2020年10月よりサービスが開始された、スマートフォン向け位置情報ゲーム『テクテクライフ』。

 本作は、2019年6月に惜しまれながらもサービスを終了した『テクテクテクテク』の後継作品。RPGの要素が強かった前作に比べ、本作『テクテクライフ』では、ユーザーから多く支持された“地図を塗る”という楽しさにフォーカスし、実際に訪ねた場所をひとつずつ塗りつぶしていく感覚を存分に楽しめる作品へと進化している。

 前作からの復活の舞台裏や『テクテクライフ』に掛ける思いなどについては、下記のインタビューで触れられているので、こちらもチェックしてみてほしい。

 ファミ通.comでは今回、サービスインから約2ヵ月半が経過した現在の『テクテクライフ』の現状について、本作のゲームデザイナー・麻野一哉氏と、プロデューサー・田村寛人氏を直撃。その中で、本作の運営状況や、今後のアップデート情報などについてもお話をうかがった。

『テクテクライフ』今回は半年以降のサービス継続も大丈夫! ユーザーの反応や課金状況、今後のアップデートの詳細などを聞く

※インタビュー行ったのは、2020年12月中旬です。

麻野一哉氏(あさの かずや)

テクテクライフ株式会社取締役兼ゲームクリエイター。『かまいたちの夜』や『弟切草』、『風来のシレン』シリーズなど、数々の名作を手掛ける。『テクテクライフ』ではコンセプター、ゲームデザイナーを担当。(文中は麻野)

田村寛人氏(たむら ひろと)

テクテクライフ株式会社代表取締役兼プロデューサー。過去に『かまいたちの夜2』などのプロデューサーを務めた。(文中は田村)

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ゲームデザイナー、プロデューサーがみずから矢面に立ち、ユーザーと向き合ってきた2ヵ月半

――10月よりサービスが開始されてから約2ヵ月半経ちましたが、反響はいかがですか?

麻野ありがたいことに、コアユーザーの方を中心に、多くのお客様からご好評をいただいています。Twitterなどでも、続々といろいろな県を100%塗ったというお声や、プレイヤーランクが100を超えたというご報告なども多数いただいています。

田村僕はユーザーサポートも行っているのですが、ユーザーさんから不具合報告や要望をいただいた際に、「応援しています」と添えられていることも多く、非常にありがたいと感じています。

――ユーザーサポートは、プロデューサーの田村さんご自身で担当されているのですか?

田村はい、僕ひとりで対応しています。

――ひとり! おひとりで対応されるのは、とても大変なのでは……?

田村大変ですね(笑)。僕はもちろん、麻野もTwitterやユーザーサポートなどの要望、感想は、ほぼすべてチェックしています。まさに僕たちが店先に立ってお客様とやり取りさせていただいているような感覚です。

――それは、すごい。ただ、温かい声のほかに、どうしても攻撃的な意見を受けることもあると思うのですが?

田村たしかに、きびしいお声をいただくことはありますね(苦笑)。「もうアンインストールしたけど、最後にひとこと言わせてくれ!」と、ご意見をいただいたこともあります。ですが、熱心に遊んでいるからこそのお怒りや、よりいいものになってほしいという願いと受けとめています。

 実際に、最初はとても怒っていた方が、メールでやりとりさせていただくうちに、「じつは前作からのファンで、夫婦ともども楽しんでます」と応援をいただいたこともあります。きびしい言葉の裏に込められた思いを、しっかりと読み取ることが大事だと感じました。

――作品を愛するがゆえの、熱のあるご意見も届いているのですね。ユーザー数などは、当初の想定と比べて、いかがですか?

田村ほぼ予想通りという印象です。前作『テクテクテクテク』をプレイしていただいていたユーザー数と同じか、それ以上という状況ですね。

 あと、前作に続いて本作も熱心にプレイしていただいている伊集院光さんが、ありがたいことに、ご自身のラジオで何度か『テクテクライフ』について触れていただいたのですが、その効果も大きいです。

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――伊集院さんがラジオでお話をされると、わかりやすくインストール数が増えるのでしょうか?

田村増えるんです。もちろん毎回同じような数というわけではありませんが、ラジオで初めて触れていただいたときは、如実にインストール数が増えましたね。

――さすがの影響力ですね! あとは売上の面も気になるところです。前作は売上が奮わず終わってしまったという経緯もありますので、どういった部分での課金が多いのか、また、サービスが継続できるくらいの課金がされているのかどうか、という点はユーザーも気にされるところだと思いますが、いかがでしょう?

