元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長であり、編集部時代から現在に至るまでゲームプレイ日記やエッセイを執筆している大塚角満によるプレイ日記。Nintendo Switch、PC用ソフト『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のプレイ日記。その第2回をお届け!

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ようやくスタート!

 今回の記事タイトルを見て、

 「どの武器種も何も、オメーは今回もガンランスだろ!!!」

 と力強く突っ込んでくれた人は、『逆鱗日和』の初期からの奇特な読者諸兄であろう。

 でも、この際だから書いておくが、『モンハン』の新作が発表・発売されるまで毎度毎度、じつはこの俺も多くのハンターさんたちと同じように、

 「今回は……どの武器種をメインに狩りをしていこうかな!!!www」

 と、恋を覚えたばかりの少年のように心ときめかせているのだよ。

 「えええww またまたぁ^^;;;」

 と、嘲り半分で笑う人もいるかと思うが、コレ、本当の話なのです。

 『モンハンライズ:サンブレイク』の発売日となった本日も、俺はショップに向かう道すがらそのことばかりを考えていた。

 考えてみたら、初代『モンハン』が発売された18年前はまだガンランスという武器種は存在せず、俺は、

 「なんとなく、もっとも使用人口が少なそうな……ヘビィボウガンってものをメインに狩りをしていこうかな!!」

 という理由で、生粋の“ヘビィボウガニスト”になったんだよな。

 その当時、毎日のようにいっしょに遊んでいたのは同僚の中目黒目黒と、オンラインゲームで知り合ったネット友だちだったんだけど、俺は拡散弾がバラ撒く小型爆弾が爆ぜるのを見るのが大好きで、目黒や友だちが大型モンスターの足元で大剣やハンマーを振り回しているのもまったく眼中になく、ボンボンバラバラと拡散弾を撃ちまくっていたんだよなぁw

 当然、拡散弾の爆風はモンスターだろうが仲間だろうが分け隔てなく平等に吹っ飛ばしていたので、目黒たちからの非難は凄まじいものがあった。

 「ちょ!!! 大塚さん、その弾撃つのやめてくださいよ!!! 俺らにばっか当たってますよ!!!」

 と目黒がブーブー言えば、

 「そうだよ!!! いま大タル爆弾置いたばっかだったのに!! ミドさん(※当時の俺のハンドルネーム)、もう拡散弾撃つの禁止!!!(怒)」

 てな感じでネット友だちも同調する。でも、言われた俺のほうは拡散弾こそ戦力になると信じていたので、

 「えー! これを禁止されたら、俺の見せ場がないじゃーん!!!(怒)」

 と大いに不満に思っていた。ディアブロスの角も、グラビモスの腹もコレで破壊してきたという自負があったからなw

 「そうそうw そんな時代を経て、『モンハン2(ドス)』からはガンランス1本になったんだよなぁw」

 おじさんの独り言は、まわりに十分聞こえるほどの音量になっていたと思う。しかし、40度に迫るという地獄のような酷暑のせいで、誰も50歳のおっさんの念仏に耳を傾ける者はいなかった。

 そう、2006年2月16日に発売された『モンスターハンター2(ドス)』で魅惑の浪漫砲、ガンランスが導入されたことを受けて、俺はすぐさまヘビィボウガニストから“ガンランサー”へと華麗な転身を図ったのだ。

 でも、振り返ってみるとやっていたことはヘビィボウガンの時代とさほど変わらず、相変わらずいっしょに遊んでいた目黒やネット友だちが立ち回っている背後から、

 「シュコ~~~……ww」

 なんて口から息を吐き出しつつ、2秒後に……!

 「ボッカーーーーン!!!www 竜撃砲、サイコーーー!!!www」

 竜撃砲を放って、仲間もろともモンスターを吹っ飛ばして悦に入っていたのだ。そのたびに、

 「ちょ!!! 大塚さん、その派手なの撃つのやめてくださいよ!!! 俺らにばっか当たってますし、あんまモンスターに効いてないっすよ!!!ww」

 と目黒に言われ、

 「そうだよ!!! いま落とし穴置こうとしてたのに!! ミドさん(※当時もハンターネームはコレだった)、もう竜撃砲撃つの禁止!!!(怒) 」

 ネット友だちにも釘を刺されたんだよなぁ……w

 でも、言われた俺のほうは竜撃砲を制限されたらガンランスの意味がなくなると思い、

 「えー!! これを禁止されたら、ガンランスの見せ場がなくなるだろ!!(怒) イヤだイヤだ! 俺は撃つぞ撃つぞ!!!」

 と、頑なに竜撃砲を撃ち続けたのであった--。

 「そうそうw そうやってどんどん、ガンランスという武器にのめり込んでいったんだよな。“浪漫砲”と言われるたびに、意地になって……」

 16年も昔の情景が、まるで昨日のことのように鮮明に脳裏にひらめく。

 この歳になると数日前の出来事はキレイさっぱりと忘れてしまうのだが、華やいでいた昔の記憶は美しく装飾された状態で、簡単に記憶の倉庫から取り出すことができるのだ。

 何か形になるものを手元に置いておきたくて、酷暑の中を泳ぐように量販店まで行って、どうにか手に入れてきた『モンハンライズ:サンブレイク』のDLカード--。

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第2回:“どの武器種を使っていくのか?”という永遠の課題

 「今回、使う武器種は何にしようかなぁ~^^」

 を取っ掛かりに始まった独り言だったが、いつの間にか思考のすべてがガンランスと出会ったころの思い出に取って代わっていて、それ以外のことは考えられなくなっていた。

 ……そう、けっきょく毎回こうなるのだ。

 「どの武器種にしようかなー」

 という大局を見据えていたはずの思考が、気付けば、

 「どのガンランスをメインで使おうかなー^^」

 ピンポイントで“ガンランスについて考える”になっているというね……w

 ……なんてことをダラダラと書いているうちに、ようやくダウンロードが終わったようだ。

 2022年6月30日午後5時52分--。

 世界一のガンランサー(笑)、大塚角満。

 『モンスターハンターライズ:サンブレイク』、狩猟解禁--!!!!

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第2回:“どの武器種を使っていくのか?”という永遠の課題

 さあ、今回も狩りまくるぞ!!!

 前回の記事でも書いたけど、今回の俺のテーマは“原点回帰”だ。目黒を始めとする昔の仲間と狩りに行くのはもちろん、機会があれば読者の皆さんとも協力プレイをしていきたいなと思っております!! その際はこの日記やTwitterでお知らせしようと思っておりますので、ぜひぜひよろしくお願いいたします!!

 続く!

大塚角満(おおつか かどまん)

元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。

【逆鱗日和】『モンスターハンターライズ:サンブレイク』プレイ日記の記事はこちら