2023年3月31日（金）～4月2日（日）の期間、東京ビッグサイトにて開催された、国内最大規模の格闘ゲーム大会“EVO Japan 2023”（以下、EVOJ2023）。

　SNKブースでは2日間に渡って、4タイトルの大会が開催された。本記事では1日目の前半におこなわれた、『ザ・キング・オブ・ファイターズ'98 ULTIMATE MATCH FINAL EDITION』（以下、『KOF'98UMFE』）部門のリポートをお届けしよう。

KOF ’98 UM FE｜SNK Official Tournament in EVO Japan

『KOF'98UMFE』とは？†

　2014年にPC版、2022年にプレイステーション4版が発売された『KOF'98UMFE』。シリーズ最高との呼び声も高い『KOF'98』をベースにチューンアップし、2008年に稼動した『KOF'98 ULTIMATE MATCH』。そこへさらにバランス調整を加えたのが、『KOF'98UMFE』だ。

　キャラクターバランスの変更はもちろんのこと、既存の“アドヴァンストモード”、“エキストラモード”といったふたつのモード選択に加えて、各要素を自由にカスタマイズできる“アルティメットモード”を搭載しているのが特徴。

　総勢64キャラクターでの3人チーム構成に加えて、モード選択の要素も加わり、より自由な対戦が楽しめるのが『KOF'98UMFE』となっている。

予選†

　大会には総勢64名が参加。ルールは、トーナメント中に2敗すると敗退となってしまう、ダブルエリミネーションでのトーナメント戦。試合は2ゲーム先取した選手が勝利となる。キャラクターは試合ごとに変更が可能で、試合中に1度敗北した側のみ、キャラクター変更が可能だ。

　会場ではメインステージ（配信台）のほか、横の対戦台でトーナメントが進行。海外勢も多く参加しており、プロゲーマーも多数参戦。しかし、当日はEVOJ2023のメインタイトルである『ザ・キング・オブ・ファイターズ XV』の予選も同時進行中。

　そのため、多くの選手が『ザ・キング・オブ・ファイターズ XV』と『KOF'98UMFE』の試合を行ったり来たりと大忙し。また、選手によってはさらにほかの種目へ参加していることもあり、つねに会場を急いで行き来している選手も少なからずいた。

最初に実況解説を務めたのは、過去に“闘劇”などで実況も務めていたハマーさんと、選手としても参加している、づね選手（通称・教祖）。

優勝候補のNL選手はほかの部門にも参加しており、試合進行中も移動ばかり。合間をぬっては休憩しつつ、試合を観戦していた。

　キャラクターは全体的に『KOF'98UMFE』で強力なパワーを得たブライアン、如月影二、ラッキー・グローバーなどが目立つ感じで、あとはお好みのキャラクターをチョイスしていた印象。モードは最終的にEXモードを使用しているプレイヤーが勝ち上がっていった。

　そしてトップ8に勝ち上がったのは、以下の8選手。ウィナーズの4人中3人が海外勢という形に。

■ウィナーズ
・NL選手
・ET選手
・Madkof選手
・kimura選手

''
■ルーザーズ''
・F谷選手
・少年選手
・じょじょ選手
・SR選手

NL選手VSET選手

NL選手が危なげなく勝利

韓国のMadkof選手VSウィナーズ唯一の日本勢であるkimura選手

Kimura選手が勝ち、Madkof選手はルーザーズへ。

ルーザーズでMadkof選手VS少年選手。少年選手が「無理～！」と叫ぶほどにキツい展開で、Madkof選手が勝利。

ET選手 VS kimura選手

圧倒的な強さでkimura選手が敗北。それでも笑顔だったのが印象的（クリスもこう言ってるし）。

その横ではET選手 VS Madkof選手の試合が。

最後はヘヴィ・Dで決めて、ET選手が勝利。

kimura選手 VS ET選手。勝ち上がったほうが、決勝のNL選手に挑む。

勝利したのは、ET選手となった。

決勝†

　決勝に勝ち進んだのは、優勝候補であるNL選手とET選手。NL選手はUYU所属の韓国プロゲーマー。昨今はほかのタイトルで名を馳せているプレイヤーだが、もとは『KOF』勢とのことで、今回さまざまな種目にチャレンジしていたようだ。

　対するET選手は、台湾トップの『KOF』プレイヤーで、新東陽HSIN TUNG YANG所属のプロゲーマー。この大会ののちに、EVOJ2023において『ザ・キング・オブ・ファイターズ XV』部門の5位に輝くほどの実力者だ。

　ここまで裏マリーの活躍で勝ちを進めてきたNL選手に対し、ET選手はブライアン、如月影二を筆頭に、チョイ、ユリなどを選択して対抗。それに対しNL選手も裏キングを選んでみたりと、両者あの手この手で挑む。

　ET選手がなんとか1本取るも、大会全体の勢いそのままにNL選手が2本取って勝利。優勝したのは、NL選手となった。

ここまで何度も会場のいたるところを行き来したためか、NL選手は汗びっしょり。

最後は思わずガッツポーズ。NL選手が優勝を果たした。

　優勝したNL選手には賞金10万円とSNK特製のトロフィーが贈呈されたが、NL選手はほかの部門の試合があるため、表彰式はなし。すぐに別の部門の試合へ臨むために、SNKブースを去って行った。

■結果
1位　NL選手
2位　ET選手
3位　kimura選手

EVO Japan 2023ファミ通取材班：とよまん、イトラ、西川くん、あみだ