東京eスポーツフェスタ2022最終日の2022年1月30日、『太鼓の達人 Nintendo Switchば~じょん!』の決勝大会が行われた。今年は一般部門に加えて、新たに“親子部門”が新設。この部門では、親子(もしくは親族)ふたりで組んだチームが合計スコアを競い合った。

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【東京eスポーツフェスタ2022】1/30 DAY3 メインチャンネル

『太鼓の達人 Nintendo Switchば~じょん!』決勝大会は2:40:45頃より。

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 両部門ともオンライン予選を勝ち抜いた上位4名(4チーム)が決勝戦に進出し、シングルエリミネーショントーナメント方式で争った。なお、当日は事前に収録された映像を配信。大会で使用する課題曲は事前に公示された全7曲から抽選で選出された。

今回から始まった親子部門は“家族の絆”がテーマ

 まずは新設された親子部門。実況の田口尚平氏と解説のよみぃ氏による出場選手の紹介からスタートした。

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 準決勝第一試合は“だいちゃん選手&けんとっぴ選手”対“おがわかずき選手&おがわあき選手”。課題曲は『残酷の天使のテーゼ(むずかしい)』と『R.Y.U.S.E.I.(むずかしい)』だ。「本作のコツはコンボをつなげるだけでなく、タイミング判定の“良”の数が重要」と、解説のよみぃ氏。

 ここではだいちゃん選手&けんとっぴ選手チームが相手を圧倒。とくにだいちゃん選手の活躍が光った。初戦からフルコンボを叩き出し、チーム合計得点は185万点をマーク。おがわかずき選手&おがわあき選手の117万点を大きく離して決勝に駒を進めた。

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 準決勝第二試合は“ぱぱ選手&もも選手”対“まお選手&そうすけ選手”。課題曲は『情熱大陸(むずかしい)』と『夏祭り(むずかしい)』。初戦のぱぱ選手とまお選手の試合は、52万対43万でぱぱ選手の勝利。試合を見守っていたよみぃ氏によると「まだ巻き返せる範囲」とのこと。

 続くもも選手対そうすけ選手の試合は、両選手とも課題曲に苦しめられたようで、スコアを十分に伸ばせなかった。2試合の合計得点は、ぱぱ選手&もも選手が99万8450点、まお選手&そうすけ選手が99万1880点という結果に。ぱぱ選手&もも選手が接戦をものにした。

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親子部門決勝戦 相手を寄せ付けないスコアで「だいちゃん&けんとっぴ」が勝利

 親子部門のラストを飾る決勝戦では、だいちゃん選手&けんとっぴ選手とぱぱ選手&もも選手が激突した。「このような大会は単純な実力差で決まるわけではない。状況やプレイしているときの心境が重要なので予想できない」と、よみぃ氏は大会ならではの見どころを語る。

 決勝戦の第一試合は、だいちゃん選手対ぱぱ選手。課題曲は『Silent Jealousy(むずかしい)』だった。テンポが速い高難度の曲だが、だいちゃん選手のスーパープレイが光った。100、200、300……とコンボをつなぎ続けると、実況・解説のふたりは「すばらしい!」と絶賛。

 だいちゃん選手の勢いは止まらない。コンボを切らさずに良と可を連発し、最大コンボ600を記録。スコアは51万点のぱぱ選手に対して、だいちゃん選手は85万点。30万点のアドバンテージを得て、けんとっぴ選手にバトンを渡した。

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 決勝戦第二試合は、けんとっぴ選手対もも選手。課題曲は『前前前世(むずかしい)』。この試合も第一試合のだいちゃん選手と同じように、けんとっぴ選手が対戦相手を圧倒した。

 実況の田口氏は「連打が非常に速く、面と縁のコンビネーションもうまい」、「良を叩き切っていてすばらしい」と称賛。結果はけんとっぴ選手95万点、もも選手33万点。60万点の大差でけんとっぴ選手が勝利した。

