ライターの西川くんが『GTAオンライン』の世界で裏社会をのし上がっていく連載企画“GTAオンライン プレイ日記2022”。これまでは3週に渡って、本作に登場する650を超える乗り物に注目した特別企画をお届けしてきました。

●特別企画【前編】：『GTAオンライン』に登場する魅力あふれるクルマをピックアップ。夢の名車に乗れるチャンス!?
●特別企画【中編】：多彩なクルマで『GTAオンライン』を楽しもう！　レースや強盗ミッションで活躍するクルマもピックアップ
●特別企画【後編】：飛んだり潜ったり撃ったりとふつうでは乗れない特殊な車両も続々登場！　これぞ『GTAオンライン』!!

　スーパーカーやマッスルカー、セダンやSUVといったクルマ、バイクに自転車はもちろん、映画に出てくるような空飛ぶクルマやスパイカーのようなギミック満載のクルマ、戦車に飛行機、船に潜水艦など、そのバラエティーさに驚いた人も多いでしょう。ぜひ、好きな乗り物で広大なオープンワールドを駆け巡ってください。

　さて、今回からは通常企画に戻して、ロスサントスで日々起きているトピックを紹介していきます！

■ゲームファン垂涎！　自分だけのゲーセンが持てる!?

　特別企画のために大量の乗り物に乗りまくった西川くんです。乗り物の調達や撮影がなかなかたいへんだったのですが、その合間に楽しんでいた“息抜き”を紹介します。が、これは『GTAオンライン』の中で『GTAオンライン』の息抜きが楽しめると個人的に思っているものです。それが、アーケード（ゲームセンター）です。

　2019年7月の大型アップデートにて追加された巨大な娯楽施設“ダイヤモンドカジノ＆リゾート”。

　その名の通り、ルーレットやスロット、カードゲームなどをカジノで楽しめたり、物件としてペントハウスを所有してさまざまなサービスやミッションを体験できたりするのですが、じつはこのカジノを襲うことも可能なんです。それが、ミッション“強盗：ダイヤモンドカジノ”です。

　アーケードは、この強盗ミッションと密接な関係があります。ダイヤモンドカジノを襲うには、アーケードをアジトにする必要があるんです。ただし、今回はダイヤモンドカジノを強盗はせずにアーケードをピックアップします（強盗の詳細はあらためて紹介しようと思います）。

　アーケードを手にしたきっかけは、クルマに焦点を当てた特別企画記事の作成です。クルマのスクリーンショットはゲーム内の昼間に撮影することにしていたので、夜はコツコツとお金稼ぎをしていました。そのうち新たに物件が欲しくなったので、撮影疲れを癒せそうなミニゲームがたくさん遊べるアーケードに注目したわけです。

　始まりは『GTAV』本編でも登場したレスター・クレストからの、ダイヤモンドカジノの強盗を依頼する連絡でした。

こちらがレスター。数々の“プラン”でマイケルたちをサポートしてくれましたね。ただ、「もう稼ぎまくったので引退したい」とのこと。

そこに現れたのが、ジョージナ・チェン。レスターのスマホをハッキングして、彼の居場所を割り出したようです。

引退したいレスターに強盗を持ち掛けます。レスターも「はぁ？」という顔（笑）。

　強盗のアジトとしてゲームセンターを購入することになる（アジトがゲームセンターなのはレスターがゲーム好きであることも関係しているみたい）のですが、ゲームセンターは物件となっているので、プレイヤーが自由にゲームを配置してビジネスとして活用できるのもポイント。今回はここに焦点を当てて解説します。

　ロスサントスにはアーケードが6ヵ所に存在。価格順に紹介すると、以下になります。

・ピクセルピート：パレト・ベイ
・ワンダーラマ：グレイプシード
・ビデオゲドン：ラ・メサ
・倉庫：デイビス
・ゲームコイン：ロックフォード・ヒルズ
・エイトビット：バインウッド

画像には映ってないですが、北端にもう1件あります。市街地から近く、ほかの物件にも近い場所を選ぶのがオススメ。

　予算と立地を照らし合わせて、好きな場所を選ぶといいでしょう。

自分の予算は300万ドルほど。ロスサントス中心街に近く、いろいろと行動しやすそうなラ・メサにあるビデオゲドンを選びました。

外装など、いろいろとカスタマイズしたらあっと言う間に300万！　あ、これはまた稼がないといけませんね。

アーケードに入ると『GTAV』の主人公のひとりであるマイケルの息子、ジミーが登場！　マイケルはどうやら『GTAV』本編のストーリーが落ち着いた後で、レスターにジミーを預けていたようです。そういえば、ジミーは本編でもFPSなどを遊んでいるゲーム好きでしたっけ。

