バーチャル空間の中でほかのプレイヤーと交流したり、さまざまなコンテンツを体験できるVRSNS『VRChat』。最近よく耳にする“メタバース”の一種です。ここにはファッションブームが到来して久しく、アバターや衣装でおしゃれを楽しんでいる人が多い――というのは前回の記事で書いた通り。

 毎日のようにおしゃれを満喫して、その場その瞬間がファッションショー。ゲームのキャラクタークリエイトや撮影が好きな人にとっては、夢のような空間です。

 自由に振る舞うのは本当に楽しいので(もちろん常識の範囲内で)、多くの人に参加してもらいたい。そこで、『VRChat』に興味を持ったみなさんが迷わないよう、始める流れをゼロから解説していきます。

 じつはこの部分は前回の記事のあとがきのつもりでした。ですが、あまりにも丁寧に書きすぎてしまったため、別の記事として独立させることに。僕のホスピタリティをご堪能ください。

『VRChat』の始め方。メタバースの歩き方。必要なものや初心者ワールドの活用法、アバターのアップロードまで徹底解説
『VRChat』の自撮りはフリーダム。

STEP1:環境を整えよう。

 『VRChat』を始める前に、いくつか用意するものがあります。

その1.PCを用意しよう

 基本的に『VRChat』はPCで遊ぶアプリケーションです。PCがあればVR機材がなくても遊ぶことができますし、VR機材があればさらなる没入感を体験できます。なお、VR機材である『Meta Quest 2』であればPCは不要ですが、バーチャルでおしゃれをするためには、PCを使ったアバターのアップロードが必要なので、PCを用意する前提で話を進めます。

 PCのアプリケーションといえば、気になるのが必要スペックですね。公式では以下が基準となっています(VRヘッドセット使用時)。

『VRChat』の始め方。メタバースの歩き方。必要なものや初心者ワールドの活用法、アバターのアップロードまで徹底解説

※参照元:『VRChat』ヘルプページ

 ただし、『VRChat』はコンテンツをユーザーが作るという仕様もあいまって、スペックの話は非常に複雑。推奨スペックより性能高めのPCを用意するといいでしょう。

 予算で言うと、おおよそ15万円〜25万円ほど。『エルデンリング』や『モンスターハンターライズ』といった3Dゲームを快適に動かせるのであれば問題はありません。

『VRChat』の始め方。メタバースの歩き方。必要なものや初心者ワールドの活用法、アバターのアップロードまで徹底解説
筆者はゲーミングノートPCで十分に楽しめていますが、同価格帯の場合はデスクトップPCのほうが性能や排熱の面で優れている傾向があります。自宅にデスクトップPCを置ける環境があるなら、そちらのほうがおすすめ。

その2.“Steam”と『VRChat』のインストール

 PCの準備ができたら、PCゲーム販売プラットフォーム“Steam”と『VRChat』のクライアントをインストールをしましょう。

『Steam』をインストール
『VRChat』をインストール
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このようなウィンドウが表示されたら準備完了。

その3.『VRChat』アカウントを新規登録

 Steamと『VRChat』をインストールしている合間に、『VRChat』公式サイトでアカウントも作っておきましょう。Steamアカウントでもログイン可能ですが、そのままではアバターのアップロードができません。必ず『VRChat』のアカウントを作成しましょう。

『VRChat』公式サイト
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画面右上からログイン画面へ移動し、“Create a New Account”から新規登録をしましょう。

用意できたら最高なVRヘッドセット

 VR機材=VRヘッドセットの購入を検討しているなら、真っ先におすすめするのは『Meta Quest 2』。Amazonでの販売価格は、128GBモデル単体が57821円[税込](価格は2022年9月1日現在のものです)。2022年8月に入って値上がりしたものの、その安さと性能、スタンドアローンで動かせるお手軽さから、人気No.1です。

『Meta Quest 2』の購入はこちら (Amazon.co.jp)

 バーチャルで全身を動かす“フルトラッキング”を視野に入れている方は、よりハイスペックな『VIVE』シリーズや『VALVE INDEX』が選択肢に入ります。価格は10万円~18万円ほどの高価なヘッドセットですが、別売りの『VIVEトラッカー』(17500円[税込])を腰と両足に合計3つ取り付けることで、なめらかなフルトラッキングを実現できます。