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 このように、合計で180万点をたたき出しただいちゃん選手&けんとっぴ選手が、親子部門初代チャンピオンに輝いた。

 直後に行われた勝利者インタビューでは、けんとっぴ選手「いっぱい練習してきて、やっと大会で優勝できてうれしいです」、だいちゃん選手「練習の成果が出せて嬉しかったです」と、喜びをあらわにした。

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一般部門に出場した4選手たちがスーパープレイでファンを魅了

 親子部門が終わると一般部門が始まった。オンライン予選1位通過のやまはる選手、2位通過きよのぶ選手、3位通過はるくさ選手、4位通過ゆ~あ選手が、チャンピオンの座をかけて激突した。

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 準決勝 第1試合のカードは、やまはる選手対ゆ~あ選手。課題曲は『ナムコットメドレー(おに)』。

 全国から予選を勝ち抜いてきた猛者のプレイは眼を見張るものがあった。ふたりとものプレイは当然のようにミスをしないため、スコアがまったく開かないのだ。「同じ映像を見させられているのではないか?」と疑いたくなるほど、ぴったり同じタイミングで良を量産し続ける。そのまま試合は終了し、両選手ともフルコンボでフィニッシュを迎えた。

 それでも小さな差異は積み重なっていたようで、スコアはやまはる選手が100万点、ゆ~あ97万点。やまはる選手が決勝戦に勝ち進んだ。

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 準決勝第二試合ははるくさ選手対きよのぶ選手の対決で、課題曲は『PAC-MAN CHAMPIONSHIP EDITION 2(おに)』。こちらも第一試合と同様の接戦だった。中盤を過ぎても得点差はわずか1万点。終盤できよのぶ選手がコンボを切らしたが、結果は試合終了までわからない。

 結果ははるくさ選手100万対きよのぶ98万で、はるくさ選手が勝利。よみぃ氏は「はるくさ選手は可がたったの4つ、とんでもない!」とスーパープレイを絶賛した。

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一般部門決勝戦はやまはる選手対はるくさ選手。理論上最高得点の超絶プレイを披露!

 東京都知事杯をかけた『太鼓の達人 Nintendo Switchば~じょん!』の決勝戦は、やまはる選手とはるくさ選手の両名によって争われた。課題曲に選ばれたのは『さんぽ(おに裏)』だ。この一戦で今年のチャンピオンが決定する。

 よみぃ氏は「おに裏は譜面が難解」と解説したが、試合が始まると両選手ともまるで機械のようにコンボをつなげた。もちろん、どちらも切らさないのでスコアに差がつかない。中盤を過ぎたあたりでわずかに可を出してしまったはるくさ選手に対して、やまはる選手は常人には到底不可能な完璧のプレイを続行。

 試合の結果はやまはる選手がすべて良で100万7370点、はるくさ選手が可を5つ出して100万3650点。2022年のチャンピオンは、3700点の僅差でやまはる選手に決定した。

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 優勝したやまはる選手は、「本大会出場三回目で、やっと優勝できて嬉しかった。こういう大会で優勝して、どんどん上手くなっていきたいと思っていた」とコメントした。

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スーパープレイで大会を盛り上げた勝利者インタビュー

 結果発表の直後、親子部門と一般部門の優勝者にインタビューを実施。優勝したいまの気持ちと、今後の目標などを語っていただいた。

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――優勝したみなさんおめでとうございます! 大会の感想をお聞かせください。

だいちゃん選手 一昨年に初めて『太鼓の達人』の試合を東京ビックサイトで見たとき、「いつか舞台に親子で立ちたいな」と考えて練習してきました。今日はそれが叶い、優勝できてよかったです。

けんとっぴ選手 この大会に初めて出た一昨年は、予選で負けてしまいました。それが悔しくて、いつか勝ってみようと思って練習をしてきました。今回は優勝できて嬉しかったです。

やまはる選手 前回大会は決勝で負けてしまい、悔しい思いをしました。今回は3回目の出場でしたが、勝てて嬉しいです。

――だいちゃん選手に伺います。すばらしいプレイでした。ふだんからゲームはよくプレイしますか?

