2021年9月に発売された、『テイルズ オブ』シリーズの家庭用ゲーム機向け最新作『テイルズ オブ アライズ』。本作の大型ダウンロードコンテンツ『Tales of ARISE - Beyond the Dawn(テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン) エキスパンション』が、2023年11月9日に発売されることが決定した。

 また、ゲーム本編とDLCがセットになったバンドル版『Tales of ARISE - Beyond the Dawn Edition(テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン エディション)』も同日に展開される(※)。

※『テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン エディション』は、PS5版とPS4版についてはパッケージ版とダウンロード版を用意。Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)版はダウンロード専売。

 また、ダウンロード専売の豪華版『Tales of ARISE - Beyond the Dawn Deluxe Edition(テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン デラックス エディション)』と『Tales of ARISE - Beyond the Dawn Ultimate Edition(テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン アルティメット エディション)』も登場。詳細は後述する。

 なお、『テイルズ オブ アライズ』ゲーム本編を含むエディションのダウンロード版を購入した場合、ゲーム本編は購入後すぐに遊ぶことが可能。ゲーム本編をプレイしつつ、大型DLCの配信を待とう。

 本DLCのいちばんの目玉は、大型追加シナリオ“Beyond the Dawn(ビヨンド ザ ドーン)”だ。本編から1年後の世界を舞台に、新キャラクターのナザミルと、アルフェンたちを巡る物語が描かれるという。想定プレイ時間は約20時間と、かなりのボリュームだ。

 本記事では、シリーズIP総合プロデューサーを務める富澤祐介氏のインタビューをお届け。大型追加シナリオ“ビヨンド ザ ドーン”がどのような内容となっているのか、新キャラクターのナザミルはどんな人物なのか、詳しくうかがった。なお、インタビュー内には『テイルズ オブ アライズ』本編のネタバレが含まれるので、未クリアーの人は注意してほしい。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!

富澤祐介 氏(とみざわ ゆうすけ)

『テイルズ オブ アライズ』プロデューサー。『テイルズ オブ』シリーズ全体のIP総合プロデューサーも務めている。過去には『ゴッドイーター』シリーズや『CODE VEIN(コードヴェイン)』など、数々のタイトルのプロデューサーを務めていた。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!

本編発売後、反響を受けてDLC制作を決意

――『アライズ』本編発売直後に富澤さんにインタビューしたときは、「DLCの予定はいまのところない」とお聞きしていたので、大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』の発表には驚きました。本DLCの開発はいつごろからスタートしたのでしょうか?

富澤以前お伝えしていたように、発売直後はDLCの予定はありませんでした。『テイルズ オブ アライズ』は当初から、本編だけで読後感のいいストーリーをお届けすることを目標にしていましたから。ただ、これは『テイルズ オブ』シリーズの共通点ですが、本編のストーリーが終わってもキャラクターたちの人生は続いています。そこを想像したくなるような作品にすることは、『テイルズ オブ アライズ』でも狙っていたことでした。

 ですので、前日譚や後日談などを構想できる余地も存在していました。僕たちとしても「機会があれば描けたらいいね」とは思っていて、たとえばマンガや小説など、何かしらの形でお届けできたらいいなと思っていたのですが……本編発売後、多くの方々から「彼らの活躍をもっと知りたい」という声も多くいただきまして。ファンの皆さんの期待が本当に熱かったおかげで、今回はゲームとしてお届けすることになりました。

――DLCも含めて開発計画が立てられることが多い昨今ですが、2年前の段階では、ゲームとしてその後を描くことは決まっていなかったんですね。

富澤はい。アライズ本編の発売前後はとにかく本編に全力投球していました。ですので、発売後改めてその期待に応えるべくゲームとしてお届けすることが決まったわけですが、正直「さてどうしたものか」と悩みました。ゲームで続きを作るとなったら、もちろん簡単にはいかないわけで。『テイルズ オブ アライズ』を制作したスタッフを中心に本作専属のチームを編成してもらい、何を描くべきか模索しながら企画がスタートし、打ち合わせを進める中で、今回は後日談を描くことに決まりました。

――『テイルズ オブ』シリーズでは、本編の後の物語を描くゲームが、新規のタイトルとして発売されることもたびたびありました。なぜ今回はDLCという形に決めたのでしょうか。

富澤テイルズ オブ デスティニー2』のように、ナンバリング作品として続編を発売したり、あるいは『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』のように、サブタイトルをつけて続編を出すこともありましたね。また、『テイルズ オブ グレイセス』から『テイルズ オブ グレイセス エフ』を展開するなど、過去にはいろいろな方法でチャレンジしてきました。