田村その点はぜひご安心いただきたいです。爆発的な売上があるわけではないのですが、僕たちは小規模のチームでやっていますし、宣伝費はゼロですが、伊集院さんにお話していただいたり、今回のようにファミ通さんにご紹介いただいたりと、開発、サービスを維持できるくらいの売上が出ています。

麻野課金の割合で多いのは、サブスクリプションサービス(サブスク)のディスカバリー・コース(月額780円)への登録ですね。これは、ほかのアプリやサービスに比べても、サブスクにご加入いただいているユーザーさんは多いほうだと思います。サブスクだと、安定的な利益が担保されるので、僕たちも助かっていますね。

田村1日のアクティブユーザーの4割ぐらいの方が、サブスクに加入いただいています。

――半分近い割合ですか! それは熱心なファンが多いですね。

田村本当にありがたいですね。これまでのアプリゲームの流儀ではないものという意識があったので、サブスクを導入してよかったと実感しています。

――いわゆる、ガチャなどを目的に課金する、というものではないですものね。サブスクに加入すると、ぬり残し表示機能や、バックグラウンド機能が利用可能になりますが、とくにユーザーの方からご好評なものはありますか?

麻野ぬり残し表示機能は助かる、というお話は多くいただきますね。この機能は僕自身、デバッグしていても助かっています(笑)。

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ぬり残しを目立たせるディスカバリー・コースの機能。

――たしかに、小さな街区で意外と塗り残しをしているケースが多々あるので、とても便利ですね。

田村前回のインタビューでもお話ししましたが、塗り残し表示やバックグラウンドは、前作から要望が高かったので、多くのユーザーさんに満足いただいている状況ですね。

――課金形態については、『テクテクライフ』を立ち上げるにあたってかなり悩まれたことだと思いますが、いまお聞きした課金率を考えると、安心された部分もあるのでは?

田村そうですね。サービスが継続できるという点においてはよかったと思いますが、あくまで維持ができるという状況で、もっと拡大をしていきたいです。

麻野現在、ユーザーさんから多くのご要望をいただいていますが、それに応えていくには、予算的にも人員的にも拡大が必要です。そういう意味では、よりいっそう多くの方に応援をいただきたいという思いがあります。ただ、そういう営業的なことに関しては、僕たちがアピールしたいと思っている方の一部にしか、まだ『テクテクライフ』が届いていない、ということも原因だと思っています。ですので、そこもなんとかしていきたい。

田村ユーザーサポートにも、「ゲームをあまりやらないけど、伊集院さんがラジオで紹介されていたので始めて、すごくハマりました」といった意見もけっこうありまして、スマホゲームを遊んだことのない方々にもっと届けられるかなと思っています。

――そうすると、今後はより認知を広げるプロモーションが必要になりますよね。

田村そうですね。これまでのゲームプロモーションとは違うやりかたをしていきたいと考えています。

――でもまずは安心しました。前作のように、半年でサービスは終了するということはないと考えて大丈夫ですよね?

田村大丈夫です! 可能な限り、サービスは継続します。

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今作より新たに加わったスタンプラリー、看板機能の評判は?

――いまのお言葉で、ファンの皆さんは安心していることだと思います。少し話題が変わりますが、先ほど、いろいろな県を100%にされている方も多いというお話がありましたが、統計的には、複数の都道府県のスポットに訪れているユーザーの方が多いのでしょうか?

麻野そこは、本当に人それぞれという状況で。ほとんど“となりぬり”のみでプレイされる人や、“げんちぬり”のみでいろんな所を訪れている人、両方活用される人。じつにまちまちで、プレイスタイルに偏りはないようです。

――なるほど。スタンプラリーの評判はいかがですか?

田村スタンプラリーは多くの方に楽しんでいただいていますね。スポットへのチェックイン数も700万を超えています。本作ではスポット数が累計10000スポットぐらいあるのですが、ユーザーの方が誰もチェックインされていないスポットは、数個ほどという状況です。スタンプラリーとしてとくに好評なのは、鉄道やお城ですね。

麻野あとは、グルメ系もかな。東京の人にとっては比較的訪れやすく、値段が安いお店が多いのも影響しているみたいですね。

田村カレーやラーメンのお店など、ひとりでも行きやすいお店を選んでスタンプラリーにしました。手応えがあってよかったです。

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こちらは、スタッフおすすめのカレーのスタンプラリー。
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スタッフおすすめラーメンのスタンプラリー。

――スタッフおすすめのお店ということで、気軽に行きたくなるのかもしれませんね(笑)。看板機能はいかがでしょう?