だいちゃん選手 子どもの頃からゲームが好きで、いまでもよく遊んでいます。

――ということは、息子さん(けんとっぴ選手)はゲームの英才教育?

だいちゃん選手 そうですね(笑)。ゲームは小さな頃から遊ばせています。ふたりとも『太鼓の達人』が大好きです。

――毎日どれくらいプレイしていますか?

だいちゃん選手 僕は1時間くらい遊んでいます。

けんとっぴ選手 いや、2時間くらいです!

だいちゃん選手 はい……(笑)。

――けんとっぴ選手に伺います。「たくさん練習してきた」と伺いましたが、どれくらい練習しましたか?

けんとっぴ選手 空いている時間を『太鼓の達人』に使っていたので、毎日2時間くらいです。

――伺いにくいのですが、そんなにプレイしたら飽きませか?

けんとっぴ選手 『太鼓の達人』は練習すればするほど、どんどんスコアが上がっていくので楽しいです。試合があるまでは『太鼓の達人』ばかりプレイしてきました。

――今日優勝したので、もちろん学校でいちばん上手ですよね?

けんとっぴ選手 (ほかの子と)戦ったことがないのでわかりませんが、たぶんいちばんだと思います(笑)。

――今回、せっかく親子部門で出場されたので伺いたいのですが、お父さんの好きなところは?

けんとっぴ選手 僕が「ゲームをしよう」と言ったら、いつもいっしょに遊んでくれるところが好きです。いっしょに遊ぶと楽しいです。

――今後の目標をお聞かせください?

けんとっぴ選手 一曲でも多く、フルコンボできる曲を増やしたいです。

――続いて、一般部門優勝のやまはる選手に伺います。決勝戦の試合は完璧のプレイだったと思います。これ以上のスコアは出るものですか?

やまはる選手 決勝で使われた『さんぽ(おに裏)』の譜面は、連打がまったくないんです。この曲で“全良”を出せたので、これ以上のスコアは出ません。うまく叩けたと思います。

――これ以上のスコアは世の中に存在しないなら、優勝は当然ですね! いままでどれくらい練習してきたのでしょうか?

やまはる選手 僕は基本的にゲームセンターで『太鼓の達人』をプレイするので、家庭版を使った練習は出場が決まってから毎日1時間くらいです。

――長時間ダラダラと練習するのは効果的ではない?

やまはる選手 そうですね。『太鼓の達人』は長く遊んでも(腕が)疲れてしまうので、集中して1時間くらい練習するのがちょうどいいと思います。

――ゲームセンターでよくプレイするとおっしゃっていましたが、これほど上手だと周りにギャラリーが集まりませんか?

やまはる選手 小さな頃はよく集まっていましたけど、いまはそれほど注目されていないと思います(笑)。でも、人通りが多いお店だと、やっぱり集まってきます。

――人に見られながらプレイすると緊張しませんか?

やまはる選手 最初は見られながらプレイすると心臓がバクバクしていたけど、いまはもう慣れました。僕のプレイを見てくれて嬉しいですね。

――3年目の東京eスポーツフェスタで念願の優勝を果たしましたが、今後の目標は?

やまはる選手 前回大会の決勝で負けてしまったはる~~ん選手は今回出場していませんでした。もし来年戦えるなら勝ちたいです。来年も勝てるようにがんばります。

――最後に一般部門のチャンピオンとして、親子部門チャンピオンのだいちゃん選手とけんとっぴ選手にアドバイスをお願いします。

やまはる選手 ふたりともすごく上手かったです。先ほども言いましたが、『太鼓の達人』は時間をかけてプレイすればいいというものでもありません。集中した短時間に、真剣に練習をするのがいいと思います。おふたりの今後の活躍を期待しています。がんばってください。

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※画像は配信をキャプチャーしたものです。