ライターの西川くんが『GTAオンライン』の世界で裏社会をのし上がっていく連載企画“GTAオンライン プレイ日記2022”。

　前回はビジネスのひとつであり、ダイヤモンドカジノ強盗を実行するには必須となるアーケード（ゲームセンター）を開業。息抜きがてらに始めたアーケードですが、オリジナルゲームに夢中になってしまいました。

【過去記事はこちら】

　今回ですが、理想のアーケードを作るのにそこそこの資金を使ったので、これまたビジネスのひとつである“ナイトクラブ”に着手することにしました。

　ナイトクラブは2018年の大型追加コンテンツアップデート“ナイトライフ（Aftrer Hours）“で登場したビジネスです。表向きはお酒やダンスを楽しむクラブを経営して、その裏でヤバいブツを取引したり、条件を満たすことで挑戦できるミッションに臨んだりと、華々しい夜をとことん楽しめる内容となっています。

　サウンドシステムの調達や内装などの設備の選択、DJのブッキング、バーやセキュリティスタッフの管理などなど、“表”の稼業であるナイトクラブの運営は多岐にわたります。その“裏”で自分の犯罪事業ネットワークを拡大するという、『GTA』らしいパワービジネスを堪能できるのです。

音楽に合わせて観客が熱狂している裏で……。

極秘のビジネスがせっせと進んでいるという。

■実在するDJを自分のクラブに呼び込もう！

　前回でも少し触れましたが、アーケードにある専用端末の“Pixel Emporium”をアップグレードすると、“マスターコントロール端末”が使えるようになります。これがあれば、ほとんどのビジネスを一括管理できるようになるのですが、174万ドルほど必要に……。この経費のためにも「もっともっと稼ぎたい！」と考えました。

“Pixel Emporium”をアップグレードするとドローンも楽しめます。

　まずは物件を増やそうということで、ずっと気になっていたナイトクラブを購入することにしました。ナイトクラブとして運営できる場所は以下の10ヵ所。

・エリシアン島ナイトクラブ
・ロスサントス国際空港ナイトクラブ
・ベスプッチ運河・ナイトクラブ・
・サイプレス・フラット・ナイトクラブ
・ミッション・ロウ・ナイトクラブ
・ラ・メサ・ナイトクラブ
・ストロベリー・ナイトクラブ
・デル・ペロ・ナイトクラブ
・ダウンタウン・バインウッド・ナイトクラブ
・ウエスト・バインウッド・ナイトクラブ

　アーケードと同じく、予算と立地を見て気に入った場所を購入しましょう。

10ヵ所の候補のうち、ロスサントス市街の上のほうにあるダウンタウン・バインウッド・ナイトクラブにしてみました。理由は単純で、すぐ隣に自分のバイカークラブがあるので、ビジネスしやすそうだったんですよね。

ダンサーを雇ったり、ドライアイスを使った特殊効果でフロアを盛り上げたりと、いろいろできるようですが、手持ちの予算が約200万ドルだったのであまり贅沢はできず……。その代わり、内装や照明だけは豪華にしました。後でいろいろと追加したいところです。

　ナイトクラブを購入すると、『GTAIV』のダウンロードコンテンツ『ザ・バラッド・オブ・ゲイ・トニー』に登場したトニー・プリンスが現れました！　さすがリバティーシティーで伝説を築き上げた男（借金まみれでしたが）、しぶといですね。彼の力でナイトクラブを開業し、さらには裏稼業にも手を出していくことになるようです。

　また、カヨ・ペリコ強盗でお世話になったイングリッシュ・デイブも登場。本来であればコチラで先にお会いしているのが筋のようで、まるで初対面かのような反応だったのはしかたなし（笑）。

ナイトクラブの開業に協力してくれるトニー。『GTAIV』では何かとキマっていた印象ですが、それも落ち着いたのか、かなり冷静沈着にサポートしてくれます。

『GTAV』本編でいろいろあったゲーム内番組『フェイム・オア・シェイム』のMC・ラズロウ・ジョーンズも絡んできます。『V』ではトラブルメイカーでしたが、じつは『III』からラジオ局のDJとして登場しているスゴイ人。ちなみに、ラズロウのモデルは元ロックスター・ゲームスの実在する人物だそうです。

デイブは相変わらずキマってます。

　デイブは単なるパーティーマニアかと思っていましたが、顔は非常に広いようで、彼のツテで有名DJをナイトクラブに呼ぶことになります。このDJ、なんとすべて実在する人物がゲーム内に登場します！

