『KOF15』ストーリーに深く関わる新キャラクター“イスラ”を最速攻略!【TGS2021】

TGS2021に出展された新作格闘ゲーム『KOF15』の新キャラクター“イスラ”を徹底分析します。

公開日時:2021-10-01 13:31:00

 2021年9月30日~10月3日に“東京ゲームショウ 2021”が開催。幕張メッセではプレス・インフルエンサー向けにブースが出展され、最新ゲームの試遊が行われた。

 今回筆者が注目したのは格闘ゲーム老舗メーカー“SNK”が2022年2月17日に発売予定の『THE KING OF FIGHTERS XV』。本イベントが世界初のプレイアブル出展ということで個人的に非常に楽しみにしていところ、初日にはストーリーに深く関わることが確実な完全新規のキャラクター“イスラ”の情報が発表された。

 発表後の先行試遊会ではこの“イスラ”でプレイすることができたため、本稿では“イスラ”について、キャラクターの特徴や技性能、戦術の考察やプレイフィールなどのリポートをお届けしよう。

※記事は2021年9月30日に東京ゲームショウ2021にて、編集部が試遊できたバージョンをもとに作成しています。記事の内容は編集部調べによるものです。また、製品版や他のバージョンとは仕様が異なる場合があります。


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1 イスラ アイキャッチ

ついに詳細が発表された新キャラクターのイスラ。主人公のシュンエイとともにストーリーのカギを握るという。

イスラはどんなキャラクター?

 イスラは主人公のシュンエイと同様に、ふたつの幻影の手“アマンダ”を使役するキャラクター。シュンエイとは違い、つねに幻影の手を漂わせており、幻影の手を使った通常技はリーチの長いく、中距離で戦うのがよさそうである。

 必殺技では飛び道具の“フィル・イン”や突進技の”トゥ・フロント”、対空技の“スクライブ”とひと通り揃っているほか、空中で軌道変化を行う“ドリップス”や崩しや奇襲で使える“ピーシング”も持つ。オーソドックスにもトリッキーにも戦える非常におもしろそうなキャラクターとなっている。

2 イスラ 立ち絵
3 イスラ 長リーチ

イスラは通常技のリーチが長いのが特徴。

4 イスラ 2段ジャンプ

2段ジャンプも可能。

イスラの主要技と必殺技を徹底解説

<通常技>
・遠距離強パンチ
 アマンダを下から前方に向かって繰り出す技。特筆すべきはそのリーチで、ラウンド開始位置から少し歩く程度で届く。また必殺技キャンセルが可能なので、この技を起点として立ち回りを展開していくのがセオリーと言えそうだ。

5 遠距離強パンチ

遠距離強パンチ

・近距離立ち強パンチ
 イスラの体のまわりをアマンダがまとわりつくように駆け巡る技。性能的に特筆するところはないものの、特殊技の”クラウド”や”デザイン”につなぐことができるため、コンボの起点として重要な技。

6 イスラ 近距離強パンチ

近距離強パンチ

・しゃがみ弱キック
 『KOF』らしい使いやすい下段技で、密着から複数回刻むことができる。「しゃがみ弱キック1~2回⇒しゃがみ弱パンチ⇒弱トゥ・フロント」がコンボとなるため、この技をいかに決めるかが狙いのひとつと言えそうだ。

7 イスラ しゃがみ弱キック

しゃがみ弱キック

・しゃがみ強パンチ
 低い姿勢からアマンダが下から上に攻撃する2ヒット技。その見た目から真上付近の対空としての使い方が有効。“スクライブ”と合わせて守りの技として使っていこう。

8 イスラ しゃがみ強パンチ

しゃがみ強パンチ

・ふっとばし(地上)
 アマンダの両手を前方にくり出す技。やや長いリーチに加え発生も良好で、ほかの地上ふっとばしと同じく追撃が可能。遠距離強パンチに時折織り交ぜ、相手の行動に引っ掛けるように当てる使い方が有効だ。

9 立ちふっとばし

ふっとばし(地上)

・ジャンプ強パンチ
 アマンダを斜め下に横薙ぎさせる技。空中でのメインとなる通常技で、判定、リーチに優れた高水準な技となっている。豊富な空中行動とこの技を組み合わせて空中戦を制圧できれば、理想的な試合展開になるだろう。

