2022年6月にプレイステーションハードで提供中のサブスクリプションサービス“PlayStation Plus(以下、PS Plus)”のリニューアルが行われた。

 リニューアルでは、クラウドゲーミングサービス“PlayStation Now(PS Now)”と統合する形で、従来のPS Plusと同等のサービスを受けられる“エッセンシャル”、PS4とPS5向けの数百本のタイトルが遊び放題のゲームカタログを加えた“エクストラ”、さらに初代PS~PS3、PSPまでのクラシックスカタログも楽しめる“プレミアム”の3つのプランを選べるようになった。

※各プランの詳細は以下の記事をチェック

 エクストラやプレミアムプランに加入すれば、かなり多くのタイトルを楽しめるということで、何を遊ぼうか決められないという人もいるはず。そこで、マンガ家の山本さほさん、声優の夏川椎菜さんに加えて、ファミ通のライター陣がおすすめタイトルを紹介! ぜひ、遊ぶソフトを選ぶ参考にしてほしい。

 なお、今後配信してほしいタイトルについても聞いているので、こちらも要チェック!(※配信してほしいタイトルについては、あくまで個人の希望であり今後配信が予定されているということではないので、その点は注意してほしい)。

※本記事は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの提供でお送りします。

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山本さほさん

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!
マンガ家。週刊ファミ通にて『無慈悲な8bit』を連載中。代表作は『岡崎に捧ぐ』、『いつもぼくをみてる』、『この町ではひとり』など。文春オンラインで『きょうも厄日です』を連載中。

おすすめタイトル1:『Ghost of Tsushima DIRECTOR'S CUT』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 『Ghost of Tsushima DIRECTOR'S CUT』は広大なマップを端から端まで遊び尽くしたくなる日本を舞台にしたアクションアドベンチャーゲーム。グラフィック、ストーリー、ゲーム性、全てが神ゲーとしか言いようがない歴史に残る名作です!

 侍ってカッコいい…! 和の景色って美しい…! プレイすればするほど、身近にありすぎて見えていなかった物の素晴らしさに気付かせてくれる、そんなゲームです。

 しかも、PS Plusのゲームカタログで配信されているのは、ゲーム本編に、新たなエリア“壱岐”を舞台にした完全新規ストーリーや、数々のアイテムを含んだ『DIRECTOR'S CUT』版なので、無印をプレイ済みの方も未プレイの方も、この機会にプレイしてほしいです!

おすすめタイトル2:『Stray』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 『Stray』は7月に発売したばかりの猫を主人公にしてサイバーシティを歩き回るという、猫好きにはたまらないゲーム! 私もいままで仕事に追い詰められて猫になりたいと思ったことが何度もありますが、そんな夢を叶えてくれる癒しのゲームです。

 これが発売と同時に定額プランで遊べちゃうなんて…SIEさん! なんて太っ腹なんだ!

おすすめタイトル3:『Heavy Rain』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 最後の一本はクラシックスカタログから『Heavy Rain』! あの『Detroit: Become Human』のスタジオが送る本格ミステリーアドベンチャーゲームです。

 4人の主人公を操作しながら連続誘拐殺人事件を追っていくのですが、とにかく続きが気になってやめられない……! 最後にはミステリー好きにはたまらない、思わずアッ! と驚く大オチが用意されているので、ぜひ前情報を入れずにプレイして思いっきり騙されてください!

 私もできることなら記憶を消してもう一度プレイしたい……そんなゲームです。

配信してほしいタイトル1:『It Takes Two』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

配信してほしいタイトル2:『いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

配信してほしいタイトル3:『ぷよぷよテトリス2』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 私が今後PS Plusに追加してほしいゲームは、みんなで遊べるパーティゲームです! 急に友だちが遊びに来て、やることもなくなって暇なときにゲームがしたくなること……私はけっこうあります。

 そんなときにパッと起動できてワイワイ盛り上がれるゲームとして、この(上記)3本があったらうれしいです!