麻野看板機能については、いまのところはそこまで手応えがないですね。ユーザーさんにとっては、まだ街区を塗っているほうが楽しいのかなと。ただ、看板はこれからどんどん建てられていくと思いますので、それによって看板機能は盛り上がっていくと僕は確信しています。

田村以前のインタビューでも触れましたが、今後、看板にソーシャル機能を追加することで、より盛り上がっていくと思っています。

麻野一応、スポットや看板を出すと、ひと目で大きな宣伝効果になりそうだということで、スポットや看板を出してほしいと店舗さんからお話をいただくことがありまして。まだ、そういった店舗さんからのご要望を実現する体制は整っていないのですが、たとえば、ゲーム内で看板をタップすると、そのお店の情報を知ることができる、というような機能はおもしろそうなので、機能として実装するのもありなのかな、と考えていたりはします。

――ああ、ゲーム内で宣伝として活用できる看板機能はおもしろいですね。

麻野それで、“その看板画像を見せたら100円引き”とか、そういうことができるとおもしろいなーと思っていまして。

――『テクテク』ファンが集まる聖地みたいな、お店ができるかもしれませんね。

麻野ファンの方が集まるお店はちょっと行きたくなりますね。みんな、塗り自慢をしたくてうずうずしている方も多いと思います(笑)。

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看板機能を使ったところ。

――以前、Twitterで、GoToトラベルキャンペーンを活用しながら『テクテクライフ』を楽しもう、というようなお話がユーザーさんから挙がっていましたが、実際にキャンペーンはプレイヤーさんの遊び方に影響したのでしょうか?

田村そうですね。ちょうどローンチのタイミングと重なったので、GoToトラベルキャンペーンを利用して、旅行しながらプレイされた方が多かったようです。

――現在は新型コロナウイルスの影響もあってきびしいですが、またキャンペーンが再開したら盛り上がるかもしれませんね。今回、正式にリリースしてみて、想定外の遊びかたをされるユーザーさんなどはいらっしゃいましたか?

麻野年内にプレイヤーランクが100に到達する人が出るとは想定していなかったので、そこは驚きました。

――プレイヤーランクは100より上はどのくらいあるのでしょうか?

田村具体的な数値は皆さんの楽しみにとっておきたいのですが、それなりに用意してあります。

――なるほど。プレイヤーランクの平均値はどのあたりなのでしょう?

麻野正確な平均値になると、少し遊んでやめてしまう方もいらっしゃいますので、10くらいの低い数値になるかもしれません。ただ、Twitterを見ていると、40~50の方をよく見かけますので、アクティブユーザーの平均値はそれくらいだと思われます。

田村なかには、飛行機でプレイされる方もいます。伊集院さんがまさにそうで、機内Wi-Fiを使って塗られたそうです。

麻野ただ、飛行機は機種によって塗れるものと塗れないものとがあるので、飛行機の利用を前提としてプレイされると、塗れなかったときに少し虚しい気持ちになるかもしれません(笑)。

――機内にWi-Fiが入っていれば大丈夫なのでしょうか?

麻野いえ、そのあたりは僕らも完全に検証していないのでわからないです。『テクテクテクテク』のときに少し検証して、プレイできる飛行機とできない飛行機があるところまでは判明したのですが、何が要因になっているのかまでは、解明できなかったんです。もちろん、Wi-Fiが入っていることは前提だとは思いますが。

田村GPSや電波状況によるのかもしれないですね。

麻野ですので、この記事を読んで、「飛行機を使って塗りに行こう!と思って出掛けて「塗れなかった!」と言われても、保証はできないということはお伝えしておきます(笑)。

今後のアップデートについて明らかに!

