婚活するなら美を磨くよりエイムの腕を磨け!? FPS女子座談会[前編]

公開日時:2014-12-15 00:00:00

 どちらかと言えば、男性ユーザーが多いゲームファン。その中でも、さらに男性率が高いと思われる硬派なジャンルがFPSだ。そんなFPSの代表格『コール オブ デューティ』に女性プレイヤーも増えてきているという。そこで、『コール オブ デューティ』好きのファミ通女性編集者ふたりと、マンガ家の山本さほ先生にも参加してもらい、FPSそして『コール オブ デューティ』のどこが魅力なのかを女性視点を交えて語ってもらった。



【参加メンバー】

山本さほ

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脱サラ漫画家。女性。
週刊ファミ通2015年1月22日号(2015年1月8日発売)にて『無慈悲な8ビット』が連載開始。それ以外にも一気に複数の連載が決定している、現在、注目の漫画家。詳しくはTwitterををのぞいてみてください。



ワタナベリィ渡辺

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編集者歴●年の女性編集者。週刊ファミ通では、おもに新作の紹介記事を担当。



やぐっち工藤

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新人編集者。おもにファミ通.comでニュース記事を担当。



塩見卓也氏(ゲスト)

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スクウェア・エニックス ローカライズプロデューサー 塩見卓也氏。『コール オブ デューティ』シリーズのローカライズを担当。コール オブ デューティ情報局ほかスクウェア・エニックス エクストリームエッジ関連タイトルの配信番組などへの出演でもはやお馴染み。

■FPS女子がFPSを始めたキッカケは?

――まずは、FPS、そして『コール オブ デューティ』を始めるキッカケをキッカケを教えてもらえますか?



山本 私は、7年くらい前に、PCでFPSをプレイしたのが最初です。



――もともとゲームはFPSに限らずお好きだったんですよね?



山本 そうですね。ゲーム以外の趣味はとくにないんですよ(笑)。



――いろいろゲームをプレイしていくなかで、自然とFPSにも手を出してみよう、と?



山本 はい。数年前から、基本無料のソフトがいろいろと出てきたじゃないですか。ハンゲームさんとかで。そこでソフトをいろいろ見ていて、目にとまった基本無料のFPSを試しにダウンロードしてみたんです。『スペシャルフォース』をプレイして、FPSに興味がわいて、次に『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』をプレイしました。でも、そのときはマルチプレイはやらなかったですね。ボコボコにされそうで、怖くて(笑)。



塩見 『モダン・ウォーフェア』もPC版ですか?



山本 いえ、Xbox 360です。



――PCにXbox 360……。それだけで山本さんの“濃さ”が伝わってきますね(笑)。ちなみに、最近だとFPS以外ではどんなゲームを?



山本 『グランド・セフト・オートV』や『セインツ・ロウIV』がよかったです。



塩見 バリバリのゲーマーですね(笑)。



――たとえば『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』など、王道なゲームはやらないんですか?



山本 もちろん、やります。ただ、MMORPGだけはハマり過ぎて廃人になりそうなので、手を出せないです(笑)。



――自制していると。では、つぎに工藤さん。何をキッカケに始めたの?



工藤 友だちに勧められて、6年くらい前からですかね。始めたころはまだ十代でした(笑)。



――青春真っ盛りの乙女がFPSに(笑)。



工藤 そのとき思い切ってプレイステーション3と『モダン・ウォーフェア2』を買ってプレイしたのが最初です。で、友だちといっしょにプレイしたんですけど、マルチプレイでボコボコにされて、「イラッ」として……。



――「イラッ」と!?



工藤 はい(笑)。そのとき、友だちが“突スナ”(※)だったんですけど、容赦ないんですよ。それで悔しくてマルチプレイで鍛えに鍛えていったら……いつの間にかハマっていました。クランにも入って。

※突スナ……一撃必殺の威力を持つスナイパーライフルで近距離戦闘するスタイルのスラング。



――原動力は“怒り”だったんだ(笑)。



工藤 怒り……そうですね、怒りです! 当時、IDを本名にしていたので、知り合いでもない人から、名前で「○○、下手くそ」って言われたり(笑)。それで、またイラッとして、次のマッチ、次のマッチ……って続けていたら、どっぷりと。あと、クランにはキルレートが1以上じゃないと、なかなか入れてもらえなかったので、がんばって1にしました。



塩見 スゴい(笑)。負けず嫌いじゃなかったら、ここにいなかったかもしれないですね(笑)。



工藤 そうですね(笑)。



――クランにはなんで入ろうと思ったの?



