マイクロソフトの次世代ゲーム機Xbox Series X|Sでは、新作タイトルだけでなく、過去4世代に渡って発売されたXbox向けタイトルを遊ぶことができる。現時点でも、数千と言われるタイトルとの後方互換が可能な点は、Xbox Series X|Sの大きな魅力のひとつだ。

 また、ただ後方互換タイトルを遊べるというだけではなく、Xbox Series X|Sに最適化されるオートHDR機能により、より快適な環境で遊べるのもポイントだ。グラフィックの向上、ロード時間の短縮など、Xbox Series X|SでXbox One世代で発売されたタイトルをプレイする恩恵はとても大きい。

 さらに、定額でXboxプラットフォームのゲームが遊び放題になる“Xbox Game Pass”に加入していれば、サービスに含まれている当時やり込んだタイトルや興味のあったゲームを再び楽しめるようになるのだ。

Xbox Series X|Sタイトル品質保証の証“Optimized for Xbox Series X|S”の基準とは? 気になるポイントをマイクロソフトに聞いてみた【Xbox総力特集】
以前に発売されたゲームでも、ロード時間が短縮され快適に遊べるように!

 そんな数多くのタイトルの中でも、Xbox Series X|Sの機能をフルに活かしたゲームには“Optimized for Xbox Series X|S”というアイコンが追加される。

 “Optimized for Xbox Series X|S”ってなんだろう……と思う方もいるかもしれないが、このバッジが付いたタイトルは、ロード時間の短縮や優れたビジュアル、最大120FPSの安定したフレームレートの実現など、次世代機としてのスペックをフルに活用しているタイトルにつけられる。つまり、より快適な環境で遊べるタイトルであることを意味する“証”のようなものだ。ちなみに、“optimized”とは、“最適化”という意味のよう。

 本稿では、“Optimized for Xbox Series X|S”の概要を紹介し、その詳しい内容をマイクロソフトに問い合わせた返答も掲載していこう。

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より快適なゲーム体験を味わえる“Optimized for Xbox Series X|S”タイトル

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“Optimized for Xbox Series X|S”タイトルにはこのマークが記載されている。

 先述の通り、“Optimized for Xbox Series X|S”アイコンを冠したタイトルには、ロード時間の短縮、優れたビジュアル、120FPSの安定したフレームレートという3つの魅力が秘められている。

 従来は日常的に受け入れてきた長時間のロードは、Xbox Series X|Sからは無縁の存在に。『アサシン クリード ヴァルハラ』を始め、広大なフィールドを冒険できるオープンワールドも例外ではなく、ゲーム内外でのロード時間が大幅に短縮されている。マップの切り換え、イベントの発生、ファストトラベルなどでの待機時間がほとんどないので、ストレスなくゲームに没頭できるようになった。

Xbox Series X|Sタイトル品質保証の証“Optimized for Xbox Series X|S”の基準とは? 気になるポイントをマイクロソフトに聞いてみた【Xbox総力特集】

 グラフィックやゲームの表現についても、次世代のカスタムプロセッサやテクノロジーにより、ダイナミックでリアルな世界を味わえるようになっている。リアルな質感のグラフィックはもちろんのこと、光の反射などの表現や音響のクオリティーも飛躍的に向上。DirectXレイトレーシングにより従来よりも物理表現も進化し、ワンランク上のゲーム体験が可能になった。

 これらの進化は数年前に発売したタイトルも例外ではなく、新作に遅れを取らないグラフィックやサウンドになっている。過去に遊んだタイトルでも、まるで新作ゲームのような没入感、リアリティーを体感できるだろう。

Xbox Series X|Sタイトル品質保証の証“Optimized for Xbox Series X|S”の基準とは? 気になるポイントをマイクロソフトに聞いてみた【Xbox総力特集】

 最大120FPSのフレームレートは、シューティングやレースなど、激しい表現の多いゲームをプレイする人にとってはとくに魅力的な要素になる。“Optimized for Xbox Series X|S”のタイトルであれば、過去に発売された作品も高いフレームレートで表現されるので、お気に入りのタイトルをぜひもう一度プレイしてみてほしい。

