バンダイナムコエンターテインメントより、2021年2月に発売される『リトルナイトメア2』。本作は、小人のようなサイズの主人公を操作し、3Dの世界を探索・謎解きをしながら進んでいくアドベンチャーゲーム。小さな子どもから見た世界のように、鍋や包丁、扉やベッドなどあらゆるものが非常に大きく、危険な物のように感じさせるサイズ感が印象強い作品だ。

 言葉を介さず、ジェスチャーや雰囲気からストーリーやキャラクター性を想像していく、考察しがいのあるストーリーも根強い人気を誇る一要因と言えるだろう。

 これまで2回にわたり本作のベータ版をプレイしてきたが、今回新たにデモ版で学校のステージをプレイする機会を得た。今回プレイできた学校のステージでは、異様な雰囲気を放つ“先生”や、奇妙な“いじめっこ”たちと対峙することになったので、改めてプレイレビューをお届けしていきたい。

 本作の概要や基本的な操作感については、以前に掲載している記事をチェックしてほしい。なお、『リトルナイトメア2』はプレイステーション4版とNintendo Switch版が2021年2月10日発売、Xbox One版、PC版が2021年2月11日発売となる。

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悪意のありすぎる悪戯が襲いかかる学校ステージ

 今回デモ版でプレイできたのは、最初の2ステージ。以前のプレイレビューでも掲載した森のステージと、そこから奇妙な場所に辿り着いた直後のステージを遊ぶことができた。

 木製のドアを船の代わりに使い、海へと進んだモノとシックス。その先に待ち受けていたのは、たくさんのビルが並び立つ島のような場所だった。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 辿り着いた先は人の気配が一切ないゴーストタウンと言った様相で、酒場のような場所や仕立て屋、バスケットコートなど人が暮らしていたような形跡を感じさせる。

 室内での探索がメインだった『リトルナイトメア』と比較すると、広い街を散策していくというのは新鮮味のある光景だ。相変わらず薄暗く、人の気配もしないので、けっきょく不気味ではあるのだが……。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 そうして先に進んでいくと、待ち受けていたのは学校のような場所。以前からPVに登場していた“先生”の姿を否応なく思い浮かべてしまう。

 中に入ると生徒たちのベッドが並ぶ部屋や、周辺にはオモチャも転がっており、本格的に学校のステージへと突入。言葉を介さない本作では想像を膨らませるしかないが、狭い部屋にひとつだけ配置された椅子とそれを縛り付けるワイヤーなど、きびしい学校生活がイメージできた。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 謎を解きつつ先へと進んでいくと、そこにはモノたちと同じくらいの身長をした子どもの姿が! 仲間かと思って近づくも隠れてしまい、次第に嫌な予感が漂ってくる。この辺りからは謎解きだけでなく、容赦ないトラップの数々も牙を剥けてきた。

 ドアを開けたらバケツが降ってきたり、床を踏んだらロープで吊るされた照明が前方から飛んできたりと、少々、いやかなり度が過ぎた“子どもの悪戯”が襲いかかってくる。

 こういったギミックはいかにも学校らしく、ユニークに感じられた。子どもがやりがちな、黒板消しをドアの隙間に挟む悪戯が殺意を持ってグレードアップしているイメージだ。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!
『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 数々のトラップを潜り抜け、ようやく追いついた先に待っていたのは“いじめっこ”たち。無邪気な子どもかと思いきや、陶器のような頭をした不気味な存在が、集団で襲いかかってくる。

 このステージでは早々にシックスが“いじめっこ”に捕まってしまい、安心する暇のない孤独な攻略が続いていくことになった。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 “いじめっこ”たちは不気味な外見ながら、その行動が子どもソックリなのも気味が悪いキャラクターだ。悪戯が成功するかを確認するために物陰から覗いてきたり、ときには自分の仕掛けたトラップで自爆するなんて詰めの甘さも見せてくれる。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 そんな敵だからこそ倒したときの後味も悪く、ハンマーを振り下ろして空っぽも頭を割り砕いたときには何とも言い難い感情に襲われた。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!
どことなく人間らしい動きをするくせに、頭の中身は空っぽというアンバランスさが不気味だ。

先生の追跡方法が怖すぎる! 機転と観察力が試される逃走劇

 学校と言えば欠かせないのが、“先生”の存在だ。初めて遭遇する場面では、複数の生徒を相手に授業をしているような様子を見せてくる。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 “先生”は最初のステージで遭遇するハンターのように銃を持っているわけではなく、執拗にこちらを追いかけてくることもない。そのため、視線の隙を狙って静かに動き、気づかれないように先へと進んでいくことが多かった。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 ただし、一度でも発見されてしまえば、その本性を剥きだしにしてくる。“先生”は近くにいれば走って捕まえてくるが、遠くで気づかれた場合は首を伸ばして追いかけてくるのだ。この姿があまりにも不気味すぎて、初見時は思わず悲鳴を上げてしまった。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 少しでも物音を立てれば、その方向に向けて首を伸ばしてくる“先生”は、これまで遭遇してきた敵の中でも断トツで気味が悪い。動きかたも変則的で、予想がつかないのも厄介だった。どうしても物音を立てないと進めない場面もあるので、逃げるルートを先に確保したり、隠れる場所を瞬時に見つける観察力が試されるだろう。

 学校のステージではいたるところで“先生”が登場し、そのたびに気づかれないように動き回る必要がある。人の臓器のような物を食していたり、ピアノを弾いてみたりと、見れば見るほど理解の遠のいていく存在だ。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!
『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 やっとのことで再会したシックスも、ふとした瞬間に闇を感じさせる行動をしていたりと、右も左も恐ろしいものに囲まれている『リトルナイトメア2』。今回で3度目となるベータ版のプレイだったが、どのステージもそれぞれ違った特色があり、どれだけプレイしても恐怖に慣れることはなさそうな作りになっていた。

 また、これまでのベータ版では強大な敵に対しては逃げるのが精いっぱいで、じっくりと敵を観察をする機会はなかったが、“先生”に限っては観察する場面が多くキャラクター像にイメージも持ちやすかった。男子生徒に対してはじっくり見つめ、女子生徒にはきびしく接する。そんな姿からキャラクター像を読み取って、自分なりの解釈をしていくのも本作の楽しみのひとつ。

『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!
『リトルナイトメア2』デモ版プレイレビュー。学校で遭遇する先生といじめっこが不気味すぎる!

 ステージの様子から世界観に想像を膨らませたり、先の展開を予想するのもおもしろいので、プレイするときはステージをじっくりと観察して考察してみてはいかがだろうか。

 いよいよ発売も目前となってきたので、2月10日を楽しみに待とう。