夏川椎菜さん

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!
千葉県生まれ。ゲーム好きの声優として、ファミ通.comでのコラム執筆のほか、YouTubeチャンネル“ファミ通ゲーム実況ch”にて、隔週金曜20時から『夏川椎菜のずっとゲームしてるだけ』に出演。声優としての出演作は『アイドルマスタ- ミリオンライブ!』シリーズ(望月杏奈役)、『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(由比鶴乃役)など多数。また、ガールズユニット“TrySail”やアーティストとしても活躍。

おすすめタイトル1:『龍が如く』シリーズ

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!
画像は『龍が如く 極』のものです。

 みんな大好き元東城会四代目・桐生一馬の生き様を描いた『龍が如く』シリーズ。PS Plusでは、極としてリメイクされた『1』と『2』、そして前日譚の『0』が遊べるということで、最近の『龍が如く7』や『ジャッジアイズ』シリーズで“龍が如くスタジオ”のファンになった人にはぜひ遊んでほしいです!

※編注:2022年内に『龍が如く3』、『龍が如く4』、『龍が如く5』、『龍が如く6』もゲームカタログに追加予定

 各シリーズ、登場人物たちの謀りや思想が複雑に混ざり合い、混沌極める情勢の中、拳と男気で道をこじ開けていく桐生一馬の物語をたのしむことができます! サブストーリーやミニゲーム要素も満載で、遊び尽くすのにはかなりの時間がかかりますが、ぜひ、『龍が如く 極』→『龍が如く 極2』→『龍が如く0』の順で遊んでほしい!!

 個人的には“嶋野の狂犬”こと真島吾朗も主人公のひとりになっている『龍が如く0 誓いの場所』がとてもおすすめです。真島さんの根強い人気の理由が痛いほどわかる、本当にいいシナリオでした……。

 『龍が如く』シリーズといえば、芸能人をキャストとして起用するイメージがあるかと思いますが、夏川は『龍が如く0』で井浦新さんが演じられていた立華というキャラがすごく魅力的で好きでした! 敵なのか味方なのか、いまいち掴めないミステリアスな感じとかがもう最高です。

 各キャストさんのお芝居もとても素敵で、それを臨場感たっぷりにしてくれるグラフィック。ほんと『龍が如く』シリーズには何度泣かされたことか……。プレイされる方はぜひ、ハンカチ装備で臨んでくださいませ。

おすすめタイトル2:『Marvel's Spider-Man』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 スーパーヒーローになれる時代が来てしまいました……! 正直このゲーム、操作が独特で覚えるまでけっこうたいへんなんですけど、慣れてしまうとほぼ本能でコマンドを入力できるようになって、本当に自分がスパイダーマンになったかのような錯覚に陥ります。危険です。映画やマンガで見たスパイダーマンのアクションが、自分の手で再現できるので、中毒性マックスです。

 舞台はニューヨーク。セントラルパークが丸ごと入った超広大なマップの中でシームレスに展開していく、まさに映画のようなストーリー。サブミッションやコンプリート要素も満載……なんですけど、単純にマップ内をウェブスイングで移動してるだけでも本当に楽しいので、いつのまにかコンプリートできちゃうんですよね。オープンワールドゲームなのに、ファストトラベルを使うタイミングが見つからないゲームです。

 スパイダーマンをあまり知らない人でも楽しめるストーリーにはなってますが、映画やコミックスでスパイダーマンに親しんできた人には、かなりたまらんストーリー展開になっています……!

 フォトモードもかなり精細で機能が充実しているので、広いマップをウェブで滑空しながら、マイベストスパイダーマンフォトを撮るというのも楽しいです。

おすすめタイトル3:『ホットライン マイアミ Collected Edition』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 このタイトルがラインアップされてるとは思いませんでした。思わず二度見しました。知る人ぞ知る、最狂の死にゲーです。

 過激な暴力表現と超現実的、支離滅裂な物語、80年代カルチャーの影響を強く感じるグラフィックや音楽、ずっとプレイしていたら脳みそのどこかしらに不具合が出そうな、非常に刺激的なゲームです。

 ストーリーに沿って、ステージをクリアーしていくゲームで、ステージ上のすべてのエネミーを倒すとクリアーなんですが、これがとにかく難しい。主人公の動きも、敵の動きも超高速で、一瞬のボタン操作がすべてを狂わせてしまうので慎重さが大事ではありつつ、時には大胆に動いたりもしないといけないのです。