10 ジャンプ強パンチ

ジャンプ強パンチ

・ジャンプ強キック
 イスラが後方に振り向きつつ後ろ蹴りを放つ技。後ろにしか攻撃判定がないため、庵の“百合折り”のように相手を飛び越えつつ“めくり”で使っていくことになる。イスラは“ドリップス”など空中行動が多彩なので、その中でひとつの崩し手段として狙っていくのがいいだろう。

11 ジャンプ強キック

ジャンプ強キック

''<特殊技>
・クラウド''
 飛び上がりながら回し蹴りを放つ。空中攻撃なものの中段技ではない。性能としてはシュンエイの“スカイアックス”と似ており、“近距離強パンチ⇒クラウド⇒空中必殺技”といった流れの連係やコンボの中継としてがおもな用途となりそうだ。

12 クラウド

クラウド

デザイン
 少し発生の遅いスライディングを放つ。こちらは見た目通りに下段判定。この技は近距離強パンチなどからつなげられるものの、その後は超必殺技にしかキャンセルできない。立ち回りの不意を突いた差し込みとして使い、ヒット時には単発で超必殺技につないだり、クイックMAXの発動から攻めの展開を作ったりするのがよさそうだ。

13 デザイン

デザイン

''<必殺技>
・フィル・イン''
 幻影の手からスプレー缶を地上に投げつけ爆発させる飛び道具。弱はやや自分に近い位置に、強は遠くに放り投げる。EX版は弱と同じような位置に投げつけた後、爆風が前方に広がっていく持続型の攻撃となる。飛び道具としてはやや発生が遅いものの弾速はかなり早いため、セオリー通りに牽制や通常技ガード後のフォローとして使うのがよさそうだ。

14 フィル・イン 通常

フィル・イン

・スクライブ
 後方宙返りをしながら蹴りを放ついわゆる“サマーソルトキック”の動きをする必殺技。弱は発生が早くコンボパーツとして使いやすく、強は発生が遅い代わりに無敵時間がしっかりありダメージも高い。EX版は発生が弱のみなのに加え、ヒット後に各種“ピーシング”に派生が可能。“EXスクライブ⇒ピーシング・B⇒バック・トゥ・バック”といったコンボが可能なため高いリターンが期待できるぞ。

15 スクライブ EX

スクライブ(EX)

・トゥ・フロント
 相手に高速移動し、接触するとキックを放つ突進技。弱と強では発生と移動速度・距離が変わり、EX版は弱と強の良いとこ取りとなっている。トゥ・フロントからは高速移動を中断する“ブレーキング”のほか、強やEXトゥ・フロントの攻撃後に追加入力することで“スローウィー”に派生可能。

16 トゥ・フロント

トゥ・フロント

・スローウィー
 トゥ・フロント後に派生する必殺技で“A~C”までの3種類がある。

 スローウィー・A:アマンダが上段攻撃を行う。EX版では相手をバウンドさせ追撃が可能。

16-2-スローウィーA

スローウィーA

スローウィー・B:アマンダが下段攻撃を行う。

16-3-スローウィーB

スローウィーB

スローウィー・C:前方に小ジャンプする。ジャンプ後は“ピーシング”に派生が可能。

16-4-スローウィーCC

スローウィー・C

・ドリップス
 空中で2段ジャンプのような動きをする必殺技で、前方・後方・垂直と使い分けることが出来る。2段ジャンプ後は各種通常技や“ピーシング”を行うことが可能。

 軌道変化を利用して前ジャンプから相手の対空技をずらしたり、“近距離強パンチ~クラウド⇒前方ドリップス⇒ジャンプ強キック”といったフォローアップ兼攻め継続での使い方が有効だ。

17 ドリップス

ドリップス

・ピーシング
 空中からキックを放つ必殺技で、こちらも“A~C”の3種類がある。

 ピーシング・A:前方斜め下への急降下キック。やや発生が早くコンボの繋ぎに使える。EX版では急降下キック後に打ち上げキックが連続ヒット。近い位置で浮くため追撃が可能。

18 ピーシングA

ピーシングA

ピーシング・B:前方に緩い放物線を描きつつ蹴りを放つ。やや当てづらいものの、“EXスクライブ”後の追撃などに使える。

19 ピーシングB

ピーシングB

ピーシング・C:空中に停滞し浴びせ蹴りを放つ。中段技で崩しに使えるほか、ヒットすると相手がダウンするためコンボパーツとしても有用。EX版では相手を打ち上げるが、遠くに吹き飛ばすため、“ピーシング・A”と使い分けが必要そうだ。