――わかりました(笑)。今後のアップデートについてもおうかがいできればと思います。

田村はい。まずはこれまでに実施した企画と、不具合対応についてお話します。スタンプラリーのスポット写真をユーザーさんから募集して、実装するという企画を行ったのですが、こちらが大変好評でしたので、今後、どこかの機会で第2回も実施したいなと考えています。

麻野1000件以上のご応募をいただいたので、大変ありがたかったのですが、写真を登録するための手続きを僕ひとりでやっていまして……。とても大変な思いをしたので、もう少し人員を増やすなどの体制が整ってからやれるといいなと考えています(笑)。

田村麻野に大変な負荷をかけてしまって……(苦笑)。ですが、採用させていただいたユーザーさんからはとても喜んでいただけて、「じゃあ、つぎの機会までにがんばって写真を集めておこう!」という方も。雑誌の投稿欄のような、参加する感覚を楽しんでもらえたようです。

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ユーザー投稿の写真を使った駅のスタンプラリー。
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彦根城の写真もユーザー投稿のもの。

――温かいユーザーさんが多いですね。続いて、不具合のお話でしょうか?

田村アプリをリリースしてからふたつ大きな不具合が発生しまして。ひとつは、地図上の一部の市区町村の境界線や塗り%表示が欠けてしまう現象です。これは、Twitterやユーザーサポートで多数ご報告いただけたということもあり、現在は解消済みです。

 もうひとつは、山など大きな街区をスクロールするとアプリが落ちるという不具合です。こちらも、多くのユーザーさんから発生状況やスクリーンショット、動画など提供いただいたおかげで、現在は大方解消されています。

 これらは直ったら、「修正完了」の返信をしたのですが、「ありがとうございます!」と感謝いただくことが多く、僕たちが引き起こしたものなのに、本当にありがたく感じました。皆様から熱心なご意見やご報告を大事にしていかなければいけないと実感しました。

――熱心なファンからのサポートに対する恩返しとして、しっかりといいものを出していくと。

田村はい。しかし開発スタッフが少なく、不具合の修正に時間がかかってしまい大変申し訳なく感じています。いまは、原因判明したものから順次、直している状況です。

麻野先ほど触れた、山のほうをスクロールするとアプリが落ちるという問題ですが、これはスマートフォンのスペックによるものが大きいので、完全に解消することは不可能かもしれないのですが、年末のアップデートで、さらにアプリが落ちないよう、対応させていただく予定です。(現在はアップデートで修正は完了しています)

――本作のような位置情報ゲームのデバッグは、スマホ上で操作するだけならできますが、実際に現地に行かないとわからないことが多々ありますよね。日本中に人を派遣して実際に歩いてみるということもできませんし。

麻野そうなんです。ですので、クローズドβテストもやりましたが、それでもこのような不具合を事前に発見することはできませんでした。

田村やはり、生の地図を使っているので、予想外のことはさまざま起きますね。

――すべてのデバッグが終わるまでやっていたら、何年もかかってしまいますし。

田村我々だけでは不具合を追いきれないのを歯がゆく思っています……。

――そういったときに、熱いファンに方々に協力してもらえるという状況は、とてもありがたいですね。さて、2021年はさらなるアップデートが予定されているというお話をお聞きしていますが、どういったものが想定されているのでしょうか?

田村まずは、現地ぬりした街区を再訪してタップすると歩行石が手に入る“収穫”という機能を追加したんですが、得られる歩行石が1日50個までで、長めに通勤している方々から「収穫がすぐ終わっちゃう」という意見がありました。またディスカバリー・コースをもっと充実してほしいという声も。

 そこで、“収穫”タップしたら歩行石に加え、ディスカバリー・コースの方は、つねに少しずつ経験値ももらえるようにします。

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こちらはアップデート後の写真。上野のスポットが多くなっている。
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アップデート後は、UIを非表示にして街区を塗りやすくすることも。
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黄色くなった街区をタッチして“収穫”することで、経験値も入手できるようになる。
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収穫中の写真。

麻野つぎに、前作『テクテクテクテク』では、TTPがかなり豊富にあった影響で、“となりぬり”でどんどん街区を塗っていくのが楽しいというユーザーさんがいらっしゃったのですが、今作ではTTP排出量をかなり絞っているので、その遊びかたができない、という不満の声も挙がっていて。

 であれば、それをなんとか解消させたいと思いまして、“となりぬり”が捗るコースというのを作ろうかなと。現時点では仕様はまったく固まっていないのですが、デイリーボーナスでTTPが毎日たくさんもらえるようにしようと考えています。