 今回は、もともとはもう少し短めの内容にするつもりだったので、DLCという形にしたのですが、開発を進めるうちに、正直、想定よりもかなりのボリュームになってしまって(苦笑)。

 『テイルズ オブ アライズ』本編をテレビアニメシリーズにたとえるなら、今回のDLCは、テレビアニメシリーズのその後を描く劇場版をイメージしていました。『テイルズ オブ アライズ』が根本にありつつ、そこにもうひとつエピソードを加えるような。

――プレイ時間は約20時間を想定しているとのことで、DLCとしてはかなり大型のコンテンツですよね。この約20時間というのは、メインストーリーのみを遊んだ場合の時間ですか?

富澤メインストーリーのあいだに豊富なサブクエストが発生するのですが、それらを適度にこなしつつ進めると、20時間くらいでクリアーとなります。すべてを遊びつくすとなると、もっと時間がかかるかと思います。

――本DLCについて、実際に企画がスタートしたのは、いつごろなのでしょうか?

富澤『アライズ』発売後、反響は多くいただいていましたし、販売本数もおかげさまで成功と言えるレベルに到達していたこともあり、チーム内でも「DLCで追加エピソードを作りたい」という声は上がりました。そこから企画の概要や計画を詰め、実際に制作に着手できたのは2022年に入ってからです。

 本当に構想段階からのスタートだったので、さすがに2022年内に発売することは難しく、そこから約1年半開発を続けていました。

――本DLCの舞台として、エンディング後の世界を選んだ理由は? 冒頭でもお話があったとおり、前日譚を描くという選択肢もあったかと思います。

富澤本編のエンディング後、彼らの世界にはまだまだ課題が残っているはずだと思ったんです。双世界が物理的に統合しても、いがみ合っていた人々の気持ちまで簡単に融和できるのか。難しいテーマですが、そこに着目して物語を描こうという流れになったのはある意味必然的な帰結かもしれません。

 また、「キャラクターたちのその後が知りたい」というファンの方々の意見が多かったのも理由のひとつです。

――なるほど。ちなみに、本編スタッフロールにてアルフェンとシオンは、ひとつの結末を迎えていますが、“ビヨンド ザ ドーン”で描かれるのは、それよりも前のことでしょうか。それとも後?

富澤本作の時間軸は、本編ラストバトルの後、スタッフロールの最後のシーンよりも前の、そのあいだの時点の物語です。つまり、アルフェンとシオンが幸せな形を迎える前に起こった出来事を描いています。「どこの時間の話?」は皆さん気になると思うので、ここは明言しておきます。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!

新キャラクター、ナザミルについて

――今回のDLCの鍵を握るのは、新キャラクターのナザミルかと思います。ナザミルはどのような女の子なのでしょうか?

富澤ナザミルは、ダナとレナ両方の血を引く少女です。本編のあいだは隠れて過ごしていたのですが、ダナとレナのどちらにもなじめず、両方から疎まれています。ダナとレナが統合した後も、彼女にとって生きやすい世界になったわけでもなく、この世界に対して望みを失っています。そんな境遇の中で、ナザミルがアルフェンたちに出会うことで物語が動き始めます。

 ちなみに、ダナには光の星霊力、レナには闇の星霊力がありましたよね。双方の血を引くナザミルは6属性すべての星霊力を扱える存在で、星霊術使いとしてのポテンシャルは非常に高いです。

――双世界の統合を実現したアルフェンたちにとっては、ダナ人とレナ人はもちろんのこと、ナザミルのような存在が生きやすい世界にならないと、目的を達成した真の意味がなくなってしまいますね。

富澤そうなんです。アルフェンたちに残された課題を、もう一度見つめ直す。そのテーマの象徴ともいえる存在が、ナザミルです。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!
ナザミル
『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!
『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!
ナザミルの父は、かつて支配者としてこの地を統べていた、レナ人の領将(スルド)。しかし、母親は奴隷として扱われていたダナ人だ。領将の血を引きながらも、実の父から疎まれていたナザミル。双世界が統合され、レナにもダナにも居場所がなくなったナザミルは、人々からその身を追われてしまう。

――ナザミルは最終的に仲間になるのでしょうか?

