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【連載第1回】15世紀のリアルなボヘミアをどっぷりと体験!

キングダムカム・デリバランス』プレイ日記 第1回。

公開日時:2019-07-26 16:00:00

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 今回からアクション&RPG大好きライターのQマインが、15世紀のボヘミア(現在のチェコ共和国)を舞台にした、オープンワールド型のRPG『キングダムカム・デリバランス』(プレイステーション4版)をイチからプレイし、本作の魅力をお届けしていく!

 もともと『キングダムカム・デリバランス』は、2018年2月に英語版がSteamにて発売されている。筆者がプレイするのは、DMM GAMESによってローカライズされた日本語版で、PS4版とPC版が2019年7月18日に発売された。本作には魔法や怪物などは存在せず、史実に基づくリアルかつ重厚なストーリーが特徴的で、中世や歴史系のゲームが好きな人に超オススメの作品だ。

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心地よさと理不尽さが入り乱れたチュートリアル的な序盤エピソード

 物語は、片田舎の村・スカリッツから始まる。プレイヤーが操作する主人公は、鍛冶屋のひとり息子・ヘンリー。母との会話が始まり、会話の選択次第で、話術、敏捷性、体力、腕力のいずれかのステータスにボーナスが得られる。(ゲーム冒頭でいきなり)かなり悩んだ挙句、話術と敏捷性を強化したものの、ステータスは上限なく成長可能なようなので、深く考える必要はないかも。

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さまざまな場面で会話による選択が発生する。話術が高ければ事を大きくせずに言葉で問題を解決できることも。逆に腕力を高めて力で物事を解決するのもアリだ。ヘンリーという青年の在りかたは、プレイヤーの選択次第で大きく変化していく。他人に対して無礼な態度を取ると評判が下がることも。

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本作には、空腹の概念がある。定期的に食べ物で腹を満たす必要があるが、食べ過ぎると一定時間、手先が不器用になるという妙にリアルなデバフ効果があるので注意しよう。

 父に話し掛けるとクエストが発生。「スカリッツの領主であるラジク卿の剣を仕上げるために材料を集めて、仕事を手伝え!」とのこと。おーこわーっ! さっそく市場に向かうと、ベンチで会話を楽しむ人や野菜を売る婦人の姿が。「これが15世紀ののどかな村の風景なのか」と思わずしみじみとした気持ちになった。スローライフな雰囲気が心地よく、また各NPCにはそれぞれ会話が用意されており、村のあちこちで大小さまざまなドラマが展開されている。

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 15世紀のボヘミアの空気を感じつつ、クエストをこなしていくとしよう。簡単なお遣いばかりだが、ひとつ注意しておきたいのが、“クネシュから借金を取り立てる”という目標だ。父から借金している酔っ払いのクネシュは、つねに喧嘩腰で言葉での説得は不可能っぽい! そのため拳で語り合うしかないのだが、こいつは酔っ払いのくせにかなりの強敵で、初めてプレイする多くの人がその強さに理不尽さを感じるはず。

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ただの酔っ払いと侮るなかれ。負けて怪我をしたら母に手当てしてもらおう。

 「自分の力でクネシュを倒したい!」という人は、クネシュに話し掛ける前に“戦闘師範ヴァネク”に話し掛け、剣術(戦闘)の基本を教えてもらおう。攻撃方向の切り換えや連続攻撃といった基本技術を覚えておくとクネシュとの戦いが幾分楽になる。ちなみに筆者は、壁際に誘導し、弱攻撃を主体とした連続攻撃で何とかクネシュを撃退できた。

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 クネシュに負けた場合は、村の東にある酒場で友人たちとのイベントに参加し、友人たちに借金の取り立てを手伝ってもらおう。若者に囲まれ、多勢に無勢となったクネシュは赤子同然だ!(ひどい)

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ボヘミア王国は、神聖ローマ帝国の中枢として栄華を誇ったが、皇帝チャールズ4世の死をきっかけに、暗黒時代に突入。彼の帝位を継承したベンツェスラウス4世は“怠慢王”と呼ばれ、帝国は内乱の危機に瀕していた。酒場のイベントでは、ドイッチェがベンツェスラウス4世への不満を漏らしており、国が不安定な状態であることが伺える。

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ガールフレンドのビアンカからもらえる救生酒のシュナップスは、セーブ用アイテム。本作では、クエストの要所と睡眠時にオートセーブされるが、それ以外のときは、シュナップスを消費して手動でセーブしなければならない。ちなみに、シュナップスとは、アルコール度数40度以上の、焼酎的な蒸留酒のこと。飲んだらイヤなことを一発で忘れられそうだ!

