『ドラゴンクエスト トレジャーズ』先行リポート（プレイ動画あり）。仲間モンスターが頼もしすぎる！ お宝さがしやフィールド探索など序盤からやりたいことが目白押し

　スクウェア・エニックスより2022年12月9日発売予定のNintendo Switch向けソフト、『ドラゴンクエスト トレジャーズ　蒼き瞳と大空の羅針盤』。

　本作は“はてしなき竜の大地”と呼ばれる世界で、伝説のお宝を求めてカミュとマヤが大冒険をくり広げる“トレジャーライフRPG”となっており、「ドラゴンクエスト」シリーズに新たな風を吹き込む完全新作だ。

　今回は『ドラゴンクエスト トレジャーズ』（以下『DQトレジャーズ』）を序盤からプレイするという貴重な体験ができたので、そこからわかったゲームシステムの詳細と約25分のプレイ動画をお届けする。

　2時間ほど試遊させていただいたのだが、いままで公開されてきた情報はこの序盤にすべて凝縮されていることがわかった。しかも、全体がわかるマップをこっそり確認したところ、この2時間で体験できた範囲はほんの一部。

　これで2時間をめいっぱい使ったことからすると、“はてしなき竜の大地”を余すところなく探索する場合は何時間が必要なのか、想像もつかない。ここからお伝えするプレイリポートは、壮大な冒険の一端であることはご理解を！

　まずはプレイ動画をお届けしよう。できれば先にひと通り動画をチェックをしていただいて、以下に続くリポートでよりゲームへの理解を深めていただければ幸いだ。

仲間モンスターが心強い！ アクションが苦手な人でも楽しめるバトル

　序盤の流れは、東京ゲームショウ2022の会期中に開催された試遊会のリポートをご覧いただきたい。

　“はてしなき竜の大地”に降り立った後は、プレイヤーはマヤを操作して物語を進めることになる。キュートスライムの“キラリン”が仲間に加わったパーティでフィールドを進むと、さっそくドラキーが出現してバトルのチュートリアルに。

　プレイヤー自身の攻撃手段は“竜の短剣”を使った近接攻撃と、“スリングショット”と呼ばれるパチンコのような武器を使った遠距離攻撃となる。

　みずから接近して回避しながら短剣で戦うスタイルも可能で、ボタンを連打することで連続攻撃を出せるが、敵に接近しているためダメージを受けるリスクがある。敵モンスターが単体のときはいいが、集団が相手のときに短剣で突っ込むのは危険かも。

　スリングショットの弾が尽きたり、弾を温存したいというときに近接攻撃を選ぶくらいの心持ちがいいかもしれない。

　ドラキーを倒して先へ進むと、ギンギーラ空賊団のニャゴスとスラッチェがパーティに加わり、仲間モンスターが3体に。

　パーティはカミュもしくはマヤに加えて仲間モンスター3体という、最大4人（体）で組むことになるのだが、仲間モンスターが序盤から頼もしすぎる！

　バトルが始まると、敵や味方が誰を狙っているかがわかるターゲットラインが出現。仲間モンスターたちはそのラインが指し示す敵に、各々の意思で自動的に戦ってくれるのだ。仲間モンスターたちの怒涛の攻めで、敵モンスターはあっと言う間に倒されていく。

　先述の通り、プレイヤーの役割は仲間モンスターといっしょに切り込んでいくというよりは、遠距離でスリングショットを使って攻撃や支援に徹しながら、仲間モンスターのHPやMPに気を配るほうがよさそうだ。そう思えるくらい、仲間モンスターが心強い。もちろん、プレイヤーがバトルに参加しなくても仲間モンスターが敵を倒せば全員に経験値が入る。

　仲間モンスターは通常攻撃以外にMPを消費して“とくぎ”が使えるほか、ゲージが溜まると強力な“ロマン技”を発動できる。とくぎは味方モンスターたちが自動で使ってくれるが、ロマン技だけはプレイヤーが任意に発動することになる。“ロマン技”が使えるようになると画面内に表示が出るので、ボス戦まで温存しておいて、いざというときにぶっ放すという立ち回りも可能だ。