 各ステージ最後にはボス面があって、ボスによっては何形態かに変化してくるので、その都度死にまくりながら攻略法を考えなくてはならず、最高に脳汁案件です。

 プレイし始めは、そんな試行錯誤も楽しかったりしていいんですが、中盤あたりから一度死ぬごとに確実にMPを削られていって、出したことのない変な声が出たりします。でも不思議なことに、最終面が近づくにつれ妙な中毒性の虜になっていて、無表情でひたすら死にまくるのが楽しくなってきます。

 なんかいろいろな意味で危険なゲームですが、ほかに代えのないゲームでもあるのでぜひ一度体感してみてほしいです。

配信してほしいタイトル1:『SIREN』シリーズ

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 大好きなゲーム実況者さんが、昔実況されているのを観てからずっと、夏川の憧れであり続けるゲームです。放送禁止になるレベルの怖いテレビCMが有名なこの『SIREN』シリーズ。

 屍人と呼ばれる異形の住民たちが跋扈する集落の中を、視界ジャックという能力を駆使しながら逃げ回るというゲームです。

 主人公が何人かいて、それぞれの個性によっていろいろな制限がある中、各時間帯を生き延びていくのですが、別の主人公が起こした行動が、後の時間軸に響いてくることがあったりする、バタフライエフェクト的なパズル要素もあります。主人公が濡れたタオルを冷凍庫にいれると、数時間後別の主人公が同じステージでカチコチに凍ったタオルを手に入れることができる、みたいな。

 ステージごとのクリアー条件を達成する方法は、ひとつではありませんし、屍人やトラップの掻い潜り方もさまざまあるようですが、こういうそれぞれの主人公が影響し合うことで作り出せるピタゴラスイッチ的なギミックを見つけることが、大きな楽しみのひとつであったりします。

 夏川はいまだに遊べていないので、PS4やPS5で遊べるようになったらうれしいな……!

配信してほしいタイトル2:「ドラゴンクエストビルダーズ」シリーズ

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!
画像は『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』のものです。

 「ドラゴンクエスト」好き……とくに“ロト伝説”シリーズ好きには堪らんソフトです! 『ドラゴンクエスト』、『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』に出てきた土地やモンスター、アイテムが登場しますし、ストーリー的には『I』や『II』の後日譚のような感じなので、おもしろいです。

 ただし、主人公は戦闘的な才能はあまりない、ビルダーと呼ばれる人間。魔物を倒す勇者ではなく、町を創り、守る手段を考える大工のような立ち位置の主人公が、広大なフィールドから素材を集めてクラフトし、住民が安心して暮らせる町づくりに奔走します。

 町の住民たちからの依頼などをこなしていく、お使い的な進みかたをするんですが、建物の配置や使うブロックなどが自由に決められたりもして、その塩梅が絶妙です。ストーリーは割とあっさりしていて短時間で攻略できるんですが、ストーリーが壮大なチュートリアルだったのかな? と思うくらい、クリアー後の自由度が高く、果てしないです。

 特に『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』。『マインクラフト』とか好きな人は多分一生やってしまうゲームです。夏川は『2』のオッカムル島にある町を発展させるステージがけっこう好きでした。ゴルドン酒場という町のシンボルになる、どデカくてまっ金金の派手な酒場は創るのにかなり骨が折れましたが、豪快な建築で好きでした。完成した後、酒場の周りを思う存分装飾したりして……いい思い出です。

配信してほしいタイトル3:『デッドライジング』シリーズ

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!
画像は『デッドライジング』のものです。

 爽快ゾンビゲーといえば! なゲーム。ゾンビパニックになった街で、ほかの生き残りを助けたりしながら、生き残る術を探すという映画みたいな設定のゲームです。

 ひたすら釘バットで薙ぎ倒すもよし、バイクに乗って轢き倒すもよし、チェンソーで……なんてのもよし。いろいろな武器が使えて、シリーズによっては武器同士を組み合わせたりするクラフト要素もあったりします。

 けっこう昔のゲームなんですが、マップもそれなりに広かったり、大量のゾンビで溢れていたりと、とにかく派手なゲーム。真っ暗な地下駐車場に車で押し入って、ヘッドライトをつけたら無数のゾンビがうじゃうじゃ蠢いていて……なんていう鳥肌もんなことが平然と起こるのが、このゲーム。

