『シャニマス』丸岡和佳奈さん（杜野凛世役）インタビュー。「1stライブのときは舞台袖に戻るたびに泣いていました」

　2022年4月24日に4周年を迎えた、アイドル育成＆ライブ対戦ゲーム『アイドルマスター シャイニーカラーズ』（以下、『シャニマス』）。それを記念して、杜野凛世役の丸岡和佳奈さんにインタビューを実施。『シャニマス』の初期メンバーのひとりとして、4年間の思い出などを語ってもらった。

放クラのキャスト陣は放クラらしさ全開

――杜野凛世との出会いであるオーディションことを覚えていますか？

丸岡オーディションのことはめちゃくちゃ覚えています。『アイドルマスター』（以下、『アイマス』）シリーズのオーディションと聞いていたのですが、私はアイドルっぽい作品とは無縁だったので、正直あまり関係ないかなと思っていました。だから、1次のテープ審査が通って、2次のスタジオ審査にいくことになったときも、なんとなく通らなそうだなと思っていたので、ぜんぜん緊張していなかったです。

――オーディションは、凛世を受けられていたのですか？

丸岡いえ、違いました。最初のテープ審査は（八宮）めぐるちゃんを受けました。その後、2次のタイミングで追加があって、（田中）摩美々ちゃんと、三峰（結華）ちゃんもやりました。それでオーディションの最中に「凛世もやってみて」と言われた感じです。

――その後、凛世に決まりましたと聞いたときはいかがでしたか？

丸岡オーディションのときにそんな雰囲気が出ていたので、決まったと聞いたときも「嘘、やったー!?」というより、「やっぱりあの子か」という感じでしたね。というのも、質疑応答のときに名前こそ出さないものの「あなたと性格で真逆ですごくおしとやかな子がたまたま受かっちゃったとして、それでも君はその子のことを好きでいれるかな？」というような、その先の心配をされまして。歌の審査のときも凛世は受けていなかったので、私はすごく元気に歌ってしまったのですが、「君がさっき歌ったような元気な感じではないのだけれど、それでもその子のことを嫌いにならないかな？」と聞かれたので、「これはこの子（凛世）かな？」と思っていました（笑）。

――なるほど、そうだったのですね。では、役が決まってから演じるときに意識していることやディレクションで印象に残っていることはありますか？

丸岡『アイマス』シリーズではすごく長い物語で、アイドルたちの成長もしっかり描かれますよね。それで最初の収録のときは、「もっと起伏を抑えて」、「もう少し棒読みで」というように感情をあまり出さないようにするディレクションがあって、すごく難しかったんです。でも、つぎの収録のときには、感情を前に出すように言われて、ビックリしました。物語が進むについて、凛世ちゃんも少しずつ感情が豊かになっていくので、「この現場では同じ役でもディレクションが変わるんだ」とおもしろさを感じました。

――まさに凛世は物語の進行に応じて、感情がより見えてきますよね。

丸岡そうですね。凛世ちゃんのプライベートなところもそうですし、アイドルとしての面でもちゃんと成長する姿が見えたので、こういうときは凛世ちゃんも元気になっていくんだなというところがわかって、すごくおもしろいです。

――『アイマス』シリーズは楽曲の多彩さも特徴ですが、ご自身が参加されているもので、好きな楽曲を教えてください。

丸岡最近の全員曲だと『Resonance+』ですね。3rdライブツアーの最終日（※1）の最後に歌った曲で、イヤモニからみんなの泣き声がすごく聞こえてきて。それが忘れられないです。

――では、凛世や放課後クライマックスガールズ以外で、好きなアイドルやユニットはありますか？

丸岡前からずっと言っているのですが、もともとゴシック調が好きなのでアンティーカが大好きです。最初の曲の『バベルシティ・グレイス』が衝撃的というか、ザ・ダークな感じで、めちゃくちゃ刺さりました。