20 ピーシングC

ピーシングC

<超必殺技>
・バック・トゥ・バック
「アマンダ」の力を推進力とし強力な蹴りを放つ空中超必殺技。
通常版、MAX版ともにシンプルな単発の突進技となっており発生が早く威力も高め。“トゥ・フロント”ヒット後や“ピーシング・B”ヒット後などからスーパーキャンセルすることでつながるため使い勝手のいい技と言えそうだ。

21 バックトゥバック

バックトゥバック

・ワイルド・スタイル
 “アマンダ”による飛び道具攻撃を行ったあと、イスラとアマンダによる波状攻撃を行う乱舞系必殺技。
 単体の威力は通常版・MAX版ともに低いものの、最終段で相手を打ち上げた後は追撃が可能なため、総合的には高いダメージが期待できる。

 飛び道具自体の性能に特別なところはないため、コンボで狙っていくのがメインとなりそうだ。

22 ワイルドスタイル

ワイルド・スタイル

''<クライマックス必殺技>
・キング・オブ・ピース I&A''
 前方に小さく飛び上がりスプレーを吹き付けつつ攻撃するクライマックス必殺技。
 ヒット後は演出に入り、アマンダとの連係プレーで強力な連撃を行う。リーチはやや短いものの、発生はまずまずなのでコンボで使うのが有効。威力が高いためシンプルな構成から狙っていくのが有効そうだ。

23 クライマックス
24 クライマックス2
25 クライマックス3

キング・オブ・ピース I&A

イスラの基本戦術を考察してみた

 イスラは高性能な各種強パンチを軸に空間を制圧しつつ、隙を突いてめくりや下段から大きなリターンを狙うのが基本戦術と言えそうだ。

・立ち回り
 立ち回りでは地上の遠距離強パンチ、空中でのジャンプ強パンチのふたつが主力技。どちらもリーチと判定に優れているため、まずはこのふたつをくり出していくだけで優位な展開が作りやすいだろう。

 遠距離強パンチはキャンセルが可能なため“トゥ・フロント”まで入力を済ませ、ガードされていたときには“ブレーキング”に派生することである程度カバーが可能。

 “トゥ・フロント”を意識させると“フィル・イン”による牽制なども機能しやすくなるため、遠距離強パンチからの行動パターンをいくつか用意しておくといいだろう。

 ジャンプ強パンチは相手への飛び込みに使えるのはもちろんのこと、ジャンプの出始めに出すことで“空対空”として機能させることもできる。この“空対空”を意識した相手はより早めにジャンプ攻撃を出すようになるので、そこをしゃがみ弱キックによる低姿勢で反撃しよう。しゃがみ弱キックからはパワーゲージがあれば大きなリターンが期待できる。

 正直なところ最初はこれだけでも立ち回りは強力だが、その一方で使う技を厳選してしまうとそれだけ行動が単調になりやすい。もし行動が読まれ始めてしまった場合には、“ドリップス”による空中軌道変化を加えることで相手は的が絞り辛くなるはずだ。

26 立ち回り

攻守の要となるジャンプ強パンチ。“ドリップス”を使いこなして単調にならないように使おう。

・崩し
 イスラはコマンド投げや地上からの中段技を持たないため、崩しは少し工夫を必要とされそうだ。

 その中でもジャンプ強キックはめくり専用ということもあり、崩しの主体となり得る技。立ち回りの軸でもあるジャンプ強パンチで相手を固めることに成功したら、再度のジャンプ強パンチを匂わせつつ、不意な通常ジャンプや大ジャンプでの飛び越しからジャンプ強キックで相手のガードを揺さぶろう。

 もし相手がジャンプ強キックに慣れてきたら、ジャンプ攻撃を出さずにしゃがみ弱キックを狙う「空かし下段」も織り交ぜていくことでより崩しは強力になるだろう。

 また空中必殺技の“ピーシング・C”は中段技でやや低い位置でも出すことが出来る。技自体の発生はそこそこ早いので、固めの中でジャンプの上り際で出すなど意表を突く形だと機能するかもしれない。


・守り
 イスラはややロングレンジなキャラクターながら、守りの選択肢も用意されているのが良いところだ。
 筆頭となるのは無敵技の“スクライブ”による対空や割り込み。特にEX版は“ピーシング・B”に繋がるためリターンの高い選択肢となる。

