クロスレビュー

平均

8.5
魔王と刺し違えて命を落としたものの、神様の計らいで5日間だけ復活を許された勇者が世界を冒険。みずからの行動や選択によって、迎える6日目の葬儀の内容が変化する。
発売日
2016年02月25日
価格
5980円 [税抜]
ジャンル
RPG
メーカー
日本一ソフトウェア
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勇者死す。(PS Vita)のレビュー・評価・感想情報

ローリング内沢
ファミ通公式 PS Vita
8

特異なゲーム性で、プレイヤーを選ぶ作品だと感じた。くり返し遊ぶことで、本作の魅力や本質が見えてくるが、そこにたどり着くまでのコツやゲームの流れなどがややわかりにくい部分も。とくに序盤は、プレイヤーの誘導がもう少し親切だとうれしかった。だが、発見の楽しさもあり、コツさえつかめばプレイヤーごとに幅の広い遊びが味わえる。各種テクニックや戦略性も高く、やり込み甲斐も十分。

週刊ファミ通1420号より

乱舞吉田
ファミ通公式 PS Vita
9

『リンダキューブ』や『俺の屍を越えてゆけ』などと同様に、“限られた時間の中で何をするか?”がプレイヤーに委ねられる、桝田省治氏の作家性が色濃く出た作品。時間の経過で弱体化していく主人公や、魔王討伐後の世界の様子など、他のRPGとは一線を画す内容が新鮮。1周を4〜5時間でプレイでき、くり返し遊ぶことでさまざまな展開を迎える作りなので、遊び応えもある。伊藤賢治氏のBGMも素敵です。

週刊ファミ通1420号より

ジゴロ☆芦田
ファミ通公式 PS Vita
8

勇者の能力が弱まる中で、いかに効率よく各地を回って人々の願いを叶えてあげるかなど、悩みながら進めるのがおもしろい。周回を重ねるたびに細かい仕組みに気づいたり、新たな発見があったりすると、自然とまた別の策を試してみたくなる。ただ、周回プレイで何度も同じことをするのがわずらわしい部分もあるので、会話や戦闘の高速化など、快適に遊べる機能が用意されていれば、なおよかった。

週刊ファミ通1420号より

梅園ウララ
ファミ通公式 PS Vita
9

1周目は手探り状態で、葬式も苦笑いものだけど、周回を重ねるうちに時間短縮のコツがわかってきて、仲間が増えたり、強敵を倒せるようになるのがうれしい。日数が進むほど、勇者が目に見えて弱くなるので、難敵に挑むタイミングなどを考えてのプレイとなり、いい緊張感が持続。あえて釣りに勤しむ、隠遁生活の選択肢もあるのもいいね。やればやるほど世界の謎が見えてきて、止めどきを見失います。

週刊ファミ通1420号より

ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和

ファミ通公式のレビュー文、レビューアーイラスト(画像)等の無断転載・複製をお断りしています。

トットテルリ
PS Vita 2016-03-02 19:01:45投稿
4

良かった点
【『枡田ゲー』として安定して楽しめるストーリー】
勇者や魔王がいるファンタジーの中で、魔王を倒して本当に平和が来るのか?を楽しめるストーリー。

世界観の設定やキャラクターはクセがありつつも面白い。リンダキューブや俺屍が好きな人はもちろん、RPGが好きな人には『魔王が倒れた後の世界はどうなるんだろう』という内容を堪能して欲しい。


周回プレイをするゲームだが、ざっくりいうとイベントをいくつか進行していく結果でストーリーが前半と後半に分かれる。その後半に行くところのイベントを見た時は、『枡田ゲー』として安定のクオリティのストーリーだと感じた。



【コンセプトは面白い】
限られた時間の中で自分の好きなように生き、自分の葬式を見るというコンセプトは面白い。

面白いんだけど、それは初回プレイだけ。なので、その面白い部分は体験版だけで堪能出来てしまう。

悪かった点
【イベント数の少なさと後半に行くためのイベントにランダム要素があってウザい】

後半に行くためには全イベント数の8割9割をクリアしなければならないので、最初は楽しみながらプレイ出来ます。
残りのイベントの中にランダム要素が交わり、そのイベントがクリア出来ずに何度も周回していた。

