ファミ通.comの編集者&ライターが年末年始のおすすめゲームをひたすら紹介する連載企画。メタボIKEDAがおすすめするタイトルは、龍が如くスタジオが手掛けるリーガルサスペンスアクション『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』(以下、『ロストジャッジメント』)です。

【こういう人におすすめ】

  • サスペンスドラマ好き
  • 爽快なバトルアクションを楽しみたい
  • 木村拓哉さんファン

メタボIKEDAのおすすめゲーム

『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』

  • プラットフォーム:プレイステーション5、 プレイステーション4、 Xbox Series X/S、 Xbox One
  • 発売日:2021年9月21日
  • 発売元:セガ
  • 価格:通常版:8290円[税込9119円]、デジタルデラックスエディション:12290円[税込13519円]
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「なにかサスペンスものを」という欲求を満たしてくれる1本

 小説、映画、テレビドラマなど幅広いエンタメコンテンツで人気のジャンルと言えば“サスペンスもの”。「定期的にサスペンスものに触れたくなる」という方も少なくないのでは?

 かく言う筆者もそのタイプで、ついこのあいだまで吉高由里子さん主演のTBSドラマ『最愛』にドはまり。こちらはサスペンスラブストーリーでしたが、続きが気になるスリリングな展開で、最終回まで毎週の放送が楽しみでしかたありませんでした。

 さて、このサスペンスものですが、ゲームコンテンツとしても人気が高く、昔から数多くの作品がリリースされています。

 今回紹介したいのはそんな作品のひとつ。“リーガルサスペンスアクション”のジャンルを冠したゲーム、『ロストジャッジメント』です。

木村拓哉さん主演のリーガルサスペンスアクション巨編

 『ロストジャッジメント』は、2018年に発売された『JUDGE EYES:死神の遺言』の続編にあたる作品。ちなみに、登場人物や世界観につながりはありますが、メインストーリーに直接的なつながりはないので前作を未プレイでもとくに問題なく遊べます。

 この『ロストジャッジメント』、国民的スターである木村拓哉さんが主人公の八神隆之役を演じているのはゲームファンのみならず多くの方がご存じのはず。

 八神は、とある事情から弁護士の職を辞した探偵なのですが、気取るところがなく親しみやすいけれど、締めるところは締めるという“いい兄貴”的なキャラクターで、まさに木村さんにピッタリの役柄です。

木村拓哉主演『ロストジャッジメント』を遊ぶなら今! 本格リーガルサスペンスアクションを堪能しよう【年末年始おすすめゲームレビュー】

とにかくストーリーが素晴らしい!

 我々が日常生活を送るうえで不可欠な存在である法律ですが、必ずしも万能とは言えないのは日々の暮らしの中で実感のある方が多いはず。“リーガルサスペンスアクション”と銘打たれた『ジャッジアイズ』シリーズでは、そんな“万能ではない法の裁き”の周辺で苦しんだり、困難を乗り越えようとする人々にスポットライトを当てたドラマが描かれます。最新作『ロストジャッジメント』でもそうしたテーマ性は健在。よりエッジの効いた、考えさせられる内容となっています。

 シリアスなテーマが描かれるゲームは少なくないですが、日本を舞台にした現代劇でこうしたテーマを正面から描き、エンターテインメントとして昇華させている作品はそう多くはないのではないでしょうか。

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 そんな『ロストジャッジメント』のストーリー序盤をざっくり説明すると……

 痴漢の罪で捕らえられた現役警察官・江原明弘。実刑判決を受けた彼が、公判中に数日前に横浜の廃ビルで見つかった若い男性の腐乱死体の身元について話し出すところから本作のドラマはスタートします。死体の身元は、かつて江原の息子を死に追いやったという高校の教育実習生・御子柴弘。

 まだ警察が公にしていなかった死体の身元や、御子柴が彼の息子の仇であること語り出した江原は、当然ながら殺しに関係していることを疑われるわけですが、そんな江原には犯行時刻にアリバイがあり……という展開が本作の導入になります。

