オメルタ CODE： TYCOON 戒(PS Vita)のレビュー・評価・感想情報

記憶喪失から再会を果たすという物語は、定番でありながら興味をそそられる内容。続編だが、前作での出来事が回想シーンで語られるなど、初見でも意外とすんなりプレイできる構成。選択肢に制限時間があるのは、緊迫感が表現されているが、その出現時にセーブができないので、選択肢ごとにセーブデータを作っておきたい人にはちょっと不便な仕様。おまけの『オメルタ学園』は、いいはじけっぷり。

週刊ファミ通1423号より

ファンディスクなので、本編の知識がないと戸惑う部分はあるものの、主人公が記憶喪失という設定ゆえ、要所で説明や回想があり、ご新規さんも安心。シナリオの描写は全体的に鋭く鮮やかで、重いハードボイルドな世界観と、濃密で甘美な情事というコントラストにグッと惹きつけられます。CGも美しいし、システムも機能的。オマケ要素も満足の内容。こんなに息が多いのにCEROはDとは……ドキドキ。

週刊ファミ通1423号より

殺傷沙汰は当たり前というハードな物語世界で、美しき男たちが大胆にイチャイチャします。個別ルートはそれほど長くないものの、前作の人間関係を自然にさかのぼれる構成になっており、本作からプレイしても、おまけコンテンツを含めて、存分に楽しめるでしょう。メッセージ選択の機会は少なめながら、かなり意図的にプレイしないとイベントをコンプリートできない作りは、好みが分かれそう。

週刊ファミ通1423号より

ハードボイルドで男性的なシナリオと、その雰囲気に沿いながらも繊細なビジュアルの組み合わせは、意外性もあって素敵。音楽も○。選択肢は少ないものの、時間制限が設けられ、瞬時に判断を求められる仕掛けは、作風にマッチしています。本編のファンにうれしい要素が中心ですが、初見でも読み応えのある物語だけに、ふたりが関係を持つに至るまでの描写は、省略の度合が惜しいと感じました。

週刊ファミ通1423号より