 敵はゾンビだけではなくて、ゾンビパニックにより頭がおかしくなってしまった“サイコパス”と呼ばれる非感染者たちが、エリアボスのような形で登場します。

 夏川はなんといっても無印が大好きです。ストーリー自体は短くて……というか、何度も同じ時間軸をくり返して“強くてニューゲーム”をしながら進めるゲームです。なのでクリアーできるくらいプレイすると、序盤はさながらRTAのように華麗な指捌きで突破できるようになります。

 この大好きな名作シリーズがPS Plusで配信されたら、最高にうれしいです。

ライター ジャイアント黒田

おすすめタイトル:『アサシン クリード ヴァルハラ』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 主人公を通してあらゆる役になりきれるのは、ゲームをプレイする醍醐味のひとつ。小学四年生の息子にお湯が減るからと入浴を断られ、いびきがうるさいからと寝室を別々にされるさえない父親の筆者も、ひとたびコントローラーを握ればヒーローになれる。

 ここしばらく現実逃避……、もといロールプレイにもっとも熱中しているのが、PS Plusのエクストラやプレミアムのゲームカタログにもラインアップされている、ユービーアイソフトのアクションゲーム『アサシン クリード ヴァルハラ』だ。

 物語の舞台は、9世紀のノルウェーやイングランド。プレイヤーは恐れ知らずの戦士として育てられたヴァイキングのエイヴォルとなり、戦士団を率いて氷に閉ざされた故郷のノルウェーから、緑豊かな土地が広がるイングランドを目指すことに。

 ヴァイキングになりきれるとあって、本作のストーリーやバトルは雄々しくて過激。ほかの地域の指導者たちとの同盟や裏切り、そして容赦のない略奪行為が体験できる。まさに気分は海の男(※エイヴォルは女性にも設定可能)。大剣や斧を振るって並み居る敵を一網打尽にしたり、受け流しやアビリティを駆使して強敵を撃破したりしたときは爽快だ。

 暗殺者をテーマにした『アサシン クリード』シリーズの最新作なだけあって、敵の背後からこっそり近づいてステルスキルが狙えるほか、遠距離から弓矢で倒すことも可能。スキルの習得によるエイヴォルの育成の幅は非常に広く、プレイスタイルに応じて理想のキャラクターに育てられるのもうれしい。

 圧倒的なビジュアルで表現された、ノルウェーやイングランドの風景も圧巻のデキ。フィールドでは、いろいろな場所でクエストが発生するほか、古き結社に所属する強敵や伝説の動物との死闘、宝箱の回収なども楽しめるので、ただ走り回っているだけでも新たな発見があり、時間を忘れて探索に没頭した。

 発売から時間が経っているが、数々のアップデートでますます快適に遊べるようになっているうえ、有料のダウンロードコンテンツでスカイ島やアイルランド、フランク王国などを舞台にした新たなストーリーや探索、やり込みが楽しめるのも魅力だ。本編だけでもガッツリ遊べるボリュームを誇るが、さらに広がる世界をじっくりと堪能できる。

 いつかゲームの舞台となったヨーロッパの各国を巡りたい。そんな夢を持ちながら、主人公のエイヴォルになりきって飽くなきヴァイキングライフを堪能している。

配信してほしいタイトル:『高機動幻想ガンパレード・マーチ』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 ゲームのなりきりプレイに興奮するようになったのは、いつからだろうか。記憶は定かではないが、我が家でテレビゲームが解禁され、RPGを遊ぶようになった中学生以降かもしれない。学生時代、勉強そっちのけでいろいろなゲームに夢中になったが、アドベンチャーゲームの『高機動幻想ガンパレード・マーチ』は、何周もプレイしたのを覚えている。

 くり返し遊んだのは、自由度が高くていろいろなロールプレイが楽しめたから。作品の舞台となるのは、謎の生命体“幻獣”の襲来によって人類の生息地が南北アメリカと南アフリカの一部、そして日本だけになってしまった世界。プレイヤーは戦闘要員の速水厚志になり、招集された少年少女とともに熊本の学校で生活しながら、幻獣と死闘をくり広げていく。