　仲間モンスターはそれぞれがとくぎとロマン技を持っており、その効果範囲も異なる。強力なとくぎほど消費MPが多いので、残りMPにはとくに注意が必要だ。特性はバフ効果のようなもので、耐性もあることから、敵モンスターの特徴に合わせたパーティ編成も冒険のカギを握りそう。

　なお、ロマン技のゲージはパーティ共有で、バトル中にゲージが満タンになると使用可能になる。どの仲間モンスターのロマン技を使うかはプレイヤーが選択できるので、状況に合わせて発動しよう。

　序盤ということもあって敵をサクサクと倒せるのだが、まだレベルが低いため、連戦すると仲間モンスターのMPが尽きることが多い。そんなときは、フィールドに点在している“たき火”で休むとHPとMPを全回復できるので安心だ（自動的にセーブもされる模様）。なお、後述する“拠点”に戻ったときもHPとMPは全快する。

スリングショットと短剣の組み合わせには無限の可能性が！

　プレイヤーが扱えるスリングショットの弾は、物理ダメージを与える“石ころ弾”のほかにも、風属性のダメージを与える“バギ弾”や、仲間モンスターのHPを回復する“ホイミ弾”のように、さまざまな効果を持っている。複数種の弾を手に入れたら、スリングショットを構えた状態で弾を切り換えながら状況に合った弾を選ぶことがポイントとなるのだ。

　「弾を切り換えながら戦うのはけっこう忙しそうだな」と思ったが、バトル中に弾を選ぶときは一時停止状態になるという親切仕様！　このあいだに仲間モンスターの状況や敵モンスターの位置といった戦況を分析できるので、弾を変えなくともバトルでは役立つ機会は多そうだ。

　スリングショットを構えた際、攻撃範囲内に敵がいる場合は自動でロックオンされるのもうれしいポイント。動き回る敵も追尾してくれるので、プレイヤーは“攻撃範囲内でスリングショットを構えて撃つ”だけで弾を当てられるので、かなりお手軽にバトルが楽しめるだろう。

　なお、攻撃範囲内に複数の敵がいる場合はLかRボタンでロックオン対象を切り換えられる。ホイミ弾などの味方に効果がある弾を使う場合はロックオン対象が味方になるので、エイミング（狙い）に自信がない人もご安心を。

　また、冒険のカギとなる竜の短剣（この短剣のチカラで道がどんどん拓かれていく！）は近接攻撃に使えるだけでなく、プレイヤーのHPを回復してくれるほか、チカラ尽きた仲間モンスターの蘇生も可能という万能っぷり。ただし、これらにはMPが必要で消費量はキャラクターの成長によって増えていく仕様となっている。

広大なフィールドを自由に探索してスカウトやお宝探し！

　冒険はさらに進み、離ればなれになっていたカミュとマヤは合流することに。マヤが目覚めたのは“ファスカル島”と呼ばれる島で、いまふたりが立っている場所は“はじまりの島”と呼ばれる島であることがわかる。

　そしてふたりは、かつて島々をつなげていたという“竜の鉄道カンパニー”の社長・車掌トマソンと出会う。

　“はじまりの島”をカミュとマヤたち一行の拠点にするかわりに、鉄道の復興も手伝ってほしいとトマソンから頼まれたふたり。その依頼の内容は「まりょくの土を手に入れる」、「オークを仲間にする」、「“ブラドクォーツ”を手に入れる」というもの。

　ここで操作キャラクターがカミュに変わり、カミュと仲間モンスターのパーティはファスカル島へ向かうことになる。依頼を達成したあとはカミュかマヤのどちらか好きなキャラクターで冒険へ出発できるのだが、レベルや持ち物などは共有となるので、純粋に好きなほうでプレイを楽しむというスタイルでオーケーだ。

