2019年4月13日、ユナイテッド・シネマ豊洲にて、好評上映中の映画『劇場版 幼女戦記』の出演声優による舞台挨拶が開催された。
主人公ターニャ・デグレチャフ役の悠木碧さんと、劇中でターニャと死闘を繰り広げるメアリー・スー役の戸松遥さんが登壇したその模様をリポートする。
興行収入3.5億円突破! 4DXもズンドコすごい
『劇場版 幼女戦記』は、2019年2月8日から公開され、興行収入が3億5000万円を突破するスマッシュヒットを記録。2019年4月5日より4DXでの上映も開始された。
2017年に放送されたテレビアニメ版と同じく上村泰監督がメガホンを取り、音響監督も『ガールズ&パンツァー 劇場版』などを手掛けた岩浪美和氏が引き続き担当する。
そんな本作は、まさに劇場向けの戦争映画といった趣で戦闘シーンの音圧、爆発の迫力なども、このうえなく増している。ストーリー的にはテレビアニメ版からの続きとなり、南方大陸での戦闘、さらにメアリー・スーが所属する多国籍軍との戦いが、圧倒的なアクション描写で描かれる。
とくに物語終盤での、ターニャとメアリーの(魔導を使いつつの)肉弾戦は圧巻の出来栄え。精根尽き果てたふたりが対峙する場面では、あえてBGMを消すという緊迫感を増す演出で、息をするのも忘れるくらいの迫力と緊張感に仕上がっている。
4DX版は、その激しい戦闘描写をさらに増幅する並々ならぬ座席の揺れかたで、この日、上映後に行われた舞台挨拶の冒頭で悠木碧さん、戸松遥さんとともに登壇したKADOKAWAの菊島憲文プロデューサーが「皆さん、お疲れじゃありませんか?」と、90分を超える4DX作品を観終わった直後の観客を気遣う場面も(笑)。
中でも物語のクライマックスである、ターニャがメアリーに投げつけたナイフが刺さるシーンでは、観客の肩にドンッと衝撃が加えられた。この演出は、制作陣たっての希望だったとのことで、投げナイフを刺された気分を味わったばかりの(?)観客からは笑いが漏れた。
菊島プロデューサーが「今日来ていらっしゃる中には、本作を複数回観ていただいた方もいるのでは?」と観客に挙手を求めると、半分ほどが複数回観賞しており、さらに、中にはなんと10回以上観た、20回以上観たという剛の者も!
これには悠木さん、戸松さんも驚いた様子を見せ、スタッフよりも多く観ているかもしれないと感嘆の声を上げた。
さらに、話題はアフレコ時のエピソードへと移り、本作のクライマックスであるターニャとメアリーの一騎打ちのシーンのアフレコは、殴打する際の声と、殴られたときに出る声でタイミングをはかり、あたかも“餅つき”のようなコンビネーションで収録が行われていたとのこと。
その様子を見て、岩浪美和音響監督は「こえーよ」とコメントし、上村監督は「いけるな!」と本作の成功を確信(?)していたそうだ。
ちなみにそのシーンは、音声の収録後、悠木さんと戸松さんの演技に合わせて作画が修正されたとの秘話が明かされ、迫力満点の仕上がりになっているのも納得だ。
……といったところで舞台挨拶は終了となり、悠木さんと戸松さんは観客の拍手に包まれながら退場した。
激しい揺れと衝撃で、ただでさえ激しい戦闘シーンがよりいっそう強く感じられる『劇場版 幼女戦記』4DX版。お近くの4DX劇場で観賞してみてはいかがだろうか。