前作から1年後を舞台に、新主人公にスポットを当てたストーリー
いまから9年前の2012年(平成24年)11月1日は、プレイステーション3で『テイルズ オブ エクシリア2』が発売された日。
『テイルズ オブ エクシリア2』は『テイルズ オブ エクシリア』の続編で、前作から1年後を舞台にしたRPG。主人公のルドガー・ウィル・クルスニクは“創世の賢者”と呼ばれるミラ・クルスニクの一族の末裔で、ゲームプレイ上は最低限のことしか喋らず、相槌や掛け声だけ発するキャラクターです。
ストーリーは大企業クランスピア社への就職に失敗し、トリグラフ駅食堂への就職が決まったルドガーが、見知らぬ少女エルとともに事件に巻き込まれるところから始まります。
ルドガーはその事件のせいで仕事をクビになり、さらに自分と仲間たちが負った大怪我の治療費として2000万ガルドの借金を背負うことに。なかなかに不幸な主人公です。なお、この借金は“借金返済システム”としてゲーム内にも取り入れられており、規定額を払わないと催促されます。
1年後が舞台ということで、前作のキャラクターの成長した姿を見ることができる本作。特徴的なのは本来の世界である“正史世界”と枝分かれした“分史世界”を冒険するというところ。
分史世界は正史では死んだキャラクターが生きていたり、悪人が善人に変わっているなどの変化があって驚かされます。分史世界が増えると正史世界に住む生命の魂に悪影響を及ぼすため、分史世界の核である“時歪の因子(タイムファクター)を破壊して分史世界を消滅させる必要があるのですが、この使命がなかなか重い……。
ただ、本当に重いのはクライマックス。本作のキャッチコピー“少女のために世界を壊す覚悟はあるか?”が示すとおり、ルドガーは究極の選択をしなければならなくなります。
本作の公称ジャンル名は“選択が未来を紡ぐRPG”であり、二者択一の選択肢が随所に登場。毎回悩まされますが、とくにこの終盤の選択はどれもツラいものでした……。
バトルは基本的には前作を踏襲していて、主人公のルドガーが“骸殻(がいかく)”という特殊な能力を持っているのが大きな特徴です。これは戦闘中に“変身”して圧倒的パワーで戦うことのできる能力で、爽快で楽しかったです。
本作は題材がシリアスで重い展開も多く、ストーリーを先に進めるのを思わずためらうかも。ただ、それだけに確実にプレイヤーの心に残る作品になっています。本作だけでも楽しめますが、ぜひ前作とセットでプレイしてみてください!
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