2022年4月1日よりアマゾンプライムビデオでは、劇場版『名探偵コナン』シリーズ23作品と特別総集編『緋色の不在証明』を一挙配信中。その中から今回ご紹介するのは、2002年4月公開の映画『名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊』です。

※以下、『名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊』のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください!

 本作は、多くある映画『名探偵コナン』シリーズの中でも屈指の人気作ですが、怪盗キッドなどの人気キャラクターはおろか黒ずくめの組織すら関与しません。

 それどころか物語冒頭で犯人が判明するうえ、キック力増強シューズなどの定番アイテムもまったく出番なし……にも関わらず、なぜここまでの人気を博しているのでしょうか。その見どころとは?

『名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊』(アマゾンプライムビデオ)

 劇場版シリーズ6作目となる本作の脚本を手がけたのは、1997年刊の小説『破線のマリス』で第43回江戸川乱歩賞を受賞した野沢尚氏。脚本家としても、木村拓哉さん主演ドラマ『眠れる森』(1998年)など数多くの名作を夜に送り出した人気シナリオライターです。

 そんな本作を語るうえで欠かせない存在が、1年で人間の5年分成長する人工知能――ノアズ・アーク。開発したのは10歳の天才プログラマー・ヒロキでしたが、彼はノアズ・アークを完成させた直後に命を絶ってしまいます。

 今回の事件はそれから2年後、コナンたちが足を運んだ仮想体感ゲーム“コクーン”の発表会で起こりました。ゲーム開発責任者の樫村忠彬が何者かに殺されてしまったのです。

 コナンは事件の手がかりを追い求めてコクーンに乗り込みますが、そのタイミングで突如システムがノアズ・アークによって支配される事態に。ゲームにはコナンをはじめとする50人の子どもたちが参加しており、その中には少年探偵団や毛利蘭の姿もありました。

映画『名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊』人気キャラも黒ずくめの組織も秘密道具も出番なし。……なのになぜおもしろいのか?【アマゾンプライムビデオおすすめ】
アニメ『名探偵コナン』公式サイト キャラクター紹介より

 そしてノアズ・アークが子どもたちの解放条件として出したのは“誰かひとりでもゲームをクリアーすること”。ここから子どもたちの命を賭けたデスゲームが幕を開けます。

 他の劇場版シリーズではコナンの秘密道具も活躍しますが、今回はVRの世界が舞台なのでキック力増強シューズなどは一切使えません。そんな状況下でコナンたちは何度も危機に見舞われて、ひとり、またひとりとゲームオーバーになっていくのです。

映画『名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊』人気キャラも黒ずくめの組織も秘密道具も出番なし。……なのになぜおもしろいのか?【アマゾンプライムビデオおすすめ】
アニメ『名探偵コナン』公式サイト アイテム紹介より

 それは少年探偵団をはじめとしたレギュラーメンバーも例外ではなく、ときにコナンをかばって消えていく者たちも……。現実世界にはないVR空間ならではのハラハラドキドキ感も見どころのひとつといえるでしょう。

 しかも5つあるゲームのうち、コナンたちが選んだステージは“オールド・タイム・ロンドン”。ミステリー好きにはたまらない19世紀末のロンドンが舞台です。果たして彼らは無事現実世界に戻れるのか、そしてその先で待つ驚きの展開とは?

 真実はいつもひとつ!

※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。

『名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊』(アマゾンプライムビデオ)