　ファスカル島へ戻ってからは、依頼された内容をクリアーするという目的はあるものの、行動は自由となる。フィールドのあちこちに調べられる場所があり、さまざまな素材を入手できるのだが、まりょくの土もフィールドで発見することになる。

　素材はアイテムや料理を作るときに必要となるもので、モンスターから「仲間になるなら●●が必要」といった形で素材を要求されることも。集めて損になることはいっさいないので、フィールド探索中に調べられる場所を発見したら素材を回収するクセをつけておくといい（ただし、ポイントがたくさんあるのでなかなか先に進めなかったりもする）。

　また、このタイミングからモンスターのスカウトも可能になる。バトルに突入すると一定の確率で倒したモンスターが仲間入りを希望してくるので、特別なことをする必要はなく、いつもどおり戦っているだけで問題ない。スカウトに成功すると、画面に“〇〇のスカウトに成功した”と表示される。

　なお、“スカウト弾”を使えば仲間入りを希望する確率を少し上げることができる。

　スカウトに成功したモンスターは、拠点にある受付所に“加入希望者”としてリストアップされる。

　スカウトに成功しただけでは仲間にならないのも本作のポイント。先述の通り、モンスターを仲間にするためには、モンスターの要求する加入条件を満たす必要があるのだ。加入条件は素材やゴールドなど、モンスターによって異なっていて、条件を満たせば正式に仲間モンスターとして登録される流れだ。

　仲間になったらパーティ編成画面でパーティのメンバーを自由に入れ替えることができるので、とくぎや特性、耐性などをチェックしてメンバーを選んでいくことになる。

　なお、試遊した時点では、加入希望者は最大で16体まで掲示板に表示されていて、新たな希望者が来た場合は古い順からいなくなってしまうようだった。「このモンスターを仲間にしたいけど、加入条件をまだ満たせない」という場合は、“キープ機能”を使うことで加入を希望するモンスターを残しておけるようだ。

　フィールドでは、仲間モンスターの“探索れんけい”を使うことで快適にお宝を探索できる。この探索れんけいをどれだけ使いこなせるかでお宝探しの効率が大きく変わると言ってもいい、重要な要素だ。

　スライムの場合は“ハイジャンプ”で高い場所に登り、ドラキーの場合は“かっくう”で高所からグライダーのように空を移動できる。探索れんけいを使わないとたどり着けない場所もあるので、物語を進めて新たな探索れんけいを使えるようになったら、以前に探索した島に戻って当時は行けなかった場所へ進むという状況も発生するだろう。

　それくらい、探索れんけいをひとつでも使えるようになると行動範囲が一気に広がるのだ。

　ドラキーの探索れんけいである“かっくう”を使ったところ、画面中央上部にゲージが出現。かっくう中はゲージが徐々に減っていき、ゼロになったら地上に落ちてしまう仕様となっていた。

　あまりにも高い所から落ちるとダメージを受けるので、ゲージが減ってきたら安全に着地できる場所を探すといい。なお、ゲージが残っている状態ならば任意にかっくうを中断できる。

　探索れんけいにはチャージタイムが設定されており、一度使うと再度使えるようになるまで時間がかかる。チャージタイムは探索れんけいの種類によって変わるようだが、今回使用したハイジャンプ、かっくうのチャージタイムは数秒程度。探索するうえで不便は感じなかったので、気になるポイントがあったら惜しみなく探索れんけいを使用しても、スムーズにお宝探しが楽しめる印象を受けた。

多彩な能力を駆使してお宝を探し当てる！

　ここからは、本作のメインとなるお宝探しについて解説していこう。

　プレイヤーは“お宝コンパス”と“モンスタービジョン”という能力が使える。操作方法は同じだが、トレジャーのお宝が離れている場合にお宝コンパスを発動すると、お宝が埋まっている方角をコンパスで教えてくれる。

