフィニッシャーだ。これは戦闘で得たポイントが貯まると使用でき、発動すると相手の頭を潰すなどちょっとしたゴア演出とともに仕留めるシロモノ。

 フィニッシャーには追加効果のメリットもあり、体力を大幅に回復したり、周囲の敵を凍結する特殊ボムを使えたり、敵のタイプによってさまざまな特殊能力を得られる。使い所を見極めれば効率よく攻略することが可能だ。

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 また、戦闘エリアによっては、スイッチを押すとトゲトゲの付いたローラーが敵を轢き潰したり、床が開いて回転式の裁断機みたいのが敵を飲み込みグチャグチャにするといったギミックもある。

 これらは出現する敵の数が多い場面だとかなり有効で、まとめて敵を排除できるので数的不利な状況を緩和できたりする。血しぶきが噴水みたいになったりすることもあるので見ていて楽しいよ。

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■気軽にパワフル&ノーテンキなFPSを楽しみたい人に

 ゲームとしてはストーリー云々よりも爽快感のほうに比重を置いている印象な本作。実際にプレイしていて銃撃戦も普通に楽しめるし、カタナで切り刻むのもチャキチャキとしたテンポなので気持ちがいい。

 ただ、ゲームの構造として大きな演出がほとんどなくて定期的に集団戦を繰り返させられるというのが人によっては苦痛になるかもしれない。また、ロー・ワンの軽いノリの会話というかスキットが随所に散りばめられていて、これが楽しめるのであればいいが、ノリがダメな人にとってはかなりシンドイんじゃないかなと。

 筆者個人としては十分に楽しめているのだけど、やや人を選ぶ作品であるというのは間違いないかな。あぁ、シリーズのファンなら普通に楽しめると思うヨ。
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著者近況:糖度12のミカンをドカ食いしたいね
編集近況:原稿待ってる間にエルデンリングやってたらマルギット戦で心が折れかけた

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)