2022年12月23日、24日の2日間にかけてタクティカルFPS『VALORANT』、オンライン対戦ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』(以下、『LoL』)』の大規模オフラインイベント“Riot Games ONE”が、横浜アリーナにて開催された。

 “Riot Games ONE”は、『VALORANT』や『LoL』を運営するライアットゲームズ主催の日本オリジナルのオンライン・オフライン統合イベント。プロゲーミングチーム“Crazy Raccoon”主催の“Crazy Raccoon Cup Special”(以下、CRカップ Special)、人気ストリーマーのk4senさん主催の“The k4sen”など、インフルエンサーを中心にした人気イベントを巻き込む形で11月~12月にかけてオンラインで予選や前哨戦などを実施。そのイベントの集大成という形で、12月23日、24日に横浜アリーナで大規模なオフラインイベントが開催された。

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった

 オフラインイベントの初日となる12月23日は、“CRカップ special”の決勝戦、“The k4sen LoL”のBO1のマッチ、精鋭ストリーマーがプロ選手に挑む“THE DEFIERS”が実施。事前にオンライン上で予選や前哨戦、練習風景が配信された、ストリーマーを中心とした人気イベントが並ぶプログラムに。

 2日目となる12月24日は、国内外のプロチームを招待してのエキシビションマッチが開催。海外からは“Paper Rex”、“DRX”、“Fnatic”、国内からは“ZETA DIVISION”、“DetonatioN FocusMe”が参加し、日本チームと海外チームのスペシャルマッチが実施された。

 本稿では、初日の12月23日のイベントの模様を写真を中心にお届けするとともに、各イベント終了後に行われたプレスカンファレンス(メディア向けの記者会見)、人気ストリーマーのSHAKAさんへのインタビューを掲載。なお、会場内および出演者の写真は、一部を除き運営チームから提供されたオフィシャルのものを使用している。

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横アリで約1万3000人の観客が熱狂

 会場となる横浜アリーナには、約1万3000人のファンが集結。開場時間となる11時前には、横浜アリーナ前に長蛇の列ができあがっていた。

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった

 会場はステージを中心に、周囲を観客席が並ぶ配置。遠方からステージを見た景色はまさに圧巻。

 ステージ上に設置された巨大スクリーンには試合の模様が映し出される。それを観客が一体となって見守り、盛り上がりを見せたシーンでは来場者に配られた“スティックバルーン”を叩く音(感染症予防のため声出しはNGだった)が会場を揺らしていた。

 音楽ライブも開催されている会場なだけに音響がよく、ゲーム中の効果音が心地いい振動とともに響き渡っていたのが印象的。ライトを使った演出もすさまじいものだった。

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
会場には事前に行われていたファンアートコンテストの受賞作の展示も。フォトスポットにはキルジョイのタレットやスパイクといったオブジェクトも用意されていた。

 イベントはアーティストのReolさんのライブパフォーマンスからスタート。“Riot Games ONE”のオフィシャルテーマソングである『SCORPION』から始まり、『十中八九』、『第六感』を熱唱。観客の大多数が立ち上がり、会場の熱が一気に高まった。

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった

 前述のとおり、初日のステージはストリーマーが主体。

 応援メッセージボードや手作りのポップアップを掲げる人も多く見受けられ、インフルエンサーたちの人気の高さも伺えた。行われた試合は手に汗握る名試合ばかり。試合に挑むストリーマーたちは真剣な表情。

 とはいえ、ガチガチな雰囲気ではなく、“CRカップ Special”の合間にマップ変更を申し出たチーム“同接最下位”がステージ中央で頭を下げたり、“The k4sen”ではシークレット賞として『LoL』のゲーム内に登場するアイテムが贈られたりとバラエティーに富んだプログラムで、会場は終始大きな盛り上がりを見せていた。

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
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【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった
“THE DEFIERS”の試合開始直前にはケインコスギさんとなかやまきんに君も登場。座ってもできるストレッチを披露していた。

