ドラクエに次ぐ歴史の古さを持つRPG・ヘラクレスの栄光シリーズの スーファミ版第1作です。 テンポは悪い、戦闘は単調、謎解きも一本道、やりこみ要素も特になし。 悪いところを挙げればきりがありませんが、 私はこの作品が日本のRPG史に残る名作だと断言できます。 なぜなら、ストーリーがスバ抜けてすばらしいからです。 物語は、古代ギリシアが舞台。 何百年と平和が続きましたが、突如、世界の各地で地面に、 冥界へ続く穴が開き始め、そこから凶悪なモンスターが出現し始めます。人々は神々に助けを求めましたが、 なぜか答えてくれません。 そんな中、主人公の青年が現れます。 青年は一切の記憶がなく、 不死身の体を持っています。 そして、何度も同じ夢を見続けます。 旅を続ける青年は、同じく不死身の体も持つ仲間と出会い、 彼らもまた、同じ夢を見続けていることを知ります。 この夢は一体何を意味するのか? 何故、自分達は不死身なのか? そして、何故神々は答えてくれないのか? これらの謎は、物語の中盤から徐々に明らかになり、 やがて、衝撃的な展開を迎えます。 この物語の流れがとにかく秀逸で、 片時も目が離せません。 そして、感動のエンディングでは、 人間と地球との関係を深く考えさせられます。 未経験者はぜひともプレイしてください。 途中で何度も投げ出したくなると思いますが、 絶対にあきらめないで下さい。 最後まで進めれば、この物語はきっと宝物になるはずです。