富澤ここも、あえて最初に明言しておきたいです。ナザミルは やがてアルフェンたちの前に立ちはだかることになります。

 最初はパーティーに同行し、スキットや野営にも登場しますが、プレイアブルキャラクターにはなりません。ドラマを通して、仲間たちとともにナザミルとさまざまな交流を重ねていきますが、やがてすれ違いの果てに、強大な存在として対峙することになってしまいます。

――ええっ! 仲よくなった先で敵になってしまうのは、心に来るものがありそうな……。

富澤ナザミルはこの世界の分断によって生まれる苦悩を凝縮したような存在です。『アライズ』本編では2種族間の苦悩をパーティーメンバーの中に内包するという描きかたでしたが、今作では融和や対立をもっとビビットに描こうとしています。

 ダナでもない、レナでもないナザミルが深い悩みを抱えながらも、アルフェンたちとどう交流していくのか。そして気持ちのすれ違いや救いも含めて、そこを深く描くことが本作の狙いとなっています。

 ゲーム上は対立することがあっても、それでもきっと、プレイするとナザミルへの思い入れは強く持っていただけるはずです。その確信も踏まえて、あえてお伝えさせていただきました。“ビヨンド ザ ドーン”の陰の主役は、ナザミルなのです。

――ナザミルの父親は、領将(スルド)なんですよね。どの領将が親なんでしょうか……?

富澤そこは申し訳ないのですが、いまは明かせません。

――父親、ということはアウメドラではなさそうですし……外見はガナベルトに通じるものがあるような……。もしテュオハリムが親だったらたいへんなことになってしまいますね。

富澤ここはあえてノーヒントにしておきますが、いろいろと予想してお楽しみください。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!
終わらない種族間の争いは、ナザミルを深く苦しめていく。そして再び、“仮面”がアルフェンたちの往く手を阻む……。

本編後のフィールドにはさまざまな変化が。一方、人々の心は……。

――本DLCでは、本編で訪れたフィールドを、もう一度冒険していくことになるのでしょうか?

富澤ダナとレナが合体した形の世界となっているので、本編に登場した街やフィールドの多くは再び訪れることができます。ただ、すべてのフィールドが同じ形で登場するのではなく、再構成している場所もありますし、新ダンジョンもあります。それと、ダナとレナが統一されたことにより、風景も変わったりしていますよ。

――たとえば、自然溢れる場所に、機械のオブジェクトが混ざるようになったり?

富澤その通りです。本編では領将の統治により、どんよりとした空気が漂っていましたが、それがなくなり、花が咲いたりして、世界全体が明るくなった印象になっています。

 一方で、人々の心はそう簡単に明るく変化しているとは限りません。ダナの見慣れた風景に、レナのものらしい船が停泊していて、そこではレナ人が彼らなりに、もともとはダナだった土地に住もうと試行錯誤していたりですとか。ふたつの世界がひとつになろうとする姿が、冒険を通して感じられるようになっています。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!
『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!

――まだまだ人々の心や境遇には課題があるということですね。システム面については、本編と同じものになっているのでしょうか?

富澤はい。バトルシステムや成長要素などは、基本はそのままです。ただ、ステータスやスキルなどは本編から引き継ぐのではなく、誰もが適正なバランスで遊べるように、DLC専用にスタート時のパラメータを用意しています。我々としてはすべての方に適正な難度のゲームを遊んでほしいと考えてのことです。せっかく新しいボスと戦えるのに、すぐに倒せてしまっては、物足りないですし、ドラマ性にも欠けますよね。

――なるほど。本編をやり込んでいたプレイヤーが、サクっとクリアーできてしまうような仕様ではないのですね。

富澤はい。本編は、レベル100でクリアーした人もいれば、60レベル程度でクリアーしている人もいますから。

 ですので、やり込んでくださった方には少々申し訳ありませんが、パーティーメンバーのスキルはもう一度振り直していただく形になります。とはいえ、本編のセーブデータをお持ちであれば、そのクリアー状況に合わせて、DLCを遊び始めたときに所持アイテムやガルド(お金)、スキルポイントなどにボーナスがつきます。

――本編発売から2年が経ちましたので、アクションの操作方法やシステムを忘れてしまったプレイヤーも少なからず出てきそうですが、本DLC用のチュートリアルなどはありますか?

富澤本編のゲーム開始時ほどではありませんが、アクションについてのチュートリアルの簡易版を体験できます。「ああ、操作はこういう感じだったなと」と思い出せるようなものになっています。

 また、いきなりラストダンジョン級の敵たちと再戦するわけではありません。プレイを進めて、仲間を成長させていくことで得られるやり応えや爽快感を、2年ぶりに味わってもらえる内容になっているかと思います。

――追加の称号やスキル、武器防具などはありますか?