　ダイヤモンドカジノの強盗は、ジョージナがダイヤモンドカジノのオーナーであるダガンへの恨みだけで計画されたもので、レスターがプランを立ててプレイヤーが実行するというおなじみの流れで進みます。アーケードを購入すると、まずは“ゲームセンターとしての体裁を整える”ためにゲームを調達することになります。

古めかしい“占い機”（詳細は後述）がじつは……。

強盗用のアジトの入り口になっているのです。

ダガンへの恨みだけで強盗を依頼してきたジョージナ。強奪したお金はすべて報酬にするそうです。しかし、稼ぎつくしたレスターはお金に興味はありません。

そんなレスターを見たジョージナは「私のために強盗をして」と方向転換。怪しさ満点ですが、その言葉にときめいたのか、レスターは彼女のために強盗を計画します。このあたりの色恋沙汰（？）の結末も気になるところですが、強盗は今回のメインではございません。どうしても気になる方はその目で確かめてください！

　ということでゲームを調達するのですが、ダイヤモンドカジノ強盗のスタートとなるカジノ偵察を達成しないとゲームが設置されないようです。ゲームを設置しないとアーケードをカスタマイズできないので、偵察に向かいます。と言っても、写真を撮って帰ってくるだけのカンタンなものです。なお、CEOかMCプレジデントになっていないと先に進めないのでご注意を。

ゲームの筐体を積んだトラックを強奪。素直に買えばいいような気も……。

これらをゲームセンターに運べばミッション達成。

偵察はカジノの中にある指示されたスポットを撮影するだけ。すでに何度か足を運んでいたので、すぐに終わりました。

　ガランとした物件も、準備が終われば賑やかなムードに。内装などもカスタマイズできるのですが、『GTAIV』よりゲーム内テレビに登場した、僕の大好きなアニメ『プリンセスロボットバブルガム』をフィーチャーしたゲームセンターにしてみました。カワイイヤッター！

店内全体が『プリンセスロボットバブルガム』に染まっています。

2階に上がる階段の途中には、『プリンセスロボットバブルガム』の巨大フィギュアが！

2階は強盗アジトの入り口兼アーケードの事務所です。こちらにもいろいろな飾りが置けます。

　ゲームの筐体を買えば、アーケード内に自由に設置できます。すべてを揃えるにはそれなりのお金が掛かったのですが、なんとか全ゲームを揃えることに成功！　設置すれば、ゲーム内の1日で最大5000ドルが収入としてもらえます。初期費用さえ払えば、あとは放置するだけで安定して稼げる物件になります。

アーケード用のゲームは専用のパソコン“ピクセル・エンポリアム（The Pixel Emporium。ピクセル百貨店という意味です）”から購入することになります。ゲーム1本あたりの価格は平均して約30万ドルなので、全部揃えると約500万ドルがかかるといったところ。

何台でも自由に配置できますが、一部のゲームの筐体は1台しか置くことができません。

大型筐体ゲームは特定の場所のみに設置できます。

　“Pixel Emporium”ではアーケードをアップグレードすることができるのですが、そのひとつが、マスターコントロール端末にすることです。174万ドルほどかかりますが、マスターコントロール端末にアップグレードすると、自分が所有している各ビジネスの管理とミッションの開始が、この端末で一元管理できるように。調達や売却（車両取引の売却はできない）が可能なので、ビジネスがかなりスムーズになりそうです。

すべてのビジネスと17の物件を一括で管理できる“マスターコントロール端末”。予算はかかりますが、購入するといろいろ楽になりそうですね。

　また、ドローンステーションを146万ドルで開放すると、最大3人まで、ほかプレイヤーとドローンを飛ばせるようになります。高さに制限はありますが、移動距離に制限はないので思う存分ロスサントスを飛び回ってください。

　アーケードにはマネージャー室から向かえる秘密の地下室があり、ここがダイヤモンドカジノ強盗において重要なポイントとなります。個人スペース、車両ガレージ、武器ワークショップなども設置できますが、強盗で使う準備ボードがあるんです。ボードではカジノ模型、扉のセキュリティ、金庫室の扉を購入することができます。どれも偵察やハッキング、扉を突破するための“練習”ができるアイテムです。