大規模な会場だからこそ得られた達成感

 数々の名試合が生まれ、横浜アリーナに集った観客を沸かせた“Riot Games ONE”。ストリーマーやプロ選手など、多くのインフルエンサーが参加した本イベントで、出演者はどのような感想を抱いたのかを各イベント後に行われたプレスカンファレンスの模様とともにお届けしていく。

“CRカップ”プレスカンファレンス

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった

――まずは“Riot Games ONE”に出演した感想をお聞かせください。

Clutch-Fiこのような大きな会場でゲームをした経験がなくて、非常に貴重な機会をさせていただいてうれしく思っています。これまでのCRカップと違い、レート制限のないハイレベルな試合ができてすごく楽しめました。

VanilLa僕はオンラインでの参加でしたが、思っていた以上にたくさんの人たちが見ていてすごく緊張しました。こういうストリーマーの試合ができる機会を作ってくれたことに感謝したいです。

MOTHER3いつもよりハイレベルな試合ができたこともそうですが、何より横浜アリーナでやれたことがうれしいです。オンラインで予選を行って、すごくたくさんの人たちに見守られながらオンラインへの切符をかけて戦って、そこで勝ててよかったなと(笑)。“同接最下位”というネガティブなチーム名でしたが、今回のイベントを通じて、これからもっとストリーマー側が成長して、ストリーマー界隈の大きさについていかないといけないなと再認識しましたね。

Wokka横浜アリーナという大きな会場でeスポーツのイベントが開催されたことに感動しましたし、そこに自分たちが出られたことが信じられないですね。僕は別のタイトルで世界大会に出場させていただいた経験がありますが、この規模の大会はなかなかなくて、「日本でゲーム人気がすごい」と再認識できました。そこでプレイできて本当にうれしかったです。

――決勝では接戦の結果、“つよつよの人たち”の勝利となりました。本日の勝因は何でしたか?

teddyy自分は声出し担当みたいな感じで、戦術的な部分はhNtさんにお任せしていて、彼が言ったことをさも自分の意見かのように伝えていたのですが、そうやって声を出して会場やチームのみんなの雰囲気を盛り上げられたのはよかったかなと思います。

Clutch-Fi自分たちの強みは、最初から「こうしよう」と動きを決めたときに、失敗しても自分たちで立て直せるところだと思っていて。普段通りにその自分たちの強みを押し付けられたから勝てたかなと思っています。

Wokka誰が撃ち合って、そのカバーを誰がするのかといったように、役割分担がすごくうまくできていましたね。各々が自分の役割を理解して、スムーズに動けたことが勝利につながったかなと思います。

――hNtさんは競技シーンで選手として活動されていた時期もありますが、今回のチーム活動はいかがでしたか?

hNt以前に活動していたタイトルでは、アジア大会も含めてオフライン大会には5回ほど出場したのですが、すべて準優勝だったんです。だから、あまりオフライン大会にいいイメージがなくて……だから今回、初めて優勝できたのはすごくうれしいです。昔は、オフライン大会は100人や200人とかの規模でやっていたのですが、今回は横浜アリーナという大きな舞台でやらせていただいたのもよかったですね。

――本日のプレイを振り返って、いちばん印象に残っているシーンを教えてください。

MOTHER3“アイスボックス”でWokkaさんがACE(敵チームをひとりで倒すこと)を取ったシーンですね。生き残っていたのが僕とWokkaさんだけで、位置的に僕が前にいて、スパイクの解除をWokkaさんに任せようかなと思っていたら「解除して!」と言われて。戸惑いながらも解除していたら、「ACE」と流れたので、驚きつつも「ナイス!」と思いました(笑)。

Clutch-Fi“僕はアセント”の防衛のときのラウンドが印象的でした。敵の動きに対してカウンターをしようという配置を取っていて、敵のスキルの状況や癖を読み切って逆サイドを守ったラウンドだったのですが、自分たちにしかできない判断ができたかなと。