 お遣いが終了し、父とともに剣を仕上げ、その出来ばえをラジク卿に褒めてもらった矢先、謎の集団がスカリッツを襲撃する。数十秒前までのどかだった村が一変。凄惨な光景が広がる地獄絵図に。そして、ヘンリーの目の前で父と母は無残な最期を遂げてしまう。まるでジェットコースターのような急展開に動揺しつつも、この事態を知らせるために馬でタルムバーク城へ。

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城から抜け出し、無法地帯となったスカリッツへ

 命からがら逃げのびたヘンリーは、タルムバーク城でスカリッツを襲撃したのがシギスムントの軍隊と知る。一夜明け、ヘンリーはスカリッツに残してきた父と母を埋葬したいと領主のディビシュやロバード卿に頼み込むが、ヘンリーの身を案じた彼らはそれを聞き入れようとしなかった。

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領主の夫人・ステファニーは、領主の夫人という立場ゆえに辛い経験をしてきた。そのため、ヘンリーの境遇にも深く同情した。

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スカリッツ襲撃から一夜明け、シギスムントの軍隊がタルムバーク城へ。ハンガリー王・シギスムントが、ベンツェスラウス4世によって腐敗した国の秩序回復を図るために武力行使を決断したと知る。

 次の目標は、タルムバークを抜け出して父と母を埋葬すること。ステファニーに相談したら兵士に変装する作戦を提案してくれたうえに、兵士に渡す賄賂25グロッシェン(本作の通貨)をくれた。至れり尽くせり、まさに女神のような人だ。なお、兵士の装備が入った箱を開けるには、領内の商人から購入できるロックピックが必要。そして、このロックピックを使った鍵開けがめちゃくちゃ難しい……。表示上は“ロックピック(超簡単)”と書いてあるが、全然超簡単ではない(汗)。何回か挑戦した結果、以下のような方法にたどり着いたので参考にして欲しい。

・設定でロックピックを回す操作をL1に変更する
・スイートスポットに合わせたらL1を押しっぱなしにして、スイートスポットを少しずつ移動させて解錠する

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ロックピックは約14グロッシェンと非常に高価。慣れないうちは、箱の前で事前にセーブを行い、失敗したらロードするという方法が無難かも。

 兵士の装備を入手したら出入り口の兵士に賄賂を払ってスカリッツへ。道中では数人の盗賊が待ち構えているが、クネシュと比べたら雑魚同然! ラジク卿の剣で切り伏せるべし! 

 道中にある亡骸や盗賊の死体からはさまざまなアイテムが拾えるが、アイテムにはそれぞれ重量が設定されており、ヘンリーが一度に持てるアイテムの総重量には限界がある。でも貧乏性の筆者は、手当たり次第アイテムを回収するド畜生ぶりを発揮。そのせいで重量過多(ダッシュとジャンプが出来なくなり、移動速度が大幅に低下)となり、まるで重装歩兵のようにゆっくりと歩くハメに。

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盗賊にトドメを刺すと所持しているアイテムを略奪できる。中には降参する者もいるが、生かすも殺すもプレイヤー次第だ。

 物理的にも、精神的にも重い足取りでスカリッツに到着。父と母の亡骸を見つけ、シャベルで埋葬用の穴を掘り、ふたりを運ぼうとしたその直後、盗賊が襲来し、戦闘がスタート。ラジク卿の剣があれば楽勝と思いきや、敵の棍棒による二段突きで即敗北。こちらの攻撃がまったく通らなかったので、恐らく強制敗北イベントと思われる。

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  敗北したヘンリーは、ラジク卿の剣を奪われた挙句(なんてこったい!)、瀕死の重症を負うが、間一髪のところで友人のテレーサと、タルムバークのロバード卿らによって救出される。父と母の亡骸は、ロバード卿らによって埋葬され、テレーサはヘンリーを馬車に乗せて安全な町へと向かった。

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 果たして、ろくでもないダメダメよわよわ青年だったヘンリー君が、これからどのような運命を辿るのか、非常に気になるところだ。次回は、引き続きストーリーイベントをこなしながら価格交渉やパークの習得といった本作独自のゲームシステムに触れていく!

(Text by Qマイン)

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タイトル
『キングダムカム・デリバランス』
対応機種
プレイステーション4、PC
ジャンル
オープンワールドRPG
価格
PS4版 8180円[税抜](8834円[税込])、ダウンロード版は7360円[税抜](7949円[税込])
PC版 通常版(ダウンロード版のみ)は7360円 [税抜](7948円[税込])
CERO
Z(18才以上のみ対象)