 ゲームは学園生活パートと戦闘パートのふたつに分かれているが、期日まで何をして過ごすかはプレイヤーの自由。巨大人型兵器“士魂号”のエースパイロットになって人類を勝利に導くこともできるし、小隊司令となって部下に命令を出したり、整備士として戦いに貢献したりすることも可能。

 幻獣との戦闘はほどほどに、個性豊かなクラスメイトと恋人関係になって薔薇色の学園生活も謳歌できるが、とあるキャラクターと交際中に二股をかけると、刺されてエンディングを迎える驚きの展開も! 子ども心ながらに、将来は絶対に浮気すまいと心に誓った。

 作品の魅力である自由度は、2周目以降にますますアップ。速水でゲームをクリアーすると、芝村舞、田辺真紀、来須銀河、中村光弘の4人がプレイヤーキャラクターとして使用可能に。いずれのキャラクターも速水とは違ったロールプレイが楽しめたが、とくに異色異彩を放っていたのは中村のシナリオだ。

 中村を選んでアイテムの“靴下”を使うと、“ソックスハンター”のシナリオがスタート。クラスメイトの所有する靴下のコンプリートを目指すという、戦争そっちのけのストーリーが展開され、一部のクラスメイトたちの靴下好きという裏の顔が楽しめる。靴下を夢中で集めたのは、後にも先にも本作だけ。

 本作の思い出に浸っていると、プレイ意欲が刺激されてきた。オリジナル版に加えてゲームアーカイブスでも購入したが、願わくはPS Plusのクラシックスカタログに本作が加わってほしい。意中の女の子を追っかけ回したり、靴下集めに夢中になったりする姿を息子に見せることはできないので、青春時代に思いを馳せながら深夜にこっそり楽しみたい。

ライター ソムタム田井

おすすめタイトル:『Bloodborne』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 "週刊ファミ通"誌面で攻略を担当したこともあり、思い入れのあるアクションRPG。19世紀ヴィクトリア時代をモチーフにしたという、ゴシックホラー的要素満載の世界観が特徴的で、一瞬の油断が死を招くひりつくような緊張感がたまらない1作ですが、とにかく難度が高くて冒頭から死にまくります。最初はフィールドを自由に移動しながら、攻撃や回避の操作を少しずつ覚えていく……なんて悠長なことをいっている暇はなし。

 序盤からいきなり、キャンプファイヤーを楽しむ(!?)村人たちとの壮絶な死闘が展開します。この戦闘にはチュートリアル的な要素はなく、村人も全力で殺しにかかってくるので、メンタルを強く保って乗りきりましょう。何度も挑戦するうちに「どのルートを選べば敵を回避できるか」、「どう立ち回れば、複数の敵に対して1対1の状況を作り出せるか」といったことが肌感覚でわかってくるので、そうした経験を活かして難所を乗り越えられたときの達成感は格別。キャラクターではなく、プレイヤー自身が成長したことを実感できるはずです。

 とはいえ、勝利の余韻に浸れるのは束の間で、少しでも先に進むとそこには新たな難所があり、強敵も続々と出現します。そのたびにトライ&エラーをくり返し、攻略法を編み出していくという悩ましくも楽しいひとときこそ、本作の最大の魅力といえるでしょう。

 そしてもう1点、世界観や歯ごたえのある戦闘に加えて、プレイ時に心を鷲づかみにされたのが、メインの攻撃手段として使うことになる“仕掛け武器”の数々。本作に登場する武器はいずれも変形する構造になっていて、いつでも手軽に形状を変化させることができます。

 たとえば、初期装備のノコギリ鉈の場合、通常は柄の部分を折り曲げて素早い連続攻撃をくり出すことが可能。一方、変形後は柄を伸ばすことで攻撃の間合いが一気に広がり、強力な溜め攻撃で粉砕する立ち回りが中心となります。変形は任意のタイミングで行えるので、溜め攻撃で怯ませた後、すぐにもとの形状に戻してラッシュで斬り刻む……など、敵の特性に合わせてさまざまな戦術を考え出すのがおもしろく、病みつきになります。

 ほかにも剣や槍、斧、鞭状になる仕込み杖など、武器の種類は豊富かつ、それぞれに仕掛けが用意されているので、これからプレイされる方はお気に入りの武器を見つけ出して、スタイリッシュなアクションを思う存分楽しんでください。ちなみに、タイミングはシビアながら、発動すれば超強力かつ爽快感抜群の“内臓攻撃”というアクションもあるので、慣れてきたらこちらの習得にも励んでみてはいかがでしょう。