富澤今回はドラマを楽しんでいただくことをメインにしていて、バトル要素は本編通りの楽しさを少しだけ最適化しました。本編でご好評いただいた手触りはそのまま維持しつつ、敵の行動やブーストアタックの効果範囲など一部調整をさせていただいています。追加の称号とスキルはありませんが、武器・防具は用意しています。

 じつは……本編では8割ぐらいのプレイヤーが、アルフェンしか操作していないという統計データがあるんです。僕としては、今回のDLCを機会に、「このキャラクターも遊んでみようかな」と、ほかのキャラクターも操作してほしい思いがあります。スキルを振り直すとともに、キャラクターの性能を見つめ直しながら遊んでいただけるかと思います。

 それをほんの少し促す要素として、キャラクターごとのアフターエピソードを用意していまして、アルフェン以外のキャラクターを触る機会もあります。

――リンウェルなどは、アルフェンとはまったく違う触り心地で楽しいですよね。衣装・アタッチメントについても伺いたいのですが、本編で持っているものを引継ぐことは可能ですか?

富澤DLCなども含めて、入手した衣装・アタッチメントはすべて使えます。また、“ビヨンド ザ ドーン”で手に入れた衣装・アタッチメントは、本編でも使用できます。

――ところで、アルフェンの姿を見ると、“ガゥム=アーサリス”を着用していません。シオンも“ラァゼ=フィアキス”を着ていませんし。ふたりについては、(本編ラストバトル時から)衣装が一段階戻っていることになりますが、その理由はありますか?

富澤あれらの衣装はあくまで儀式の礼装ですので、アルフェンたちもそれを着ることには思うところがあったということです。じつはシナリオの中でも、そのエピソードを描いています。統一された世界で、礼装ではなく、おなじみの衣装を着ることをアルフェンたちは選んだのです。もちろん、ゲームシステム的には自由に着せ替えが可能ですので、ガゥム=アーサリスを着せることはできますが。

――アルフェンは英雄と称えられつつも、“刻罪の鎧”を着続けなくてはいけないような状態になっている……ということでしょうか。

富澤アルフェンはアルフェンで、双世界が合体した世界の中で、自分がどんな存在として受け止めてもらうのか悩んでいます。ダナ側から見れば世界を救った存在ですが、レナ側から見ると、レナを破壊したような存在なわけで。

 “ビヨンド ザ ドーン”はナザミルが主軸になっている物語ではありますが、その対となるのがアルフェンです。キービジュアルで、アルフェンとナザミルのふたりを描いているのは、それが理由です。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!
『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!

一年後の世界における、仲間たちの関係性

――先ほど、仲間たちのエピソードが語られるとうかがいましたが、具体的にはどのような内容となっているのでしょうか?

富澤“ビヨンド ザ ドーン”の物語の中では、まずはナザミルとパーティーメンバーの関係性に注目していただきたいですが、ファンの方々はやはり、パーティーメンバーどうしの関係性も気になるかと思います。

 舞台は本編の1年後ですが、みんなが1年ずっといっしょに居たわけではありません。じつは、仲間たちは世界各地に散らばっています。彼らは新たな世界で、自分のやるべきことをそれぞれこなしていました。それからまた一堂に会し、アルフェンたちのパーティーが再始動していきます。

 1年後の再会を経てどんな反応をするのか、本編を終えた後にどのような関係性になっているのか、またはどんな関係に進んでいくのか。そこはもちろん楽しめるようにしています。そこは自信を持って、ご期待に添える内容になっていると言えます。

――仲間たちはそれぞれ、1年のあいだにどのようなことをしていたのでしょうか?

富澤アルフェンとシオンは、どこかに定住はせずに、各地を回って活動していました。テュオハリムは、ヴィスキントではなく、ヴォルラーンが統治していたガナスハロスを統治するようになります。ガナスハロスは、とくに厳しい状況になっていたので、テュオハリムはそれを救うために動いたわけです。

 キサラは、テュオハリムのいないヴィスキントに留まり、兵たちを鍛錬しながらヴィスキントを支えます。リンウェルとロウも、自分の力や、やるべきことを考えたうえで、各地で活動しています。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!
『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!

――サブキャラクターたちも世界の各地にいるのですよね。意外な土地に行っていたりすることも?

富澤本編の中で出会ったサブキャラクターたちも、1年後の世界で、いろいろな反応や活躍を見せてくれます。彼らと会うことで、本編の冒険を振り返ることもあるかと思います。

――ボイスは、スキットやフィールド移動中の会話なども含めて、新たに収録されていますか?

