日本マイクロソフトより2020年11月10日に発売される、次世代ゲームハードXbox Series XおよびXbox Series S。
販売に先駆けてファミ通編集部に届いていたXbox Series Xについて、詳細をお伝えできるタイミングがやってきた。本記事では、Xbox Series Xのホーム画面やユーザーインターフェース、クイックレジューム機能など、本機の持つ魅力について紹介していこう。
※紹介している内容はプレビュー時点のもので、製品版とは異なる可能性があります。
読み込み速度や静音ファンで快適なプレイを実現!
まずはXbox Series Xでプレイするためのアカウントを作成するところからスタート。Microsoft アカウントがあれば、すぐに連動させてログインすることが可能だ。
アカウント作成時の大きな特徴のひとつが、スマートフォンとの連携。スマートフォンに、その名もずばり『Xbox』というアプリを落とすと、Xbox Series Xとスマホを紐付けられる。アプリ『Xbox』ではプレイ状況の確認や実績のチェック、ゲームコミュニティへのアクセスなどができる。
というわけで、セットアップは簡単に終了。ホーム画面のテーマ色などは最初に選べるが、もちろん後から自由にカスタマイズすることも可能だ。
ホーム画面はご覧いただけばわかる通り、基本はXbox Oneを踏襲している。Xbox Oneユーザーにしてみれば、なじみのあるユーザーインターフェースでしっくりくるのでは。もちろん、Xbox Oneから引き続き、ホームでは自分がメインでプレイしているゲームなどを配置することができ、自分にとって使い勝手のいいようにアレンジできる。使用頻度の低い項目を下に下げたり、遊ぶ前にチェックしておきたい情報を上に置いたりと、アレコレ考えながら整理するとより使いやすくなるだろう。
また、Xbox Oneでもゲーム画面をキャプチャーすることは可能だったのだが、Xbox Series Xではさらに気軽に。Xbox Series X専用のXboxワイヤレスコントローラーでは、真ん中にシェアボタンが新設されていて、プレイ中にこのボタンを押すだけでゲーム画面が撮影できる。保存した画像は壁紙にしたり、SNSでシェアしたりといったことが可能。同じアカウントに紐付けられたOneDriveにも保存できる。もちろん、動画も記録でき、4K映像にも対応している(30秒程度)。
先述の通り、Xbox Series Xはスマートフォンとの連携をかなり強化している。リモート機能でのゲームダウンロードなどをはじめ、撮ったスクリーンショットの共有なども簡単にできてしまう。
いいプレイのクリップを外で見せたくなったら、アプリを開けばすぐにシェアできるというのは、とくに対戦ゲームやFPSを遊んでいるユーザーにはありがたい機能になりそうだ。
体験時は、『Xbox beta』というアプリを使用したのだが、いずれは正式版がリリースされるのかも。
Xbox Series Xの特徴的な機能である、クイックレジュームについても触れていこう。こちらはゲームをプレイ中、ほかのゲームに切り換えても元のゲームを途中から遊べるという機能だ。ゲームどうしの切り換えも一瞬で完了し、すぐに遊びたいゲームを再開できる。
マルチプレイ時にフレンドを待っている最中など、ちょっとした待ち時間に遊びたいゲームがあるときには、この機能が重宝することになりそうだ。クイックレジュームについては動画でも紹介しているので、切り換えの早さなどを知りたい人は、ぜひ動画もチェックしてほしい。
今回のXbox Series Xプレビューでは、Xbox Oneのソフトなど既存のゲームがプレイできるほか、『DiRT 5』や現在PC版が販売中の『Gears Tactics』も体験可能だった。
『Gears Tactics』は、PC版に入っていたすべての要素に加え、新たに“ジャック”モードが追加。“ジャック”モードでは新たなキャンペーンが楽しめるほか、新たな装備なども登場している。また、コントローラーでの操作に合わせて、UIも調整されていた。
実際に遊んでみると、コマンドの多い『Gears Tactics』でも快適に操作することができた。ロード時間もストレスを感じることはなく、新たなモードも追加されているので、一度PCで遊んだというプレイヤーも新鮮な気持ちで遊べそうだ。
『DiRT 5』については4K ULTRA HDでもプレイしてみたところ、地面や車体への光の入りかたに圧倒的な違いがあり、レース中の没入感も一気に増した。光の反射にリアリティの増すHDR、意識する間もないロード時間とさまざまな技術が合わさり、ゲームの世界により没入できる環境になっている。
通常のモニターでも十分すぎるほどキレイだが、より没入感を高めていきたいという人は、対応モニターでプレイしてみてほしいところ。
ちなみに、Xbox Series Xでは、4Kモニターをつなぐと、自動的に検知して、HDRなどの設定をおこなうことができるようになる。4K対応120fps対応を特徴とするXbox Series Xではあるが、HDMI 2.0端子では4Kで60fpsまでの対応となる。4K対応120fpsを堪能したいと思ったら、HDMI端子2.1対応のモニターが必要になるようだ。モニター選びに頭を悩ませることになりそう。
もうひとつ、気になるのがロード時間の速さだ。初めて触れるタイトルだとどれだけロードが短縮されているのかが実感しにくいため、検証として『Forza Motorsport 7』を使用してロード時間を確認してみた。
Xbox Series Xと、編集部にあったXbox One X。ふたつの機器で同タイトルをプレイし、チュートリアル終了後のロード時間をチェック。結果として、Xbox Series Xはかなりロード時間が短縮されていることが判明した。
ロード時間の高速化やフレームレートの安定、解像度向上など、Xbox Series XでXbox Oneなどのタイトルをプレイする恩恵は非常に大きいので、購入後は以前に発売したゲームを楽しんでみるのもいいかもしれない。
『Gears Tactics』、『DiRT 5』、さらにクイックレジュームなどを利用してさまざまなタイトルを続けて遊び続けていたが、真横に置いてあったXbox Series Xからはほとんどファンの音が聞こえなかった。上部に触れてみるとちょっと熱いかな、程度の熱量だったので、排熱機能についても問題はなさそうだ。
