シリーズ累計発行部数650万部を突破した、カルロ・ゼン氏による小説『幼女戦記』。2017年にはテレビアニメ化された人気作です。現在アマゾンプライムビデオでは、2019年公開の映画『劇場版 幼女戦記』を配信しています。
“幼女の皮をかぶった悪魔”が20世紀ヨーロッパ風の戦場で大暴れ
同作の主人公は、白く透き通った肌と金髪碧眼を持つ可憐な幼女“ターニャ・デグレチャフ”。その正体は帝国軍第二〇三航空魔導大隊を率いるバリバリの軍人で、さらに“転生前”は日本のエリートサラリーマンです。
異世界転生や幼女主人公といった流行りの設定ながら、「リアルの戦史や戦略を知ってるとさらに面白い!」、「“戦争とは何か?”をシリアスになりすぎずに描いている名作」など“戦争もの”としても高い評価を得る同作。その人気の秘密は、いったいどんな点にあるのでしょうか?
『劇場版 幼女戦記』は、敵軍に所属する少女メアリー・スーと主人公ターニャの戦いが、物語のひとつの軸となります。父親をターニャに殺されたメアリーが、ターニャにどう牙を剥くのか。強い魔力を持ったふたり”が激しく撃ち合う、殴り合う戦闘シーンが、なんといっても本作の見どころです。
ちなみに“メアリー・スー”という名前は、二次創作で理想化されすぎたキャラクターを指す言葉でもあります。またそこから派生して“言動が超イタイキャラクター”の代名詞的な意味も。なぜ彼女が“メアリー・スー”と名付けられたのかは、作品の設定的なこともあるのですが、本編を見ればより強く感じられるはずです。
悠木碧さんの演技にも注目
テレビアニメ版から引き続き描かれる、ターニャの暴言っぷりにも要注目。
劇中では「目標!! クソのかたまり!」、「ケツに鉛の弾をブチ込んでやれ!!」、「獣め…… とてもつき合ってられん」と、なかなか強烈なセリフが多数登場します。
しかも、ターニャの声優は、アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目まどか役や、現在放送中の『ヒーリングっど プリキュア』キュアグレースを演じる悠木碧さん(“魔法使いの少女”を演じることが多い!?)。
すこしハスキーで、かわいらしい声の悠木さんから放たれる暴言の数々は、声優ファンにとってもたまらないのではないでしょうか……。
表向きはキリッと凛々しい軍人を演じつつ、じつは平和な後方勤務を願うターニャ。その演技も、戦争シーンからシリアスな会話劇、コミカルな展開まで、多くの場面で悠木さんの演技が光ります。上で紹介した以外にもグッとくるセリフがまだまだあるので、ぜひ耳を澄まして探してみてくださいね。
「うまくいったと思ったら最後のどんでん返し……デグレチャフ少佐の裏目っぷりも最高です」、「なんだかんだ不憫系主人公だよな」と、ラストでのまさかの結末も好評なよう。同作が持つ様々な“ギャップ”に、あなたもぜひ触れてみては?
※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。