E11M1: 淡々と進む人類の最終局面! 渋くて怖いストラテジー『DEFCON』

公開日時:2014-04-01 00:00:00

ドモー、BRZRKです。ここのところ、このBlogではFPSネタばっかりだったということもあり、気分転換もかねて違う方向のゲームを扱ってみようかと思う。
 で、最初は洋ゲーのアクションゲームにでもしようかなと思い、『Duke Nukem』と『Duke Nukem2』(編注:DN3D以前の2Dアクションゲーム)、『DIE BY THE SWORD』といったタイトルにしようかと思っていたのだけど、もうちっと方向性を変えてみようかなと考えた結果、僕が物凄く苦手なRTS系の『DEFCON』(公式サイト)に決定。っていうか、このゲームはRTSなのだろうか、それともシミュレーションなのだろうか。どっちなんだろう。


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 まぁそんな感じで『DEFCON』なんだけど、この言葉の意味は米国防総省が規定している戦争への準備体制という意味で、「Defense Readiness Condition」の略称を指す。
 よく映画や海外ドラマでアメリカがピンチのときに言われる「DEFCONレベルが~」というのはまさにコレのことだ。
 DEFCONレベルは通常5の状態なんだけど、何かしらの脅威が迫ってくると、このDEFCONレベルが引き下げられていく感じ。で、もしDEFCONレベル1になった場合、大統領が核兵器の使用を認める可能性が出てくるほどの切迫した状況を表している。


 今回扱うゲームの『DEFCON』もこんな感じで、最初はDEFCON5からスタートする。時間とともにDEFCONレベルが下がっていくので、素早くユニットを配置しなくてはならない。ちなみに、このゲームは一般的なRTSみたいに生産とかそういうのはナシ。まぁ軍人将棋とでも言えばいいだろうか、ターン制でなくリアルタイムな核将棋といった感じかな?
 マップ上には人が多い主要都市があるんで、そこを出来るだけ守るようにユニットを配置していくのがセオリー。あ、配置できるユニットも紹介しておこう。

・レーダー 設置場所を中心に、広い視界を確保できる
・ミサイルサイロ 迎撃モードと核ミサイル発射モードがある。通常は迎撃モードで敵からの飛来物を迎撃するのが役目
・空港 戦闘機と爆撃機を飛ばすことができる
・戦艦 海上の敵を攻撃可能、場所によっては地上も攻撃可
・潜水艦 核ミサイルを積載し、レーダーに発見されにくい
・空母 戦闘機と爆撃機を持ち、対潜水艦攻撃が可能

といった感じ。んじゃま、実際に最初のユニット配置を見てもらおう


■デフコン5 DEFCON4になる前にサクッと配置を終わらせなければならない。まー、人口密集地を守る感じでね。

■デフコン4 ユニットを移動させることが可能に。基本的に海上のユニットを動かすのがメインだろうかね。こちらも地味だけど動画を作ったんで、そっちをご覧あれ。

■デフコン3 ついに戦争が勃発。航空ユニットを駆使して敵のユニット配置を見たりと、まぁ牽制とかがメイン。

■デフコン2 戦闘がさらに激化。もう、ありとあらゆる場所でミサイルが飛び交い、This is Warといった感じであり、Prepare for nuclear warといった感じ。

■デフコン1 ついに世界の終焉の始まり。もう、後は核ミサイルが飛び交うだけの世界。


 各陣営が所持している核弾頭の数は限られており、最初から核攻撃を仕掛けようとすると、敵のレーダーに検知され、ミサイルサイロで簡単に迎撃されてしまう。まぁ、こうなると敵から報復を受けたり、ただでさえ貴重な核弾頭を失ってしまうわけで。
 そこで、航空機を使って迎撃を散らばらせたりして、敵のミサイルサイロとか都市を攻撃していく。それでも迎撃されるなら、物量作戦ということで所持している核弾頭をしこたま敵陣にむけて撃ちまくる……。

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▲あーあ、台無しだよ。

 正直なところ、物凄く後味の悪いゲームで、ゲームに勝ったとしても人間的には物凄く負けた気がするんだよね。
 それに、このゲームの画面って古臭い雰囲気を出すためにベクターグラフィックスで構成されてるでしょ? 1960年のキューバ危機とか、冷戦時代に使用されていた司令室のコンピューターとかをイメージしているのかな? これが無機質と言ったらいいのか、凄く人間味がなくて怖い。

 ちなみに、ほかのプレイヤーとの同盟を打診したりすることもできるのだけど、ゲーム中盤以降、なぜか核弾頭を積んだ潜水艦が自陣の近くに潜んでいたりと、最終的には裏切り地獄。なんとも言えない空気になる。


 『DEFCON』の発売は2006年で、8年前の作品ということもあり、今では対戦で遊ぶ人がほとんどいない。なので、今から対戦を望んで本作を遊ぶのは少々厳しいかもしれない。AIとの対戦でも十分遊ぶことはできるが、同盟システムの緊張感を味わいたければ、やはり対人戦を遊んで頂きたい。
 STEAMGoG.comといったトコで本作は発売されている。価格もそんなに高くないので、フレンドの分も購入して一緒に遊んで陰鬱な感じになってみてはいかがだろうか。

 それにしても、音楽からして陰鬱だ。


著者近況:二ヶ月ほどサバゲー行ってないから行きたいなぁ

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)