『Ingress』六本木ヒルズ全体を舞台にした白熱の音声AR体験型ゲームリポート

六本木ヒルズに295個もの謎のデバイスが!! 両陣営が共闘して解除を目指す『Ingress』初の特殊イベントをリポート。

六本木ヒルズに隠された295個のデバイスを探し出せ!!

2018年10月13日、東京・六本木ヒルズのTOHOシネマズで『INGRESS THE ANIMATION』(10月17日から放映開始)の先行上映会&音声AR体験型ゲームイベントが開催。

その参加者を対象にした音声AR体験型ゲームイベントでは、それぞれが専用のスマートフォン端末を受け取り、劇中にも登場する未知の物質エキゾチックマターを研究する巨大企業ヒューロンの研究所が六本木ヒルズ内に仕掛けた、デバイスを無効化するミッションが行われた。

本記事ではその様子をフリーライター深津庵の目線でお届けする。

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両陣営が共闘し悪しき計画を阻止する

今回、六本木ヒルズ2階から地下2階を舞台に行われた音声AR体験型イベントは、オープンイヤー型ヘッドフォンが接続されたスマートフォン端末(iPhone)を使い、ヒューロンの手によって仕掛けた295個のデバイスを一定時間内に解除するというもの。

このイベントは本来競い合うふたつの陣営、レジスタンス(青)とエンライテンド(緑)が共闘してヒューロンに立ち向かう特別な戦い。

先行試写が行われた劇場のスクリーンから参加者に語りかけるADAの声、映し出される映像や音楽といった演出はまさに拡張現実。いままさに自分がその当事者となって『Ingress』の世界にいるんだと感じさせるものだった。

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対象のデバイスは植込みの中や柱の裏側など多岐に渡り、それに近づくと手もとの端末が赤く点灯。目の前(接触するくらい)にかざすとスキャンが始まり、100%になると解除成功という流れ。

このスキャンは人数が増えるほど加速する仕組みなので、陣営も違えば見知らぬエージェントでも互いに声を掛け合って解除を急いだ。

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一見シンプルなルールで制限時間が1時間もあれば余裕だと感じる。

しかし、会場内には6名の傭兵が放たれており、約3メートルまで近づくと問答無用でゲームオーバーになってしまう。

エージェントたちはそれを回避すべく、ときには身をかがめて傭兵をやり過ごしたり迂回路を探して逃げ込むなど、某逃走する番組の如く会場内を童心に帰って駆けずり回った。

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このイベントには多くのナイアンティックスタッフも参加。筆者はシニアUXデザイナー石塚尚之氏、おもにユーザーコミュニティを担当する成沢千明氏、山崎富美氏、Niantic:Tokyo Studioの片山まどか氏らと探索中に偶然出会い、いっしょに探そうということになった。

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手もとの端末にはつねに残りのデバイス数おおよその位置が表記されているのだが、後半になればなるほど傭兵の追跡はもちろん、隠されている場所を特定するのが難しなっていく。

激しく端末を動かすと耳もとで注意を呼びかけるADAの声に至福を感じながらも、徐々にエージェントの数も減っていき、自然と緊張感が高まっていった。

そんな中、筆者とは本来敵陣営のエージェントさんらも合流し、スキャンする時間を短縮するため共闘する流れが生まれていく。

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デバイスの数も残り11個、あと少しでクリアーだというところで筆者ら周辺の警戒網が強化されたかのように厳しくなる。

背後からの傭兵に恐れて離れると今度は正面から、右に抜けようと曲がったかすかにみえる傭兵の後ろ姿が……。

もはや逃げ道はないのかと思ったそのとき、石塚氏の提案でエレベーターを使った移動を選択したのだが、上昇するエレベーター内で傭兵の接近を示すアラートが映し出されて大騒ぎ。

扉が開くと同時にしゃがんで「やばい!!」「早く扉閉まれ!!」と、ホラー映画級の恐怖を味わった。

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その後まもなくして最大値295を示していた端末の表記が1/1に変化。それと同時にADAからの呼びかけが始まり、端末にある赤いポイント“AR Roppongi × INGRESS”のブース”に向かうことになる。

その端に置かれた段ボール箱のうえにあったデバイスをスキャンすることで、ヒューロンの企みを完全に阻止。つまり筆者は生きてミッションを達成することができたのだ。

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今回のイベントは劇場内で端末を配布するところから始まり、エージェント名と自身の写真を登録する流れだったのだが、場所柄電波が弱く接続できないといった声が多数あがっていた。

また、『Ingress』でこうした試みは初めてのことで、いくつか改善してほしい点も感じられたが初回にしては十分な内容だった(マジでおもしろかった)と思う。

この仕掛けが今回のみで終わるのではなく、たとえば富士急ハイランドを貸し切って過去2回行われたエージェントオリンピアードといった限定したエリアを使ったイベントに採用されてもいいだろう。

願わくばこれ自体が今後リリースされる『Ingress Prime』に実装され、XMアノマリーや特定のイベント時に発動。そこに参加するエージェント全員が楽しめるものになったら最高だ。

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水面下で動いていたグローバルポータルハント

じつは今回の音声AR体験型ゲームイベントに関連して事前に“グローバルポータルハント”というイベントが世界各地で行われていた。

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簡単にいえば世界中に存在するポータルネットワークの中で300個の特殊なポータル(アジア・太平洋、ヨーロッパ・アフリカ、アメリカそれぞれに100個ずつ配置)を発見。

それをハックしてパスコードを入手&入力することで、音声AR体験型イベントに参加したエージェントを手助けする情報が開示されるようになっていた。

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実際どんな情報がもたらされたのかは不明だが、当日隠されていたデバイスの1部に対して、場所を特定しやすい画像が添えられていたのを確認している。

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『Ingress』のイベントは複雑なものも多く、自発的に情報を集めなければ全体像が掴めないものも存在する。

ここで取りあげたグローバルポータルハントの解釈が正しいのか、正直筆者も不安ではあるが錯綜する情報や世界規模な仕掛けも本作の醍醐味。ぜひ、詳しいエージェントさんたちにこのへんの詳細を教えていただきたい!!

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▲こちらは今回の音声AR体験型ゲームイベント終了後、ナイアンティックのみなさんを集めて撮影させてもらった1枚。背後にあるアニメ版『Ingress』のイラストと同じポーズを提案したところ快く全員揃ってやってくれました!!

P.N.深津庵(撮影協力:あしたづひむ)

※深津庵のTwitterはこちら

イングレス

対応機種 iOS/Android
価格 無料(アプリ内課金あり)
ジャンル その他
メーカー ナイアンティック
配信日 配信中
コピーライト (c) 2014 Niantic Inc.