　まず紹介するのは、“DJ of the Year”に何度も輝き、“世界でもっともブッキングが難しいDJ”のひとりとも言われるドイツのDJ/プロデューサーであるソロモン（Solomun）。いまも一線で活躍する世界的なDJですが、彼はなんと『GTAV』を使用したミュージックビデオを作成したこともあります。

　そして、イタリアのDJ/プロヂューサーコンビであるテイル・オブ・アス（Tale of Us）。2018年にはイギリスの音楽誌『DJ Magazine』で“トップ100 DJs”にも選ばれました。

　伝説的なクラブ“トレゾー（Tresor）”でレジデントDJ（レギュラーとして出演するD）を務めたこともあり、自身のレーベル“INNERVISIONS”を成功に導いたドイツのDJ/プロヂューサーであるディクソン（DIXON）も登場します。

　有名クラブはもちろん大型フェスにも登場し、来日ツアーも実施したことのあるアメリカの人気DJ、ザ・ブラック・マドンナ（The Black Madonna。現在はThe Blessed Madonnaに改名）も、自分のナイトクラブに招聘できるのです！

デイブは音楽業界に相当なコネを持つようで、世界的なDJを紹介してくれます。「楽しく踊れりゃいいや！」とカヨ・ペリコ島に残ったときの印象とはガラリと違う（笑）。

　これ、何気にスゴイことで。『GTAオンライン』には世界的なヒップホップアーティストのドクター・ドレ（Dr.Dre）が登場していることは11週目で紹介しましたが、このDJたちも実際にブッキングしようとしたらどれだけの時間とギャラが必要になるか……。そんな彼らのプレイは、ゲーム内でじっくり聴くことができます。

　開店準備ミッションですが、スタッフを迎えに行き、フェスティバルバスをぶんどってDJ用のスピーカーを調達したり、ロスサントス国際空港までソロモンを迎えに行ったりと、カンタンなミッションをクリアーすればオーケー。その手順をサクッと解説しましょう。

・VIPルーム（オフィス）にあるPCを開いてミッションをチェック。
・ロスサントスにいる3人のスタッフをクルマでピックアップする。
・機材を“回収”するためにフェスティバルバス（砂漠など位置はランダム）を奪取する。
・DJソロモンをロスサントス国際空港まで迎えに行く。

　ソロモンを乗せた飛行機にちょっとしたトラブルが起きます（その顛末はその目で確かめてください！）が、無事に解決すればソロモンがクルマに乗ってクラブへ向かってくれます。
　
　DJは一度迎えに行けば、以後はお金を払うだけで交代可能となります。初めて迎えに行くときはミッションが発生し、何かしらの問題が起きるのがお決まりです。たとえばディクソンを迎えに行くと、デイブのせいでカバンが盗まれてしまい、盗っ人からカバンを取り返すミッションが発生します。

4人のDJから選んで、自分のクラブを盛り上げてもらいましょう。

ディクソンを初めて呼ぼうとすると……。

デイブがキメてるあいだにカバンが盗まれてしまいます。あ、犯人は画面左の人です。

無事にカバンを取り戻して自分のクラブに送迎すると、クラブでディクソンがDJをしてくれます！

■ちょっとした運営で稼げるナイトクラブ

　表側のナイトクラブは健全なビジネスで、有名DJを呼ぶ、宣伝する、迷惑な客を追い払うなど、いわゆるふつうのナイトクラブ運営をしていれば人気度がアップ。人気度で集客数が変わり、最大人気度になるとゲーム内の1日で5万ドルが手に入ります。ほとんど働かずに稼げるので、これはかなり美味しい！

ナイトクラブの前に列ができるほどの人気ぶり。人気度によって並ぶ人数も変わるようです。

お客さんもノリノリなテクノ＆EDMでバンバン踊りまくりです。

もちろん自分も踊れちゃいます。オーナーみずからダンスフロアでノるという（笑）。

　アーケードの売り上げは1日5000ドルなので小さな利益に見えますが、ゲーム筐体さえ置いてしまえば完全に放置してもオーケーなのがポイント。一方、ナイトクラブはちょこちょこと手を入れて人気度を保つ必要があります。とはいえ、DJを交代するだけでも人気度が上がるので、ほかのミッションを進めながらでも稼げます。