“The k4sen”プレスカンファレンス

※SHAKAさんは次の“THE DEFIERS”の準備のため欠席

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった

――まずは“Riot Games ONE”に出演された感想を教えてください。

k4sen『LoL』というゲームを8年ほどプレイしてきたのですが、こういったイベントごとは基本的にオンラインで行われていました。今回、横浜アリーナという大きな会場でオフラインで開催するということで、出場した選手もそうですし、コーチとして僕たちを支えてくれた人たち、“ZETA DIVISION”のスタッフ、運営スタッフが力を合わせて「いい試合をしたい」という思いで今日に向かって取り組んできました。その結果、今日、無事に試合を終えられてよかったなと思います。

象先輩コロナ禍の影響で『LoL』のオフラインイベントがなくなっていて、「もしかしたらもう『LoL』のオフラインイベントは開催されないんじゃないか」と不安になっていたところにk4senさんにお声がけいただいて、横浜アリーナという大きな舞台で盛大に楽しませていただきました。非常に楽しかったです!

――チームの雰囲気はいかがでしたか?

k4sen普段からメンバーを入れ替えながらカスタムゲームで『LoL』を遊んでいて、そのときは煽り合いをしながら楽しんでいるのですが、今回の“The k4sen”の期間中はすごくマジメに取り組んでいました。今日もイベントが始まる前に控室で戦術の話をしていて、普段と違ってガチな雰囲気がずっと続いていたので、それもよかったなと思います。

Yutorimoyashi自分はコーチとして参加させていただいて、そこでk4senさんたちとお話させていただいたのですが、みなさんが普段から『LoL』を楽しんでプレイしている姿を見て、改めて『LoL』の楽しさを実感しました。みなさんが本当に真剣に取り組んでいたので、エンジョイをしながらもコーチとして真摯に教えていくことがスムーズにできました。参加した方々全員の人柄があっての横浜アリーナでの大成功につながったのかなと思います。

Eviチームの雰囲気という面では、ゲーム中にしゃるるさんがみんなのパパとして声がけをして、たぬき忍者さんがお兄さん的なポジションで引っ張っていて、k4senさんが集団戦中に自分がやることを淡々と述べてと、おもしろくチームが回っているなと感じました。

――SHAKAさんチームはいかがでしょう?

象先輩隣から「絶対にこの試合は勝つんだ」というピリピリした空気が伝わってきて、逆にそれが安心できましたね(笑)。負けてしまって悔しいですが、もし次があるなら勝ちたいです。チームの雰囲気はとてもよかったです。

Zerost練習段階から負けが続いていたのですが、それでも明るい人たちが多くて。ちょっとチクチクしている人もいたような気もしますけど(笑)。勝ちとエンターテインメント性を両立できて、かなりいい雰囲気で練習を進められて、本番前もいい話し合いができて、雰囲気はよかったと思います。

Cerosみんな本当に『LoL』を楽しみながらもうまくなりたいという気持ちが伝わってきて、僕はそれだけですごくうれしい気持ちになりながら見守っていました。『LoL』のカスタムゲームでワイワイと遊ぶとすごく楽しいんですよ。そうやってストリーマーの方々が楽しんでいる姿が世に広まっているのはすごくうれしいですね。

 僕はどのスキルレベルの人でも楽しめるのが『LoL』の魅力と思っていて。今回のイベントでは、普段からプレイしている人とそこまでガッツリと遊んでいない人が混ざって、その中でそれぞれが自分にできることを全力で取り組んでくれて、その魅力が少しでも伝わってくれたかなと。SHAKAさんは『VALORANT』の練習もあったので、『LoL』のプレイ時間はチームの中では少ないほうでしたが、声出しとかもしっかりとやってくれて。こんなこと言うのも変かもしれませんが、運動会を全力で応援している親御さんの気持ちがわかったような気がします(笑)。SHAKAさんがいいプレイをするたびに感動しちゃって、すごく不思議な気持ちで見ていました。

