グラディウスII(FC)のレビュー・評価・感想情報

最近でこそ、アーケードから家庭用ゲーム機に移植される際は、 完全移植が当たり前、＋α要素がないとダメ、 な雰囲気になっていますが、一昔前は、 アーケードゲームと家庭用ゲーム機の性能差は歴然で、 完全移植など到底無理な話。 ショボイ移植をしては、 アーケードファンから叩かれたりしたものでした。 ファミコンでは、「源平討魔伝」「スペースハリアー」 「アフターバーナー」などがその代表作です。 これらの作品は、ゲームとしてのデキは及第点だったのですが、 なまじそのタイトルを名のってしまったばかりに、 随分と低い評価をされたものです。 さて、そんなアーケードと家庭用の微妙な関係の中、 一服の清涼剤といえるのが、このコナミの「グラディウスII」です。 「グラディウスII」と言えば、 現在でもグラディウスシリーズ最高傑作として名高い 伝説の作品なのですが、それをファミコンに移植しようなど、 かなり無謀なチャレンジでした。 しかし、コナミはこの無謀なチャレンジに、見事に結果を出しました。 このグラディウスIIは、ファミコンとは思えない、 見事なデキになっています。 まず驚かされるのが、オプションが４つつくということ。 詳しい技術的な話は割愛しますが、 ファミコンでオプションが４つつき、 かつチラつかないというのはすごいことなのです。 また、ハードの制約上、多少アレンジがされているものの、 アーケードのステージの雰囲気を非常に忠実に再現しており、 巨大なボスもバンバン登場。 要塞ステージのカニも登場し、 ラストはオリジナルステージまで入れるサービスぶりです。 もちろん、ファミコンですから、 アーケードとの違いを挙げればきりがないですが、 ファミコンでここまでやってくれれば、 文句の付けようなどありません。 プレイすれば、開発者の良いゲームを作ろうという、 妥協なき精神がひしひしと伝わってきます。 完全移植を遊びたいならＰＳ版や、 最近ではＰＳＰ版などがオススメですが、 このファミコン版グラディウスIIは、 グラディウスファンなら絶対に遊んでおかなければならない、 必携の作品なのです。