ダイヤモンドカジノ強盗は、このボードから情報を探ったり、ミッションを受けたりして偵察、準備を進めていきます。

　このボードでダイヤモンドカジノ強盗の全体を管理することになります。偵察、準備（調達）、実行まで、ボードで選択した方法を主軸に進めていくのですが、強盗を少しでも有利にするためのミッションなどもここで選ぶことができます。ダイヤモンドカジノ強盗に関しては、別の機会に解説します！

■ゲーセンで遊びまくろう！

　さて、先述の通り購入したゲームは、実際にプレイして遊ぶことができます。それぞれにチャレンジが用意されており、達成すればRPとTシャツがもらえます。また、アワードを達成するとトロフィーなどがアーケードに配置されるようです。

　どのゲームもかなり遊び応えがあって、まさに息抜きにピッタリだったのですが、その中でもお気に入りのゲームをピックアップして紹介しましょう。

●スペ・モン3：キレバナナ

　これはなつかしい人も多いはず！　『GTA：サンアンドレス』に登場したシューティングゲーム『GO GO SPACE MONKEY』の3作目に当たるのが、この『スペ・モン3：キレバナナ』のようです。

　猿がバナナなどの敵を倒していく、シンプルな横スクロールシューティングゲーム。アイテム取得で多彩な武装や特殊武器が使えます。オーソドックスながらもやり応えバツグンで、ついついハマってしまいました。最終ステージはボスラッシュ！

●由々しい呪い

　主人公のソーグが、捕らわれた“ブラザー”グロッグを助けにいく、ベルトスクロールアクション。連打の効く通常攻撃、ジャンプとジャンプ攻撃、ゲージを使って放つダッシュ攻撃、魔法攻撃が使えます。

　最大の特徴は、ゲージを最大まで溜めると、レベルに合わせてソーグがパワーアップすること。これ、正直に言うと見た目が気持ち悪い（笑）。ですが、パワーはものすごく、最大のレベル3ともなればボスも一瞬で倒せるほどの威力で攻撃できます。

　あくまでミニゲームという感じなので、当たり判定がちょっとわかりにくいですが、ほぼほぼ無敵なジャンプ攻撃が攻略の鍵。また、パワーアップすると攻略しやすくなりますが、代わりにスコアアイテムのグレードがどんどん下がるため、ハイスコアが狙いにくくなります。なお、クリアー後はパワーアップできないグロッグでのプレイが可能になります。

レベルアップすると胸が大きく膨れ上がり……。

マッチョすぎてキモい見た目に！（笑）

レベル3では、もはや某世紀末覇王伝説のア●バ流に。キモいですが、強いです。エンディングには驚きました……。

●猿楽園

　『GTA：バイスシティ』にパッケージだけが登場していたタイトル。かつて、公式サイトで実際に遊ぶことができたので、覚えている人もいるのでは？　これを『GTAオンライン』で遊べるようにしたのが『猿楽園』です。ほかにも『GTA：バイスシティ』由来のレトロゲームが登場しますよ。

　『猿楽園』は左右に動く赤いブロックを猿に、緑のブロックを木に見立てたシンプルなゲーム。猿ブロックが右に来たとき、決定ボタンを押せばつぎの木へジャンプ。これをとにかく続けていく、ある意味でリズムゲーム的なタイトルです。

　やることはタイミングよくボタンを押すだけですが、これがなかなかの中毒性。元ネタはATARIで発売されていた某名作アクションだそうです。

●インベード2

　アメリカ軍が各国を相手に、石油を求めて戦っていく横スクロールアクション。戦車を操作して敵軍を倒しながら、石油を確保していきます。その世界観は、言葉にするのもヤバいほど危ない（笑）。

　戦車は上下に撃ち分けが可能で、対空か対地のショットをしながらステージを攻略していきます。アイテムを拾えば武器を変更できます。中には拾うとダメージを食らう超“赤い”アイテムも……。敵がシロクマ、パンダとか……もう触れにくい。

　なお、特別企画の後編で紹介したインベードタンクは、このゲームに登場する戦車を『GTAオンライン』内で操作できる戦闘用ラジコンにしたものです。

こちらは実際に動かせるラジコン戦車のインベードタンク。

●QUB3D

　『GTAIV』にも登場した落ちモノパズルゲーム。同じ色のブロックが4つ以上つなげると消えるほか、ブロックが四角の状態でつなげると特殊ゲージが溜まっていき、さまざまな効果が使えるようになります。

