※この記事は、ファミ通.comと電撃オンラインの連動企画“Xbox総力特集”として、電撃オンラインに掲載されたものの転載です。元記事はこちら

 日本マイクロソフトが“Project xCloud”としてプレビュー版を展開しているクラウドゲーミングサービス。この記事では、実体験を交えて本サービスの特徴や遊べるタイトル、魅力などをお届けします。

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“Project xCloud”紹介ページ
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スマホやタブレットでXboxのゲームが遊べる!!

 クラウドゲーミングは“Xbox Game Pass Ultimate”加入者に向けて提供されるサービスの1つ。ネットワーク環境のある場所ならAndroidのスマホやタブレットでさまざまなタイトルをプレイできます (将来的にiOSやPCからのストリーミングにも対応予定)。

 冒頭で触れたとおり、本サービスはまだ正式には開始しておらず現在体験できるのはプレビュー版(βテスト相当)として提供されている“Project xCloud”。そのためか、現在は参加登録後に選ばれた人だけが無料で楽しめる招待制になっています。

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 と言っても、2020年末現在では狭き門をくぐらなければ体験できないということではない様子。招待されて初めて体験できるという形なので、参加登録から実際にゲームを遊べるまでに少しだけ時間がかかるということの方が重要ですね。

 肝心の収録タイトルですが現在“Project×Cloud”で遊べるのは以下のとおり。

2020年12月24日現在“Project xCloud”でプレイできるタイトル

  • ARK:Survival Evolved
  • BIOHAZARD 7 resident evil
  • Black Desert
  • Bloodstained: Curse of the Moon
  • CODE VEIN
  • Destiny 2
  • Devil May Cry 5
  • Forza Horizon 4 標準版
  • Halo Wars 2
  • Halo The Master Chief Collection
  • Killer Instinct: ディフィニティブ エディション
  • Minecraft Dungeons
  • Ori and the Will of the Wisps
  • PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
  • ReCore
  • Sea of Thieves
  • Skyforge
  • SMITE
  • Stellaris: Console Edition
  • WWE 2K20
  • Yakuza 0
  • シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI
  • ボーダーランズ プリシークエル
  • ボーダーランズ2
  • 巫剣神威控
  • 白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT
  • 鉄拳7

 ほとんどのタイトルをプレイする際にBluetoothで接続したXbox用コントローラが必要です。例外として『Killer Instinct: ディフィニティブ エディション』や『Minecraft Dungeons』などはスマホの画面をタップするなどしてプレイできます。

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コントローラなしでプレイできるタイトルは専用のアプリで確認できます。

 AndroidデバイスにBluetoothコントローラを接続する際はまず、電源の入っているXboxコントローラの、接続ボタンを約3秒ほど長押しして接続の待ち受け状態に。この状態でAndroidデバイスの[設定]→[機器接続]→[新しい機器とペア設定する]の順にタップ(使用するデバイスによって、選択する項目が異なる場合があります)。接続できる機器のうち、Xbox Wireless Controllerを選択すればペアリングが完了と非常に簡単。

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手持ちのコントローラがBluetoothに対応しているかは、デザインで確認できます。

 なお、今回体験した際に最初は接続処理中から進まずペアリングに失敗していたのですが、スマホを再起動したらペアリングに成功しました。同じような状況になった際はスマホの再起動を試すのもアリですね。

使い方しだいでゲームライフがさらに充実

 さて、ペアリングにちょっとしたトラブルもありつつ実際に遊んでみて感じたのはちょっとした驚き。スマホで精細な映像を見る機会はいくらでもありますが、それを自分で動かせるとなるとまた違った感覚です。

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動画サイトを開いているようにも見えますが、自分で操作できる『CODEVEIN』のキャラクタークリエイトシーンです。

 プレイした感覚はとくに違和感なし。ストリーミングなので回線状況によって画像の一部が不鮮明になることはありましたが、プレイには支障のない範囲です。『ボーダーランズ2』ではクラップトラップの雑な扱われ方にニヤニヤし、『Yakuza 0』では文字通りお金を力に変えと、Xboxでのプレイと変わりなくゲームをプレイできました。あまりに変わりなさ過ぎて「スマホでXboxのゲームが27タイトル遊べます。以上!」で、この記事を終わらせてしまいたいくらいです(笑)。

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あまりにもXboxそのまま過ぎて、逆にコメントのしようがありません。

 ただ、同じだからこそ気になる点もいくつか見られます。モニタで遊ぶことを前提に用意された文字は、タブレットはまだしもスマホで見るには小さなサイズ。実際『ボーダーランズ2』を遊んでみたところ、日本語音声があるのでプレイに支障はないものの字幕は意識して目を向けないと読みづらいものでした。

 また、スマホやタブレットでプレイする以上、無線接続が前提。対戦格闘のオンライン対戦をベストな環境で遊ぶのは難しいでしょう。

 もちろん、これらは“Project xCloud”が十分なサービスを提供していないという話ではなく“スマホは小さい”、“スマホはWiFiで接続するもの”という話。まだプレビュー版なので、文字サイズに関しては正式サービス時にはクラウドゲーミング向けのサイズが用意されることも考えられます。

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スマホの画面サイズで、この字幕の大きさは正直厳しいところ。

 いろいろと遊んでみて感じたのはクラウドゲーミングなら、ゲームプレイや楽しめる人の幅が広がるということ。例えば、ゲームのなかでここまではXboxやPCで遊び、ここはクラウドゲーミングで遊ぶ、と区分けすることもできますし、XboxやPCを持っておらず、スマホやタブレットしか持っていない人がXboxのタイトルを楽しむこともできちゃいます。

 また、上で対戦格闘のオンライン対戦は厳しいと書きましたが、クラウドゲーミングでオンライン対戦の準備をすることは可能です。外出中にトレーニングモードでいつもとは少し違うコンボを試してみたり、特定の攻撃への効果的な反撃を探したりしておけば、間違いなく帰宅後のオンライン対戦で役立つでしょう。同様にFPSであればXboxでは対戦に集中するためにクラウドゲーミングで新マップの探索を済ませておく、RPGならレベル上げやアイテム整理をクラウドゲーミングで済ませておく、といったように目的のための準備になる要素はたいていのゲームに存在します。

 ほとんどのタイトルにおいてセーブデータがMicrosoftアカウントで一括管理されているため、クラウドゲーミングならどこでも“続き”から遊べるというのは大きな魅力。Xboxの続きをスマホで、スマホの続きをXboxで、と遊んでいけばより気持ちよくゲームが楽しめそうです。

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 自宅のよい環境でXboxやPCでゲームを楽しむ、外出先でもちょっとした空き時間にクラウドゲーミングを利用してさらにゲームを楽しむ。Xboxであれば、生活の中に違和感なくゲームが入り込んできて、今まで以上にハイスペックなものをどこでも遊べるようになるといえるでしょう。家庭用ゲームと携帯ゲームといった垣根も超えた、究極のゲーム体験がここにはあるのかもしれません。

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