――会場では「BO3の試合が見たい」、「2023年に『LoL』単独イベントが見たい」というメッセージボードを掲げている方がいらっしゃいましたが、今後、『LoL』のこういったイベントをやりたい、あったらいいなというものがありましたら教えてください。

k4senこういった大きい大会で、BO3をやりたいなと……ライアットさん何とかそこを(笑)。あと次にやりたいなと思っているのは、『LoL』を始めたての人たちが集まって、その中にひとりだけうまい人が混じってその人から学んでいったりするようなイベントですね。今回の“The k4sen”をきっかけに「『LoL』を始めてみようかな」という人も多いと思うので、そこで興味を持った人たちが楽しめるような初心者向けの大会もやりたいなと思っています。

しゃるる『LoL』にはプロシーンがあって、公式プロリーグの“LJL”が毎年開催されているんですけど、初心者を対象にしたオフラインイベントは少ないんです。自分は個人で、新しく始めたプレイヤーを集めて企画(増永アカデミー)を開催しているのですが、『LoL』を始めてくれた人たちを対象にした、若い芽を育てていくようなイベントを開いてみるのもおもしろいんじゃないかと思っています。今回の“The k4sen”ではコーチの方々に助言をいただいて自分としてもすごく成長できたなと感じられたので、逆に自分のような『LoL』を長くプレイしている人がコーチ側に回ってイベントを開催してみるのもいいかなと。

――今年の春ごろからストリーマーのカスタムゲーム、通称“夜更かしカスタム”が開催されてきて、いろいろな方々が参加して『LoL』がすごく盛り上がっているなと思います。改めて、この1年を振り返っていかがでしたか?

らいじん去年の自分に「これだけ盛り上がっているんだよ」と言っても信じてもらえないだろうなと思うぐらい、『LoL』が盛り上がったなと思います。それもすべてk4senさんやSHAKAさんたちのおかげだと思っていて、本当に感謝しています。カスタムゲームに参加して、遊んでいるうちに「おもしろいゲームだな」とわかってもらえて、そのままその人たちがゲームにハマって継続して遊んでくれているのがすごくうれしいです。自分としてはもっといろいろな人に触ってほしいですし、触ったことがない人に向けて何かしらのことをやっていきたいと思っています。この1年は『LoL』にとってすごくいい1年だったなと思います。

――最後にオンラインで参加していただいたうるかさんと葛葉さんにもご感想をいただければ。

うるか配信していないときも『LoL』を遊ぶぐらいガッツリプレイしているのですが、まさかこんな大規模なイベントが開かれるとは……(笑)。内容もすごくよくて楽しかったです。

葛葉僕、めっちゃ『LoL』好きなんですよ。大会とかを見ていてもすごく盛り上がっていて、『LoL』は(ルールが)わかるとすごく楽しいんですけど、すごく敷居が高くて。いままで「好きなゲームを宣伝したい」という気持ちがあって、ちょくちょくと遊んではいたのですが、プロの試合以外にもインフルエンサーが集まって試合をして盛り上がったというのは『LoL』の宣伝につながったような気がしていて。そこに参加できてうれしかったです。ただ、負けたのがめちゃくちゃ悔しいです! 次は勝ちたいです! BO3にしてください!(笑)

“THE DEFIERS”プレスカンファレンス

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった

――まずは今回のイベントに参加してのご感想をお聞かせください。

nethストリーマーの方とガチな試合をするというのが初めてだったのですごく新鮮でした。会場がいままででいちばん大きいぐらいの会場だったので、お互い楽しみながらやれたかなと。

jasper練習期間がすごく長くてプレッシャーはすごくありましたが、本番はすごく楽しくプレイできてよかったです!

――プロ選手5名の“PRO PLAYERS”は即席チームでしたが、チームの雰囲気はいかがでしたか?