 対空ではその他にしゃがみ強パンチやジャンプ強パンチによる「空対空」が選択肢となり得るだろう。
 加えて本作の新システムである“シャッターストライク”や従来のシステムである“ガードキャンセル”行動も優秀な防御手段なので、相手の動きに合わせて使い分けていくことで窮地を切り抜けよう。

27 守り

苦しい展開でも“EXスクライブ”が当たれば一発逆転が出来る可能性を秘めている。

試遊会で見つけたコンボを最速でご紹介

・しゃがみ弱キック*1~2⇒しゃがみ弱パンチ⇒弱トゥ・フロント⇒(スーパーキャンセル)ワイルド・スタイル⇒強トゥ・フロント⇒(スーパーキャンセル)バック・トゥ・バック

 下段からの2ゲージ使用で4割強の体力が奪える高威力コンボ。弱トゥ・フロントまではノーゲージでも繋がるので、まずはこのコンボルートを下段からの基本としつつ、ゲージ状況に応じて選択するのがよさそうだ。


''・近距離強パンチ⇒クラウド⇒EXピーシング・B⇒弱スクライブ⇒(スーパーキャンセル)バック・トゥ・バック
''
 ジャンプ攻撃からや大きい隙への確定反撃で使いたいコンボルート。このレシピではパワーゲージを1.5本使用。“EXピーシング・B”からの弱スクライブは若干引き付ける必要あり。“クラウド”からは“ピーシング・C”なども繋がるため、今後のコンボ開発次第ではもっといろいろなルートがありそうだ。

・ふっとばし(地上)⇒強トゥ・フロント⇒各種スローウィー

 画面中央から地上ふっとばしをヒットさせた際のコンボ。強トゥ・フロントは地上ヒットになるので、ダウン目的で“スローウィー・B”に繋いだり、攻め継続目的で“スローウィー・C”に派生するのが面白そうだ。

・EXスクライブ⇒ピーシング・B⇒(スーパーキャンセル)バック・トゥ・バック

 無敵対空技からのコンボ。パワーゲージ1.5本使用。無敵対空技からゲージ状況に応じたリターンが取れるのは大きな強みなので、ぜひ製品版が出たら練習してほしい。

イスラは使いやすくも奥深い! そしてストーリーへの絡みも気になる期待感満載のニューフェイス

 イスラの発表を現地で見た時の第一印象は、「ややテクニカルなキャラなのかな?」と感じたが、実際にプレイしてみるとかなり使いやすいチューニングだったのが意外でおもしろかった。

 テクニカルな印象は“ドリップス”による空中軌道変化がそう感じさせていたようで、今回プレイした上では“ドリップス”はあくまでアクセント要素。基本は記事中にもあるように各種強パンチを駆使したやや堅実な立ち回りで、往年の“KOF”らしい立ち回りを展開するのがよさそうに思えた。

 そんな優等生な印象を覚える一方で、各種必殺技の“EX版“の使い道が各技でしっかりと調整されていそうなのも気になったポイント。

 “EXスクライブ”からのリターンは現状でも魅力的だし、今回は深いところまで攻略できなかったが“EXピーシング・B”や“EXピーシング・C”の使い分けでコンボダメージが伸びそうな予感もある。その辺りはぜひ製品版が出てからみなさんにもガッツリと研究してほしいところだ。

 また何よりも気になるのは本作主人公の「シュンエイ」とのストーリーでの絡み方。“スカイアックス”と“クラウド”、“スカーレットファントム”と“トゥ・フロント”といったように、明らかに関連性を感じる性能を持っていた。

 “KOF14”のラスボスである「バース」と同じような幻影の手を持つ彼女たち。現在公開されているトレーラーでもその関わりは示唆されていることから、彼女がストーリーにおいてどのような役割を持っていて、どんな結末を迎えるのかは非常に興味深い。

 キャラクターの使用感やストーリーの全貌など、みなさんも製品版を楽しみにしつつこれからの情報公開をぜひ見逃さないようにしていってほしい。



編集:とよまん(豊泉三兄弟)
ライター:ベックス

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タイトル
THE KING OF FIGHTERS XV
メーカー
SNK
ハード
PS5/PS4/Xbox X|S/PC
発売日
2022年2月17日発売予定
価格
各7920円[税込]
ジャンル
対戦格闘
CERO
15歳以上対象
備考
『Deluxe Edition』は各10890円[税込]

© SNK CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED.

『THE KING OF FIGHTERS XV』公式サイト