配信してほしいタイトル:『ジョジョの奇妙な冒険』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 ときは1999年。現在ほど(マンガに興味がない層まで)広く認知はされていなかったものの、それでも名作マンガとして人気を誇っていた『ジョジョの奇妙な冒険』。本作は、その第3部を舞台にした対戦格闘ゲームで、生粋の『ジョジョ』ファンである著者は発売と同時に即購入。連日、友人と対戦プレイに明け暮れていました。

 ゲームバランスに関してはあえて調整をしなかったのか(!?)と思うほど、どのキャラクターも尖りまくった性能でしたが、そこからは“キャラの個性”を優先させた開発陣のこだわりが感じられ、なんとも胸が熱くなったものです。

 一定時間、相手を子どもにしてしまう技(※)を持つアレッシーや、つねに空中を浮遊している状態で怒涛のラッシュを仕掛けられるペット・ショップなど癖の強いキャラから、アヌビス二刀流ポルナレフ、邪悪の化身ディオ!!といった、それぞれの通常時(ポルナレフ、DIO)とは異なる立ち回りが楽しめるキャラまで用意されていて、必殺技の演出も原作愛にあふれたものばかり。同タイミングで技がぶつかると発生するラッシュの演出にもたぎりました。

※正確には"若返らせてしまう"。

 ちなみに、プレイアブルキャラクターのひとり、ミドラーは原作ではほとんど姿を見せておらず(遠景で倒れている姿が確認できるだけ)、本作のために原作者・荒木飛呂彦氏が新たに描き下ろしたキャラクターデザインになっています。ほぼ男性キャラしか出てこない本作における一服の清涼剤(!?)として、大いに存在感を放っていました。

 そしてもう1点、プレイステーション版『ジョジョ』を語るうえで欠かせないのが、スーパーストーリーモードの存在。アーケード版では対戦の合間に掛け合いの演出が挿入され、3部の物語を追体験できる仕様になっていましたが、本作ではそうした要素が大幅にパワーアップ。原作のストーリーを完全再現する形で、こちらのモードが収録されています。

 ベースとなる対戦格闘だけでなく、シューティングやアドベンチャー風の謎解き、さらにはポーカーなど、さまざまなミニゲームが楽しめ、それらを高得点でクリアーすればボーナスポイントを獲得。一定数貯まるたびに隠しキャラクターなどの要素が解禁される……といった内容で、ポケットステーションを使ったミニゲームも含めて、かなりやり込んだものです。

 テレビアニメ化10周年を迎え、2022年10月からは第6部の新クールも放送開始となるなど、ここにきてさらなる盛り上がりを見せる『ジョジョ』の世界。いまこそ、改めて本作を配信してもらい、2D対戦格闘ゲームとしての『ジョジョ』の楽しさを大勢の方に体験してほしい……と思う次第です。

ライター 西川くん

おすすめタイトル:『ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン:リマスタード』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 総員! ユナイト アップ! 僕がおすすめしたいのは、プラチナゲームズより2020年6月11日に発売された『ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン:リマスタード』。こちらは初代『デビル メイ クライ』、『大神』、初代『ベヨネッタ』などでも知られる神谷英樹氏がディレクターを務めた『ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン』のリマスター版です。

 本作は地球に襲来した侵略軍ゲスジャークを退けるために、100人のヒーローチーム“ワンダフル・ワンダブルオー”が戦うアクションゲーム。見た目はアメコミ的なヒーローなのですが、中身はどちらかというと日本の特撮戦隊ヒーローに近いと思います。

 ゲーム自体はパンチや剣、銃などを用いて戦っていくシンプルなステージクリアー型のアクションゲームなのですが、システムはかなりユニーク。最大100人のチーム全体を操作するのが特徴で、みんなで敵にアタックを仕掛ける“チームアタック”は、通常攻撃ながらも敵に隊員がよじ登って、行動不能を狙えます。

 最大の特徴が、図形を描いてチームを武器の形に変える“ユナイト・モーフ”。丸を描けば拳に、一直線を描けば剣に変形と、さまざまな武器が使えます。図形はタッチパッド操作、または右アナログスティックの操作で描けます。

