月額980円で、雑誌やマンガ、書籍が読み放題になるAmazonのサービス“Kindle Unlimited”。現在読み放題対象作品は10万件以上にのぼりますが(ちなみに週刊ファミ通も読めます)、ここまで数があると何を読めばいいのか迷ってしまいますよね。

 そこで本稿では、Kindle Unlimitedのおすすめ作品を個人的チョイスでピックアップ! 今回ご紹介するのは、2020年1月にアニメ化された話題作『推しが武道館いってくれたら死ぬ』です。

“Kindle Unlimited”の導入はこちら(Amazon.co.jp)

推しをこよなく愛す“伝説のドルオタ女子”見参!?

 平尾アウリ先生が描くマンガ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』、通称『推し武道』は、推しをこよなく愛するドルオタの物語です。

 その名を知りつつも、「アイドルにもドルオタにも興味なし」、「そもそも“推し”すらいない」といままで手に取らなかった方も多いでしょう。しかし同作を読めば、アイドルやドルオタの見かたが180度変わるはず。同時に自分もアイドルを応援したい、推しってなんてすばらしい存在なんだ! と痛感するかもしれません。

 残念ながら現在Kindle Unlimitedの対象となっているのは、6巻中1巻のみ。(もうすこし読ませてくれてもいいのに……と思いつつ)まだ読んだことのない人のために、その魅力をちょこっとだけご紹介していきます。

『推しが武道館いってくれたら死ぬ』1巻(Amazon.co.jp)

 まず『推し武道』を語るうえで外せない存在が、マイナーな地下アイドルグループ・Cham Jam。同グループは岡山県で活躍する女性7人組グループで、メンバーには不動のセンター・五十嵐れおをはじめ、松山空音、伯方眞妃、寺本優佳、水守ゆめ莉、横田文、そして市井舞菜が所属しています。

 物語の主人公は、古参にして唯一の舞菜オタ・えりぴよ。収入のすべてを舞菜に注ぎ込み、自分は高校時代の赤ジャージを着用するという生きる伝説です。

 漫画『推しが武道館いってくれたら死ぬ』はオタクにとってわかりみが深すぎる!?推し武道
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』1巻より
 漫画『推しが武道館いってくれたら死ぬ』はオタクにとってわかりみが深すぎる!?推し武道
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』1巻より

 ライブは最前列をとるのが当たり前。握手券はすべて買い占め、物販でグッズを買うためなら歴史的猛暑の中でも9時間待機し、たとえ骨が折れていようと特典会にはしっかり参加します。

 しかし肝心の舞菜はというと、なぜかえりぴよにだけ塩対応。一見彼女を嫌っているのかと思いきや、じつはその真逆でえりぴよのことが気になって仕方ありません。塩対応になってしまうのも緊張してるがゆえなのですが、そうとは知らないえりぴよは頭を悩ませるばかり。そんなふたりによる、ほんのりとした百合感が楽しめるのも魅力のひとつです。

 漫画『推しが武道館いってくれたら死ぬ』はオタクにとってわかりみが深すぎる!?推し武道
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』1巻
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』1巻(Amazon.co.jp)

 えりぴよのぶっ飛んだ舞菜愛もさることながら、如実に描かれている“ドルオタあるある”も見もの。推しがいる人は「わかりみが深すぎるぅぅぅ!!」と思わず感嘆し、推しにまだ出会えていない人もいまよりきっとドルオタに関心を持つはず。

 実際にネット上でも「いままでドルオタを理解できなかったけど、いまなら応援する気持ちがわかる気がする」、「“推しが生きてるだけでも幸せ”って大げさな言葉じゃなかったのか」、「推しがいる人生ってなんだか楽しそう!」といった反響が。

 なぜ、人は推しをそこまで応援し続けるのか、その答えが『推し武道』のなかにある……かも?