『オーバーウォッチ』スコット・マーサー氏に新マップやライバル・プレイシーズン2などについて直撃

公開日時:2016-08-18 21:45:00

 2016年8月17日~21日(現地時間)、ドイツ・ケルンにて開催されるヨーロッパ最大級のゲームイベント“gamescom 2016”。同イベントのビジネスエリアのActivision Blizzardブースにて、本ブログでも何度かインタビューに登場していただた、Blizzard Entertainment プリンシパル・デザイナーのスコット・マーサー氏にインタビュー。プレイヤー数が1500万人を突破し、gamescom 2016に合わせて新マップ“Eichenwalde”を実装、バスティオンのショートアニメの公開など、話題に事欠かない『オーバーウォッチ』の今後について、話を訊いた。

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――プレイヤー数が1500万人を突破しましたが、この成功についてどういった印象をお持ちですか?

スコット とてもハッピーです。多様なヒーローたちが世界の多くのファンの心に響いたことを誇りに思っています。マップも世界中のさまざまな場所をモチーフにしているので、親しみを感じてもらいやすかったというのも理由のひとつでしょう。ですが、このゲームはまだ始まったばかりなので、今後もしっかりサポートして、引き続きプレイされるようにしていこうと考えています。

――ドイツ・シュトゥットガルトの郊外を舞台にした新マップ“Eichenwalde”が発表されましたが、本マップの特徴を教えてください。

スコット エスコートとアサルトのハイブリットタイプのマップで、ゲームプレイとしてはKING'S ROWをイメージしていただければわかりやすいと思います。攻撃チームは破城槌をエスコートし、アイヒェンヴァルデ城へと突入。バルデリッヒの遺物を取り返すことが目的となります。防衛チームはそれを阻止し、城を守ることになります。城には高低差があり、ペイロードを上から眺めることもできますよ。設定的には、過去の大戦オムニック・クライシスで、クルセイダーのリーダーであるバルデリッヒ・フォン・アルダーと、彼が率いる部隊がこの場所で戦闘オートマトン軍団と激しく激突。オムニック軍に比べて数も火力も劣るクルセイダーたちは奮闘の末全滅してしまいましたが、彼らのおかげでドイツ軍はオムニックを退けることに成功し、戦争には勝利した、ということになっています。街はその後、長いあいだ放棄され草木が生い茂っています。とてもいいマップになっており、ドイツのgamescomが開催されるタイミングでリリースでき、とてもうれしく思っています。

――ヒーローたちの調整は今後、どのような方針で進めていく予定ですか?

スコット スケジュールに沿って決めているわけではありません。コミュニティからフィードバックをもらい、データも参考にしながら決めていきます。どのヒーローがどのくらいプレイされているのか、プレイされていないなら何が問題なのか。強すぎるのか、弱すぎるのか。アビリティーが想定して通りに使われていないこともあります。そういったさまざまな要素を考慮し、出来るときにアップデートします。

――メイ、マーシー、ゼニヤッタについて公式フォーラムで議論があるようですが。

スコット そうですね。ゼニヤッタは少し強く、マーシーについては難しいところがあり、いいバランスとは言えないと考えています。メイのアルティメットアビリティは、使いたいところに使えていない印象を受けます。現在は、いろいろテストをしていて、いい落としどころが見つかれば実装する流れになると思います。

――バスティオンのショートアニメがgamescomで先行公開(現地時間18日18時予定)されますが、このようなショートアニメは、全ヒーロー制作していく予定なのでしょう。

スコット ケースバイケースですね。長期計画があるわけではありません。これまで公開してきたものについては、特定のヒーローの特定のストーリーを伝えるために作ったものです。今後については、どのヒーローのものを作るのかはわかりません。アーティスト、フィルムメーカーがプロジェクトに意欲的でないとできませんから。次は新しいヒーローかもしれないし、それではないかもしれません。

――次の新ヒーローの公開はいつごろを予定しているのですか?

スコット 次の新ヒーローに関しては何も言えません。ですが、5月にローンチして、7月にアナを実装しました。次のヒーローの実装時期はこれをヒントに想像してください(笑)。

――サマーゲームはいつまでプレイできるのですか?

スコット 8月22日までの予定です。プレイヤーはとても喜んでくれるので、これからもシーズンごとのイベントはやっていきたいですね。また、今回のサマーゲームは今年だけで終えてしまうにはもったいないですし、今後『オーバーウォッチ』を始める方のためにも、来年もぜひやるべきだと思っています。

――9月6日にスタートされるライバル・プレイのシーズン2では、スキルレーティングがシーズン1の1~100ではなく、1~5000までに変更するというアナウンスがありましたが、この意図は?

スコット 1~100の範囲では、少しずつしかスコアが上がらず、あまりうれしくないからです。スケールを大きくすれば変化がよくわかる。また、5000の範囲をブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンド、さらにマスター、グランドマスターという7つの階層に分けられることになります。グランドマスターはトップ500のプレイヤーに与えられます。

――サドンデスとコイントスは廃止になるようですが。

スコット シーズン2からは同点の場合は引き分けになり、勝ったときよりもポイントは少なくなりますが、両チームにポイントが入ることになります。

――Blizzardがeスポーツのようなワールド・チャンピョンシップ大会をホストする予定は?

スコット eスポーツのプランはもちろんあって、BlizzCon 2016では、国際大会“オーバーウォッチ・ワールドカップ”を開催します。プランはまだまだあり、詳細を検討しているところです。

――スクウェア・エニックスの松田社長率いるスクエニチームとソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアの盛田プレジデント率いるSIEJAチームが、『オーバウォッチ』の対戦企画をやっていることはご存じですか?

スコット 少しだけ見ることはできました。両チームとも上手くプレイしていたと思います(笑)。日本はもちろん、中国や韓国のチーム、ヨーロッパ、アメリカのチームのプレイを見るのはとても楽しい。また、日本版もプレイしたことがあるのですが、ローカライズがしっかりしており、声優もすばらしいと思いました。私は日本のアニメが好きなのでとくにうれしかった(笑)。

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▲Activision Blizzardブースでは、4人のヒーローの等身大と思われるスタチューが。

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▲壁にはリアルスプレー。

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▲新マップの試遊台はつねに満席。新マップの舞台はドイツですから、ドイツっ子からの注目度も高し。

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オーバーウォッチ - ファミ通エクストリームエッジ

タイトル:オーバーウォッチ
対応機種:プレイステーション4
発売日:2016年5月24日
価格:7800円[税抜](8424円[税込])

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