 「より安く。だけどフルトラッキングもしてみたい」という方は、『Meta Quest 2』+『HaritoraX』や『Uni-motion』といったデバイスの購入を検討しましょう。『HaritoraX』が27900円[税込]、『Uni-motion』は49500円[税込]と比較的安価。それでいて、下半身の動きもトラッキングできます。

 外部のセンサー取り付けが必要な『VIVEトラッカー』と違い、体に直接トラッカーをつけるだけで動くので導入も簡単。筆者もこちらを日常的に利用しています。ただし、トラッキングの精度は『VIVEトラッカー』に劣るため、ダンスや演劇など、激しい動きをする用途には向きません。

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 VRデバイスは用途によってベストな選択肢が変わります。また、VRデバイスは発展途上ということもあり、この記事が出たすぐ後に、もっといいデバイスが登場する未来も十分にあり得ます。ご自身の予算と用法、そしてタイミングがあったデバイスを選びましょう!

STEP2:はじめてログインする『VRChat』の基本知識&操作説明

 用意が整ったら、いよいよ『VRChat』の初起動。VRの操作に慣れていない方は、最初はデスクトップモードで起動するのがおすすめです。

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 起動時にはログイン画面が表示され、Stemeと『VRChat』どちらのアカウントでログインするかの選択肢が出ます。ここで『VRChat』を選択し、先ほど作ったアカウントでログインしましょう。

 初回起動が完了すると、公式チュートリアルのワールドでスタートします。

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 この場所には、自分の姿が映るMirrorとアバターを変更できるペデスタル(四角いキャラクターのアイコン)があります。アバターは後から自由に変更できるので、適当に選んでアバターチェンジしてみるといいでしょう。

 そして、いちばん下の「Ready to Go!」を押すと移動が可能となります。デスクトップモードの場合、基本はFPSゲームのようにWASDのキーで移動、マウスで視点移動です。この場所に他プレイヤーが来ることはないので、落ち着いて操作をたしかめてください。

 ある程度慣れたら矢印に従って直進し、奥の中央に表示される“Home”のポータルへ飛び込みましょう。

『VRChat』の始め方。メタバースの歩き方。必要なものや初心者ワールドの活用法、アバターのアップロードまで徹底解説
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 すると、このような場所へたどり着きます。ここは、あなた以外に人がいないホームワールド=起動時に入る個人の空間です。ウロウロと歩きながら周囲を確認していきましょう。左クリックでモノを選択したりつかんだりできますよ。

 Mirrorと書かれた場所の横にあるAVATARSをクリックすると、『VRChat』公式がセレクトしたアバターを使用可能です。最初はここから好きなものを選ぶといいでしょう。ちなみに、『VRChat』は1人称視点でしか行動できないので、視点を変えて自分の姿を自由に楽しむようなことはできません。あしからず。

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 ESCキーを押すとメニュー画面が表示されます。正直、いろいろとあってわかりにくいです。最初は“Worlds”と“Go Home”の場所を覚えておけば何とかなります。Go Homeはホームワールドに戻ってくるボタン。迷ったり人がいっぱいいて怖くなったときには、このボタンを押せばすぐに脱出できるので覚えておきましょう。ちなみに、ゲームを終了して再起動してもホームワールドに帰還できます。

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 続いて、“Worlds”を選択してみましょう。すると、たくさんのサムネイルが並んだ画面が表示されます。これらすべてがほかのワールドへのリンクで、クリックした後に“GO”ボタンを押すことで、そのワールドに移動します。ホームワールドに設置されているポータルでも、ほかのワールドに移動が可能です。

 ここから先は他プレイヤーもいる空間です。“公共の場所に入る”くらいの感覚を持っておきましょう。

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ワールドとはプレイヤーが遊ぶ空間のことです。『VRChat』は有志のクリエイターが作った無数のワールドで形成されており、これらのワールドにプレイヤーがインスタンス(部屋)を作ることで、ほかのプレイヤーと空間を共有しています。