Art自分たちのチームはフィジカルも強いのですが、何よりもピックプールや対応力、相手がしてきたことに対しての判断の早さがいいチームだなと思っています。あとは楽しくコミュニケーションができたのでよかったなと思います。

――ストリーマーチームの“ヌチョパノグネ”は約2ヵ月間の練習を経ての挑戦でした。その期間中に感じられたことを教えてください。

MOTHER32ヵ月の練習期間を経て、改めてみんなゲームが好きなんだなと感じました。

XQQ コーチの話を受けたときにメンバーを見て、ストリーマーというだけでなく、競技シーン、プロ選手を経験した人がたくさんいて、FPSがうまい人たちで構成されているなと感じました。これまではストリーマーに対してのコーチングは相手のレベルを見ながら合わせていく感じでしたが、今回は高いレベルのところまでできるかなと思って。実際にそれをみんながそれを吸収して、上達していったので、僕としてもすごく楽しめました。

SHAKAさんが語る『VALORANT』『LoL』の魅力

 イベント終了後に“The k4sen”で『LoL』、“THE DEFIERS”で『VALORANT』と両タイトルのイベントに出場した人気ストリーマーのSHAKAさんにインタビューを敢行。参加した感想をはじめ、『VALORANT』と『LoL』の魅力、今後の取り組みなど、気になるポイントを伺った。

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった

――今日は“The k4sen”に“THE DEFIERS”と続けて出演されていましたがが、実際にイベントに参加して率直な感想を教えてください。

SHAKAマジで楽しかったですけど、もっとやりたかったですね。

――どちらのイベントもBO1だったので試合数は少なかったですよね。

SHAKABO3でやれたらなというのが本音だったんですけど、こういう一発勝負で出し切らなきゃいけないというのも楽しいですね。残念ながらどちらも負けてしまいましたが、そこは自分の実力不足だと受け止めています。

――準備期間も長かったと思いますが、いざ試合になると選手時代の闘争心は思い出されたりしましたか?

SHAKA試合が始まる直前に一瞬だけそういう気持ちにはなりましたね。ただ、技術のほうが追い付かなくてすごく後悔の残る試合になったなと……(笑)。

――“Riot Games ONE”はオンラインからオフラインにつながる形のイベントでしたが、オンラインで完結するイベントとは何か違いは感じられましたか?

SHAKA昔に競技シーンで選手活動をしていたときは基本的に今回と同じような流れだったので、そこに関して特別なイメージはなかったですね。ただ、“CRカップ”はオンラインでの予選で負けてしまって、ここもオフラインで戦いたかったなという思いがあります。決勝は上の席で“ウォッチパーティ”で見ていたんですけど、「初戦は勝ったけど俺たち3位かぁ」って。

――“The k4sen”も事前にオンラインで前哨戦を何度もやられていましたよね。

SHAKAそうですね。そこでチームのバランスを調整したりして。『LoL』に関しては、勝ちたいという思いもありましたが、それよりも前に「『LoL』って楽しいな」と思ってもらえる試合にしたいなという思いがありました。僕は『LoL』自体の知識が少ないので、どういうバランスにしたらいいのかがわからなかったのですが、そこは長く『LoL』を遊んでいる人たちが本気になって考えていてくれていました。

――エンタメの部分も重視してバランスを調整していったのですね。

SHAKAもちろん勝ち負けを軽視していたわけではなくて、どちらのチームもいい勝負をした結果で勝ちたかった、という感じですね。『LoL』はどれだけ実力の差があっても10分ぐらいでとんでもない展開になることもあります。

 たとえば、めちゃくちゃ強いチャンピオン(キャラクター)がキルを拾って誰も止められなくなるぐらい成長して、そのまま試合が終わってしまうこともあるんです。そういう試合だけは避けたいなと。その点では、今日の試合はすごく盛り上がった試合になったかなと思います。

――序盤はSHAKAさんのチームが優勢でしたけど、k4senさんチームが逆転されるというすごく盛り上がりを見せた試合でした。

SHAKA試合の後に負けたポイントをコーチ陣から教わったのですが、ドラゴンを巡った集団戦で敵の位置を把握しきれていないまま仕掛けたのと、k4senさんが使う“カサディン”というチャンピオンの成長を止められなかったのが大きかったですね。

――試合が終わった後にステージ上でフィードバックを聞いている姿も印象的でしたが、それぐらいガチだったと。前日も深夜2時30分までカスタムゲームでギリギリまでバランスを調整されていましたよね。

