2022年1月28日~30日の3日間にかけて、さまざまなゲームタイトルの大会、eスポーツにまつわるステージイベント、セミナーなどが行われた“東京eスポーツフェスタ2022”。本記事では開催2日目の1月29日に行われた『ぷよぷよeスポーツ』の決勝大会の結果と、優勝選手のインタビューをお届けする。
※『ぷよぷよeスポーツ』決勝大会は1:54:50ころより。
キッズ、一般、プロ……3階級で『ぷよぷよ』チャンピオンを競う
小学生以下が対象のキッズ部門、(プロライセンス未所持であれば)誰でも参加できる一般部門、公式リーグ戦、ぷよぷよチャンピオンシップで活躍するプレイヤーどうしが戦うプロ部門と、3つのカテゴリーのトーナメントが開催されたのが特徴となる東京eスポーツフェスタ2022の『ぷよぷよeスポーツ』大会。2021年12月に各部門で行われたオンライン予選を通過したのは以下の通り。
・東京eスポーツフェスタ2022『ぷよぷよeスポーツ』決勝大会出場者(※予選を突破した際の順位順、敬称略)
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キッズ部門
- Hayato
- いつき
- Terusaひゅうと
- スカイブルー
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一般部門
- ダダ
- ながれ
- にくじゃが
- たつのこ
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プロ部門
- live
- ペペペマン
最初に行われたのは、キッズ部門のトーナメント。決勝戦は準決勝を5-1のスピード決着で勝ち上がったhayato選手と、序盤の一進一退で星を取り合う展開になるも、中盤(5本目以降)の3連取で勝利を収めたTerusaひゅうと選手が激突。
お互い準決勝では危なげない試合運びを見せたプレイヤーどうしの戦いだったが、決勝戦はhayato選手が終始ゲームを支配するラウンドが続くことに。Hayato選手は自分から連鎖をしかけての勝利(2本目)、相手の連鎖を返してのカウンター(3本目)、非常に火力の高い9連鎖(5本目)など、試合展開に応じた柔軟な攻めを見せて、Terusaひゅうと選手を圧倒。5-0のストレート勝利で、hayato選手がキッズ部門を制した。
続いて行われた一般部門も、決勝戦は一方的な展開となった。準決勝では最終ラウンド(9本目)までもつれたシーソーゲームで粘り強さを見せていたダダ選手だったが、決勝では小さい連鎖で足並みを崩しつつ、ダダ選手が受けに回ると火力の高い本線(試合を決めるレベルの連鎖)を発火させてより厳しい対応を迫る攻めを見せた、ながれ選手がほぼすべてのラウンドで試合を優勢に進めて5連勝。キッズ部門のhayato選手に続き、ながれ選手が5連勝での優勝を果たした。
Live選手とペペペマン選手による決勝戦のみが行われたプロ部門の戦いでは、相手が連鎖の形を作っている最中という、攻められるのがもっとも嫌であろうタイミングに中規模の連鎖を送り込むプレイで、live選手が1本目、ペペペマン選手が2本目を取り合う互角の展開でスタートする。
しかし3本目、live選手はペペペマン選手の本線が途切れ、中途半端な盤面になった瞬間に6連鎖、5連鎖を叩き込んで一歩リードすると、live選手は続く4本目の大連鎖合戦(12連鎖vs12連鎖)にも勝利。これで自身は勢いに乗ったうえに、ペペペマン選手のプレイも崩したlive選手は、優勝に必要な2勝を危なげない試合運びでゲット。終わってみれば5-1というスコア差でプロ対決を制し、東京eスポーツフェスタ2022の『ぷよぷよeスポーツ』部門の戦いを締めくくった。
東京eスポーツフェスタ2022『ぷよぷよeスポーツ』部門優勝 hayato選手、ながれ選手、live選手インタビュー
――まずはおひとりずつ、優勝したいまの感想をあらためて聞かせてください。
hayato優勝できてやっぱりうれしいです。賞品も豪華であまり手に入らないものでもあったので、そこもうれしかったです。ありがとうございました!
