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『ガロスペ』公式大会リポート。30年ぶり待望の公式大会で、あらゆるベテランをねじ伏せて若手プレイヤーが優勝!【EVO Japan 2023】
公開日時:2023-04-04 20:00:00
2023年3月31日(金)~4月2日(日)の期間、東京ビッグサイトにて開催された、国内最大規模の格闘ゲーム大会“EVO Japan 2023”(以下、EVOJ2023)。
SNKブースでは2日間に渡って、4タイトルの大会が開催された。本記事では2日目の後半におこなわれた、『餓狼伝説スペシャル』(以下、『ガロスペ』部門のリポートをお届けしよう。
餓狼伝説 SPECIAL|SNK Official Tournament in EVO Japan
『ガロスペ』とは?†
1993年に稼動した『ガロスペ』は、『餓狼伝説2』のパワーアップバージョン。シンプルな駆け引きながらも、奥深い対戦内容や優れたバランス調整で高い人気を誇り、いまなお大会が開かれているほどの人気作品。
大会では、プレイステーション4に移植された『アケアカNEOGEO 餓狼伝説SPECIAL』が使用された。
『ガロスペ』はこれまで公式大会が開催されたことがなく、本大会は約30年ぶりにファンが夢にまで見た、奇跡的な公式大会となっている。
予選†
大会には総勢64名が参加。ルールは、トーナメント中に2敗すると敗退となってしまう、ダブルエリミネーションでのトーナメント戦。試合は2ゲーム先取した選手が勝利となる。キャラクターは試合ごとに変更が可能。試合中に1度敗北した側のみキャラクターを変えられるルール。
『ガロスペ』は基本的に“使用キャラクターは宣言したもので固定”というルールがプレイヤー界隈の通例だったが、今回はキャラクター変更ありのルールに設定されているのが特徴。また、家庭用ゆえに“同時押しボタン”をコントローラに設定することもできる。
実況解説を務めたのは、ガロスぺスタジアム店長のシュラガユク氏と、名古屋餓狼会の会長・公明氏。 |
ユニークなのが、“ライン移動”について。『ガロスペ』は一部ステージを除き、ステージの前方・後方に移動できるラインシステムを採用している。“ライン移動”は一瞬無敵となってラインを移動するもので、それをくり返すとほぼほぼ完全に逃げ切れてしまう。そのため、ライン移動は1ラウンド“3回まで”というルールになっている。4回目を出すと、1ラウンド敗北となる。
とはいえ、『ガロスペ』はライン移動なしの駆け引きがプレイヤーたちに楽しまれている。基本的に使用するプレイヤーはそこまでいなかったように見えた。
会場ではメインステージ(配信台)のほか、横の対戦台でトーナメントが進行。『ガロスペ』勢は10年・20年・30年プレイヤーと層が幅広く、さまざまな選手たちが競い合っていた。
また、『ガロスペ』勢はアーケードでの大会が盛んで、高田馬場ゲーセン・ミカドのプレイヤーを筆頭に、ゲームセンターでの大会のような“声出し”が多かったのが印象に残る。EVOJ2023のメインステージでは、『ザ・キング・オブ・ファイターズXV』のトーナメントが同時に進行していたこともあり、正直そこまで観客は多くなかったのだが、盛り上がりや熱量は、SNKブース公式4大会の中で、いちばん高かったように感じた。
今回家庭用でのプレイということもあり、アーケードとの操作感は若干異なる。最初は戸惑いを見せていた『ガロスペ』勢だったが、さすがベテランの多いゲーム。すぐに順応したようで、トーナメント進行が終わった対戦台で、フリープレイ対戦を楽しむ様子も見られた。
そしてトップ8に進出したのは以下の8名。
■ウィナーズ
・oshim選手(舞)
・まつもと選手(アンディ)
・GARO坊選手(アンディ、ジョー、キム)
・ヤマカワ選手(ビリー)
■ルーザーズ
・shiva選手(十兵衛)
・ピクシー選手(アンディ)
・としゆき選手(キム)
・与作選手(キム)
oshim選手VSまつもと選手 |
まつもと選手が圧倒し、勝利した。 |
GARO坊選手VSヤマカワ選手。 |
GARO坊選手は「勝つためなら何でもやる」を掲げて、キャラクター変更やライン移動も最大限に使いこなす。しかし、ヤマカワ選手は、それでもGARO坊選手を寄せ付けずに勝利した。 |
としゆき選手VS与作選手 |
キムどうしの戦いを制したのは、“餓狼伝説スペシャル世界大会2019”の覇者である、優勝候補のひとり与作選手。 |
oshim選手VS与作選手 |
フルセットまでもつれ込み、ギリギリのタイムアップでoshim選手が勝利。 |
優勝候補であるGARO坊選手は、shiva選手相手にキムを選択するも敗北。 |
さらにキャラクターを変更し、ジョーをチョイスするも、巧みに十兵衛を使いこなすshiva選手にGARO坊選手は敗北。 |
shiva選手VSoshim選手 |