ゲームプレイの半分はこれに苦しめられていて面白くなかった。



【誰がやってもだいたい同じ内容のゲームプレイになる、ゲームプレイの幅の狭さ】

上記のイベント数の少なさの部分と共通しますが、正直イベント数を今よりももっともっと増やして、後半に行くのも全イベントの半分とかにしてくれれば楽しめてたと思う。


現状では結局やることはどう効率良くプレイするかに集約される。


前半で何度も周回するのはイベントをこなしながら『このアイテムを手に入れる方法は何通りかある。Aの方法がダメだった場合はBという方法もある』という知識をプレイヤーが蓄積される。

後半では前半での周回の知識をもとに超効率プレイを強要され、その結果でラスボス戦にいけるかどうか、という内容。


正直、人によるゲームプレイでの違いはいかにその知識を早く認識するかという部分と運のみ。エンディングまでに何周するのかどうかの違いしか生まれない。


イベントもほとんど見ることになるので、エンディングを見ればだいたいの人がやり尽くした感じになる。


【スキップ機能がない】

上記の通り、結果的に『今回もランダムイベントのせいでこのイベントクリア出来なかった……』と何度も周回させられ、その度に再度周回プレイに行きたいのに、葬式とかをスキップ出来ない。
同じ内容の葬式を見させられるのがストレスでイライラさせられた。



【価格】

当時ガラケーで出てるのをプレイすれば内容は良作として頷ける。
リメイクするならばスマホでこのクオリティなら良作。ボイス抜きでもアリ。

この内容でVitaで出すならば、2000〜3000円でダウンロード専用タイトルならまだアリと思います。よくこの内容でこの値段で出したなぁという感じ。


別のゲームを引き合いに出すのも失礼かもしれませんが、最近プレイしたいけにえと雪のセツナが、あの手頃なボリュームと手頃な価格なのに対して『高い。RPGならもっとプレイ時間を……』との意見もある中、今回クリアした勇者死す。が、それよりもボリュームが少なくて値段も高いことを考えると、内容に対して価格に関しては高いように感じる。

総評
楽しかった時期は、体験版と製品版の3周目くらいまで。あとはストーリーが前半から後半に行く際のイベントとラスボス〜エンディングくらいです。


ゲームプレイの半分くらいはただただストレスでしかなく、クリア後に振り返ってみても良かったのか悪かったのかと考えると、若干悪かったという感じ。正直もう一度プレイしたいと思えないゲームでした。


もう一度プレイしたいと思えない部分はゲームが面白くなかったというわけではなく、悪いところでも挙げた通りで、もう一度プレイしても結局同じ内容のゲームプレイにしかならない部分でした。


正直ガラケーリメイクだからと言って、Vitaで出すならばグラフィックやボイスの追加などという部分ではなく『イベント数を増やして、後半に行くための条件がそれの半分くらいにする』という、ボリュームを増やす方。ゲームプレイの充実度を上げる形にして欲しかった。


これならばクリアしても見ていないイベントがあったりして、もう一度プレイしても違う内容のゲームとして楽しめる。


それこそ、本来このゲームの狙いの1つとしてプレイヤーによって生き方が違う面白さというのを狙っているはずなんじゃないでしょうか。
その結果、最後の自分の葬式でどんな人が来てどんな人が泣いてくれるか……みたいな。


人によっては5日間釣りばかり楽しむ人もいれば、5日間女の尻を追いかけ回す人、戦いに明け暮れる人、人助けに勤しむ人など、自由度のある様々なプレイ方法があるはずです。


その色々な人生を経て後半に行くならまだしも、現状では寄り道することになんら意味がなく、エンディングが見たければ限られた正解を導き出すだけのゲームでしかない。


寄り道するかしないかはプレイヤー次第でしょ?と思う方もいるかもしれませんが、現状では寄り道要素が貧弱すぎて魅力がない。
ゲームの寄り道、ゲーム内の価値ある無駄というものは『思わずプレイヤーが無駄とわかっていても寄り道してしまう』魅力のあるものであり、今回の釣りのようななんちゃって感・ついで感満載のものでは全くない。


コンセプトは面白く魅力的でしたが、期待値を超える内容ではありませんでした。

ガラケーリメイクであるのだからこの内容!基本的な部分は変えない!というのであれば、価格を落としてボイス無し。スマホでリリースであれば納得出来るかと思います。

クロスレビュー

平均

8.5
魔王と刺し違えて命を落としたものの、神様の計らいで5日間だけ復活を許された勇者が世界を冒険。みずからの行動や選択によって、迎える6日目の葬儀の内容が変化する。
発売日
2016年02月25日
価格
5980円 [税抜]
ジャンル
RPG
メーカー
日本一ソフトウェア
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