宣伝ミッションでは、各地を回りながらチラシを配るなどの地道な努力が求められます。報酬もありますが、DJ交代のほうがお手軽かも。

当店ではお酒も飲めます。人気度が下がるとお酒の種類が減るのでたいへん。だからといって。飲みすぎにご注意ください。あらぬ場所で目が覚めることもあります。

なお、迷惑客はオーナーがブン投げて追い出しちゃいますよ！（厄介客が減って人気度アップ）

　プレイヤーはVIPルーム（オフィス）でいろいろな業務を片付けます。VIPエリアやトイレ（スポーンする場所になる）、駐車場やバーカウンターもあり、さまざまな楽しみかたが可能です。

1日の利益は、VIPルーム（オフィス）にある隠し金庫に入れられていきます。

　もちろん、裏稼業もあります。これはほかのビジネスと紐づいていて、バイカー、CEO、そしてまだ着手していない“地下基地”のビジネスが関与するものです。ほとんどがバイカービジネスに関わっており、現在僕が所持しているハッパ栽培所だけでなく、“白粉精製所”や“偽造文書オフィス”などの５つのバイカービジネス物件が重要となるようです。

　対応物件を所持していると、担当スタッフをそこに配置することで、倉庫に売却物品が時間経過に合わせて自動的に溜まっていき、それを売り払って利益を上げていく仕組みとなっています。なお、倉庫は容量があり、改装購入で上限を増やせます。

　ナイトクラブのPCを使えば設備アップグレード（物品調達速度がアップ）、スタッフアップグレード（人気度の低下のスピードを軽減）、防犯設備アップグレード（敵が襲撃してくる確率を下げる）が可能となります。

ほかの裏稼業で得たサブ用品をコチラで仕入れて売り払う、という感じでしょうか。

現状はCEOの貨物輸送とバイカーのハッパ栽培所しかないので、ふたつの物品しか仕入れられません。これは増やさねば！

　アップグレードしていないうちは物品が溜まるスピードも遅いのですが、放置していても溜まるので、こちらもナイトクラブ同様に基本的には初期投資のみで安定して稼げるのがうれしいところ。売却も何度か試しましたが、比較的カンタンで稼ぎやすいです。なお、売却用の車両は購入することでグレードアップし、売却最大容量を増やせます。

　いまは大金を稼げるほどに溜め込んではいないのですが、これはビッグビジネスになる予感がします！

売却ミッションの内容は変わるのですが、だいたいは目的地に向かうだけ。

今回は目標先が囮で、警察に追われた後に別の地点に向かうという条件。

そうそう、いつもやっているテクニックをご紹介。レスターに電話をすると、手配度を低価格で消してくれます。一部ミッションには使えないのですが、ここでは使えました。逃げる必要がなくなるので便利。

というわけで、サクっと売却。物品を溜め込めば溜め込むほど高額になるようです。

　また、ナイトクラブを持っていると大型車両の“テラーバイト（Terrorbyte）”を購入することが可能で、テラーバイトから専用ミッション“クライアントのジョブ”を受注できます。

テラーバイトは“Warstock Cache & Carry”で購入できます。

これがテラーバイト。運転可能な作戦基地という感じですが、運転しなくてもオーケーだったりします。

車内で“クライアントのジョブ”を受注できます。

　クライアントのジョブはCEOにおけるボスジョブのようなもので、受注して達成すればそこそこのお金がもらえます。難度が低い割に3万ドルくらいは稼げるので、余裕があればコツコツとこなしてけっこうな稼ぎに。ただし、テラーバイトが約130万ドル必要になる割に稼げる額は少ないと感じるかも。

このジョブは、クルマをハッキングして目的のデータを盗んでくるというもの。

全車両を調べて、最後に調べたクルマを強奪すればオーケー。

あとは指定の場所に運べばクリアーです。

　テラーバイトはほかにもさまざまな機能があるのですが、やはり改装にお金が掛かります。これは稼ぎがより増えてから挑戦していく予定です。

　といった感じで、今回はナイトクラブを開業しました。次週は冒頭で触れたマスターコントロール端末のほか、ナイトクラブの裏稼業にも関わっている“地下基地”に手を出して物件での稼ぎを増やす予定……だったのですが！

　この日記を執筆中に『GTAオンライン』恒例の年末大型アップデートの告知が。昨年は先述したドクター・ドレのミッションが追加されましたが、今年はどうなるのか……と思っていたら、詳細が発表されましたね。そう、2022年ラストを飾る大型無料アップデートは“ロスサントス・ドラッグウォーズ”です！　ということで、次回はこの新たなコンテンツに注目したいと思います。お楽しみに！

●『GTAオンライン』大型アップデートが本日（12/15）より配信開始。複数章で構成される新ストーリーの序章“最初の一服”や新たな車、衣料品などを追加