工藤 上手くなりたくて。上手い人のプレイは参考になりますし、自分では気づかない点を指摘してもったり、上達の近道だと思います。



――当然、知り合いもいないんだよね?



工藤 はい、ぜんぜん。でも、いろいろな人がいておもしろいですよ。



――渡辺さんは?



渡辺 濃いおふたりのあとだと言いにくいんですけど(笑)、私は4、5年前くらいに部署異動があったのがキッカケですね。それまでは、どちらかと言うとほのぼの系のゲームを扱う編集部だったんです。ファミ通.comと週刊ファミ通でニュース記事を扱う部署に異動して、あるとき取材でPCのFPSの取材に行く機会があって、そこでプレイしてみたら、すごくおもしろくって。それで、自宅でもやってみようと思ってXbox 360と『モダン・ウォーフェア3』をいっしょに買いました。



――Xboxユーザー率が多い(笑)。



山本 人体工学に基づいた、Xboxのコントローラの形がFPSにはいいんですよ! エイムしやすいんです。プレイステーションはDUALSHOCK 4になってずいぶんエイムはしやすくなりましたけど。



渡辺 ただ私は、そのあとプレイステーション3を買って、『ブラックオプスII』以降はプレイステーションでやっています。



工藤 私もプレイステーション系です。Xbox系のコントローラは私の手にはちょっと大きくて……。



――なるほど。機種は好みですねぇ。




■どうやって猛者たちに混じって上達を?

――FPSを始めたころって、どうしてもマルチプレイでボコられることが多いと思いますけど、皆さんいかがでした?



山本 私は、一般的なゲームファンよりゲームをプレイしているほうだと思うんですけど、そのおかげもあってか、割りとイケたんです(笑)。マルチプレイでそこそこ食い込めたから、楽しかったですね。負け続けるとイヤになっちゃって「おもしろくない!」ってやめていたかもしれません。そこで挫折しちゃう人が多いのかもしれないですけど。



渡辺 私はいまだにあんまり勝てないですよ(笑)。



――でも、やめようとは思わない、と。



渡辺 そうですね。私も工藤さんの気持ちが少しわかります。イラッとするので(笑)。なので私は、協力プレイを中心に。終わったら見知らぬ人とフレンドになったり。



山本 一度、同じような腕前の人たちとやって僅差の勝負になると、すっごく楽しいんですよね。あの楽しさを味わったら、またがんばろうって思うんです。



――初めてプレイする女性FPSプレイヤーにアドバイスするとしたら?



山本 ちょっと敷居が高そう、と思われるのはイヤなんですけど、無線LANは絶対やめたほうがいいです。



塩見 遅延をいかに少なくするかは重要ですね。



渡辺 私、いま無線LANだ……。



山本・工藤 絶対ダメ!



渡辺 無線LANはあまりよくないなと思いつつも、「まあ、いいか」くらいに思ってたんですけど、そんなに全力でダメ出しされるほどとは(笑)。たしかに、何か調子悪いなぁとは思っていたんですけど(笑)。



山本 でも、そういうのも、まわりにFPS好きな友だちがいないとわからないですよね。あと、コントローラも有線でつなげていたほうがいいって言いますし、本気でFPSやってる人と話すと。「0.0何秒ズレてる」とか。本当かなぁと思うんですけど(笑)。



一同 (笑)。



工藤 ところで、皆さんは自分のプレイ動画を撮ります? 私は、自分のプレイを録画して、あとから客観的に見直して反省しているんですけど。



山本 私はやらないですね。



渡辺 えっ、自分の動画を撮って観てるの?



工藤 はい。PS4のSHAREで手軽に録画できるようになってから、YouTubeにプレイ動画をアップして、それを電車の中とかで観て、反省しています。「ああ、なんでこんなムダな動きしてるんだろう」とか。



一同 スゲー(笑)。



工藤 自分のプレイを客観的に観て反省するのも上達の近道だと思います。



――自分のフォームを見直すスポーツ選手みたいだな(笑)。でも、基本はどんなゲームでもそうですけど、継続して慣れることですよね? もう練習するしか。



工藤 そうですね。私は勝てるようになってきたなって実感するのに、3ヵ月くらいはかかりました。突スナは、1年くらい練習しましたし。



塩見 突スナできるんですか!?



工藤 そんなに上手くはないですけど、少しだけ。流行ったので。ある時期にくると、「ああ、こうすればいいんだ」ってのが見えてきたんです。やっぱり継続がいちばんかなと思います。

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■『アドバンスド・ウォーフェア』をプレイした感想は?

――『アドバンスド・ウォーフェア』は、Exoスケルトンによる縦軸移動が入って、従来の『コール オブ デューティ』とプレイ感覚が変わったと思うんですが、プレイしてみてどうでした?



