クロスレビュー
有名シリーズのスーパーファミコンでの最後のリリース作。
ゲームボーイアドバンスへの移植にあたり、いくつかの追加要素があるが、
本編には抵触しない程度であった。
この作品に関してもっともポイントとなるのは
演出面であろう。音楽、キャラクター、設定、グラフィックが
織り成す表現は現在の3Dで表現されたそれとは
まったく異なる、しかし非常に質の高い地点に達していると思われる。
特にエンディングは一見の価値あり。
しかし、キャラクターの数が多すぎるためか、
どうしても一人一人のストーリーは希薄になってしまっている。
中心的に語られるキャラクターは数人居るが、
要所要所の台詞は誰が話してもいいように書かれているため、
この辺りには若干の違和感や残念さを感じてしまう。
しかしそれでも、記憶や記録に残るには十分、
といったところだと思われる。
移植版への評価として、もともとのゲームとしての難度は
特別に高いものではなかったため、もっと多くの追加要素、
チャレンジさせるようなものがあってもよかったように思う。
また、音楽のメロディーでの変化をはじめ、
いくつかのミスが非常に残念。
なお、ファイナルファンタジー6の音楽は
ファイナルファンタジー6グランドフィナーレ、
としてオーケストラ演奏のCDが発売されているため、
評価の高い音楽をより楽しみたい方にはお勧めしたい。
クロスレビュー