月額980円で、雑誌やマンガ、書籍が読み放題になるAmazonのサービス“Kindle Unlimited”。ステイホームでおうち時間を楽しむため、加入しているという方も多いのではないでしょうか。

 現在読み放題対象作品は10万件以上を誇るだけに、何を読めばいいのか迷ってしまいますよね。そこで本稿では、Kindle Unlimitedのおすすめ作品を個人的チョイスでご紹介。今回はファンに長年愛され続ける“スペースオペラ”作品をピックアップしました。

“Kindle Unlimited”の導入はこちら(Amazon.co.jp)

ロボットメイドに隠された秘密とは……?

 1978年から『週刊少年ジャンプ』で連載がスタートした、寺沢武一先生の『COBRA THE SPACE PIRATE』。1982年にはテレビアニメシリーズ『スペースコブラ』の放送が始まったので、サイコガンを装着した主人公・コブラの雄姿に釘づけとなった方も多いのでは?

『COBRA THE SPACE PIRATE Kindle版』1巻(Amazon.co.jp)

 現在kindle Unlimitedにて、1巻・3巻・6巻が読み放題対象になっている本作。主人公のコブラといえば“宇宙海賊”を生業にしているだけに、激しいアクションもお手のもの。また読者の心をくすぐるクールなガジェットの数々や、SF映画の金字塔『スター・ウォーズ』を彷彿とさせる世界観に大きな注目が集まりました。

漫画『COBRA THE SPACE PIRATE』実はバディものとしても熱い!? 主人公・コブラを支える“良き相棒”の存在【Kindle Unlimitedおすすめ】
『COBRA THE SPACE PIRATE Kindle版』1巻(寺沢武一/アールテクニカ)より

 「神か、最初に罪を考えだしたつまらん男さ」、「なんでだ ここはスターバックスか?」などシニカルでヒネリの効いたセリフが有名で、どこか飄々とした性格のコブラは、いかにも“1匹狼”をイメージさせるキャラクター。

 そんなイメージでコブラを思い描いている方は、1巻からじっくり読み始めると驚かされるかもしれません。コブラには“よき相棒”がおり、ヒロインとも呼ぶべきポジションで活躍を見せてくれるのです。

 1巻収録の“コブラ復活”冒頭でコブラは記憶を失っていて、ジョンソンという名前で生活。彼には“ある秘密”を持つロボットメイドがつき添っていますが、その口調は「お食事はデキテヤガル」「会社に遅レヤガルゾ」と明らかにおかしい(笑)。そんなロボットメイドに勧められる形で、ジョンソンがトリップ・ムービーを見せる“T・M会社”を訪れたことで物語が大きく動き始めます。

漫画『COBRA THE SPACE PIRATE』実はバディものとしても熱い!? 主人公・コブラを支える“良き相棒”の存在【Kindle Unlimitedおすすめ】
『COBRA THE SPACE PIRATE Kindle版』1巻(寺沢武一/アールテクニカ)より

 T・M会社訪問後にジョンソンは命を狙われるようになり、彼をかばったロボットメイドが破壊されることに。徐々に記憶を取り戻しつつも追いつめられたジョンソン(コブラ)を救ったのは、なんと破壊されたロボットメイドの中から現れた“アーマロイド”のレディーでした。

 実は彼女こそコブラの相棒であり、金属ボディは敵の攻撃を寄せつけないどころか相手をワンパンチで粉砕してしまうほど。「また危険な世界へ逆戻りだ」とつぶやくコブラに「まあそれもいいじゃない」と答える様子からも、幾つもの死線をかい潜ってきたふたりの過去が垣間見えるのではないでしょうか。

 ちなみに“コブラ復活”のラストでは、「いくぜレディー!!」「OK! コブラ」というエモーショナルなセリフも。息の合ったコンビネーションを『スター・ウォーズ』に例えるなら、ハン・ソロとチューバッカの関係に似ているかもしれません。

 まずは1巻からじっくり読みこんで、“バディもの”としての魅力を存分に楽しんでみては?