 イジメの実態調査で横浜・伊勢佐木異人町の高校を訪れていた八神は、偶然にもこの御子柴をめぐる事件に関わることになりなるのですが……。
 
 サスペンスドラマでは、容疑者に強固なアリバイがあって刑事や探偵がそれを突き崩して事件の真相に迫るというパターンは王道ですが、本作のドラマも大枠ではそれに倣った作りと言えるでしょう。

 ただ、確かに王道サスペンスの作りではあるものの、そこはこれまで『龍が如く』シリーズのドラマで数々の驚きを提供してきた龍が如くスタジオによる作品。八神とその仲間たちのほか、八神の古巣である法律事務所や東京地検、何か不穏なものを抱えた高校の教師と生徒たち、神室町で勢力を伸ばしつつある半グレ集団“RK”、中国マフィア・横浜流氓(はんぴんりゅうまん)などなど多種多彩な組織や人物がストーリーに絡み、まさに“一筋縄ではいかない”ドラマが待っています。

 言うまでもなく、プレイヤーが主人公を操作するインタラクティブ性がゲームコンテンツの大きな特徴ですが、この特徴はサスペンスドラマとの相性がバツグン。キャラを操作して東京・神室町、横浜・伊勢佐木異人町を歩き回り、少しずつ事件の真相へと近づいていく過程には強烈な吸引力があり、ついつい時間を忘れてプレイしてしまうことでしょう。本作を遊び始めるに当たっては、連休の初日や大事な用事が済んだタイミングをおすすめします。一度始めたら最後、エンディングまで続きが気になってしかたがないので……。

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豪華俳優キャストによるドラマはやっぱりいい!

 龍が如くスタジオの作品といえば、一線級の俳優キャストが本人そのままの姿で作中に登場することもお馴染みですね。『ロストジャッジメント』では、前述の木村拓哉さんのほか、山本耕史さんが異人町の“便利屋”桑名仁役、玉木宏さんが神室町の半グレ集団のリーダー・相馬和樹役、光石研さんが前述の江原明弘役、中尾彬さんが源田法律事務所所長の源田龍造役で出演。それぞれがチョイ役ではなく、メインストーリーに絡む重要な役どころでの登場で、木村さん演じる八神とのやり取りは映画やドラマに勝るとも劣らない華のある画になっています。

 しかも、山本さん演じる桑名と玉木さん演じる相馬に至っては、八神とバトルでこぶしを交える場面も! これには否が応にも気持ちが高ぶってしまいます。

木村拓哉主演『ロストジャッジメント』を遊ぶなら今! 本格リーガルサスペンスアクションを堪能しよう【年末年始おすすめゲームレビュー】
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エンディングまでのプレイ時間はユーザー次第

 そんな、思わず引き込まれるドラマが展開する『ロストジャッジメント』ですが、プレイヤーの可処分時間によって遊びかたを幅広く選べるのがいいところです。ひたすらメインストーリーのみを追ってエンディングまで最短でたどり着くという遊びかたもありですし(人によりますが、目安は20時間弱)、その気になれば、膨大な数が用意されたやり込み要素を遊び尽す100時間超のプレイも可能。

 手に汗握るシリアスな展開が続くメインストーリーに対して、やり込み要素である“サイドケース”や、外部アドバイザーとして高校の部活動に関わる“ユースドラマ”では、思わず笑ってしまうようなユニークなストーリーが展開。中には「あの木村さんがそんなことを……!?」と驚くような場面もあるので、やり込み要素も遊んでほしい気持ちはありますが、そこはプレイヤー次第です。

 ともかく、エンディングまでのプレイスタイルをユーザーが選べることが増えた昨今のゲームの中でも、かなり自由にプレイ時間をコントロールできる作品と言えるでしょう。

 

木村拓哉主演『ロストジャッジメント』を遊ぶなら今! 本格リーガルサスペンスアクションを堪能しよう【年末年始おすすめゲームレビュー】

バトルスタイルもお好みで

 また、ゲーム全体だけでなく、バトルのプレイスタイルも好みに合わせて選択可能。本作のバトルシステムは『龍が如く』シリーズが下敷きになっていますが、戦況に応じて3つのスタイルを切り替えながら戦うことができるのが特徴です。