クイックレジュームや読み込みの速さなど、次世代機ならではの機能を存分に堪能できた今回の先行体験。発売が非常に楽しみになるのと同時に、4Kモニターの購入を真剣に検討せざるを得なくなった。
Xbox Series X/S向けにローンチ時に遊べるタイトルも明らかに
マイクロソフトより、ワールドワイドでのXbox Series XとXbox Series Sのローンチに合わせて、同ハード向けに最適化されるタイトルが明らかにされた。以下30タイトル強が、Xbox Series X/S向けか、もしくはSmart Deliveryにより、Xbox Series X/S向けに最適化されたタイトルとなる。今回発表されたタイトルは、ワールドワイドでのラインアップとなり、日本語対応していないものも含まれていると思われる。
もちろん、Xbox Series X/Sでは4世代に渡る後方互換を実現しており、ハードの発売と同時に、数千とも言われる後方互換タイトルがプレイ可能だ。
Xbox Series X/Sローンチタイトルラインアップ
(並びは英語表記のアルファベット順)
- アサシン クリード ヴァルハラ (Smart Delivery)
- ボーダーランズ3 (Smart Delivery)
- Bright Memory 1.0
- Cuisine Royale (Smart Delivery)
- Dead by Daylight (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション
- DiRT 5 (Smart Delivery)
- Enlisted
- Evergate
- The Falconeer (Smart Delivery)
- フォートナイト
- Forza Horizon 4 (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- Gears 5 (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- Gears Tactics (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- Grounded (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- King Oddball (Smart Delivery)
- Maneater (Smart Delivery)
- Manifold Garden (Smart Delivery)
- NBA 2K21
- Observer: System Redux
- Ori and the Will of the Wisps (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- Planet Coaster (Smart Delivery)
- Sea of Thieves (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- テトリスエフェクト・コネクテッド (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- The Touryst (Xbox Game Pass + Smart Delivery)
- War Thunder (Smart Delivery)
- Warhammer: Chaosbane Slayer Edition
- ウォッチドッグス レギオン (Smart Delivery)
- WRC 9 FIA World Rally Championship (Smart Delivery)
- Yakuza: Like a Dragon (Smart Delivery)
- Yes, Your Grace (Smart Delivery)
最後に、おまけとして、Xbox Oneファミリーの三機種、Xbox One(初期型)、Xbox One S、Xbox One Xとバトンを受け渡されるXbox Series Xを並べてみた。なかなかに壮観!
Xbox Series X技術仕様
※公式サイトより
プロセッサ
- CPU:8X コア @ 3.8 GHz (3.66 GHz w/SMT) カスタム Zen 2 CPU
- GPU:12 TFLOPS、52 CUs @1.825 Ghz カスタム RDNA 2 GPU
- SOC ダイ サイズ: 360.45 mm
- プロセス:7nm Enhanced
メモリとストレージ
- メモリ: 16 GB GDDR6 バスサイズ 320 ビット
- メモリ帯域幅: 10 GB @ 560 GB/s、6 GB @ 336 GB/s
- 内臓ストレージ: 1 TB カスタム NVME SSD
- I/O スループット: 2.4 GB/s (Raw)、4.8 GB/s(圧縮、カスタム ハードウェア圧縮解除ブロック付き)
- 拡張可能なストレージ: Xbox Series X|S の 1 TB Seagate 拡張カードのサポートは、内部ストレージと完全に一致する(別売)。USB 3.1 外付け HDD (別売) のサポート
ビデオ機能
- ゲームの解像度: 真の4K
- ハイ ダイナミック レンジ: 最高 8K HDR
- 光学ドライブ: 4K UHD ブルーレイ
- パフォーマンス目標: 最大 120 FPS
- HDMI 機能: 自動低待機時間モード。HDMI 可変リフレッシュレート。AMD FreeSync
オーディオ機能
- Dolby Digital 5.1
- DTS 5.1
- Atmos を搭載した Dolby TrueHD
- 最大 7.1 L-PCM
ポートと接続性
- HDMI: HDMI 2.1 ポート × 1
- USB: USB 3.1 Gen 1 ポート × 3
- ワイヤレス機能: 802.11Ac デュアルバンド
- イーサネット: 802.3 10/100/1000
- アクセサリ ラジオ: 専用のデュアルバンド Xbox ワイヤレス ラジオ
デザイン
- 本体サイズ: 15.1 cm × 15.1 cm × 30.1 cm
- 重量: 4.45 kg (9.8 lbs)