フュージョンスーツ姿のサムスが初登場

 2003年(平成15年)2月14日は、ゲームボーイアドバンス用ソフト『メトロイド フュージョン』が発売された日。本日で発売20周年を迎えたことになる。

 『メトロイド フュージョン』は、任天堂から発売されたアクションゲーム。1994年3月19日に発売されたスーパーファミコン用『スーパーメトロイド』以来、約9年ぶりとなる続編の登場だったので、当時のファンたちはさぞかし狂喜乱舞したに違いない。ゲームボーイアドバンスSP本体と同じ発売日だったこともあってセットで購入した人もいたはずだ。

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 現在の『メトロイド』シリーズはサイドビューの“2Dメトロイド”とファーストパーソンアドベンチャーの“3Dメトロイド”『メトロイドプライム』シリーズに大別されるが、本作は前者に分類される作品だ。もっとも本作の発売時に『メトロイドプライム』はまだ発売されていなかったが(発売日は2003年2月28日と超近い)。

『メトロイド フュージョン』が発売20周年。擬態サムスに追われる恐怖が忘れられないストーリー重視の作品。近い将来Nintendo Switchでプレイ可能に【今日は何の日?】

 タイトル表記にナンバリングはないのだがオープニングデモの冒頭に“METROID 4”の表示があるため、4番目のナンバリング作品ということがわかる仕掛けになっていた。ちなみに“METROID 5”は、2021年10月8日に発売された『メトロイド ドレッド』。こっちはこっちで本作『メトロイド フュージョン』以来約19年ぶりとなる完全新作の2D作品だったため、めちゃくちゃ話題になったのが記憶に新しいところだ。

 本作の主人公はもちろん、凄腕のバウンティハンターであるサムス・アラン。黄色と赤のパワードスーツ姿が彼女のトレードマークとも言えるのだが、『メトロイド フュージョン』ではその姿が大きく変貌。青くてスリムな“フュージョンスーツ”姿になってしまっている。これは寄生生命体“X”に蝕まれたサムスの体に、命を救うためとは言えメトロイドの細胞から作ったワクチンを投与した結果なのだが、冒頭からのエグい展開に絶句したプレイヤーも多かったのではないだろうか。

 ゲームの舞台となるのはBIOLOGIC宇宙生物研究所。突如発生した爆発事故の調査のためにサムスが現場へ向かうと、ここにも擬態を得意とする寄生生命体Xの姿が……。サムスは広い所内を探索し、失われた能力を覚醒しながらXの一掃を目指すというのが大まかな物語となっている。これまでのシリーズとは異なり、シナリオ面が大幅にパワーアップ。SFパニック映画さながらの緊迫感あるストーリーが楽しめたのが印象的だった。

『メトロイド フュージョン』が発売20周年。擬態サムスに追われる恐怖が忘れられないストーリー重視の作品。近い将来Nintendo Switchでプレイ可能に【今日は何の日?】

 ホラー成分が多めになっていて、なかでも怖かったのはXが擬態した最強状態のサムス“SA-X”に何度も何度も追いかけられるところだろう。追う側のSA-Xのほうがなじみ深いサムスのパワードスーツ姿をしているのが何とも悔しいし、殺意MAXなので恐ろしい。追われるのが「ちょっとしたトラウマ」なんて人はかなり多いんじゃないかな。このあたりのシステムは前述の『メトロイド ドレッド』に引き継がれていて、あちらでは“E.M.M.I.”に追われる恐怖を体験できる。

 また、遊びやすさを徹底的に強化していて、探索要素を確保しながらもつぎの目的地へ誘導してくれるシステムに変更されており、ユーザーが目的を見失うことがなくなった。文章による説明が格段に増えているためか、ゲーム内テキストを“オトナむき(漢字あり)”と“コドモむき(ひらがな)”から選択できる。さらに難度をイージーとノーマルから選べるのにも正直驚かされた。

 ここで朗報。これまでは本作を遊ぶためのハードルが若干高かったのだが、2023年2月9日の早朝に配信された“ニンテンドーダイレクト 2.9”の中で、Nintendo Switch Online + 追加パックにゲームボーイアドバンスタイトルが加わることが発表され、今後追加予定のタイトルの中に本作『メトロイド フュージョン』があることが判明した。

 まだすこし時間を要することになるが、Nintendo Switchで遊べるようになるのは非常に助かる。配信されたあかつきには、ぜひとも本作をプレイしてみてほしい。また、『メトロイドプライム リマスタード』もダウンロード版が配信中(パッケージ版は2023年3月3日発売予定)。現状、シリーズの最新作でもあるのでチェックしてみるといいだろう。

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