月額980円で、雑誌やマンガ、書籍が読み放題になるAmazonのサービス“Kindle Unlimited”。おうち時間を楽しむため、加入を検討している方も多いのではないでしょうか。

 現在読み放題対象となっている作品は、なんと10万件以上! 何を読めばいいのか迷ってしまいますよね。そこで本稿では、Kindle Unlimitedのおすすめ作品を個人的チョイスでご紹介! 今回は“神様らしくない神様”が登場する武梨えり先生の『かんなぎ』をセレクトしてみました。

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魔法ステッキを改良してケガレを祓う!?

『かんなぎ』は2006年から『月刊ComicREX』にて連載が始まり、2008年にはテレビアニメも放送された人気作。2017年7月に完結を迎えた本作はコミックス全12巻が発売されていて、現在Kindle Unlimitedでは1巻が読み放題対象となっています。

 12巻中の1巻のみとはいえ、『かんなぎ』の魅力を知るには十分な内容。なんといっても“神様らしくない神様”のメインキャラクター・ナギの存在感が抜群なのですが、神様らしくないっていったいどういうこと……?

『かんなぎ(REXコミックス)Kindle版』1巻(Amazon.co.jp)

 そもそもナギは、第1話で高校生・御厨仁が神木の“梛(なぎ)の木”を彫って作り出した像の中から登場。ナギいわく神の依代である梛の大樹には土地の守護神“産土神”が降霊していて、ナギ自身がその産土神なのだとか。

 そんな神様が手掘りの像から登場したのですから、仁は心の中で「神様って意外と気安く出てくるんだなぁ……」とツッコミを入れてしまいます。

漫画『かんなぎ』踏んだり蹴ったりの美少女キャラ!? “神様らしくない神様”ナギが放つ圧倒的な魅力!【Kindle Unlimitedおすすめ】
『かんなぎ(REXコミックス)Kindle版』1巻(武梨えり/一迅社)より

 区画整備によって切り倒された神木を像にした仁ですが、大切な神木が失われたことにナギは現場の神社で呆然。「この罰当たり小僧がー!!」と叫びながら神様らしからぬ見事な蹴りを仁の背中にお見舞いし、「神樹を切り倒したうえ木彫りにするなど……バラバラ殺神事件もいいとこじゃ……!」とうまいことを言いながら怒りを隠しきれません。

 ナギが立腹するのも無理はなく、鎮守の樹が倒されれば神薙の地は守護を失うことになってしまいます。

 「この地は不安定となり災厄がはびこるであろう」と語る彼女の言葉通り、さっそく足元にムカデのかたちをした“ケガレ”が現れます。どうやら神樹で抑えられていたものたちが活性化してきたよう。確かにケガレが這いあがってきたナギの太ももは変色し、驚く仁に「間違ってもこやつに触れようと思うなよ ヒトの手には掴めぬし妾(わらわ)ほどではないが穢(けが)れて終わるだけ──」と警告しました。

 ところが仁はケガレをあっさり掴むと、「うへーばっちい」と言いながら地面にぽい。今度はナギからの「なんでじゃー!!」というツッコミとともに、再び強烈なキックをお見舞いされることに。なんて乱暴な神様……。

 仁は霊感が強いためケガレに触れられた可能性があり、ナギはひとまず彼のそばで過ごそうと決めます。そこでたまたまテレビで魔法少女が活躍する場面を見た彼女は、おもちゃの魔法ステッキに紙垂をつけた“オオヌサ”を自作。お手製感満載の神具ながら、クモのようなケガレを消し去りリベンジに成功するのでした。

 もはや神様なのか魔法少女なのか、よくわからないナギ。彼女の行動に注目しながら読み進めてみては?