――ちなみにアンティーカの曲を歌ってみたいというような想いはあったりするのでしょうか？

丸岡歌ってみたいかと言われると……。

――聞くのが好きと（笑）。

丸岡仮に放クラとアンティーカの曲をシャッフルしましょうと言われると困るかなと（笑）。

――確かに凛世で歌うのは難しそうですね。

丸岡どうしようかなとなっちゃいそうです。でも、見てはみたいですね。

――コミュで印象に残っているものはありますか？

丸岡凛世ちゃんだと水色感情ですね。じつは今日の髪型はそのイメージでした。

――そうだったんですね！

丸岡最後までプロデュースすると、「おー、ビックリ!?」みたいな展開が待っていて、私も驚いたので、ぜひ最後まで見てほしいですね。あとイベントの“五色 爆発！合宿 クライマックス！”は、すごくおもしろいというか、最初のころのイベントコミュなので、いま見ると5人の関係性が少しぎこちないんですよね。いまはこんなに仲がいいけれど、昔は「おやおや？」と思うような距離感になっていたりして新鮮ですし、名シーンがあるので、そこも思い出深いですね。

――『シャニマス』は4周年を迎えますが、作品の歴史とともにアイドルたちの成長が見られるのも魅力ですよね。

丸岡そうですね。ちゃんと時間をかけて仲よくなっていく様子も描かれていますね。

――では、とくに印象に残っているライブやイベントはありますか？

丸岡全部残っていますが、1stライブはとくに印象深いです。というのも、私は人に見られたり、カメラに撮られたりするのがあまり得意ではなくて。いまだから言えますが、1stライブのときは出番が終わって舞台袖に戻るたびに「もう出たくない……」と泣いていました。いまではみんなで「イェーイ！」みたいな感じになっていますが（笑）。あと、3rdライブツアーの最終日です。この日は、3rdライブツアーで唯一、放クラのメンバーが全員揃った日でもあって、ユニット曲を歌い始めた瞬間に、みんなの歌いかたがいつもと違ったんですよね。みんなが「私がいちばん楽しい！」みたいな歌いかたをしていて。これは私も負けられないと思って「私のほうが楽しいんだから」というように歌うと、ほかのみんなが「いや、私のほうが楽しい！」とみんなで私がいちばん楽しんでいる競争をしているような感じで、すごく楽しかったです。

――放課後クライマックスガールズのアイドルたちも同じようなことをやっていそうですね（笑）。

丸岡そうかもしれないですね（笑）。

――では、ステージに立つときに意識されていることを教えてください。

丸岡凛世ちゃんが踊るならどうするかを絶対に考えています。ちょっと緩やかな感じというか、彼女の世界観が独特なので、それを壊さないために無理やり明るくしたり、元気にしたりするのではなく、彼女の中のマックスの楽しさやライブならではのテンションを出していきたいとずっと意識しています。あと、凛世ちゃんはほかのアイドルちゃんを見てポーズを真似したりするところがあるんですよね。だから、同じユニットの子がウインクをしたら、凛世ちゃんもそれを見て真似するんじゃないかなと思って、私も真似してウインクしてみたり、凛世ちゃんがやりそうなことをやるようにしています。

――なるほど。ライブについて以前からお聞きしたいと思っていたことがひとつありまして。ライブの自己紹介のときに凛世としてセリフを言った後、凛世とは真逆のようなハイテンションで名乗るのが恒例になっていますよね。あのような自己紹介を始めたキッカケみたいなものはあったのでしょうか？

丸岡あれはほかの『アイマス』シリーズで和風アイドルを演じている先輩方がやっていらっしゃったのを見て、『シャニマス』でやらなかったら、もしつぎの『アイマス』シリーズが生まれたときに伝統が途切れてしまうかもしれないと思って、1stライブのときにみんなと相談してやることにしました。その後はやめるタイミングもないので、ずっと続けているという感じです。

――やっぱり、ほかのシリーズの方を参考にされていたのですね。

丸岡ここで途絶えてしまったら、もったいないかなと思って、引き継いじゃおうと思いまして。

――確かに『シャニマス』で和風のアイドルは凛世だけですしね。『シャニマス』の4年目の出来事として、『アイドルマスター スターリットシーズン』（以下、『スタマス』）への出演もありましたが、こちらについてもお話を聞かせてください。『スタマス』には、『シャニマス』の代表として、白瀬咲耶、小宮果穂、杜野凛世、大崎甘奈、大崎甜花、田中摩美々の6名のアイドルが参加しましたが、凛世が参加すると聞いたときはいかがでしたか？

