設定…C/ストーリー…D/システム…B/グラフィック…B/音楽…C
今作のシナリオを手がけた火野氏ですが、過去に彼が手掛けたシナリオの評判はあまり良くないみたいですね…。私にとって火野氏のシナリオは今作が初めてだったんですが、今作もその例外ではありませんでした。つまるところ、今作のシナリオには期待しないほうが幸せになれるということです。
なんか、物語の展開に対する「動機付け」があまりにも適当な感じで、不自然で強引な展開ばかりです。「都合良すぎだろ」、「なんでそうなるんだ」、と…。
一言で言えば、「納得がいかない」です。
それは私個人の好き嫌いの問題でなく、シナリオ中に『共感性』が全く感じられなかったということです。共感性が感じられないということは、感情移入なんてもってのほか出来ません。しかもキャラクターも設定にはあまり個性がなく、物語に関して必要性が感じられないキャラまでいました…。全く物語中ではキャラが立っていませんね。
上ではシナリオを批判してきましたが、唯一…物語中盤辺りまでのシリルが関係する展開だけは良かったwまぁこれは完全に私個人の好みの問題になるわけですが…。まぁ、同志の心当たりのある方は今作をプレイして損はないでしょうw
話しは変わりますが、今作をプレイする方はシナリオよりもシステム面の方を重視していると思うのでシステム面の評価もしていきたいと思います。
戦闘はとにかく前作から面白くなりました。前作の単調過ぎて何かとイライラする戦闘は改良され、戦闘のバランス、攻撃方法のバリエーション、異なるタイプの二人の主人公を操作する点は非常に良くなっていて面白かったです。ただ、ダンジョン進行中に随時挿入される「防衛戦」は、シナリオの進行の妨げとなってテンポを崩しているとしか思えませんでした…。
前作のような戦闘バランスの悪質さは大体改善されています。ワンパンチ即死や、俄然敵が強くなることも一部を除いてほぼありません。
が…、ダンジョンや街は前作の使いまわしが多いです。これはちょっと残念でしたね。装備品がグラフィックに反映されるのも良いんですが、元々装備品の種類自体が少ないですしね…。
グラフィック関係は、本編の会話イベント中に一枚絵がたまに挿入されてて良かったですね。ムービーも、3Dで構築した世界に2Dのキャラが迷い込んだかのような独特なビジュアルで、見る価値アリだと思います。
前作の使いまわしは多いですが、直接的な繋がりは全くないので今作からのプレイでも大丈夫です。今作はキャラデザが魅力的ですし、新規ユーザーの方も多いんじゃないでしょうか。