スクウェア・エニックスは、発売日を2021年2月26日に決定したNintendo Switch向けRPG『ブレイブリーデフォルトII』について、3月に配信した先行体験版をプレイしたユーザーのアンケートをもとに、本作をどのようにブラッシュアップしたのかを一部紹介する″先行体験版アンケート フィードバック動画”を公開した。

 本記事では、動画で公開された先行体験版についてのユーザーの評価、バトルやUIなどの改善点をまとめて紹介する。

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先行体験版の評価について

先行体験版のDL数とアンケートの回答数

Switch『ブレイブリーデフォルト2』製品版での改善点を一挙紹介。先行体験版アンケートのフィードバック動画が公開

 まず最初に、先行体験版が全世界で100万以上ダウンロード(2020年9月時点)され、アンケートは約2万2000通の回答があったことが発表された。

 アンケートの実施期間は2020年3月30日~4月30日の1ヵ月間で、回答数の内訳は以下のとおり。

  • 北米:9841件
  • 欧州:6898件
  • アジア:5392件

アンケートの総合評価

Switch『ブレイブリーデフォルト2』製品版での改善点を一挙紹介。先行体験版アンケートのフィードバック動画が公開

 アンケートの総評と、好評・不評だった要素が公開された。総評としては、北米・欧州・アジアともに65%以上が★4~★5の評価で、とくに北米の評価が高いことがわかる。

 好評だった要素は、サウンドクリエイターのRevo氏が手掛けた音楽がもっとも多く、ジョブチェンジシステム、グラフィックと続く。

【好評だった要素】

  • 音楽:80%
  • ジョブチェンジ:76%
  • グラフィック:74%
  • ブレイブ&デフォルト:70%
  • キャラクター:70%
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代表的な意見

 いっぽうで、″難易度”と″操作性”については、満足できなかったユーザーが多かったことが判明した。

 フィードバック動画に出演した高橋真志プロデューサー(※)は、「実装が間に合わなかったもの、フォローアップが足りなかったものなどあり、申し訳ございませんでした」と説明した。

※高橋氏の“高”の正式表記ははしごだか。

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先行体験版の不満点

バトルに関する改善点の一部

難易度について

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 体験版では、ユーザーに本作の要素を短時間で確認してもらうため、通常モンスターとのバトルにおいてもジョブとアビリティ、そしてブレイブ&デフォルトといったシステムを駆使しなければならない歯応えのある難易度となっていた。難易度についての代表的な意見は以下のとおりだ。

  • ザコ敵のゴブリンでさえ下手をすると全滅してしまう。
  • 2回目の戦闘で3人死んでしまった。
  • 敵が強すぎて爽快感がなかった。

 上記の意見を受けて、製品版では“カジュアル”、“ノーマル”、“ハード”の3つの難易度を用意。これらの難易度は、いつでも変更できるという。

Switch『ブレイブリーデフォルト2』製品版での改善点を一挙紹介。先行体験版アンケートのフィードバック動画が公開

 全体の難易度についても、ゲーム序盤は遊びやすく、初めて『ブレイブリー』シリーズをプレイする人も安心して遊べるように設計。

 そして、中盤以降やボスバトルはしっかりと歯応えを感じられるようにバランス調整を重ねているそうだ。

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バトルの行動順について

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 バトルの行動順については開発チームの試行錯誤の結果だったそうだが、「行動順をわかるようにしてほしい」「敵味方含め、誰のターンが次にくるかわかりづらくて戦略を組むのが難しい」といった意見が多くあったため、慎重に改善の検討を重ねたという。

 改善点としては、味方に“行動順ゲージ”が、敵側に“コーションマーク”が表示されるようになった。

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行動順ゲージ
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コーションマーク

 行動順ゲージは『ファイナルファンタジーIV』で採用された“アクティブタイムバトルシステム(ATB)”に近いもので、ゲージが満タンになると該当キャラクターの行動順が回ってくることを表している

 いっぽう、コーションマークは敵の行動順がそろそろ回ってくることを示唆するマークだという。

 行動順を完全に表示することも検討したそうだが、ブレイブ&デフォルトの仕組みとの相性やプレイヤー有利のバトルバランスになりすぎてしまうことを考慮し、行動順ゲージとコーションマークの実装という対応になったそうだ。

 高橋氏は「この2つのシステムにより、戦略性とスリルを感じられるバトルになったのではないかと思います」とコメントした。

バトル開始演出のスキップ機能を追加

 製品版では、バトルイン時の演出をスキップできるようになった。

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行動可能なキャラクターをわかりやすく

 バトル時、左下のコマンドウインドウに行動可能となったキャラクターのグラフィックが表示され、誰の手番かひと目でわかるようになった。

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バトルインフォの詳細を追加

 バトルインフォメーション画面で、敵の種族や敵味方の状態などがより詳しく確認できるようになった。

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フィールド操作に関する改善点の一部

モンスターの速さ・挙動を調整

Switch『ブレイブリーデフォルト2』製品版での改善点を一挙紹介。先行体験版アンケートのフィードバック動画が公開

 フィールド上での敵シンボルについて、以下のような意見が多かったという。

  • 敵シンボルの接近速度が速く、エンカウント率が高い。
  • バトルがしたくないときは避けられるようにしてほしい。
  • 敵シンボルに剣をうまく当てられずにストレス。

 上記の意見に対して、製品版では敵シンボルの動きと速さを再調整しているそうだ。

弱い敵は逃走、強い敵は赤く点滅

 現在のプレイヤーのレベルが適正かどうかがわかりやすくなるように調整された。

  • 自分のレベルに対して弱い敵は逃走
  • 自分のレベルに対して強い敵は赤く点滅
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自分より弱い敵の場合
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自分より強い敵の場合

低レベルボーナスを追加

 低レベルの状態でバトルに勝利した際に、低レベルボーナスがつくようになった。

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フィールドアクションが使いやすく

 敵シンボルの挙動の調整とあわせて、剣を振るフィールドアクションも改善されている。改善点は以下のとおり。

  • ヒット範囲が大きくなるように調整
  • ダッシュしながらでも剣を振りやすく調整
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操作性に関する改善点の一部

フォントや背景色を調整

 文字の見にくさを改善するために、以下の要素が調整されている。

  • 文字色の見直し
  • 背景色の見直し
  • ユーザーインターフェース(UI)の調整
  • ヘルプテキスト位置の調整

 以上の調整により、メニュー画面やショップ画面が見やすくなった。

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文字の縁がシンプルなものに変更され、見やすくなっている。
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右側が製品版のショップ画面。体験版では変わった後のパラメーターのみが表示されていたが、製品版では装備によって上下するパラメータの幅がひと目でわかるようになった。

押しにくいボタンの割り当てを調整

 ボタンの割り当てについて、“+”や“-”ボタン、ボタンの長押しなど、押しにくい操作を全面的に見直しているという。

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各種コンフィグの追加

 コンフィグ設定が充実し、移動をつねにダッシュ状態にしたり、バトル中のデフォルトのボタン振り分けを切り替えることも可能に。

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コンフィグ画面

改善点のまとめとアンケート フィードバック動画

 記事中で紹介した改善点をまとめた画像と“アンケート フィードバック動画”を掲載する。実際に動いているゲーム画面を確認したい人は、以下の公式動画からチェックしてほしい。

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改善点をまとめたもの

『ブレイブリーデフォルトII』先行体験版アンケート フィードバック動画