 さまざまな武器に変形しながらステージを攻略していくのが本作の魅力ですが、難易度はノーマル難度でもやや高め。そもそもアクション自体が慣れないと複雑なので、アクションが苦手な人にはかなり難しいように感じてしまうかもしれません。

 腕前に自信があれば、ノーマルで(ハードなどもありますが、クリアー後じゃないと選べません)。「少し体験してみようかな」という人は、イージー、ベリーイージーなど難易度の下がったモードがおすすめです。

 以前レビューでも触れたのですが、本作は神谷英樹氏の集大成とも言える作品です。『ビューティフル ジョー』に似たコミカルさ、『ベヨネッタ』のようなアクション性の高さ。図形を描いてゲームを進めていく『大神』のような“ユナイト・モーフ”! より詳しい内容は下記記事をチェックしてみてください。

 骨太なアクションゆえに「購入してもクリアーできないんじゃないか」と思われるかもしれませんが、PS Plusのゲームカタログであれば気軽に最初の1歩を踏み出せると思いますので、ぜひ1度ダウンロードしてみてください。

配信してほしいタイトル:『DARK SOULS』シリーズ

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!
画像は『ダークソウル3』のものです。

 フロム・ソフトウェアの放つ『DARK SOULS』シリーズは、いわゆる“死にゲー”に分類されるアクションRPGシリーズ。『1』から『3』までのナンバリングタイトルが3作品出ています(1作目は『DARK SOULS REMASTERED』としてリマスターされました)。

 まあ全部遊んでいますし当然持っているわけですが、『ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン:リマスタード』と同じく、骨太なゲームって遊び始める敷居が高いと思うんですよ。素晴らしいシリーズ作品なので躊躇しちゃう人向けに、追加してほしい! と思ってます。

 PS Plusのフリープレイなどは登場したことがありますが、じつは『DARK SOULS』シリーズってPS Plusエクストラのゲームカタログには1本も入ってなくて。同じ系譜である『Bloodborne』や『Demon's Souls』(PS5リメイク版)はあるのですが……。ナンバリングから1作だけでもいいので、あるといいなぁ。

 ついでに言えば『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』、『ELDEN RING』(『エルデンリング』)も追加されたら……ってそこまできたら、フロム・ソフトウェア作品をだいたい網羅したカタログになっちゃうので、高望みしすぎですかね(笑)。

ライター 紅葉つかさ

おすすめタイトル:『魔界戦記ディスガイア5』

【PSプラス】おすすめソフトを山本さほさん、夏川椎菜さん、ファミ通ライター陣が紹介。今後配信してほしいタイトルへのアツい想いも!

 『魔界戦記ディスガイア5』は、『ディスガイア』シリーズ第5作。第5作と銘打っているものの、これまでのシリーズとは世界観が共通しているだけで、ストーリーとしては独立しているので、本作で初めてプレイしても問題ない。

 本作では、“復讐と反逆”がテーマとなっており、これまでのシリーズよりダークな雰囲気で展開。プレイヤーは、反乱軍を操作して全魔界消滅をもくろむ魔帝ヴォイドダークを倒すことになる。本作に限らず『ディスガイア』シリーズの特徴として、ほかのシミュレーションRPGにはない、ハチャメチャなシステムが多数用意されている。その最たるものが圧倒的なやりこみ要素だろう。

 まずレベルについては、最高が9999となっている。それに応じて、キャラクターのステータスの上限99999999となっており、まさに桁違いな数値まで育成することができる。そこからの攻撃で与えるダメージは、何億、何兆ものとてつもない数値をたたき出せるので、それを求めて極限までやりこみたくなってしまう。

 アイテムにも“アイテム界”というダンジョンを攻略すれば、レベルが上昇し、ステータスが強化される。“イノセント”と呼ばれるキャラクターを倒せば、追加でステータスの強化や受けるダメージの軽減などの特殊な能力を付与も可能。ほかのアイテムに移すことも可能なので、アイテムの性能を自分好みにカスタマイズすることもできる。