富澤はい。当初の予定から何倍ものボイスを収録しました(苦笑)。キャラクターを演じていただいたキャストの皆さんの演技も、本編を経てからの改めての表現になっていますので、よりキャラクターの深みを味わっていただけるかと思います。ちなみに、ナザミルを演じる声優さんは、まだ秘密です。発表をお楽しみに。

 また、グラフィックやフェイシャルアニメーションは、スタッフたちのたゆまぬ研究による進歩もあり、細かなところではありますが、表現力がアップしています。とくに、ナザミルは口数が少ないキャラクターのため、セリフがなくとも表情から感情が感じられるよう、かなり力を入れています。

――本編後ということで、バトルの掛け合いも変わっているでしょうか?

富澤本編同様、ドラマに合わせて、バトルの盛り上げや成長した彼らを描くための表現を追加しています。

――音楽については、新曲はありますか?

富澤ドラマ性を重視した結果、桜庭統さんによる30曲以上もの楽曲が新登場します。その中にはバトル曲もあり、“ビヨンド ザ ドーン”用通常バトル曲などもあります。

また、11月9日に配信開始する“歴代キャラクター衣装+アレンジBGMパック”には、桜庭さんが歴代バトル曲をよりプログレッシブにアレンジした楽曲が収録されます。音楽はシリーズの魅力のひとつですので、今回も力を入れていますよ。

――新テーマソングやアニメーションの追加はありますか?

富澤今回は3Dモデルの演技に注力してドラマを描いていまして、2Dの新規アニメーションはありません。歌については……続報にご期待ください!

――最後に、『テイルズ オブ』シリーズのお話もお聞きしておきたいです。2025年にはシリーズ30周年を迎えますが、いかがでしょうか。

富澤ここ最近は『テイルズ オブ シンフォニア リマスター』でリマスターも展開しつつ、今回のような大型DLCの並行開発にもチャレンジしながら、チーム全体としてはシリーズをより長く続けるため、30周年はもちろん、その先も迎えられるように、新たな作品をお届けするための取り組みをずっと続けています。

 ただ、いまは『ビヨンド ザ ドーン』以外のことはお伝えする段階にはありません。個人的には、30周年という大きな節目には、ゲームだけではなくさまざまな展開をお届けしたいですね。とはいえ、あくまで中心となるのはゲームです。より実力のある開発体制を確立し、世界で愛されるタイトルを、今後も開発し続けていきたいです。

『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!

製品情報

※対応ハードはPS5/PS4/XSX/Xbox One/PC(Steam)。ただし、アソビストア特装版はPS5/PS4版のみ対応

『テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン エキスパンション』

11月9日発売予定 ※ダウンロード専売
3960円[税込]

収録コンテンツ

  • 大型追加シナリオ“Beyond the Dawn”
  • スペシャルデータ
  • 新たなる旅立ちサポートパック
  • シルバー武器コレクション

『テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン エディション』

11月9日発売予定 ※XSX/Xbox One/PC(Steam)版はダウンロード専売
7480円[税込]

収録コンテンツ

  • 『テイルズ オブ アライズ』本編 ※本編は購入後すぐにプレイ可能
  • テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン エキスパンション

『テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン デラックス エディション』

11月9日発売予定 ※ダウンロード専売
9460円[税込]

収録コンテンツ

  • 『テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン エディション』収録コンテンツ全種
  • 歴代キャラクター衣装+アレンジBGMパック
  • トラベル・プレミアムパック
  • 序盤ブースト!スターターパック

『テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン アルティメット エディション』

11月9日発売予定 ※ダウンロード専売
13970円[税込]

収録コンテンツ

  • テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン デラックス エディション』収録コンテンツ全種
  • 衣装セット3種(男女):海水浴、学園生活、戦国和装
  • コラボコスチュームパック
  • コスチューム・プレミアムパック
  • アイテム・プレミアムパック

アソビストア特装版『テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン スペシャル コレクターズ エディション』

11月9日発売予定
15950円[税込]

同梱内容

  • 『テイルズ オブ アライズ ビヨンド ザ ドーン エキスパンション』PS5/PS4版DLCコードチラシ
  • アクリルブロック 4個セット
  • イラストカード 18枚セット
  • イラストカードスタンド

テイルズ オブ アライズ 歴代キャラクター衣装+アレンジBGMパック

11月9日発売予定 ※ダウンロード専売
1650円[税込]

収録コンテンツ

  • 歴代の『テイルズ オブ』シリーズに登場したキャラクター達を模した特別な髪型・衣装・武器 ※アルフェン(ルドガー)、シオン(ベルベット)、リンウェル(リタ)、ロウ(ジュード)、キサラ(フレン)、テュオハリム(ジェイド)
  • 桜庭統氏による特別アレンジが加えられた、新たな戦闘BGMを5曲収録