言論の自由、出版の自由、そしてゲームプレイの自由†

　言論の自由、出版の自由、そしてゲームプレイの自由。

　自由にゲームを遊ぶことは、われわれゲームファンに保証されたすばらしい権利だ。そして“自由”を求めたひとつの到達点に『ファークライ5』は存在する。

　アメリカ・モンタナ州にある田舎町を舞台にしたオープンワールド。多種多様な攻略法を実現するクエストの数々。ストーリーの最後まで楽しめるマルチプレイ。シリーズ初のキャラクタークリエイト式主人公。個性豊かな仲間NPC……と犬。

　例を挙げればキリがない。インタビューやインプレッション、プレイ動画などを通して、圧倒的自由度を誇るゲームプレイの魅力をお伝えしていきたい。

“自由”を履き違えたカルト教団との戦い†

　一方で、本作の物語は“信教の自由”との戦いでもある。もちろんまともな宗教ではない。平和だった田舎町を暴力で支配するカルト組織である。その頂点にいる人物が“ファーザー”ことジョセフ・シード。既存の宗教と歴史的差別を巧みに融合させ、恐怖のカリスマとして君臨している。

　もしかすると、遠く離れたアメリカの物語は文化や歴史があまりに違っていて、日本人には馴染みの浅い話もあるかもしれない。

　そんなわけで「ファークライ5の背景にはどんな文化や歴史があるの？」といった内容のコラムも掲載していく。プレイヤーが本作を楽しむヒントになれば幸いだ。