 なお、公式で『VRChat』は英語のみの対応です。ユーザーインターフェースなどを日本語に変えることはできません。

STEP3:基本を学ぶ

 操作に慣れたら、より本格的な操作を学んでいきますが……。

 詳細を解説していくと、すでに膨大な文字量になっている本記事が、いよいよ1本では収まらないボリュームになってしまいます。ここは『VRChat』の理念である“Create, Share, Play”に則ってユーザーの力をお借りしましょう。

 見てほしいのは“[JP] Tutorial World”! ワールドクリエイター・たましこさんが制作した、日本人の初心者向け案内ワールドです。

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 利用するためには、まずESCメニューからWorldsの画面を開き、右上の“Search”を選択。ここでワールドを名前から検索できるので、“[JP] Tutorial World”もしくは“tutorial”と入力してOKボタン。検索結果から“[JP] Tutorial World”を探します。

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 続いて、表示される画面の左側にある“Favorite”をクリック。これでワールドをお気に入り登録できました。4つのグループの好きな場所に登録して大丈夫です。お気に入りに登録後は、Worldsのいちばん下に表示されるので、次回から探す手間が省けます。

 その後、同じ画面の左下にある“New Instance”→“Invite+”の順にクリック。これで自分だけが入れるワールドが作れました。さっそく、Goボタンを押して入場しましょう!

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 ここからは[JP] Tutorial Worldの案内に従えば、ひと通りの操作や必要な知識を学べます。解説項目が多いため、自分に必要な部分から覚えるといいでしょう。たとえば、設定画面の詳細やフレンド、ワールドの解説あたり。これらに目を通しておくと、その後のプレイがスムーズです。

 VRで遊ぶ方も、このワールドで基本の操作を学べるので、ここからVRモードでログインしてみましょう!

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 操作に慣れたら、いよいよほかのプレイヤーがいるインスタンスに移動しましょう。お気に入りに追加した[JP] Tutorial Worldから、“Other Instances”→“public”のインスタンスを選択して、GOボタンを押せばオーケー。なお、日本国旗のついたインスタンスは、日本のサーバーを使っているため、日本人がいる可能性が髙いです。

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 最初は勇気がいると思いますが、人を見つけたら「こんにちは!」と挨拶してみましょう。「はじめたばかりなんです!」と説明すれば、きっとあなたの力になってくれるはずです!

STEP4:アバターをアップロードする前にやること

 さぁ、前回の記事で紹介したおしゃれまでもう少し。

 と、宣言いたしましたが、とっても残念なことに、『VRChat』を始めたばかりのプレイヤーは自分のオリジナルアバターを持てません。準備としてある程度の時間を過ごし、まずは“トラストレベル”と呼ばれるステータスを1段階上げます。

 トラストレベルはVisitor→New User→User→Known User→Trusted Userの5段階で上昇していきます。最初は全員がVisitor。New Userにランクアップすると、オリジナルのアバターやワールドをアップロード可能になります。New Userになることが最初の目標です。

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 といっても、難しいことをする必要はありません。フレンドを作って何日か遊んでいるうちに、気付けば上がっているものです。

 トラストレベルアップの条件は公開されておらず、プレイヤーによって条件が異なるとも言われています。総プレイ時間、ログイン回数、フレンド数、ワールドを巡った数など、推測されている条件はさまざま。のんびりと待ちましょう。Stemeアカウントで遊んでいる場合はトラストレベルが上がっても、アバターをアップロードできません。必ず『VRChat』アカウントでプレイすることをお忘れなく。

 なお、課金サービスである“VRChat Plus”に加入すれば、すぐにトラストレベルが上がります。しかし、トラストレベルが上がりすぎてしまうため、初心者にはおすすめしません。

 VisitorとNew Userというのは、『VRChat』において特別な存在です。他プレイヤーから見ても初心者であることが一目瞭然なため、黙っていても勝手に声をかけてもらえます。最初はそれが当たり前の世界だと錯覚するのですが、Userにまでなると状況が一変。ある程度の経験者だと思われるため、驚くほど話しかけられなくなり、初めての会話ハードルが急上昇するのです。