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 さらに、“Optimized for Xbox Series X|S”と関連性がある、“Smart Delivery(スマートデリバリー)”についても紹介しておこう。

 Smart Deliveryに対応したタイトルは、一度購入すればどのXboxコンソールでプレイしても、最適なバージョンが適応される。現在、Xbox Oneなどでゲームをプレイしている人も、Smart Delivery対応タイトルであれば、Xbox Series X|S版を買い直さずにアップグレードして遊べるというわけだ。

 『サイバーパンク2077』などもSmart Deliveryに対応しているので、まだXbox Series X|Sを購入していない人も、後々無料でアップグレード版が手に入る。すでに購入したゲームを買い直す必要がなく、ロード時間やフレームレートが改善された状態で遊べるというのはうれしいポイントだ。

Optimized for Xbox Series X|Sタイトルの基準とは?

 というわけで、“Optimized for Xbox Series X|S”の気になるあれこれを、日本マイクロソフトの担当さんに直接ぶつけてみた。以下、その内容をご紹介していこう。

――どのような基準を満たせば、“Optimized for Xbox Series X|S”タイトルになるのでしょうか。

担当“Optimized for Xbox Series X|S”タイトルとは、Xbox Series X|Sの性能を最大限に引き出すために最適化され、開発されたタイトルのことです。Xbox Series X|Sを念頭において開発された完全新作、もしくはXbox Series X|Sのためにいちから作り直された過去作が対象となり、最大120FPSのフレームレートや高速なロード時間を実現します。

――“Optimized for Xbox Series X|S”タイトルはイコールXbox Series X|S専用タイトルというわけではないということですか?

担当“Optimized for Xbox Series X|S”が、必ずしもXbox Series X|S専用のタイトルになるわけではありません。Xbox Oneなど旧世代機にも対応したうえで、Xbox Series X|Sであればより高品質なゲーム体験が楽しめるゲームも、“Optimized for Xbox Series X|S”タイトルとしてリリースされる可能性があります。

 また、旧世代機向けに開発されたゲームであっても、開発元がXbox Series X|Sの性能を最大限引き出せるように作り直した場合は“Optimized for Xbox Series X|S”タイトルとして再度リリースされる可能性があります。

――“Optimized for Xbox Series X|S”タイトルではない場合も、後方互換タイトルはXbox Series X|Sのスペックによって高いパフォーマンスやフレームレートは実現していますよね? では、“Optimized for Xbox Series X|Sタイトル”ならではの魅力は何になりますでしょうか?

担当“Optimized for Xbox Series X|S”としてリリースされるタイトルは、最初から新世代機の性能を余すことなく活用できるよう設計されています。これにより、単純な旧世代機向けタイトルの後方互換プレイと比べると、より高いクオリティーと安定したパフォーマンスが実現しているのが魅力ですね。

――ちなみに、Xbox Oneでリリースされて、Xbox Series X|Sにコンバートされたタイトルでも、Smart Delivery対応ではないタイトルもありますが、この違いは?

担当Smart Delivery対応タイトルは、旧世代機向けと新世代機向けのバージョンをひとつの型番で管理しているため、一度購入すれば双方のコンソールで最適なバージョンをプレイすることが可能です。Smart Deliveryに対応しておらず、旧世代機と新世代機向けに異なる型番でリリースされているタイトルは、異なるコンソールでプレイする際に別途ご購入が必要になる場合があります。

――ところで、公式サイトには、“デュアル ジェネレーション”との項目がありますが、こちらはどのようなタイトルになりますでしょうか?

担当デュアルジェネレーションとは、単純に旧世代機バージョンと新世代機バージョンが別々に存在するタイトルのことを指します。Smart Deliveryに対応していない場合、異なるコンソールでプレイする際に別途ご購入が必要になる場合があります。

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公式サイトからの抜粋

 必ずしも、Xbox Series X|S専用タイトルというわけではないけれど、次世代基準のひとつの証とも言える“Optimized for Xbox Series X|S”タイトル。公式サイトを見ると、現在対応タイトルはこれから発売予定のものも含めると110を超えており、ラインアップは今後順次増えていくようだ。Xbox Series X|Sでゲームをプレイする場合は、“Optimized for Xbox Series X|S”をひとつの参考にしてみてはいかが?

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