2024年1月25日~1月28日の期間、台湾・台北の台北南港展示センター ホール1(TaiNEX 1)にて開催されている台北ゲームショウ2024。同イベントのアニプレックスブースに、Nintendo Switch、Steam用ゲーム『Hookah Haze(フーカーヘイズ)』(2024年リリース予定)が試遊出展されている。

『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく

『Hookah Haze(フーカーヘイズ)』先行プレイ / シーシャ(水タバコ)が3人の女の子との思いをつなぐ国産アドベンチャー

 本作は、シーシャ(水たばこ)を通じて3人のヒロインと交流するアドベンチャーゲーム。企画・開発をアクワイアが、販売をアニプレックスが担当している。2023年7月の“BitSummit Let's Go!!”にて、登場キャラクターのひとり“愛上あむ”が先行でお披露目されたが、その段階では、ゲームキャラクターなのかどうかも不明だった。「このキャラクターは何なんだ?」とユーザーに謎を投げかけてから数ヵ月、2023年12月に、タイトルや発売時期を発表。そしてこの台北ゲームショウで、世界初の試遊出展の運びとなった。

あむちゃんはXもやっている。台北ゲームショウに来たことをさっそく報告しているぞ!

 試遊台は全部で3台。ブースにはキャラクターの全身パネルや、台北ゲームショウのために描かれた、タピオカティーを飲むあむちゃんのパネルなどが展示されている。さらに、あむちゃんの公式コスプレイヤー(YuiRiさん)も登場!

『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく
『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく
『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく

 今回試遊できるのは、本作のチュートリアルにあたる部分だ。本作の主人公・炭木トオルは、病のため、先が長くないと言われている。医師から「患者がやりたいことを支援する」と言われた主人公は、自分がやりたいことについて考え、「好きなもので、誰かとつながりたい」と考える。

 主人公が好きなものは、シーシャとアクアリウムだった。ということで、医師のサポートもあり、アクアリウムを見ながらシーシャを楽しめる、シーシャ屋を経営することに。

『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく

 そして医師からは、14日間という期間限定で、痛み止めの薬を処方される。この薬飲んでいるあいだ――14日のあいだだけは、シーシャ屋の店長でいられるというわけだ。

 主人公に関しては、もともと公式サイトに“病気のため先が長くない”と書いてはあったが、そんな強力な薬で痛みを止めなければならないほどだとは思っておらず、このオープニングには衝撃を受けた。たった2週間しかシーシャ屋でいられないなんて……。

 さて、舞台はお店へと移る。開店1日目、“DAY1”の始まりだ。まずやるべきことは、シーシャ好きが集まるSNS“Hookah LINK”への投稿。ここで、本日のオススメフレーバーとして何を紹介するかを選ぶことになる。

『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく
チルな音楽が流れ、ゆったりとアクアリウムを眺められる空間。

 “スイーツ”のフレーバーを3種類ミックスする“悪魔的ゼロカロリー”、“スパイス”を3種類をミックスする“超スパイシーMIX”などからひとつを選択する。記者はシーシャに関してはまったくの素人なので、「シーシャって、こんな風にフレーバーをミックスして楽しむものなんだ……」と新鮮な気持ちで解説文を読み込んだ。

『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく
ちなみにフレーバーとは、タバコの葉に、香料や糖蜜などを加えて味付けをしたものだそうです。
『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく
試遊では悪魔的ゼロカロリーを選んでみました。

 投稿も完了して、さあ開店……と思い、店の扉を開けると、そこにひとりの女の子が駆け込んでくる。先ほどから何度も紹介している、あむちゃんである。

 追われているから助けてくれ、という彼女を招き入れ、お店の看板を“閉店”状態にして、あむちゃんが落ち着くのを待つ主人公。やがて平静を取り戻してきたあむちゃんがシーシャに興味を持ったので、シーシャを提供することに。

 あむちゃんもシーシャ初心者のため、主人公の解説を、彼女といっしょに「へえええ~~~」という気持ちで聞きながらプレイを進める。甘いものが好きだというあむちゃんのため、“スイーツ”、“フルーツ”、“ドリンク”のフレーバーを使ってミックスしてみたところ、“ホワイト苺ラテMIX”ができあがった。

『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく
初プレイということもあり、あむちゃんに嫌われたくないので無難な選択にしてしまったのだが、あえてスパイスのフレーバーなどを選んだらどうなっていたのだろうか……それは次回以降に試したい。
『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく

 本作の魅力のひとつとして、ときにヌルヌル動く2Dグラフィックが挙げられるが、キャラクターだけではなく、メニューひとつひとつのデザインにも注目したい。この“ホワイト苺ラテMIX”はもちろん、本日のオススメに選んだ“悪魔的ゼロカロリー”なども、とてもかわいらしく描かれている。全メニューを見てみたくなるような描写だ。

 さて、あむちゃんにシーシャを提供し、会話を楽しんでいると、新しい工程が。シーシャにおいては、炭交換によるヒートマネジメントが重要なのだという(主人公がめちゃめちゃ丁寧に解説してくれる)。これにより、シーシャの味わいもまた変わるのだとか。炭の数をどのくらいにすればいいかは主人公が示唆してくれるので、今回はそれに従った。あえて違う数にすると、どんな展開が待っているのだろうか?

『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく
『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく
シーシャを吸う際のアニメーションはとても滑らかで、ついつい見入ってしまう。

 シーシャを気に入り、また来店することを約束したあむちゃんを家に帰して、1日目は終了。営業を終了すると、主人公のひと言や、その日のオススメフレーバー、来店した客の姿が表示される。公式Xによると、オススメフレーバーがヒロイン来店のきっかけにもなるということなので、3人のヒロインの誰と交流したいかによって、オススメを変えるといいのかも。

『フーカーヘイズ』試遊レビュー。余命わずかな主人公が、シーシャ屋の店長になり3人のヒロインと心を通わせる。プレイを通じてシーシャの知識も身につく

 ……と、1日目を体験し、シーシャ屋経営の基本を学んだところで試遊は終了。本格的に物語が動き出すのは2日目からのようだ。3人のヒロインはそれぞれ悩みやトラウマを抱えているというが、14日という短い期間で彼女たちの心にどれだけ迫れるかは、プレイヤーがどれだけ素敵なシーシャ体験を提供できるかにかかっているのだろう。それにしてもシーシャ屋の営業が終わったら、主人公はどうなってしまうのか……気になる!

 また、今回の試遊では、開発者のシーシャへの愛を強く感じた。グラフィックやテキストなどから、「シーシャがわからない人にも楽しんでほしい」という心配りが伝わってきた。キャラクターたちの物語を楽しむのはもちろん、シーシャを知らない人にとっては、新しい文化を学べるという点でも興味深いタイトルだ。