 そうすることで、TTPが溜まりやすくなり、ガンガン街区を塗ることができる快感というのも体験していただけるかなと思っています。

――“となりぬり”派専用の機能ですね。

麻野はい。“げんちぬり”派の人には関係ない機能ではあるのですが、“となりぬり”だけをしたいという人もいまして、そういった方々には現在の“ディスカバリー・コース”があまり活用しきれないサブスクになってしまっていますので、“となりぬり”派に向けた機能を追加しようと。

 コロナ禍という状況ですと、自宅からでないとプレイできないという方もいらっしゃいますし、お子さんがいるユーザーの方から「子どもの面倒を見ていると、なかなか外出できないので、“となりぬり”に特化した機能がほしい」という声も寄せられていましたので、この機能の追加を決心しました。

麻野3つ目は、一度塗った街区をいったん消して塗り直しができる機能を作ろうかと考えています。

――それは一度塗ったことがすべてリセットされるということなのですか? それとも、内部的には塗ったことになっている?

麻野見かけ上はリセットされてゼロの状態となっているのですが、一度100%にしたということは、内部で記録されています。ですので、リセットして塗り直しを行っている場合は、2度目の塗りを行っている状態となっています。

田村字(あざ)のところに、いま2回目を塗っている、という表示が出るようにする予定です。いままで何回塗り直したのかはひと目でわかります。

麻野また、塗り直しを行った回数に対応した実績を作ったり、称号などがもらえる仕組みなどの実装も考えています。ですので、なかなか外出できない人も、自分なりにコツコツ遊べるかなと思います。

――通勤通学のように、毎日の行うことが積み重って、それがゲーム内に反映されるのはおもしろそうですね。本当にライフログみたいになりそうです。

麻野じつは、この機能はリリース前に思いついていたものではあったんです。ですが、そのときは「わざわざリセットして塗る人はいないだろう」と思ってやめたんですよね。ですが、配信開始してから、「塗り直しができる機能がほしいです」という声が挙がっていて。少数派の方かもしれませんが、せっかく求めているユーザーさんがいるのではあれば実装しようと考えたんです。

――予想以上に強者のユーザーさんがいたと(笑)。

麻野はい(笑)。一応、この機能は新たなサブスクのコースとして追加して、課金したらいつでも塗り直しができるようにしようかと想定しています。

田村4つ目は、実績によってプレイヤーキャラクターがもらえるという機能も考えています。前作で登場した“モーたん”をプレイヤーキャラクターとして実装したのですが、おもいのほかに喜ばれまして。

 であれば、今後、実績クリアーによってさまざまなプレイヤーキャラクターがもらえるようにしたら、より喜んでいただけるのではと。特定の地域のスポットにチェックインしたり、塗っていくことで、新たなプレイヤーキャラクターがもらえたり、さまざまなコラボにも活かせるのではと考えています。前作の“信号ネコ”や“フミキリーン”など、土地に根ざしたモンスターも作っていたので、プレイヤーキャラとして復活できないか検討中です。

『テクテクライフ』今回は半年以降のサービス継続も大丈夫! ユーザーの反応や課金状況、今後のアップデートの詳細などを聞く
モーたんに続いて、“信号ネコ”や“フミキリーン”など『テクテクテクテク』時代のキャラも復活!?

――なるほど。そうすると、ご当地のゆるキャラとコラボしたりもできそうですし、夢が膨らみますね。

麻野ここまで挙げたもの以外にも、細かいところでいろいろやりたいことはあるんです。たとえば、地図を拡大、縮小するときに、照準がうまく合わなくて、別の場所を拡大、縮小してしまうという問題があるのですが、十字線のようなものを表示して、照準を合わせやすくするとか。

――ユーザーさんがより遊びやすくなるような修正ですね。

麻野そうですね。使いやすく、遊びやすくなる改良は少しずつ、こまめにやっていきたいと思っています。

田村引き続きたくさんご意見をいただいて、ユーザーさんといっしょによりよくしていけたらなと思います。

――楽しみにしています! それでは最後に、『テクテクライフ』ファンに向けてメッセージをお願いします。

麻野まずは遊んでいただいている方々に本当に感謝の気持ちを伝えたいです。そしてこれからも、新型コロナウイルスに気をつけて、三密にならないように遊んでいただければ幸いです。

田村となりぬりの強化や塗り直し機能の追加など、コロナ禍、悪天候などさまざまな都合で外出できないときや、既に塗ったところの移動でも、楽しく遊べるようなアプリにしていきたいと思っています。これからも、皆様からのご要望に応えられるよう開発、運営していきますので、応援のほどよろしくお願いします!

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