山本 おもしろいです。私はどちらかと言うとブラックオプスII』からの『ゴースト』がダメだったんです。すごく違うじゃないですか。



工藤 ああ、わかります!



山本 『ブラックオプスII』はメチャメチャ動きが速いんですけど、『ゴースト』はそれに比べるともっさりしているように感じて。私はその違いに適応できなかった派だったので。なので、『アドバンスド・ウォーフェア』はすごくいいなと思って。



塩見 スピーディーですよね。



渡辺 私は『ゴースト』が好きで、まだ『アドバンスド・ウォーフェア』のスピードに慣れなくて、四苦八苦している最中です(笑)。



――キャンペーンはどうですか?



渡辺 今回のキャンペーンはすごく好きです。『コール オブ デューティ』ならではの映画のような演出も、さらに磨きがかかっていて。



――さすがベテラン編集者。優等生的な返答(笑)。



渡辺 (笑)。主人公もひとりなので、物語に入りやすかったですね。以前の作品だと、「あれ!? 私はいま誰で、どこに行くんだっけ?」って思うこともあったので(笑)。



塩見 今回は、ひとりの主人公なので、わかりやすいですよね。



山本 今回のキャンペーンってクリアーまでどれくらいかかります?



塩見 物語だけを進めるなら8時間くらいですかね。



――山本さんおもにはマルチプレイをやってるんですね?



山本 はい。買ったら即マルチです(笑)。



渡辺 ええーー(笑)。



工藤 今回、ストーリーがすごくおもしろいですし、やろうと思えば、1日でクリアーできちゃうので、ぜひ。



渡辺 いい意味で「え!?」ってなりますよ。イケメンも出てますし。



山本 やってみようかなぁ。でも、私、いま原稿が遅れていることもあって、編集さんにTwitterとか監視されてるので、つぶやかないように隠れてプレイしなきゃ(笑)。編集さんとゲームのフレンドには絶対なれない(笑)。



一同 (笑)。



渡辺 『アドバンスド・ウォーフェア』も吹き替え版がでましたけど、『ゴースト』の吹き替え版は、私が大好きな杉田智和さんもキャスティングされていたので、吹き替え版をプレイしました。吹き替え版のほうが操作に集中できますよね。字幕版だと操作しながら字幕を読まなくちゃいけないところがあるので。



塩見 吹き替え版では、限られた時間と制作費の中で、最大限にできることをやっているつもりですので、そういう意見はうれしいです(笑)。



――意外と、キャラのビジュアルや声優さんのキャスティングもけっこう見てるんですね。



工藤・渡辺 見てますよぉ!



塩見 『アドバンスド・ウォーフェア』では、ケヴィン・スペイシーさんが目立っていますけど、ほかのキャラクターも実在する役者さんからフェイシャル、パフォーマンス・キャプチャーをしているので、ミッチェル役の役者さんも存在するんですよ。



工藤 ええ!? そうなんですか?



山本 ミッチェルに惚れたら、究極、ミッチェルと結婚することもできる、と。



塩見 そうです(笑)。



山本 吹き替え版で思い出しましたけれど、『ゴースト』のマルチプレイヤーって敵の位置を教えてくれますよね? 「いま、あの建物のかげにいるぞ」とか、「あっちに行ったぞ」とか。



塩見 ああ、ありましたありました。「あっちの角にいるぞ」とかですね。



山本 なので、英語がわかる人はいいですけど、わからない人は吹き替え版が有利なんじゃあ、って友だちとザワついてました(笑)。



塩見 あれは……超ローカライズ泣かせでしたね(遠い目)。スケジュールの都合上、ゲームを見ずにローカライズしなくてはいけないんですが、テキスト資料だけだと、よくわからないことが多くて、しかも検証する時間も少なくて。ローカライズの苦労を挙げると、1、2時間じゃ済まないので、それはまたの機会に(笑)。

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※その2へ続きます(後日公開)。



※『コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア』公式サイト

(C)2014 Activision Publishing, Inc. ACTIVISION, CALL OF DUTY, and CALL OF DUTY ADVANCED WARFARE are trademarks of Activision Publishing, Inc.

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コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア - ファミ通エクストリームエッジ

タイトル:コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア
対応機種:プレイステーション4、プレイステーション3、Xbox One、Xbox 360、PC
発売日:11月13日(吹き替え版は2014年)
価格:7800円+税
ジャンル:FPS
(C)2014 Activision Publishing, Inc. ACTIVISION, CALL OF DUTY, and CALL OF DUTY ADVANCED WARFARE are trademarks of Activision Publishing, Inc.