十兵衛を寄せ付けずに、oshim選手が勝利した。 |
まつもと選手VSヤマカワ選手 |
ヤマカワ選手が圧倒し、勝利。まつもと選手が思わず笑ってしまうほど。 |
まつもと選手VSoshim選手 |
辛くもSoshim選手が勝利し、ガッツポーズ。 |
決勝†
決勝に勝ち進んだのは、巧みにビリーを使いこなし、あらゆる状況を対処してきたヤマカワ選手。そしてルーザーズからは、舞の強みや特性を生かしながら苦戦を戦い続けたoshim選手。どちらも高田馬場ゲーセン・ミカドでつねに対戦をくり広げている、慣れ親しんだふたりの対決となった。
これまであらゆる優勝候補を下してきた、ヤマカワ選手。最後も圧倒的な力を見せつけて、oshim選手に勝利。優勝したのは、ヤマカワ選手となった。
つねに冷静だったヤマカワ選手が勝利。 |
がっくりうなだれる、oshim選手。 |
優勝したヤマカワ選手には賞金10万円と、SNK特製トロフィーが送られた。また、檀上にはSNKの小田泰之プロデューサーが登壇。小田PはSNKに入社して、初めて関わったタイトルが『ガロスペ』だったとのことで、感慨深い想いがある様子。最後は全員で「『ガロスペ』、サイコー!」というコール&レスポンスで、大会は終了となった。
小田泰之プロデューサー |
『ガロスペ』を盛り上げてきたふたりも感慨深いようで、来年の開催にも小田Pに期待を寄せていた。 |
本記事の締めくくりとして、優勝したヤマカワ選手へのインタビューをお届けする。
優勝者インタビュー†
――優勝おめでとうございます! いまのお気持ちを教えてください。
ヤマカワ選手 ありがとうございます! 『ガロスペ』は本当にやり込んできたので、とてもうれしいです。
――個人的な印象ですが、ヤマカワ選手は2019年ごろから台頭してきた“若手プレイヤー”だと思っています。具体的な『ガロスペ』歴はどれくらいになるのでしょうか?
ヤマカワ選手 2017年ごろからやり始めたので、約6年になります。
――10年どころか30年プレイされてる超ベテランも多い中で、とても冷静に戦っているように見えました。
ヤマカワ選手 今日は緊張もしていませんでしたし、いつものように冷静にプレイできました。
――EVOJ2023という、珍しい舞台だったと思いますが、緊張はなかったんですね。
ヤマカワ選手 “EVOJ”というイベント自体に初めて来ましたが、とくに緊張はなかったです。参加者の方々がミカドのプレイヤーが多かったので、いつもの雰囲気があって、アットホームな空気だったので緊張しなかったのかもしれません。
――EVOJ2023のイベント自体に参加された感想をお聞かせください。
ヤマカワ選手 すごい人の多さで、驚きました(笑)。全体の雰囲気含めて、楽しかったです。
――大会に使用されたのが家庭用の『ガロスペ』というところで、アーケードコントローラはレンタルされていましたし、モニターもゲームセンターのものとは違います。プレイ環境の違いはありましたか?
ヤマカワ選手 とくに感じませんでした。強いて言うならば、ボタンの連打がちょっとやりにくくて、ビリーの“旋風棍”(パンチボタン連打)が出しにくいな、と感じましたが、そんなに影響はありませんでした。
――ボタンの押し心地が違うと。ミカドさんならば、最高のメンテ状態のコントロールパネルでしょうから、家庭用のアーケードコントローラとは確かに違いそうです。
ヤマカワ選手 たしかに、そこだと思います。
――初の公式大会、というところで参加されてみていかがでしたか?
ヤマカワ選手 30年来の公式大会ですし、いつもと違う感じがしました。ただ、どちらかというと、先輩たちのほうが喜んでいた印象です。皆さん、大会が決まってからすごい気合いを入れて調整していたので。僕もそれに負けない気持ちで、取り組んできました。
――また、特別なルールが設定されていましたが、その環境の中での大会はどうでしたか?
ヤマカワ選手 いいと思います。今後もこれが標準ルールになれば、いろいろな人が楽しめるのかなと。僕自体はライン移動をしない駆け引きのほうが好きなので、使いませんでしたが。
――とくに苦労された選手はいましたか?
ヤマカワ選手 GARO坊選手です。GARO坊選手は勝つためならば美学にこだわらない人ですし、ミカドの大会でも負けることが多くて、苦手意識がありました。ただ、今日は追い込まれても冷静に対処できたので、緊張しなかったのがよかったのかなと。
――また、『餓狼伝説』シリーズの新作が発表されていますが、期待されていますか?
ヤマカワ選手 興味あります! 『餓狼伝説』シリーズが好きなので、どんな感じのゲームになっているのか楽しみです。
■結果
1位 ヤマカワ選手
2位 oshim選手
3位 まつもと選手
EVO Japan 2023ファミ通取材班:とよまん、イトラ、西川くん、あみだ
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