 選べるのは、敵のガードを打ち破る強力な攻撃でタイマン戦を有利に進められる“一閃(いっせん)”、リーチが長い足技を多用することで集団を圧倒できる“円舞(えんぶ)”、投げ技に特化し、敵の全力攻撃を受け流したり、武器を奪って無力化できる“流(ながれ)”の3種類。

 神室流(?)のカンフーの使い手である八神の繰り出す攻撃はいずれのスタイルでも軽やか。簡単操作でアクロバティックな攻撃が出せるので、非常に爽快感があります。

 また、ここでもプレイスタイルによって遊びかたが選択可能。3つのバトルスタイルは、ゲーム中で得られる“Sp(スキルポイント)”を消費して新たな技を開放し、育てることができるのですが、すべてをバランスよく育ててもいいですし、ひとつに特化して育てても構いません(ちなみに筆者は、本作から新たに登場した流の操作が面白くて、こればかり使っていました)。

 すべてのスタイルを育てるには多くの“Sp”が必要になり、“Sp”を得るためにはユースドラマなど、やり込み要素をしっかりとプレイする必要が出てきます。メインストーリーのみをゴリゴリ進める遊びかたの場合、得られる“Sp”に限りがあるのでバトルスタイルの育成はひとつかふたつに絞るのがおすすめ。ただし、ゲームの設計としては3つのスタイルを切り替えて戦う作りになっているので、育てていないスタイルがあると、思わぬところで苦戦することがあったり。

 回復アイテムを潤沢に持てるゲームなので、相性が悪い相手とのバトルでも何とかなる場合が多いのですが、ゲームの途中で難易度を変更することも可能。どうしても突破できない敵が出てきたときには、一時的に難度を下げて難所をクリアーするのもいいかもしれません。

 このあたりも、自身の可処分時間に応じて遊びかたを考えながら進めるとよいでしょう。

木村拓哉主演『ロストジャッジメント』を遊ぶなら今! 本格リーガルサスペンスアクションを堪能しよう【年末年始おすすめゲームレビュー】

1月7日までのセガ年末年始SPセールがお買い得

 そんな『ロストジャッジメント』ですが、2022年1月7日(金)23時59分までは、PS5/PS4のデジタル版が30%オフの6383円[税込](デジタルデラックスエディションは9463円[税込])で販売中。本作をお得にゲットする絶好の機会となっています。

 また、本記事の冒頭で“前作は未プレイでもOK”と書きましたが、「それでもやっぱり気になる」という方は、PS5『JUDGE EYES:死神の遺言 Remastered』のデジタル版も35%オフの1287円[税込]でセール販売中なので、この機会に購入してもいいかもしれません(PS4『JUDGE EYES:死神の遺言 新価格版』は、2022年1月3日までPS Storeのフリープレイ対象)」。

 加えて、『ロストジャッジメント』の主要な舞台のひとつである伊勢佐木異人町は、2020年発売の『龍が如く7 光と闇の行方』で初登場した歓楽街。今回のセールでは、PS5『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』が40%オフの3953円[税込]、PS4の『龍が如く7 光と闇の行方』が60%オフの3691円[税込]となっているので、こちらもまとめて購入してしまうという選択肢も。

 『ロストジャッジメント』と『龍が如く7』のメインストーリーは基本的には関係がないですが、同じ世界観を共有していることがあって『龍が如く7』を遊んだ後に『ロストジャッジメント』を遊ぶと「おおっ!」と思えることが少しだけあります。また、同じ街であっても登場人物の立場や視点によって違いを感じることができ、ちょっと不思議な感覚が味わえたり。ちなみに、『龍が如く7』自体が新たな主人公と新たなゲームシステムによる作品なので、『龍が如く』シリーズ未プレイという方がデビューするにも打ってつけの内容になっています。

 「春先までわりと時間に余裕がある」という方は、作中の時系列となる『JUDGE EYES:死神の遺言』→『龍が如く7』→『ロストジャッジメント』の順番で遊ぶのがオススメです(うらやましい)。これから本格的な寒さが訪れる季節。暖かい部屋で楽しむエンタメ作品のひとつとして、ぜひプレイを検討してみてください。

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