　コンパスが示した方向へ移動し、お宝が埋まっている場所が近くなってくると、同様の操作でモンスタービジョンが発動できる。モンスタービジョンは仲間モンスターたちの視点で、お宝が埋まっている場所の風景が見られるようになるものだ。

　パーティに仲間モンスターが3体いる場合は3つのモンスタービジョンが見えるわけだが、すべて同じお宝をモンスターごとの視点から見た風景となっている。プレイヤーはこの風景をヒントにお宝を探し出すことになるのだ。モンスタービジョンは拡大表示もできるので、迷ったときは風景の細かい部分までチェックするとわかりやすい。

　さらにお宝に近づくと、仲間モンスターたちに宝箱のフキダシが表示される。これが、近くにお宝が埋まっているという合図！

　お宝を発見したら、埋められている場所でボタンを長押しする。掘り出しているあいだに表示されるゲージが最大まで溜まると掘り起こしてお宝を入手！　という流れだ。しかし、ゲージを溜めている途中に敵に攻撃されると中断され、再びゲージを溜め直すことになる。お宝の近くに敵がいる場合は、掘る前に倒すか、仲間モンスターたちに戦ってもらっている隙に掘り起こすといった工夫が必要だ。

　貴重なお宝である“トレジャー”は、お宝コンパスやモンスタービジョンを使わないとなかなか見つけられない場所にあることが多い模様。見つからないとしてもあきらめず、しっかりと周囲を観察して探し出そう。特徴的な地形や建造物を見つけて、そこを中心にしてモンスタービジョンを駆使するとわかりやすいかもしれない。

　ということで、トマソンの依頼をすべて達成したので、拠点に戻って報告。島の地下に置いてある“鉄道の大旗”を取ってきてトマソンに渡すと、ついに鉄道が復旧！　新たに4つの島へ移動できるようになった。

　これで“はてしなき竜の大地”を構成するすべての浮遊島へ鉄道で移動できるようになる。なお、駅はひとつの島の中に複数あるようだ。駅を復旧することでさまざまな場所へ行きやすくなるので、まずは駅の復旧を目指しながら探索範囲を広げていくことを意識したほうがよさそう。

　さっそく新たな浮遊島へ……というところで試遊時間が終了。

　今回プレイできた範囲は、いろいろなシステムをチュートリアル的に体験して覚えながら進めていくパートという印象。鉄道が復旧してからは一気に行ける場所が増えるので、行動の幅が広がり出会う人物やモンスター、お宝も格段に増えていくだろう。

　物語の続きが気になる人は伝説のお宝探しを優先するのもよし、仲間モンスターを増やしたい人はモンスター集めに明け暮れるのもよし、お宝を集めまくって拠点を大きくしたいなら島を隅々まで探索するのもよし。

　プレイヤーは自由に思う存分、この“はてしなき竜の大地”を冒険すればいいのだ。ちょっとオープンワールド的な楽しみかたができるのは「ドラゴンクエスト」シリーズでも新しい感覚だ。

　筆者は仲間モンスターの頼もしさにぞっこんとなったので、発売されたらまずは仲間モンスターをたくさん集めて理想のパーティを作り、それから物語を進めていこうかな……と考えている。強い仲間モンスターがいれば、敵をなぎ倒しながら快適に進められそうだし（笑）。

　プレイヤーが補助的に立ち回るバトルやお宝探しなど、これまでの「ドラゴンクエスト」シリーズでは味わったことのない要素は多いのだが、実際にプレイしてみたらしっかりと「ドラゴンクエスト」らしさは満載だ。プレイすればするほど“やってみたいこと”が増えていくという、終わりの見えない楽しさを垣間見ることができたのは、今回の試遊のいちばん大きな収穫かも。

　あらためてプレイ動画を観ていただければ、言わんとしていることが伝わると思う。

　最後に、ちょっと気になった情報を画面写真と併せていくつか紹介して、本リポートを終わりにしたい。とにかくいまは発売日が待ち遠しい！

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