 少し変わった要素としては、戦闘中にキャラクターなどを“持ち上げ”、”投げ”られる。上手く使えば、キャラクターの移動できる範囲以上の場所まで一気に移動したり、敵を強制的に移動させるといったことも可能だ。

 戦闘でも、最初は100ダメージに届かなかったのが、1000、10000とだんだん与えるダメージが大きくなり、さらに億や兆を超えるダメージを出せるようになっていく。いざ、戦闘が始まって、これらのダメージをたたき出したときの感覚は病みつきになること間違いなしだ。。

 実際にプレイしていたときは、テーマがテーマなだけに重いのだが、ストーリー自体がおもしろいのでどんどん進めたくなってしまった。重いだけではなく、思わず笑ってしまうような場面もあり、これがアクセントにもなって一気にプレイしたくなってしまう。

 そんなストーリーと同時に豊富なやりこみ要素を楽しめるのも『ディスガイア』シリーズの特徴。その中でも、シリーズを通してプレイして個人的にもっとも楽しめた本作をおすすめしたい。

配信してほしいタイトル:『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』

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 ガンダムやマジンガーZなど往年の作品を始めとしたさまざまなロボットアニメが共演するシミュレーションRPG『スーパーロボット大戦』(スパロボ)シリーズ。

 30年以上ものあいだ、長く愛されており、作品の垣根をこえたクロスオーバーが楽しめる作品となっているが、PS plusに追加してほしい作品としてプレイステーション2用ソフト『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』を紹介する。

 前述した通り、『スーパーロボット大戦』といえば、さまざまなロボットが共演するのが特徴のひとつなのだが、『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』を始めとするOGシリーズは、各作品に登場するオリジナルキャラクターやロボットのみが集合した作品。ふだんの作品がさまざまなロボットたちの夢の共演なら、OGシリーズはオリジナルキャラクターやロボットの共演となる。

 もちろん、登場するキャラクターやロボットだけではなく、ストーリーもオリジナル。ロボット作品に詳しくない方や従来のシリーズをプレイしていなくても新作という形で触れられるのはありがたいところ。

 そんなOGシリーズのゲームボーイアドバンスで発売された第1作『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION』と第2作『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2』をリメイクしてひとつにまとめたのが本作だ。

 筆者はロボットにはあまり詳しくなかったがシミュレーションRPGが好きだったこともあり、中学生のときに本作をプレイした。プレイして、まず驚いたのが戦闘時の演出。3Dのロボットが敵味方関係なく、ぬるぬる動いて剣や銃などで攻撃する姿に感動したことを覚えている。

 必殺技ともなれば発動条件が厳しく、何度も使用するのは難しいが、その分、与えるダメージが多いのはもちろん、演出が豪華になっていく。クリアーするだけなら必要なくても演出を見るために必要ないところで連発しすぎて、攻略に支障が出てしまうこともあった。演出が1分近くになるのもあり、力の入れ具合はかなり物もだったと思う。

 また、いくら演出が優れていたとしても、ボリューム不足でやることが少なかったりしたら楽しめないが、そこは2作品分が収録されているということでボリュームはかなり多い。ゲーム中の分岐も含めればプレイできるステージの数は100以上もあり、長時間楽しむことができる。

 クリアー後には“EX-HARD”という高難易度モードをプレイすることができ、敵の強化に加え、味方の強化に制限がかかったりする。これによってかなり難しくなり、一度攻略してどんな敵が出るのかを知っているステージでも、何度も失敗することが当然のように起きてしまう。だが、こういった要素があるので、何度も周回しながら楽しめることは間違いないだろう。

 筆者は『スパロボ』シリーズの作品をいくつかプレイしているが、従来の作品では知っている作品もあれば、知らない作品も登場していた。それによって、知らない作品を知れるいい機会であったのは間違いない。しかし、あまりに知らない作品ばかりだとプレイするのを敬遠しがちになってしまっていた。

 その点、オリジナル作品のみの登場となるOGシリーズは、『スパロボ』シリーズをプレイしていない方には、新しいロボットやキャラクターが登場する新作IPのような気分でプレイできるのではないだろうか。そして、そんなOGシリーズに触れる最初の1本としても、『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』がPS Plusのクラシックスカタログに追加されてほしいと思う。

 もちろん、個人的にプレイしたい気持ちも多分に含まれていることは間違いない。