　ブロックは上下交互に転がって落ちてくるので、うまくブロックの色をあわせていくのがコツ。連鎖もあって、うまく消えるととっても気持ちイイ。『GTAIV』でやり込んだ人もいたのではないでしょうか。

●荒野の復讐2

　レトロな西部劇ガンシューティングゲームで、おそらく本来はモニターに向かってガンコントローラを撃つゲーム。実際のゲーム内では、カーソルを敵に合わせて撃つシューティングゲームとなっています。リロードの概念があるほか、武器を拾えばショットガンなども放てます。

　ヘッドショット判定があるほか、命中率が設定されており、基本スコアに命中率の倍率が掛かるため、スコアを稼ぐには無駄打ちできないというやり込み性があります。なかなか忙しいですが、ハチャメチャで楽しいゲームです。

●カムヘッズ

　2021年のハロウィンイベントで追加されたゲームで、『荒野の復讐2』を改造したタイトルという設定。システムは基本的に『荒野の復讐2』と同じですが、演出がグロテスクになっているほか、世界観も西部劇からユニークなホラーものに変化しています。

　また、サブウェポンの存在やステージの短さもあって『荒野の復讐2』よりも遊びやすいです。ボス戦もあり、攻略自体はサクッと終われるので、気軽に遊べるのがいいですね。

●怒りの斧

　ハンマー叩きつけたパワーを競う、いわゆるハンマーゲーム。連打して力を溜めて、タイミングのいい場所でボタンを押すという、非常にシンプルなゲームです。

　短時間で終わるだけでなくゲーム自体もかなりカンタンなので、チャレンジも達成しやすいです。実装されているミニゲームの中でいちばん攻略しやすいと感じました。

●『狂想曲』シリーズ

　『狂想曲：公道』はスポーツカー、『狂想曲：爆進』はトラック、『狂想曲：二股ロケット』はバイクと、乗り物は変わりますが、それぞれシステムが同じで、グラフィックと難易度が異なる3作品です。ドライブゲームに近く、楽曲選択などもあることから、見た目は完全にアウト……なラン。もしくは、ハングがオンしているやつ。

　オリジナル版（？）と異なり、障害物が人間だったりするのが『GTA』流といったところ。定期的に表れるライバルカー、一般車、人間や動物を避けながら、ゴールを目指してとにかく走り続けます。バイクはハード、スポーツカーはノーマル、トラックはイージーという感じ。

　バイスシティやサンフィエロなど、『GTA』ファンならニヤリとできる都市がコースに出てきます。かなりユニークな障害物がシリーズごとに用意されているので、たまにスピードを落として見てみるのもオススメです。

●マダム・ナザル

　『レッドデッド・リデンプション・オンライン』に登場するマダム・ナザルをモチーフにした占い機。アメリカのゲームセンターやショッピングモール、個人店舗の前によく置いてあるヤツですね。ゲーム性はなく、コインを入れると絶対に役に立たない謎の助言をしてくれます。じつは謎解き要素があったり、アワードも用意されたりしているのですが、やることはとにかく助言を聞きまくるだけ。

　助言には何かしらの意味が隠されています。たとえば「恨みと野心、そして、狂気が見える」という助言はマイケル、フランクリン、トレバーを指していたりするので、コメントから何かを連想してみるのも楽しいでしょう。

●キラキラ・ワサビ・キティ

　ぬいぐるみをゲットするプライズマシン。いわゆるクレーンゲームで、じつはミニゲームの中でいちばん難しい！　というのも、ぬいぐるみを狙うのはカンタンなのですが、それを掴んでくれるのかは完全に運。景品ごとに難度があるようで、プリンセスロボットバブルガムともなれば、掴んでくれるのに1時間も掛かりました……。

　ぬいぐるみはゲットすると事務所内に飾られるようになるほか、ゲットしたキャラクターのTシャツが手に入ります。根気よくチャレンジするのが大事です！

なんとか“プリンセスロボットバブルガム”をゲット！　Tシャツももらえました。ヤッター！

事務所のデスクにもプリンセスロボットバブルガムが！　このゲーセン、“プリンセスロボットバブルガム”に染まりすぎである。

　といった感じで、今回は息抜きのつもりでガッツリとハマったアーケードのミニゲームをたっぷりと遊んじゃいました。筐体強奪は非合法でしたが、ほかは合法的な回だったのかなと（笑）。次回は、新事業に手を出してより稼ぎの幅を広げていきたいと思います！　

最後はもう“プリンセスロボットバブルガム”になりきってみました。これも『GTA』なんです。