SHAKA前哨戦をやっているときもコーチ陣が親身になって教えてくれていて。彼らからすると常識的な知識だったかと思うんですけど、しっかりと教えてくれたので、そこだけはしっかり意識してやろうとがんばりました。

 前日のカスタムゲームは、僕は“THE DEFIERS”の練習があったので途中で抜けましたけど、僕がいないところでルールが変わりかけたと言っていました(笑)。

――それぐらい全員が真摯に取り組まれていたのですね。SHAKAさんは普段から『VALORANT』や『LoL』の配信をされていますが、改めて両タイトルの魅力を教えてください。

SHAKA『VALORANT』は、僕がもともと5対5のFPSタイトルをプレイしていたこともあって、動きの考えかたが通ずるものがありました。スキルの使いかたも重要で、考えるのが楽しいゲームなんですよ。

 スキルの使いかたに関しては、“CRカップ”や“THE DEFIERS”の練習で、ひとりでやっているときに活かせるかどうかは難しいぐらい深いチームゲームの部分を学ばせていきました。そういった部分に加えて、エイムの力だけで撃ち勝つというおもしろさもある。撃ち合いに勝てなくてもスキルや立ち回りで状況を覆したときも気持ちいいし、自分が不利な状況になったときに技術、エイムだけでひっくり返す瞬間も楽しい。

 ほかにも楽しいポイントがいくつもあるんですけど、いま挙げたようなところが『VALORANT』の魅力だと思います。

――『LoL』はいかがでしょう?

SHAKA『LoL』は、このゲームでしか得られない気持ちよさと快感があるんですよ。言葉で説明してもわかりづらいので、そこは実際に遊んでみて体感してほしいですね(笑)。

 どちらのゲームを通じて言えるのも、「考えてプレイして、それがうまくはまったときはすごく楽しいゲーム」じゃないかなと思います。

【Riot Games ONE】横浜アリーナが熱狂に包まれた2日間。“CRカップ”や“The k4sen”などが集結した『VALORANT』『LoL』の大規模オフラインイベントが熱かった

――『LoL』はルールもセオリーも複雑で、敷居が高いイメージを持っている人も少なくないと思います。そういった人に勧めるときはどうすればいいと思いますか?

SHAKA僕ははっきりと明言しているんですけど、『LoL』人口は増えてほしいと思っていますが、無理に勧めようとは思っていません。ですので、僕が『LoL』を勧めるのは配信者だけ。最初はカスタムゲームに誘って、同じぐらいのレベルの人と対面しながらじょじょに知識を蓄えていってもらってという感じですね。もともと僕も『LoL』は敷居が高いと感じていてソロでは遊びづらいなと思っていたんですけど、カスタムゲームに参加するうちに、気づいたらソロで遊んでも以前と比べると戦えるというか、自分の考えが全部間違っているわけじゃないと感じられるぐらいまでは上達できたかなと。

 『LoL』は、自分でプレイするより人のプレイを見て考えることが大事だと思うんです。ひとりでプレイしているだけだと頭打ちになってしまう。まずは僕たちが『LoL』を遊んでいるところや、『LoL』を長くプレイされている方々の動画を見るところから始めて、基本的なルールやセオリー、キャラクターの情報などを頭に入れていただいて、自分でもできそうだなと思ったら遊んでもらうのがいいのかなと。

――“The k4sen”で興味を持った方々はまずは夜な夜な行われている“夜更かしカスタム”を視聴するのがいいかもしれませんね。話は変わりますが、今回はストリーマーがプロに挑むという新鮮な取り組みが行われました。今後、『VALORANT』や『LoL』のイベントでこういうものがあったらいいなというものがありましたら教えてください。

SHAKAエンタメ的な企画やイベントもおもしろいと思いますが、結局はガチで対戦するのが楽しいと思うんですよ。見ている人たちが見たいのも、どちらかというとそっちなのかなと。エンタメ系の企画などは、個人の配信で日常的に見られればいいかなと思うので、そういう意味ではいまやっている取り組みが継続できていければなと思います。

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