史実をもとに作られた中世ヨーロッパの世界が、オープンワールドとして眼前に広がる。本作の舞台であるボヘミア地方は4キロ四方のマップで構成されており、当時の建築物がリアルに再現されているのが大きな特徴。その中のいくつかは現存しており、当時の道がそのまま残っていたりと、同様の光景をゲーム内でもありありと確認できる。フィールドの移動には馬を用いることも可能（ときには敵に追われて否応なしに）。脚の速さやスタミナ、荷物の積載量など、馬によってステータスは異なり、馬を武装することもできる。この中世を隈なく歩んでみよう。

　物語の主人公は、鍛冶屋のひとり息子ヘンリー。穏やかだった生活は、ボヘミア王国の混乱に巻き込まれ、傭兵部隊が彼の村を焼き落とすことで一変した。冷酷な運命は、否が応でもヘンリーを血の抗争へと引きずり込み、熾烈な内戦の中で、彼を押し潰そうとするのだった。不当に命を落とした両親のために、ヘンリーは血の紛争の中を生き、村を襲った侵略軍の撃退を誓う。　ヘンリーは兵士でも騎士でもない。スカリッツで暮らす、ただのヘンリーだ。武器の扱いを学ぶのか、交渉術を身につけて巧みに世渡りするのか、彼の向かうべき道を選ぶのは、貴方だ。

　この戦乱の世、いかなるときに剣を振るうことになるか知る由もない。正面から剣を交えるだけでなく、戦いを避けるか、あるいは暗殺という手段に出るか、選択は無数。本作でプレイヤーは、リアリティーを突き詰めた一人称視点の戦闘を体験する。中世剣術に基づいた戦闘に、慣れないうちは戸惑い、理不尽に思うかもしれない……。
　剣の場合は、5方向から攻撃位置を選択し、切りつけや突き、柄打ちなどの多彩な攻撃を行える。攻撃や防御など行動を起こす際にはスタミナを消費するため、敵との間合いや駆け引きが重要。