丸岡ほかのアイドルちゃんで、「私はアイドルになりたい」というようにもっとアイドルとしてのモチベーションが高い子もいますよね。そういう子であれば、プロジェクトルミナスという合宿のような状況になったときにどういう行動をするのか想像がつきますが、凛世ちゃんの場合は想像できないというか、「あの子はどうするんだろう？」と考えて、すごく楽しみでした。

――ほかの事務所のアイドルたちともどういう風に交流するのかも気になりましたよね。

丸岡そうですね。放クラとしての凛世ちゃんはよく見ますが、ほかのユニットのアイドルちゃんと組むときにおしとやかなままなのか、それともそのユニットの色に染まっていくのかと想像するのは楽しかったです。

――収録はいかがでしたか？

丸岡もともと凛世ちゃんはほかのアイドルちゃんとの距離の詰めかたがうまいというか、わりとコミュ力が高いんですよね。誰かとケンカしたりとかもないし、かと言って変に距離があるとかでもないので、そこは「さすが凛世ちゃん」と思いました。どちらかというと、プロデューサーさまとの距離感がいちばん気になっていました。収録のときにも、凛世ちゃんは、283プロのプロデューサーさまのことをお慕いしているけれど、プロジェクトルミナスのプロデューサーとはどういう距離感で話すのかということなどをスタッフさんと細かく相談した思い出がありますね。

――『シャニマス』の中でも凛世とプロデューサーの関係性は少し独特ですしね。では、『スタマス』の楽曲で好きな曲を教えてください。

丸岡凛世ちゃんも歌っている『アイシテの呪縛～Je vous aime～』ですね。『シャニマス』の全体曲もそうですし、放クラの楽曲も基本的に明くて、毒気があるような楽曲を歌ったことがなかったんですよね。だから、新鮮な印象を感じながら、私も楽しく歌わせていただきました。

――発売前の生配信では、ほかのブランドのキャストさんとも共演されていましたがいかがでしたか？

丸岡本当におもしろい方がたくさんいらっしゃるなと思いました。私の番組のゲストにほかのブラントのキャストさんが来てくださることもあるのですが、皆さん個性的ですよね。あと、本当にやさしい方ばかりです。

――ちなみにほかのブランドのアイドルと凛世が絡むなら、この子と組んでほしいみたいものはあったりしますか？

丸岡やっぱり和風アイドルで集まっているところは見てみたいですね。全員が和の系統で揃えたら、どのくらいしっとりするのかなと。『シャニマス』以外ではやっていたりするので、そういうのを見るとうらやましいなと思ってしまいます。

――確かに『シャニマス』で和というと凛世だけですものね。

丸岡だからこそ、集まると凛世ちゃんがみんなの方向性に寄せていくことが多いので、和だけで集まったらどういう雰囲気になるのかなと。衣装も全員が和というのも新鮮だなと思います。あと、個人的に（水瀬）伊織ちゃんが好きなので組んでほしいです（笑）。

――では、最後にプロデューサーの皆さんにメッセージをお願いします。

丸岡気付けば4周年でございます。楽しいことや辛いこと、本当にいろいろなことがありましたが、それも含めてひとつの思い出として楽しんでくださっていたのではないかと思います。いっしょに過ごしてくださって本当にありがとうございます。最近はとくに雨が降る時期もありましたが、晴れた先には虹が掛かるということで、みんな笑顔で綺麗な虹を掛けられるといいなと思っております。そして、これからプロデュースを始めてくださるプロデューサーさまも、まっさらな空に自分だけの色をそのままぶちまけてほしいなと思いますので、ぜひ楽しんでください。これからも私たちのプロデュースをよろしくお願いします。

週刊ファミ通 2022年5月5日号 No.1742では、『シャニマス』4周年記念特集を掲載

　週刊ファミ通 2022年5月5日号（No.1742）では、『シャニマス』4周年記念特集を掲載。4年目の振り返りやプロデューサーアンケートなども掲載しているので、こちらも要チェック！

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