 つまり、VisitorとNew Userのうちに、どれだけの人に会うかが超重要。日本人の『VRChat』プレイヤーはそれぞれに気が合うメンバーでコミュニティを形成し、フレンドだけで遊ぶ傾向が強いため、この機会を逃すと一生話せないようなプレイヤーも多く存在します。

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 とくに、『VRChat』の世界では“出会いの運”が絡むことが多いのは知っておいてほしいです。運悪くいい人に出会えなかったり、タイミングの悪いときに話しかけてしまい、無視されるなんてこともあります。

 ログインする時間帯やタイミングによっては、海外プレイヤーばかりのこともしばしば。知らない言語で話しかけられて怖くなったり、やることがわからないまま『VRChat』から離れてしまった話も、よく耳にします。

 逆に、運よく優良プレイヤーと巡りあえれば、素敵な場所に連れていってもらえたり、寝るのも忘れるくらい楽しい時間を過ごせるでしょう。“出会いの運”はよくも悪くも『VRChat』での体験を左右する大きな要素なのです。

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 そんな“出会いの運”をよくするコツは、とにかくいろいろな人と出会うこと。VisitorとNew Userの期間は、出会いにあふれるボーナスタイム。入学式から1週間くらいの時期とでも言いましょうか。ここでずっと休むとクラスになじみにくくなりますよね。そんなトラウマ体験を味わいたいなら別ですが、ふつうに遊んでトラストレベルを上げることを強くおすすめします。

 一方で、「早くおしゃれがしたい!」という気持ちもわかります。筆者もそうでした。そんなあなたは、いまのうちに販売アバターサンプルの試着をしておきましょう。

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 たとえば、“Avatar Museum”。アバターの展示に特化したワールドで、たくさんのアバターを見るだけでなく、サンプルアバターをクローン(共有)させてもらうこともできます。2022年8月現在で6回開催されており、展示アバターの総数は数百体を超えます。お気に入りの1体が見つかるはず。

『Avatar Museum』リンク

 Avatar Museumはすべてのアバターが安全なことも魅力のひとつ。得体の知れないワールドからクローンできるアバターの中には、著作権的にNGなものも多く存在します。中には販売アバターをそのままクローンできてしまう悪質なものもあり、それを初心者が見分けるのは困難です。クローンするアバターは、Avatar Museumをはじめとする、安全なワールドで見つけるようにしましょう。

STEP5:アバターをアップロードしてみよう

 ここまで読み進めた皆様は、すでにNew Userとなり、アバターのアップロードができるようになっている……はず。いよいよ本題。自分のアバターをアップロードしていきましょう!

 自作や特定の条件を除いて、アバターや衣装はショッピングサイトの“BOOTH”で購入します。

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ショッピングサイト『BOOTH』

 カテゴリを“3Dモデル”、サブカテゴリを“3Dキャラクター”で検索すれば、『VRChat』向けにセッティングされた3Dモデルをたくさん見つけられます。数が多いので、前述したAvatar MuseumやTwitterを活用して、事前に好みの制作者さんを見つけておくといいでしょう。

 購入した3Dモデルは、ゲームエンジンUnityを使って自分の手で『VRChat』にアップロードします。初心者にとっても髙いハードルだと感じるのが、この作業です。

 ゲーム業界のお仕事にでも関わっていない限り、Unityという単語を聞いたことがあっても、実際に触ったことがある人なんてほとんどいませんから、「そんな難しいことが必要なのか」と怖気づくのも無理はありません。筆者もそうでした。

 しかし、ご安心ください。販売されているアバターのほとんどが、数クリックでアップロードできるように最適化がされています。慣れれば5分程度でできる簡単な作業なので、怖がらずに挑戦しましょう。

【アバターアップロードまでの手順(簡易版)】
1.Unity Hubをインストール。その後、『VRChat』対応バージョンのUnityをインストールする。

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Questに対応させるために“Android Build Support”のチェックを入れてインストールする。

2.『VRChat』公式サイトから“SDK3 - Avatars”をダウンロード。

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3.Unityで新規プロジェクトを作って開く。

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4.開いたプロジェクトにSDK3 - Avatarsをインポート。

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5.同じ手順で、購入したアバターの“○○○.unitypackage”をインポート。