ながれ優勝できたのは率直にうれしくて、あとは大会でのメンタルが強くなっているのを感じられたのもよかったです。
live2022年最初の大きな大会だったので優勝できて率直にうれしいですし、それに加えて大会で実力を発揮できるという手ごたえがあったので、その両面でうれしい気持ちがありました。
――試合についてもう少し細かい話も聞かせていただければと思います。まずはhayato選手から。今日は準決勝で1敗しただけ、キッズ部門では頭ひとつ抜けた強さだったなと思ったのですが、圧勝につながった理由はどこにあると思いますか?
hayato今日はものすごい調子がよくて、流れに乗れたのが勝ちにつながったと思っています。ふだんから得意な、本線の火力を伸ばすこともうまくできたと思います。
――決勝は連鎖を組むスピードだけでなく、相手の盤面もよく見て戦っているなあと思ったのですが、実際のところはどうでしたか?
hayatoはい。見えてました。
――ありがとうございます。これからも『ぷよぷよ』を続けていくと思いますが、目標があれば教えてください。
hayato『ぷよぷよ』のプロ選手になりたいです。あと来年もこの大会に出たいです。
――ながれ選手の試合、とくに決勝戦は自分から積極的に攻めていくラウンドと、相手の出方を見る切り替えが絶妙だったように思いました。
ながれそうですね。相手に(連鎖用に組んだぷよを)使わせたり、相手の形を崩したりは意識して狙っていました。相手にちょっと難しいことをしないと勝てないなと思わせて、相手を警戒させたところでちょっと(小さめの連鎖でおじゃまぷよを)落としたりとか、メンタルを揺さぶるようなプレイで勝ちにいきました。
あと今回の相手は早いタイミングで攻めてくる印象があったので、相手の攻めよりも早く相手の形を崩せる手(小さめの連鎖)を打ったのもあります。そうすると途中からは大連鎖を狙う思考に変わったので、そこからは相手の本線が完成する寸前に攻撃したり、こちらのぷよの積みかたをわかりにくくしました。
――なるほど。ながれ選手も今後の目標があれば教えていただけますか。
ながれ目標はとりあえず強くなることですね。プロはまだそんなに目指さずに。プロはもっと勝てるようになったら目指します。
――live選手にもいくつか質問させてください。live選手とペペペマン選手の試合は、大連鎖であっても1回のやりとりだけでは決着がつかないところとか、そこそこ長めの連鎖が終わると、もうつぎに打てる連鎖が5、6連鎖ぶんぐらい完成しているスピードがプロっぽいなあと思ったのですが。
liveそうですね。『ぷよぷよ』はこの1年ぐらいで技術がすごい進化していて、その中でもとくにリソースを管理するという技術が発達しているんですよね。プロの中ではいかにぷよをムダづかいせずに、いかに試合を動かすかに焦点が当たっていて、今日はそういうところが出た試合だったのかなと思います。
――ペペペマン選手用の人対策みたいなのは立てていましたか?
liveペペペマン選手はけっこう尖っているプレイヤーで、1、2連鎖みたいな小さい攻撃で相手の攻めをつぶすっていうのが得意なんですよ。なので、ぼくが逆に小さい連鎖を打っていって、意表を突いたりは狙っていました。そのうえで何をやってきそうかわかったときはしっかり対応もしました。そういうところで今日はうまく戦えましたね。
――そのへんがペペペマン選手の本線が途中で切れたりしたことにつながったんですかね?
liveたぶんペペペマン選手本人的には、大連鎖を組むことに苦手意識があったと思うんですよね。もともと自分が相手のミスを誘発して勝つプレイを得意としていることもあったので、そこは意識していましたね。
――ありがとうございました。最後に今年の『ぷよぷよ』の競技シーンに向けての意気込みをお願いします。
live2月にぷよぷよチャンピオンシップがあるのですが、ぼく個人としては3月にシーズン4の集大成であるファイナルズがあるので、そちらのほうで優勝して、総合王者としてシーズンを締めくくりたいですね。そのあとは来期、シーズン5に向けて実力を高めていきたいなと思っています。
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※画像は配信をキャプチャーしたものです。