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6.Assetsからインポートしたアバターのファイルを開き、その中にあるアバターのPrefab(Unity用にカスタマイズされたデータ)を探し出し、Hierarchyにドラック&ドロップ。

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7.『VRChat』へUnityからSign Inしてビルドする。

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8.ビルドが完了したアバターに名前をつけてアップロードする。

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9.アップロードが完了したら『VRChat』で確認する。

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 以上の流れを踏んで、『VRChat』でアバターが使用可能となります。ここは少し複雑なので、またあらためて解説記事をご用意したいですね。

STEP6:アバターを改変してみよう

 ここまでできたら、もはや『VRChat』初心者は卒業です。

 最後に、着せ替え(改変)に挑戦しましょう。手作業でやると複雑なので、慣れないうちは“とも屋”が無料配布している着せ替え支援ツール“キセテネ”を利用するとすぐに着せ替えられます(対応衣装のみ)。

 詳しい使いかたは制作者様がブログで公開しているので、そちらを参考にしましょう。

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『キセテネ』使い方

 カラーリングはシェーダー(陰影処理を行うプログラム)に設定されているテクスチャの色を変えて変更します。

 たいていの販売モデルには改変用のPSDやPNGファイルが同梱されていますので、“CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)”や“フォトショップ”など、ご自身が持つペイントツールで編集。その後、Unityに追加&反映させましょう。

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 最後に、改変したモデルを、アバターと同じ手順で『VRChat』にアップロードしたら作業完了です。おめでとうございます!

STEP7:マイアバター完成!

……とは、問屋が卸さないのが『VRChat』。最初のアバターのアップロードや改変は、たいてい上手くいきません。何かしらの問題がきっと発生しているでしょう。

 そもそも、ここではかなり簡単に説明していますので、もしこの説明でスムーズにアップロードできた人がいたのなら、わしから教えることはもう何もない。おぬしは免許皆伝じゃ。

『VRChat』の始め方。メタバースの歩き方。必要なものや初心者ワールドの活用法、アバターのアップロードまで徹底解説
失敗の中でも、マテリアルエラーは初心者がやりがちNo1。一部のパーツがピンク一色になってしまう現象です。モデルにマテリアルが設定されていないか、シェーダーをインストールできていないことがほとんどの原因。焦らずに確認してみましょう。

 『VRChat』のアバター改変は、慣れないうちは本当にたいへんです。しかしながら、先人たちがたくさんのマニュアルを書いてくれています。“VRChat アバター アップロード”といったキーワードで調べれば解決方法が見つかるはず。

 加えて、みんなが同じ道を通って来ていますので、多くの『VRChat』プレイヤーはUnityの基本的な使いかたを心得ているスーパーマンばかりです。困っているあなたを見つけたら優しい先輩が助けてくれるはずです。だって、自分たちがそうやって助けられてきたのですから。

『VRChat』の始め方。メタバースの歩き方。必要なものや初心者ワールドの活用法、アバターのアップロードまで徹底解説

 そして、忘れないでください。改変しなくても『VRChat』は楽しめることを。

 これだけアバターについて書いてきましたが、パブリックのアバターで遊んだって、この世界はおもしろいことに満ち溢れています。販売アバターはクリエイターさんが1体1体愛と時間をかけて作ったモデルですから、そのままアップロードするだけで、十二分に魅力的です。

 『VRoid』で自分のアバターを作れば愛着が湧くでしょう。『Blender』に挑戦してオリジナルアバターを作れば、それはかけがえのない存在となります。そもそも、アバターを気にせず、ひとりでひたすらワールドを巡ったり、フレンドと話してもいいのです。この世界は自由なのです。

 改変はあくまでより『VRChat』を楽しむ遊びかたのひとつ。できるようになれば、フレンドさんとアバターや衣装について語ったり、自分の表現を追及したり、クリエイターさんの新作に心躍ったりと、きっとあなたの日常を彩る要素になることでしょう。むしろ、ハマりすぎて、『VRChat』に帰ってこない、なんてことのないようご注意くださいませ。

 それでは、みなさんも季節のお洒落をして、素敵な『VRChat』ライフをお過ごしあれ!